暖冬で冬野菜すくすく成長中 それでも農家が嘆く理由

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高橋豪
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 記録的な暖冬が続いている。徳島市の1月の平均気温は観測史上最も高い8・9度(平年2・8度)。1月24日にはウメの開花が平年より13日早く観測された。冬野菜を生産する農家からはため息が漏れる。

 石井町のブロッコリー農家、久米美智也さん(43)は大人の顔ほどの大きさに育ったブロッコリーを手に、「この時期にぬくいのはきつい」と嘆く。

 久米さんの畑では年明けから2月中旬が収穫期。例年、Lサイズ(12センチ)にそろえて出荷しているが、今年は畑に20センチほどに成長したブロッコリーが並ぶ。冷え込みが足りないため、成長が止まらず、Lサイズに達した2日後には規格外になってしまう。夜間にヘッドライトをつけながら収穫しても、間に合わないという。

 久米さんは「大きくても味は変わらないが、単価は下がる。箱代や運送費が余計にかかるため、利益はさらに減る。大きすぎるものは近所や子どもの幼稚園に配っている」と話す。

 気温が高い傾向は昨年秋から続いている。徳島地方気象台によると、昨年9月以降、徳島市の最高気温最低気温の平均値はいずれも平年を0・4度~3・2上回っている。

 JA名西郡によると、気温の…

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この記事を書いた人
高橋豪
経済部|電機・製造業担当
専門・関心分野
モビリティー、インフラ、観光、中国語圏