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だんごむち

【SFコラム】ウチワサボテンは未来予測に基づいて子株を増やしていた

ウチワサボテンとかけて、ロゼットと解きます。

その心は、家族仲良く進化をとげています。

 

Recent research papers have revealed that plants in Japan*1 also communicate with each other. This time, I will talk in Japanese about the prickly pear cactus, which survives in the mountains where temperatures drop to around minus 5 to 10 degrees Celsius, focusing on the invisible aspects that have not yet been revealed in research papers. Please take a look if you are interested.

 

下記和田学芸員*2のインスタをご覧下さい。

とても面白いので、今回はウチワサボテンについて、こちらにお越しの皆さまも大好きな?SFコラムを入れさせていただきますね。

 

 

 

【まえおき】

サボテンに限らず植物はみなそうですが、人のように言葉がなくても「人が行う会話のようなものをしています*3」が、それをココでは「会話」と定義しましょう。以前お話し*4したように、この世に生息するほぼすべての生物(動植物etc..)は人とほぼ同じ*5なのです。どちらかといえば、人の方が「感覚的に劣っている=見えないものが本当に見えない」のですが、話すと長くなるのでココでは割愛しますね。

植物でもそうなのですから、虫、魚、その他小さな心臓のようなものを持つすべての生物が人間が持っている「感情」のようなものを持たないと断言するのは、もうナンセンスな時代に入ってきたのかな~?と推測してもよさそうですね。

20 年前、生態学者のSuzanne Simardは、樹木が土壌に埋もれた格子状の菌類のネットワークを介し、ニーズを伝え、互いに栄養を送り合っていることを発見しました。*6

木々達が種子を飛ばし子孫を増やしていく際に、数キロ先に根付いた小さな木と会話をしているという事は、サボテンも親株と子株同士で会話しているんじゃないかな?と考えてもよさそうですね。ココ最近ではキノコ同士が人が行う会話*7に近いような事をしている事も明らかになってきて、学術業界も楽しい感じになってきていますね!

 

【本題】

今回和田学芸員が見つけたロゼット状になったウチワサボテンは、サボテンが好きな方なら見ただけでご存じの通り、親株の方はもうすでに根腐れしています。しかし写真左手にある子株の方はまだ元気がありますね。

 

ココからはF##の推測です。

写真右側にある親株は冬場気温がマイナス5度から10度くらいまで下がるだろう山中で根付いて生育してきたようです。土壌の状態を写真で見ると、腐葉土の柔らかい土がサボテンの周りに見えますので栄養豊富なのでしょう。この写真のサボテンにあたる採光度より、この場所は冬場でも日がさしているようですから、夏場は最高に日当たりがいいようです。夏場良好な環境の中でウチワサボテンは栄養を沢山吸収し子株を冬に備えて予め準備していたようです。冬になり親株は予想通り根腐れしてしまいました。しかし中央部から根腐れが進行しているものの、まだ中央横で広がりをみせているロゼット状になったサボテンの方は壊死していません。しかし、シワの数が多いのと葉色を見る限りでは、中央部変色している2枚とその周りの5枚は2024年度冬越し出来ないのは自明です。しかし、このウチワサボテンは「その事もロゼットになる前に考慮して必要最低限の子株をつけて」いました。

本格的な冬がくれば、黄土色に変色した中央部の親株の次にその隣の変色した株が壊死し、それが終わると、その周りの5枚の親株が壊死し、最後に写真右側の子株が壊死しかける事が予測されます。しかし、子株3枚のうちのいずれかが春あたりまで生き残り、最後に生き残った小さな子株のいずれかからサボテンが根を下ろし、新芽がいぶき、親株から学んだサイクルをまた夏に準備し冬に備え、この場所でウチワサボテンとして元気に直立して過ごしている事が予測されます。

以上より、このウチワサボテンは「記憶」に基づく「計画」を行い「将来予測」をして今ロゼットになり過ごしている事が推測できますね~。

これをF##はウチワサボテンの進化の新しい過程と位置付けます。

 

サボテンに興味のある方は、是非、進化の過程を辿っているサボテン達は「計画的に冬越しを行い、夏に備えて新たな生命の準備を計算づくめでしている」のかどうか、きちんと観察すれば立派な研究論文になりますので、是非挑戦してみて下さいね!

 

サボテンは、子孫を存続させるために、気温がマイナスになる山中で生き残るすべを考え、大きくなりすぎず、必要最低限度の大きさで親株は壊死しながら子株は親株から伝達された記憶を元に、生きていく為に必要な循環サイクルを日本の山中の中で繰り返し実践していたということがハッキリと分かるはずです。

 

根腐れしても寒い冬に耐えながら親株と子株同士で会話を続けながら生きのびようとするこのかわいい姿!

 

毎日寒い日が続きますが、こちらにおこしの皆さま、ウチワサボテンのように家族仲良く元気にすごしましょう!

 

世の中とてもシンプルです。今日もたのしく1日お過ごしくださいね~!

 

【おまけ】

人は成長し知識が増えるに従い上記動画のような「会話をせずに意思疎通するコミュニケーション手段」を喪失してしまうようです。F##は人以外の生物にはこのコミュニケーション手段が高度に進化しながら充分にそなわっているのではないかと考えています。

 

*1:

www.nature.com

*2:京大から京大大学院に進まれた後、鳥の研究がご専門の大阪市立自然史博物館学芸員で現在大和川調査中です。Xとインスタをやられていて、毎日何か投稿があるのでフォローがまだの方はフォローすると楽しいのでおススメです。

*3:植物間コミュニケーションの仕組みを解明―受容した香りを防御物質に変える遺伝子発見― | 京都大学

*4:

目次:特別展「ネコ」 おまけ・ミニコラム付:閲覧期限9/23迄 - F##の「おまけ6」をご覧下さい。

*5:

Glutamate triggers long-distance, calcium-based plant defense signaling:植物も動物と同じように外傷を伝える仕組みが備わっていることが分かってきています。東京大学坪井研究室

*6:Exploring How and Why Trees ‘Talk’ to Each Other

*7:

雨後のキノコの電気的な会話を測定-菌糸のネットワークによるシグナル伝達の可能性を野外で初確認- | 京都大学