被災地をねらうカルト

今日は、日本脱カルト協会が仙台で開催した公開講座に行ってきたッス。


活動状況|日本脱カルト協会 JSCPR 公開講座 「被災地をねらうカルト!?−大学やコミュニティでとるべき対策とは−」 活動状況|日本脱カルト協会 JSCPR 公開講座 「被災地をねらうカルト!?−大学やコミュニティでとるべき対策とは−」


竹迫之牧師と山口貴士弁護士の司会により、宗教ジャーナリストの藤田庄市氏、サイエンスライターの松永和紀氏、「やや日刊カルト新聞」の藤倉善郎主筆、宮城学院女子大の新免貢教授が講演するという催し。会場は日本基督教団の青葉荘教会です。無神論でマルクス主義者(ただし、マルクスといってもカールじゃなくグルーチョのほう)のぼくですが、生まれて初めて本物の教会に足を踏み入れました。神聖な空気を吸った瞬間に肺が破裂して、目や耳からは溶けた脳髄がドロドロと流れ出るのではないかと心配でしたが、そんなことはありませんでした。

宗教事件の内側―精神を呪縛される人びと

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滅亡の予感と虚無をいかに生きるのか

滅亡の予感と虚無をいかに生きるのか

内容は盛りだくさんです。藤田氏は創価学会と冨士大石寺顕正会の抗争やエホバの証人について、松永氏はEM菌などの放射能除去疑似科学、新免教授は大学に入り込もうとする福音派カルトとの戦い(そうとう大変な思いをしているらしく、話しているうちに激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム状態になることもしばしばであった)など得意フィールドのお話をしてくれました。
そんな中でぼくが特に注目していたのは、やはり「やや日」の藤倉主筆です。
やや日刊カルト新聞 やや日刊カルト新聞
ユーモアを持ってツッコミを入れる、そのスタンスが面白いのですが、最近は余裕がなくなってきた幸福の科学から攻撃を受けており、大川隆法に「守護霊の霊言」と称する中傷をされたりしています。これに対抗して、出版記念イベント「オレの守護霊降臨ナイト」を阿佐ヶ谷LOFTで開催するあたりの悪ノリが楽しい。

今日の講演では、東日本大震災の被災地における各カルト団体の行動を解説してくれました。

  • 統一教会は、被災地への義捐金と称して信者から寄付金を徴収する
  • サイエントロジーは、地元のお祭りを手伝ったり、避難所でヒーリング活動をしたりする(黄色いジャンパーがトレードマーク)
  • 浄土真宗親鸞会は、被災者を対象にして布教活動
  • 摂理は、ボランティア報告会の場に入り込んで勧誘
  • 顕正会は「次は東京に震災が起こる」と信者の恐怖を煽り、お布施を集める
  • ヨハン早稲田教会は、食料支援や被災地でのゴスペルコンサートを開催
  • 幸福の科学は全部やる


やっぱりアレが断トツで悪質だ、というオチになるのでした。


アソコでは、「震災は民主党政権への天罰」という石原慎太郎チックなリクツも展開してましたし、「幸福実現党に投票しないと日本人を3千万人消す」という天照大神の霊言を発表もしてました。被災した信者の体験談として、「津波が自宅だけを避けていった」(単なる高台の家だった)というものや、「津波に呑まれたときに『エル・カンターレ・ファイト!』を唱えたら体が浮き上がって助かった」という噴飯ものの戯言も喧伝しています。

これで何でも助かるってんだから、どこまでも人をバカにした団体ですよね。今は、この漫画を描いたさとうふみや作画の『金田一少年の事件簿』がパチンコになってますが、「エル・カンターレ・ファイト」を唱えれば当たるんですかね。もし「オカルト打法」の谷村ひとしが打ったらどうなるんだろうなぁ。カルトvsオカルトの勝者はどっちだ!

(ちなみに、日本最高の漫画家は誰かという問いに正解は存在しないが、日本最低の漫画家は疑いの余地なく谷村ひとしである)