総括せよ! あさま山荘事件

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]

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今年はあさま山荘事件から40周年。連合赤軍の元メンバーが、犠牲者を追悼する集会を開いたそうな。


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120225-OYT1T00568.htm

「あさま山荘事件」から40年、都内で追悼の会

連合赤軍メンバー5人が人質をとって立てこもり、警察官ら3人を射殺した「あさま山荘事件」から40年となり、元メンバーらが25日、東京都内で追悼の会を開いた。


 事件前、群馬県の山岳アジトで組織内のリンチによって死亡した計12人の犠牲者らをしのんだ。

 追悼の会は2003年以来2回目で、約70人が出席した。あさま山荘事件の直前に逮捕され、1998年に出所した元メンバー植垣康博さん(63)も参加。「一緒に泣き笑いした人を殺すことは耐え難いことだった。40年たってなお、この事件は語られる。殺してしまった仲間に対し、恥ずかしくない生き方をしていきたい」と話した。

 あさま山荘事件は72年2月19日に発生、警察の強行突入で28日に終結した。映画「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
みち
」(08年、若松孝二監督)や漫画「レッド」(07年、山本直樹氏)がヒットするなど史実としての関心も集まっている。追悼の会を主催した「全体像を残す会」は04年以降、当事者へのインタビューをまとめた計8冊の証言集を発行。今後も発行を計画している。

(2012年2月25日19時52分 読売新聞)


ちょっと待てよ。犠牲者は12人じゃなくて15人だろ! 味方だけ追悼すんなよ! そんなんだから革命が失敗したんだよ!



とはいえ、射殺された警察官のほうは、警察側では今も英雄として語り継がれています。まるで英霊のように。

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/02/20/kiji/K20120220002669450.html

「あさま山荘事件」から40年…佐々氏、心境複雑

 連合赤軍による「あさま山荘事件」が19日、発生から40年を迎えた。武装した連合赤軍メンバー5人が、長野県軽井沢町にあった河合楽器の保養所・あさま山荘に、管理人の妻を人質に立てこもった事件。警視庁の高見繁光警部と内田尚孝警視、山荘に近づいた民間人1人の3人が銃撃され死亡。機動隊員26人、報道関係者1人が負傷した。

 当時、現地に置かれた警備本部で指揮を執った元内閣安全保障室長の佐々淳行氏(81、写真)は「今年は40年なので取材依頼も多いですが、世間からはだんだん忘れられているように感じる」と複雑な心境を吐露。「高見、内田の名前は、いまの政治家、警察関係者にとってはただの名前になってしまった。でも僕にとっては違う。内田は僕の右横にいて撃たれたんですから」と話した。鉄球で山荘を破壊し強行突入した2月28日には、NHK、民放各局が約10時間にわたり生中継。日本テレビは当時局アナだった久能靖さん(76)、フジテレビは露木茂さん(71)が実況した。人質救出の直後には総世帯視聴率が89・7%(ビデオリサーチ調べ)を記録した。

 佐々氏らは毎年、2月28日に都内で警察関係者の慰霊祭を開いているが、参加者は年々減少。昨年は14人だった。「体が思うように動かなくなった人もいる。今年は何人になるか」と心配している。

 あさま山荘は一部が改築され、現在も元の場所にある。犯人の一人、坂東国男容疑者(65)は75年に超法規的措置で釈放され国外逃亡中。佐々氏は「坂東が逮捕されるまで、われわれの警備本部は解散しません」と話した。


これに対し、山岳ベースで”総括”された犠牲者の中には、一族の恥としてお墓にも入れてもらえなかった人もいると聞きます。


国家権力の「正義」の側からだけでなく、死んでいった人に寄り添う形で追悼することは必要でしょうけどね。


いちばんかわいそうなのは、警察の側からも赤軍の側からも追悼してもらえない、山荘に近づいて射殺された民間人だと思いますね。