今年一年を振り返る

今日はもう大晦日。あっという間である。 毎年それなりに濃い一年を過ごしている気はしているのだが,今年は特に激動の年だったので,今年一年を振り返ってみようと思う。目次はこんな感じ。目次だけでも十分濃い気がする。

教会に通い始めるようになった

ド頭から宗教の話になるが,今年から教会の礼拝に通い始めるようになった。 厳密に言うと去年のクリスマスのキャンドルサービスからなんだが,日曜日の主日礼拝に行くようになったのは年が明けてからなので,今年から通い始めたということになる。ちなみに洗礼はまだ受けていない。

実は私の人生は結構キリスト教とご縁がある。「ご縁がある」をキリスト教的に言うと「神様のお導き」ということらしい。 ということで,言い換えると私の人生は結構神様に導かれてキリスト教に触れる機会が多かったように思える。

まず幼稚園がたまたまキリスト教系だった。先生たちがどうだったのかは覚えていないけど,少なくとも園長先生・副園長先生はクリスチャンだったように記憶している。あとおぼろげな記憶だが,キリスト教にまつわる紙芝居のようなものもやっていたように思う。もちろん内容は何も覚えていないのだが。

小学校は公立,中学・高校は私立だったが,特定の宗教を掲げているような学校ではなかったので,小学校から高校卒業までは特にキリスト教に触れるような習慣はなかった。

そのあとキリスト教に触れるようになったのは大学の学部時代。 なんといっても大学の名前に基督教って入っている。 そんなわけで,大学的にはクリスチャンは多いし(教員は基本的に全員クリスチャン),キリスト教系の授業も1つだけ必修があった。といっても,キリスト教を文献学的あるいは神学的に批判的に見るとか,アメリカという国自体がいかにキリスト教的な文化を持っているかとかそういう話が多く,いわゆる宣教的な側面はなく,あくまで学問の対象としてのキリスト教という感じではあった。

入学式の時に聖書箇所を教員か牧師か覚えていないけど読んでくれていて,中身は今でも明確に覚えていて好きな箇所なので引用しておく(マタイ7:7-8)。

求めなさい。そうすれば与えられます。探しなさい。そうすれば見出します。たたきなさい。そうすれば開かれます。 だれでも、求める者は受け、探す者は見出し、たたく者には開かれます。

新日本聖書刊行会. 聖書 新改訳2017 (新改訳聖書センター) (p.3677). いのちのことば社. Kindle 版.

あとはキリスト教に関連したイベントとかもあった。年一でC-weekという週間があり,キリスト教に関係した様々なイベントが大学全体で行われている週間があった。でも参加するしないは完全に個人の意思で,私はそんなに積極的には参加はしていなかった。礼拝も一回もちゃんと行かなかったし。一つだけ好きだったのは,教会にラビリンスが置かれるイベントがあり,それに参加するのは好きだった。口で説明するのは難しいので,Instagramのリンクを貼っておこうと思う。

www.instagram.com

こんな感じの迷路っぽいシートが教会のど真ん中に敷かれていて,中央にたどり着いたらゴール。 中央にたどり着いたら別にすっと抜けてもいいし,逆に元来た道を戻ってもよい(たしか)。私は真ん中に着いたらとりあえず座って目をつむり,教会の空気を感じるのが好きだった。そういえばこれがキリスト教とどういう関連があるのかよく知らないでやってた。一応Wikipediaで調べてみたが,とりあえず教会の床に書いてあることは多いけど,何でそうなったかはよくわかっていないらしい。へーなるほどそうなんだ。

ja.wikipedia.org

そのあと大学院に進学するのだが,ICUの大学院ではなく,関西のとある大学院に進学することになった。大学的には国立だったしキリスト教系ではないのだが,たまたま指導教官がクリスチャンだった。といっても院在籍中に宗教の話はほとんどしておらず,その先生がクリスマスのキャンドルサービスだけは案内をくれていたので,そこに何回か参加したことがあるくらいの感じではあった。

博士課程の途中から,合唱団に所属することになった。合唱と言えば歴史的に見ると賛美歌ということになるので,歌詞も必然的に聖書の引用とか聖書を題材にしたものとかが多かった。なので歌の背景としてキリスト教の知識が断片的には入ってきてはいたけど,音楽指導的なことをやっていたひとはクリスチャンというわけではなかった。

博論を出して民間企業に就職してからは,合唱は続けつつもまたキリスト教とは離れた生活を送っていた。コロナ禍でもあり,様々なイベントがキャンセルされ,キャンドルサービスもオンラインになっていたようだし,博論のバーンアウトと仕事の忙しさで,しばらく先生とも連絡は取っていなかった。合唱団も仕事で忙しくなったり他にもいろいろあって辞めてしまった。

教会に再び導かれたのは,たまたま妻(当時はまだ未入籍)と同棲するにあたって引っ越した先がその教会の近所で,キャンドルサービスも再開していたようだし,先生にもしばらく会ってないから行ってみるかと妻を連れて参加したのがきっかけだった。先にも書いたとおり,もともとキリスト教に親しむ機会が多かったのもあり,せっかく近いのだから主日礼拝もちゃんと参加してみるかと思って参加し始めたのが今年の頭である。

ちなみに最初は朝全然起きれなくて何回かオンラインで参加したり礼拝自体欠席ということも何度かやったが,教会の雰囲気的にも牧師さんの姿勢的にも礼拝を強制するつもりは全くないというスタンスだったので,とても助かった。今はわりとちゃんと起きれて毎週通えている。

ここまで導かれると,もう洗礼を受けた方がいいんじゃないかとも思っている。そんな話もこの前少し教会でした。どうせなら早く受洗したらいいじゃんとも思うけど,まだキリスト教のこと全然わかってないし,そんな人間が受洗してもいいのかなあという気持ちもある。はたして来年はどうなることやら。

仕事でチームリーダーになった

これも1月頃からなのだが,異動したらなぜか突然チームリーダー的なことをやることになって(詳しい経緯は書けないが急だった),メンバーが6, 7人くらいつくことになった。別に明示的に頼まれたわけではないが自然とそういう感じになっていて,そういう感じになっているとCTO*1も言ってたので,それ以降は自分からチームリーダーと名乗ることにした。 以前チームリーダー的なことをしたことはあって全く未経験というわけではないのだが,前回はどちらかというと教育的な側面が強いサブプロジェクトのリーダーという感じであった(データセンターにラボを構築するというプロジェクトなので,ラボプロジェクトと呼んでいる)。詳しいことは会社のブログに書いてあるので,そちらを参照してもらいたい。

blog.bbsakura.net

同じくラボプロジェクトのチームメンバーであった日下部(み)さんも違う視点で記事を書いていろいろ言語化してくれている。 blog.bbsakura.net

私自身の記事や日下部(み)さんの記事に出てくるように,当時チームビルディングに課題意識があったので,今回はひと月チームビルディングにかなりエフォートをかけた感じにした。具体的にはとにかくひたすら1on1。私が異動してきた側なので,初めましてから始まり,趣味の話を聞いたり,今の仕事の状態を聞いたりを,コードやアーキテクチャの把握と並行して行っていた。一緒に働く人がどういう思考・行動パターンや文化を持っているかってちゃんと聞いたり自己開示をしたりして信頼関係を築かないと私自身が仕事しづらいという側面もあった(結構人見知りするので)。 あとはミーティングの体制とかもあまり整理されておらず,コミュニケーションが完全にテキストのみで頻度も少ないという状態だったので,もっと量を増やしたくて,meetという違うメディアを使った朝会を作ったり,Slackで超どうでもいいことをガンガンつぶやくようにして雑談が自然発生的に起こりやすいような環境作りとかもしていた。

あとは同じく日下部(み)さんが振り返りカンファレンスっていうのに参加していて,ちょうど前述のラボプロジェクトの振り返りの話をしていた。

blog.bbsakura.net

普段からmiroとか使ってうまーくやっているような感じをチラ見していたので,それを真似して自分のチームでもオフラインで顔を合わせつつmiroも併用して振り返り会をやったりとかもした。miroだけでリモートでやってもよかったんだが,初めましての人も多かったし,miroを大画面に写しつつ,各自のPCでも見つつ,オフラインでやるという方式であえてやった。やっぱりリアクションが見えやすいし,それを同じ空気の中でやるので,一体感とかがオンラインとは全く違う。あとその部屋にホワイトボード(物理)もあったので,いろいろ整理するのも楽だった。お昼ご飯をみんなで食べにもいけたので,何定食を選ぶかみたいな雑談もできて楽しかった記憶がある。ちゃんと飲み会もやった。

でも,プロジェクトのメンバーアサインとかも初めての経験だったし,メンバーのスキルと特性や納期を見極めてアサインし,リスクヘッジも行うというのはなかなか難しかった。そのうえで進捗管理をしつつ,技術的なアドバイスをしつつ,コードレビューをしつつ,時々手を動かしたりという感じで,手を動かすことがめっきり減ってしまった。マネジメント系のロールに興味はあったので,やること自体は全然歓迎だったし,いいチャレンジになるなとは思っていたが,とにかくコーディングとレビュー以外の業務のすべてが新しいことで気が休まる時がなく,とても大変だった。それに技術的にもまだまだひよっこで,変化の激しいフロントエンド界隈に一応身を置いているので,技術的にどんどん置いて行かれている(というかそもそも元から追いついていない)という感じがしていてその点もプレッシャーにはなっていた。プレイングマネージャーの話はよく聞くけど,実際になってみると本当に大変だなあと思った。

さて今後はどうしようかなあ。もうちょい技術的なことを勉強したいなあという気持ちもあるし,マネジメントするならしっかりマネジメントの勉強したいという気持ちもある。というかそもそもマネジメント専任の人がいるチームで体系立ったマネジメントををされたことが今までないので,マネジメント方面いくなら一回ちゃんとマネジメントされてみたいという気持ちも芽生えている。ということでキャリア的には非常に迷子中。どうしようかなー。まあまた来年考えよう。

入籍した

入籍しました。平日だったので有休取って区役所に行ったんだが,書類書いたあと1時間くらい待たされたので,これだったらPC持って行って人気のないところでリモート出勤できたなと思った。同棲はもうすでにそれなりの期間していたので,私の感覚としては特に変わらず。妻は姓が変わった。これも事前にどっちの姓にするかを話し合った上で決めてあったので,特にもめたりとかはなく。本人はしばらくは呼び慣れてない感じがあったのと,やはりいろいろな登録を変更するのは大変そうではあった。あと結婚指輪をちゃんとし始めたのはこのときから。

結婚式をした

無事に入籍も済ませたので,結婚式をやろうということになった。でもお金もかかるし,そんなに急ぎでやらなくてもいいよねといいつつ探していたら,結局年内が一番安くできるという話で12月に執り行うことになり,12/8に無事結婚式を挙げた。

周りの知人友人はだいたいもう既婚者で,普通の結婚式じゃ面白くないよねという話になり,とにかく新郎新婦のキャラクター全開で好き放題やったという感じの式にした。あと大阪でやったので,関西の文化的にも多少なりともボケても許されるというかウケるだろうという打算もあったりした。新郎は元言語学者,今はシステムエンジニアで,ピアノと飛行機が趣味,新婦は昆虫好き,あと手作りでいろいろ作るのが好きということで,以下のような分担で準備を進めていくことになった。

新郎

  • PM (Project Manager)
    • 全体進捗管理
    • タスク整理
    • 締め切り設定・線表管理など
  • 学会発表風プロフ紹介
  • 新婦家族への手紙のBGMでピアノ演奏 *(本当はWeb招待状を自作しようと思ったんだけど,個人情報周りを気にしなきゃいけないし,ピアノの練習でそれどころではなかったので結局大手さんのを使った)

新婦

  • フードメニュー(コース)デザイン・印刷・裁断
  • ドリンクメニューデザイン・印刷・裁断・半分に折る(立つように)
  • ライトトラップ風エスコートカード作成
    • 昆虫採集業界ではライトで白い布を照らしてそこに正の走光性がある昆虫を集めるトラップを使うらしく,それをモチーフにしたエスコートカード
  • ウェディングドレス姿で虫取り網を振り回して紙飛行機をキャッチする企画

ついったのほうに画像を貼ってるので,いくつかここにも貼ってみようと思う

これだけ好き放題やってたので,タスク管理が大変だった。結婚式が無事終わってタスクが完了位置に全部並んだのは結構達成感があってよかったなあと思った。なんだか剥がすのがもったいなくて'24/12/31時点でまだ貼ってある。

11月末時点でのタスク状況結婚式終了直後の様子
タスクボードはリビングから見えやすい脱衣所への引き戸に

あとはひたすらピアノの練習だろうか。人生でこんなにピアノを弾いてた時間はなかったと思う。8月か9月あたりにこれでいこうって決まって楽譜を買い,毎日ひたすら譜読みと練習。ギリギリ間に合うか間に合わないかみたいな感じでいざ本番。でも本番慣れしてないので,手汗で滑るし,たまたまピアノの譜面台に結婚指輪を外して置いてしまったので,夫婦の近くだけめっちゃ金属の共鳴音が響いてて,とても気持ち悪かった。。。結婚式でピアノ演奏を考えている方,指輪はつけっぱなしで弾くか,外すならハンカチに包もうな。おまけに途中で汗が目に入って猛烈にしみるのを耐えながら弾いていたので,もう最後の方は開き直って感極まってることにした。後で妹に聞いたけど,そういう演出だと思ったって言ってたからまあ多分ごまかせてる。多分。

ピアノを弾いているときの写真
このときは多分順調に弾けてるけどこの後崩壊する

当たり前だけど毎日ちゃんと練習してたら嫌でも上達する。合唱団にいたおかげで音楽的な下地が強化されていたのもあり,多分今人生の中でピアノが一番うまく弾ける時期だと思う。なので終わった後も結構楽しくピアノを弾いている。昔弾いてた曲を弾き直してみたり,新しい曲に挑戦してみたり。

前撮りも私たちらしくということで,千里側土手(飛行機の撮影スポットとして有名)と伊丹市昆虫館で行った。両方伊丹で二人の趣味がカバーできたのもよかったポイント。

千里側土手から夫婦と離陸機を望遠で抜いた写真
お気に入りの一枚。なによりも顔にマスク掛けなくても使えるのがよい

飛行機の撮影スポットが気になる人は昔書いたこの記事を参考にするとよいと思う(宣伝)

voice0726.hatenablog.jp

まとめ

という感じで,毎年それなりになんかあるけど,今年は特にいろいろ大変だったので,せっかくだから記事にしてみた。 書いてみたらめっちゃ量があって,なんならこの一年どころかここまでの人生総振り返りみたいになってしまった。 結婚自体がそういう性質あるしね。まあスティーブ・ジョブズがconnecting the dots*2って言ってたのを地でやれてるからそれでいいんだと思う。とりあえずだいたいちゃんとつながっている気がする。 ここまで読んでくれる人が果たしてどれだけいるのだろうかと不安になるが,ここまで読んでくれた人はありがとうございました。

来年はもうちょいアクティブに動きたいなあということで,元気に楽しくやっていけたらいいなと思っています。毎年そう言ってる気がするがまあ気にしない。 というかこのブログももう少しアクティブにやった方がいいんじゃないかとは思ってる。気持ちだけ。やりたいことが多すぎる。

今年もいろいろな方に大変お世話になりました。来年も引き続きどうぞよろしくお願いします。

おまけ

今年頑張ったご褒美としておとといmy new gearが届きました。これで寿司打やったら最高記録出た

Dygma Raise 2とその間に置かれた日本酒の瓶の写真
真ん中に置く物がなかったのでとりあえず日本酒の瓶を置いてみた

*1:Chief Technology Officer: 日本語にすると最高技術責任者

*2:ジョブズがスタンフォード大学の卒業式でスピーチしたときの有名な言葉。Youtubeにも動画が上がっている。https://www.youtube.com/watch?v=UF8uR6Z6KLc