仮想と現実の真ん中あたり

主に舞台探訪とか聖地巡礼と呼ばれる記録をつづるブログ

Twitterに見る『咲-Saki- 阿知賀編』再開の衝撃波

『阿知賀編』再開の衝撃波は観測できるか?

 最近は寄る年波に勝てず、だんだんTwitterのTLの速さについて行けなくなってしまいました。そこで、Twitter上の舞台探訪情報を自動検索するプログラムを作ってみました。
 その名もSakiSeeker。Twitter APIとPythonを使うことにより、『咲-Saki-』,『阿知賀編』に関するツイートを検索してログに記録し、その中から舞台探訪関係のキーワードが含まれたツイートを拾い上げるプログラムです。テスト稼働を経て3月8日から本格稼働開始しています。
 

 ちょうどこのプログラムを準備してる最中に、『咲-Saki- 阿知賀編』再開のニュースがTL上を駆け巡りました。7年のブランクを経ての驚きの復活劇です。
 そこでふと気づいたのが、「このニュース、SakiSeekerのログに残ってるんじゃないだろうか?」ということ。テスト稼働日が2月29日、『阿知賀編』再開の公式発表が2月25日、そしてTwitter APIの無料アカウントが検索出来る範囲は1週間前まで。
 「…コレは、行けるかも?」
 早速ログの分析にかかりました。

Twitterに見る『咲-Saki- 阿知賀編』再開の衝撃波

 
 見事に、ログの中に捉えることが出来ていました!
 ※後述するように色々な制約があるため、数字は実態とイコールなものでなく、あくまで傾向を示すものと考えて下さい。
 グラフ中で、青の「阿知賀編」が"阿知賀編を含むツイートの数、オレンジの「新章」はそれに加えて"新章", "再開", "新連載", "復活", "新作", "続編"のうちのいずれかのキーワードを含むツイートの数です。
 また、リツイートされたツイートは重複カウントしていません("-filter:retweets"オプションで検索)。
 公式発表があった2月25日午前0時に、ツイートの大きなピークがあることが分かります。(それ以前にも"新章"を含むツイートが散見されるのは、早売りから流れた情報でしょう)
 読み取れる情報としては、
 - 午前0時に、公式発表を受けて深夜組のファンによる第一波のピークがあった
 - 午前6時頃から公式発表,ツイート・リツイートを見たファンによる第二波のピークがあった
 - 第二波は午前中一杯まで続いた
 - 午後6時頃から帰宅したファンによる小さな第三波が来た
 - ほぼその日のうちにツイートのピークは収束した
 - "新章"を含むキーワードと同期していことから、ほぼ連載再開の話題で占められている
 などが分かります。
 通勤・通学時間帯を超えて午前中一杯まで続くツイートの波は、「咲-Saki-」クラスタが幅広い年齢・職業層に広がっていることを暗示していそうです。

 次に、リツイート数のグラフを重ねてみます。
 
 ※後述するような制約があるため、正確なリツイート数ではありません。
 青が"阿知賀編を含むツイートの数、オレンジがそのツイートがリツイートされた回数の合計です。
 (リツイート数については、残念ながら「リツイートされた時間」でのカウントではなく、「リツイートされた元データがツイートされた(最初の投稿)時間」でのカウントです)
 バズったツイートは、他のツイートよりも桁違いに拡散力があることが分かります。
 「Twitterはリツイートの拡散力が大きい」と言われてる話が実感出来ますね。
 ちなみに、私のログによると当日一番リツイートされたツイートは、↓こちらでした。
 

 この他のWebメディアも同様な内容だったので、今回はたまたまかもしれません。
 ところで、午後0時台に特異なリツイートのピークがありますよね?
 「これは一体何だ?」と調べてみると…、
   作画の五十嵐あぐり先生のツイートでした。そりゃリツイートせざるを得ない(池田ァ!)わけですよね。

 最後に、発表の2月25日から連載が開始された3月25日までの、"咲-Saki-"と"阿知賀編"のツイート数を見てみましょう。
 
 ※後述するように色々な制約があるため、数字はあくまで傾向を示すものと考えて下さい。
 青が"咲-Saki-"を含むツイートの数、オレンジが"阿知賀編"を含むツイートの数です。(両方含む場合は"阿知賀編"にカウント)
 発表の一時的なピークを過ぎても『阿知賀編』に対するツイートはある程度安定した割合を占めていて、根強い人気がうかがえます。
 ちなみに、なぜかコミック発売日の前日の3月24日に大きな盛り上がりがあるのは、ちょうどこの時Twitter上で「あなたを構成する5つの漫画」というハッシュタグが盛り上がっていたせいですが、ここでも『阿知賀編』が伸びていて、根強い人気を裏付けた形です。
 突然で予想外の発表でしたが、『阿知賀編』再開は今のところ『咲-Saki-』シリーズの人気の底上げ(上乗せ?)につながっていると見て良いでしょう。

 今回は、重力波望遠鏡KAGRAの記事を見ていて、ふと「Twitter上でも同じような波が見えるんじゃなかろうか? テスト稼働状態で観測出来れば何だかLIGOっぽいぞ」と思いついてやってみました。(観測のノイズが入っているのもLIGOっぽいw)
 これが『阿知賀編』再開祭りへの奉納になれば幸いです。

今回収集したデータの制約について

 上記に示したデータを収集するにあたっては様々な制約があり、必ずしもTwitter上の実態を完全に表すものではありません。「当たらずと言えども遠からず」と捉えてもらうのが良いでしょう。
 以下、その制約について記します。
 - 機械的検索の制約
  - "阿知賀編"や"咲-Saki-"というキーワードが入ったツイートしか検索出来ない
   →作者やキャラ,学校名など単独でのツイートは拾えない(これが一番厳しい制約かも?)
 - Twitter検索の制約
  - 当然だが、鍵付きアカのツイートは拾えない
 - 無料Twitter APIの制約
  - 検索出来るのは1週間前まで
   →そのため、7日毎に1回記録しているが、記録日を過ぎた後のリツイートはカウント出来ない
 - リツイートを拾っていない
  - 無料APIだと検索回数の制約があるため、リツイートは拾っていない
  →そのため、リツイートされた時間は「リツイートされた元データがツイートされた(最初の投稿)時間」でのカウントになる