仮想と現実の真ん中あたり

主に舞台探訪とか聖地巡礼と呼ばれる記録をつづるブログ

「咲-Saki-」 第57局[四校]の背景

■「咲-Saki-」第57局[四校]感想
前回から全国編に向けてスタートしたわけですが、いや〜ホント、最近一段と面白いですね。
新キャラもたしかに良いのですが、そのキャラのからませ方がさらにうまい。そして、場面展開もリズム感があって視覚的に気持ちがいい。
何より、話数構成が起伏に富んでいて、思わずストーリーに引き込まれてしまう面白さです。
…と、作品の面白さについてはこの辺にして他の評論・感想サイトさんにおまかせするとして、以降このサイトならではの感想を。


まず、鶴賀の蒲原のセリフ、「うちは四校で1番北だからなー」が興味深いですね。
私の記憶だと、作中で出場校の位置について言及されたのは、これが初めてです。
私としては「鶴賀学園は長野市の大字鶴賀」とずっと主張し続けて来たのですが、実際に作者が所在地を意識して作っているという直接的な証拠は何一つ無かったわけで、ここに来て所在地に関する設定に触れるセリフが出て来たのは嬉しかったです。
そして、今回の最後に登場する四校合同合宿会場。これが、アニメ版最終回と全く同じモデルでした。


四校合同合宿会場クアリゾート湯舟沢 ホテル花更紗(岐阜県中津川市)


アニメ版ではこじんまりと見えるように2階建てに直されていますが、原作版ではモデルそのまんまです。
そして、この周辺には、第5巻と第6巻のカラー口絵の舞台もあります。
この合宿所が見つかった時に、

 そう、この中津川市の2枚のイラストは、アニメ最終話の四校合同合宿の時に撮影された、という設定だと推定されるわけです。
 原作者が最初からそこまで狙っていたのか、アニメスタッフが後から設定を合わせたのか知るすべはありませんが、さりげなく、そして贅沢な趣向が凝らされた、原作とアニメのコラボ物件だと言えるでしょう。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~uso9000/travel/saki1.htm#txt39



と書いたのですが、今回の登場で小林先生とアニメスタッフが狙って設定を合わせた事が確定したわけです。
ファンにとっては嬉しい、原作とアニメのコラボ物件と言えるでしょう。


■「咲-Saki-」第57局[四校]の背景
 →地図付きの探訪記本編はこちらで。


大炎上さんには「いきなり舞台探訪の人が活躍しそうな場所です」、そしていのけんさんにはlivetubeで「今週中には写真撮って来ると思うんだよ」と言われてしまい、「これで見つけられなかった日には、『キミには失望したよ』と立木文彦のような冷たい声で言われてしまうんじゃないか?」、と心配してしまいました。今週中って、1日しか猶予無いのに(笑)
まぁ、無事翌日に見つけられたんですが。

 舞台探訪者の心得
・探訪先では、地元の人の迷惑にならないように行動する。
・観光地でない場所や公共施設でない場所への探訪,撮影には十分注意する。
・探訪者の多い場所での行動は控えめに。
→協賛サイト:舞台探訪ルール

※「咲-Saki-」探訪関連の記事一覧は、キーワード「咲-Saki-」で。


まずやって来たのは、安曇野市明科地区。
ここを流れる犀川のほとりに、龍門渕高校の名前のモデルになったと思われる『龍門渕』という場所があります。


安曇野市明科 龍門渕公園
そして今回は、ここから南東方向に約3km、龍門渕から見上げる、長峰山に登って行きます。





山頂付近までは車で行けるため、車がすれ違うのがやっとの狭い道路を注意しながら登って行きます。
そして、着いた山頂にあったのが…、


P429長峰山頂展望台(安曇野市)
はい、衣が登った展望台です。ハギヨシが探しに行った時といい、よほど高い場所に登るのが好きな子のようですね。
ともあれ、決勝戦のライバル校の中で、これまで龍門渕だけ実際の舞台が登場して来なかったのですが、これでようやく登場となったわけです。


YG '09年No.23 P434長峰山頂(安曇野市)
実際に現地を取材してみると、キャラの移動経路に沿って背景が次々と登場して来るのに驚かされます。今回のロケ手法とカメラワーク、そしてそれを絵で再現した精緻な背景は、まさに映画ばりのレベルと言って良いでしょう。


YG '09年No.23 P434長峰山頂(安曇野市)
長峰山の登山道路は冬期閉鎖(おそらく12月以降)となるため、残念ながらこの舞台が年内に見られるのはあとわずかの間となります。(冬期閉鎖期間は、12月14日−3月12日とのことです。えりぃぜさん、情報どうもありがとうございました!)
遠方の方は、せめて探訪記の方でマンガを片手にご覧になって下さいませ。

 本記事内の「咲-Saki-」の画像の著作権は、小林立先生にあり、ここでは当該作品の比較研究を目的として引用しています。