魔王2099 3.楽園監獄都市・横浜 | 今日もだらだら、読書日記。

魔王2099 3.楽園監獄都市・横浜

 

伝説の魔王――絶海の監獄島と化した“横浜”に降臨する!
統合暦2099年――奇怪なる未来世界にて、霧消した旧家臣の行方を追う魔王・ベルトールが降り立った次なる大都市は…… 「判決――横浜市にて、被告人を、懲役2099年の刑に処する」 地殻変動によって陸地から切り離され、絶海の孤島と化した『横浜市』。外界からの干渉を拒絶し続ける“楽園”とも称される疑惑の島に、囚人として潜入したベルトールだったが…… 「ここは神が管理する箱庭――世界平和を成す、最後の聖域」 魔王が辿り着いたのは“楽園”という名の“監獄”の支配者《父祖》が推し進める、想像を絶する最悪の計画だった――。 狂乱怒涛の楽園監獄都市に、魔王の新たな神話が刻まれる!

かつての腹心であった黒竜侯シルヴァルドの行方を追い、高橋を連れて第二横浜市に潜り込むベルトール。絶海の孤島と化したそこは偽りの神を抱くディストピアとなっていた。一方、その第二横浜市で善良な市民として生活を送っていた少女・青葉100Fは隣人の密告によって思想犯とみなされ、監獄送りになってしまう……。

勇者と魔王の背中合わせの共闘最高なんですが〜〜〜!!!(総力決戦なクライマックス最高でした)

実に2年ぶりとなる新刊は監獄島を舞台に繰り広げられる偽りの神と魔王の対決!画一的な存在であった一市民の青葉100Fと周りから外れたが故の葛藤を持て余す高橋の儚くも美しき心の交流!!魔王とその仲間たちが全力を発揮する最高のクライマックス!!!というのもめちゃくちゃに楽しかったんですけどそんなことより同じ監獄にぶち込まれた魔王ベルトールと勇者グラムの再びの共闘が最高すぎて最高になってしまいました。いや、だって同居してしまった(※同じ牢屋の意)が!?更には裸の付き合い(※シャワールーム)まで!?

魔王ベルトールと勇者グラム、かつては世界を賭けて戦った仇敵同士であるが今はむしろ世界に置いてきぼりにされた半端者同士の共感の方が強く、割と軽率に助力を求めるベルトールに対してグラムが塩(ツンデレではなく、共闘する程度の関係だがデレでやってるのではなく純粋に塩)なの最高とつねづねいい続けてきたんですけど、今回は特に命の獲り合いをしたからこそお互いの呼吸を知り尽くした関係であり、お互いの実力を信頼しており、目的を同じくさえすれば誰よりも安心して背中を預けられる関係でそこから生まれてくる阿吽の呼吸ぶりとシンクロ率バッチリな共闘シーンが美味しすぎるんですよね……最高……。

グラムとベルトールの話をし始めるとマジでキリがなくなってしまうので話題をもとに戻しますが、1巻・2巻ともに割とバトルは魔王ベルトールの独壇場になりがちだった本作、今回はマキナ・緋月・高橋も含めて仲間達が次々と本領発揮していくのが大変にアツかったです。1巻からヒロイン枠で割りといいところなしだったマキナ、そうだよな彼女も六魔侯の一角だったんだよ…。サポートに徹しがちだった高橋が青葉100Fとの心の交流を経てふっきれて大活躍する展開もめちゃくちゃ楽しい。彼らと共に戦う覚悟を決めた緋月、そして新たに仲間に加わったシルヴァルドの活躍も目覚ましいものがありましたし、なにより1巻から勇者グラムと魔王ベルトールの関係に注目していたので今回の利害一致からの共闘・背中合わせでの戦いっぷりには本当にニヤニヤしてしまいましたね……ごめんまたベルトールとグラムの話してる……。

戦いが進むにつれて明かされていく本当の敵と様々な真実。今後の展開への期待も含め、とても楽しかったです!アニメ化も決まったとのことで今後はコンスタントに続編が読めるんだよな?いやぁ楽しみだなあ!!!


余談ではありますが、ドラマガ最新号の「魔王2099」特集が魔王ベルトールと勇者グラムの総力特集だったのでよろしくお願いします。やばい。編集部もグラムとベルトールを推してる……時代が私に追いついて来てる……。

ドラゴンマガジン編集部(編集) 「【電子版】ドラゴンマガジン 2024年1月号 (富士見ファンタジア文庫)」
ドラゴンマガジン編集部(編集) (著)
KADOKAWA
発行:2023-11-17T00:00:00.000Z

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