デンマーク 新たな風刺画ビデオ
ガーディアンやAPの報道で知ったのだが、デンマークではまた風刺画関連の事件が起きている。
まず、6日、デンマークの国営テレビが、あるビデオを流したそうである。これは、芸術家団体 「デンマークを守る・Defending Denmark」というグループが作ったビデオだった。この団体は、右派政党デンマーク国民党の若者支部に入り込み、昨年夏のパーティーの様子を撮影した。
この中では、若者支部のメンバーが、アルコールを飲み、ある女性がらくだの頭にイスラム教の預言者ムハンマドの頭がついた風刺画をカメラに向かって見せている場面がある。このらくだは、ビールの缶をしょっている。また別の風刺画では、ターバンをかぶり、ひげを生やした男性と「+」というマークと爆弾の絵があり、「=」のサインの右側には、核爆発のマッシュルームの雲があった。極右団体の実態を見せるために、撮影されたという。
このビデオは、デンマークのDRTVとTV2で、6日放映された。
しかし、中東諸国から反発が出て、デンマーク政府は、ガザ、ヨルダン川西岸、サウジアラビア、レバノン、エジプト、イラクなどへの旅行には注意するように、と発表。
9日は、在デンマークの中東大使数人が、外務省で会談の時間を持ったという。
ビデオをウエブに載せた数紙は、同日、ビデオを削除した。
デンマーク首相は、「このビデオは、デンマーク国民を代弁していない」と、8日、述べたという。