ブログとビジネス
それは、ビジネスとブログの関係だ。ビジネスに絡めとられすぎると、一体どういうことになるのか?一読すると、怖くなってくる。
(以下は記事の抜粋です)
Bloggers for hire
7月末、ブログ・リパブリック・ブロガーというサイトで、ブロガーに向けた広告が出た。携帯電話、ブロードバンド、旅行、健康、株、ブログに関するに関して書いてくれるブロガーを探しているという。書けば書くほど、儲かる、と。
この広告はオンライン世界では衝撃として受け止められた。それは、ブログといえば「大企業に立ち向かうという立場にあるもの」、のはずだったからだ。広告費を稼ぐためのものではない、と。
6月、ランドローバーの顧客の一人だった男性が、サイトを立ち上げ、いかに会社のサービスが悪いかを書いた。次第にサイトを訪れる人が増えていった。7月、会社が彼に負け、問題となっていた箇所を直したが、その後で、彼のサイトをランドローバーの顧客が集まり意見を交換するサイトに変えることを提案した。
昨年、あるウエブサービスの会社が20のブロガーたちに対し、3ヶ月間、週に一度は会社に関してブログ上で書くことを条件として、2400ドル払う契約を交わした。
今年、企業がブロガーにお金を払って、企業の製品に関して書くというビジネスを取り次ぐサイト payperpost.comができた。ここに登録して、飛躍的にアクセスを伸ばす学生ブロガーも出てきた。「どうして、自分が信じることを書いて、お金をもらってはいけないのか?」とある若いブロガーが言ったそうである。
ここまでが米国の話。
話を英国に持ってくると、こうしたサービスを既存メディアがやれば、違法となるという。(ここが詳しく書かれていなかったのだが、広告とは思わせないで実は広告だった、勧誘していた、ということになるからだろうか。)
米海軍はネットワークのサイト「マイスペースコム」を使って、人を集めているが、ブログを使って海軍に対する良いイメージを広めている可能性はないだろうか。誰にも分からない。ブログの世界は規制されていないからだ。
ブログ世界で起きていることは、実世界でも起きる。例えば、音楽業界は、チャットルームを使って、バンドやアーチストの宣伝をしている。
広告会社のスターコムのジム・カイト氏によれば、通常の広告はもうあまり効かなくなっている、という。「口コミが重要であることは知っていたけれど、どれほど重要か、これまで分かっていなかった。口コミを中心にしろ、と顧客に言っている」。
プロクター&ギャンブル社は、「ブランド大使」を雇っている。近所の人が集まったときなどに、会話の中に製品名を入れる、などをする人たちだ。「口コミマーケティング協会」もできた。誰がどこに隠れてマーケティングをしているか、分からなくなった。
「コークが大好き」という名前がついたブログで、いかにコークがおいしいかを読みたいと思う人は少ないかもしれないが、友人が進める製品には耳を傾けるのではないか。人々の意見が、急に何かを売るためのものになったとき、言論の自由の金額はどれほどになるのだろう?
以上、ニューステーツマン記事の大体の訳。若干、省いた部分もある点をご容赦ください。(購読者はウエブでも読める。)
・・・ちょっと脅しの要素も入っているかもしれないが、ここまで言われると、怖くなってこないだろうか?
それにしても、ニューステーツマンはちょっとした脅しの記事が結構ある(だが中身は意外と薄いときも)ので、自分はそれにひっかかっただけなのかしれないが。
実際、実生活ではこういうことはたくさん既にあるのだろうから。(つまり知らないうちに広告につかまった、ということが。)