舞浜海洋国家

ほぼフォートレス・エクスプロレーションのファンブログ

DLR旅行記(2024年5月)⑤ S.E.A.編

こんにちは!つばさぬです。

2024年中に旅行記を書き終えるという目標は達成できなかったものの、ひとまず今回でDLR旅行記は最後になります。どうぞ最後までお楽しみいただければ幸いです。

というわけで前回DLR旅行記④の続きになります。

tsubasan0924.hatenablog.com

いきなりですが、海外パークといえばS.E.A.ですよね!
今回旅行したアナハイムのディズニーランドにもしっかりと、S.E.A.の要素を見つけることができます。ということで、この度の旅行で見つけてきたディズニーランド・パークのS.E.A.関連のものについて話していきます。

ちなみに、この記事はあくまで考察系の記事ではなく旅行記なのでその点ご留意ください。

目次

一応説明しておくと、S.E.A.とは、先日頒布した同人誌『細かすぎて伝わらないTDR』付録の用語集によりますと、(唐突な宣伝)

Society of Explorers and Adventurers(探険家・冒険家学会),「フォートレス・エクスプロレーション」を拠点として活動している1538年設立の組織であり、コロンブスやレオナルド・ダ・ヴィンチといった実在の冒険家や学者らによって結成されている。

後に19-20世紀を舞台とする香港ディズニーランドのアトラクション「ミスティック・マナー」にて同名の組織が登場し、東京版「タワー・オブ・テラー」のハイタワー三世も同組織の会員であることが示唆された。それ以降アナハイム、フロリダ、香港、パリといった世界中のディズニーパークのアトラクションやレストランにおいてS.E.A.が登場するようになった他、同組織を題材とした小説も展開され、現代までS.E.A.が続いていることが言及された。2019年オープンの「ソアリン:ファンタスティック・フライト」は大々的にS.E.A.と関わりのあるアトラクションとなっている。ファンの間ではフォートレスの舞台となっているルネサンス期のものを元祖、それ以降の近現代のものを再興期と呼び分ける場合もある。

両者の関係は曖昧なものとされていたが、2022年に開催されたディズニーファン最大のイベントD23 Expoにて、S.E.A.の設立から現代までの年表が公開され、その詳細が明かされた。なお、略称の「S.E.A.」はディズニーシーの「Sea」の文字りだと考えられる。

とのことですね!(長い)

世界中のディズニーパークで同一の組織のプロップスが置かれているのはやはりロマンがあります。元は東京のフォートレスからスタートしたS.E.A.が、今やイマジニアの内輪ノリに見えなくもない感じで海外展開していること(あくまで私見です。)については一概には良しと言えない気もしますが、一応S.E.A.好きを名乗ってはいるのでここは純粋に楽しみましょう。

海外S.E.A.の情報については、敬愛するアクセルさんの運営するサイト『S.E.A.大百科』を全面的に参考にさせていただきました。(というか現地で見ながら探しました。)大変ありがたいことに僕が今回の旅行で撮影した写真も使っていただいているので、よろしければ是非ご覧になってください!

seadictionary.disneyparkstory.com

 

トロピカル・ハイダウェイ

トロピカル・ハイダウェイ

アドベンチャーランドにあるレストラン、トロピカル・ハイダウェイにはS.E.A.会員たちの名前が書かれたオールが壁に並んでいるのを見ることができます。恐らく、後世のS.E.A.会員であることが判明している人たちの名前を一度に一番多くみられる場所であると思われます。

S.E.A.会員の名前が刻まれたオールがある

ちなみに、当然と言えば当然ですが、立ち止まって壁にならんだプロップスをまじまじと見て写真を撮っている人は、この奇妙な日本人以外誰一人いませんでした。

せっかくなので全員分のオールを見てみましょう。オールには人物名の他に川の名前と、それらの恐らく川を下った年代が書かれています。中には東京ディズニーシーに馴染み深いあの名前もあったりします。(各人物の名前をクリックすると、S.E.A.大百科の説明ページにとびますので、詳細は是非そちらをご参照ください。)

カメリア・ファルコ

カメリア・ファルコ ザンベジ川
1831

早速馴染み深い名前が出てきましたね。東京ディズニーシーの「ソアリン:ファンタスティック・フライト」でお馴染みです。どうやら彼女の名前の初出はこのオールのようですね。

ザンベジ川はアフリカを流れている川ですね。カメリア・ファルコはアフリカに行ったことがあるのでしょうか。

バーナバス・T・ブリオン

バーナバス・T・ブリオン コロラド川
1870

フロリダ版ビックサンダー・マウンテンに登場する人物のようです。

コロラド川は言わずと知れたアメリカの川ですね。ウエスタンリバー鉄道の機関車の名前にもなっていたりします。

ジェイソン・チャンドラー

ジェイソン・チャンドラー エラホ川
1882

元は実現しなかったエリアの登場キャラだったようですが、S.E.A.の海外展開と同じタイミングで復活、東京の「ソアリン」にもその名が登場する人物のようですね。

エラホ川はカナダの川。

ヘンリー・ミスティック卿

ヘンリー・ミスティック ガンジス川
1874

S.E.A.世界展開の発端となった香港ディズニーランドのアトラクション「ミスティック・マナー」の主要キャラで、だいぶマイルドなハイタワー3世みたいな人ですね。

ガンジス川は言うまでもなくインドの川です。

サンゴ・ショー

サンゴ・ショー アマゾン川
1910

名前だけが判明している人物のよう。名前はまんまサンゴ礁ですね。かわいい。

アマゾン川も言うまでもなく有名な南アメリカの川です。

ハリソン・ハイタワー三世

ハリソン・ハイタワー 長江
1872

みんな大好きハイタワー三世ですね。オールに爪痕がついているのは、彼の危険で勇敢な冒険の象徴なのか、はたまた後に彼に訪れる悲劇を暗示しているのか......。

長江は中国を代表する河川ですよね。ホテルハイタワーには、古代中国のものなんかも置いてあるので、彼が中国を訪れていたのは確実ですが、2006年発行の『海の絵本』(講談社)に書かれた年表では、

1874年 39歳。日本、中国、モンゴルなどアジア探検。

となっており、年代に齟齬が起きてしまいます。まあこうしたズレはたまにあることなので、深く考えずいきましょう。

J・L・バティリスタ博士

J・L・バティリスタ博士 コンゴ川
1906

「ミスティック・マナー」に飾られているメンバーたちの集合絵に描かれている人物のようですね。

コンゴ川はアフリカの川で、ハイタワー三世がシリキ・ウトゥンドゥを入手した場所として知られています。

大百科によれば、モデルはイマジニアのJoe Lanzisero氏だろうとのこと。確かに似てる。(下記リンク先参照)東京ではアラビアンコーストやマーメイドラグーンなどの制作に携わったお方ですね。

余談ですが、なぜか彼と後述のブラウアーヒンメル教授のみオールの字のフォントが違いますね。

www.lanziserocreative.com

アルバート・フォールズ博士

アルバート・フォールズ博士 ムベヤ川
1903

フロリダのジャングルクルーズおよびその関連レストラン「スキッパーキャンティーン」にがっつり関わるキャラのようですね。

ムベヤ川は中央アフリカを流れる川だそう。

R・ブラウアーヒンメル教授

R・ブラウアーヒンメル教授 ウカヤリ川
1904

後述するベンガル・バーベキューでその名を見ることができます。

ウカヤリ川はアマゾン川の主要な源流の一つとのこと。

メアリー・オーシャニア

メアリー・オーシャニア オリノコ川
1899

WDWにあるウォーターパーク「タイフーンラグーン」やディズニークルーズに登場するキャラとのこと。純粋なディズニーパークの外にもS.E.A.は進出しているんですね。

オリノコ川はこれまた南米の川だそうです。

メリウェザー・アダム・プレジャー

メリウェザー・アダム・プレジャー キシミー川
1900

かつてWDWに存在していたナイトクラブ「アドベンチャラーズクラブ」に登場したキャラのようですね。こういう風にして没になったものや既に無くなったものを復活させられるのは、S.E.A.の世界展開の良い点ですね。

ちなみにキシミー川はフロリダの川でWDWの割と近くを流れている川ですね。

シェフ・タンタジ

シェフ・タンタジ イラワジ川
1913

シェフですね。

イラワジ川はミャンマーの有名な川。

コン・チウュノスケ博士

コン・チュウノスケ博士 1933
カサイ川

みんな大好きコン・チュウノスケ博士。本国のジャングルクルーズのリニューアルで、サイに襲われながら登場するようになった人物だそうですね。名前まんまやん!と思ってしまいますが、よくよく考えるとハイタワー三世もミスティック卿もまんまなので、その感覚なのでしょう。

このオールと次のアヤ ・アメ=ボーシエルは、各アトラクションの誕生に合わせて後から新しく追加されたオールのようです。そのため、今後も新メンバーの登場によってオールが増える可能性も無きにしも非ずですね。

カサイ川は一瞬、葛西!?と思ってしまいますが、「葛西川」なんて日本にはないのでアフリカにある川の方でしょう。

アヤ・コアメ=ボーシエル

アヤ ・コアメ=ボーシエル バンダマ川
1934

恐らく現状で最新のS.E.A.メンバーがこの人物です。それもそのはずで、後述する「アドベンチャーランド・ツリーハウス」で初めて名前が登場したメンバーなんですね。

大百科では、彼女がコートジボワール人ではないかと推測されていますが、奇しくもオールに書かれているバンダマ川はコートジボワールにある川ですね。

オールに望遠鏡が付けられている

彼女のオールには望遠鏡が取り付けられていますが、詳しくは後述するようにこの人物は天文学者であるため、恐らくはそのことに関連しているのでしょうね。

ベンガル・バーベキュー

続いて前述したこちらのレストラン。なぜかS.E.A.関連のプロップスがいくつか置かれています。ちなみに店内のプロップスを見回してみましたが、見た感じS.E.A.に関連するものは大百科でまとめられていた下記の三点のみでした。なんか中途半端。


S.E.A.メンバーたちの絵画

絵のタッチこそ違うがミスティック・マナーと同じ構図のものが

後世S.E.A.メンバーの存在を知らしめた、ミスティック・マナーにあるものと同じものが飾られていますね。要するに使いまわしです。

ブラウアーヒンメル教授のポストカード

写真左上にポストカードがある

思ったより高い位置にあり、意外と見つけるのが大変でしたが、しっかり見つけることができました。何かストーリーがあるというよりは、イースターエッグ的な感じがしますね。

謎の写真

なぜか猿のアルバートのぬいぐるみがいる

本当になんでか、ミスティック卿の相棒の猿のアルバートのぬいぐるみが写っている写真があります。こちらはかなりわかりやすい場所にありました。詳しくは大百科をご参照ください。

seadict.dbstory.jp

アドベンチャーランド・ツリーハウス

アトラクション看板
ツリーハウスの大元である「スイスファミリーロビンソン」にインスパイアされていることが示されている。

ということでメインディッシュにやってまいりました。2023年のリニューアルにより、S.E.A.の要素が大幅に追加され、アナハイムのフォートレス・エクスプロレーションとも名高い(勝手に言ってるだけ)アトラクション「アドベンチャーランド・ツリーハウス」です。

「アドベンチャーランド・ツリーハウス」

このツリーハウスに住む一家は発明家で芸術家の父、音楽家の母、天文学者(志望?)の長女、動植物好きの双子、そしてダチョウのジェーンというメンバー。

長女のお部屋。望遠鏡や太陽系儀、星座図など天文学にまつわるものがたくさん置かれています。

S.E.A.の要素があるのは長女のお部屋。コンセプトアートが公開されたときから、まるでチェインバー・オブ・プラネットのようだと僕の中で話題になっていました。このツリーハウスについて話したいことはたくさんありますが、それはまたの機会にするとして、今回はS.E.A.の要素が見られるものを見ていきましょう。

おすすめはやっぱり夜。キラキラとした音が流れ雰囲気は抜群です。

まずは長女の部屋の外にある箱。こちらは地上からも見ることができます。

S.E.A.の紋章が描かれている

このタイプの紋章は、フォートレスのものだとラテン語で"Exploratio Continua"(「終わりなき探求」的な意味)と書かれているのですが、こちらでは"Auxilia Adulescens"と書かれています。ラテン語で"auxilium"は「援助」といった意味、"adulescens"は「若者」のような意味になりますので、直訳で「若者の援助」といった意味になります。たぶん。

(が、細かいことは省きますが、この2つの単語は性数と格が一致していないため、文法的には誤っています。まあディズニーパークでラテン語のミスはよくあることなので大目に見ましょう。)

何はともあれ、字義通りに受け取れば、この時代のS.E.A.は若者への支援や援助と言ったことにに力を入れているようですね。

S.E.A.が若者への支援というか後進育成に力を入れている様子は、部屋の中からもうかがえます。

S.E.A.入会希望者向けガイド

最新1936年版!探険家・冒険家学会 入会希望者へのガイド 改訂版

いきなりですが、なんと入会希望者向けのガイドブックなんてあるんですね。しかも記述を見るに、既に何回もガイドブックは出版されていることがうかがえます。いつの間にそんなしっかりとした組織になったんでしょうか。

S.E.A.入会申込キット

探険家・冒険家学会 入会申込キット

なんと入会用の申込キットまで誕生しているようですね。(かつては謎解きをするだけで会員になれたのに......。)これらのものを見るに、この部屋の長女はS.E.A.メンバーではないものの、会員志望の人物であることがうかがえますね。

S.E.A.公式規約

探険家・冒険家学会 公式規約 1936年版

しっかりとした規約まで公式でまとめられているようですね。一体どんな組織体制なんだS.E.A.め。先ほどから1936年という数字が出てきますが、恐らくこのツリーハウスの舞台となっている年代と考えてよさそうですね。

多分関係ないですが、東京ディズニーリゾートの制作に深く携わり、『海を超える想像力』でも知られる、現OLC代表取締役取締役会議長の加賀見俊夫氏の生年が1936年ですね。

S.E.A.名士録

探険家・冒険家学会名士録 会員一覧 第四巻 1850-1925

"Who's Who"とは著名人の人名などをまとめたものを、伝統的にそう呼んだものだとのことです。我々が知っている多くのS.E.A.メンバーは、1850年から1925年を生きた人がほとんどですが、彼らの名前や功績などもまとめられていたりするのでしょうか。

公式会員ファンクラブ

公式会員ファンクラブ

なんとファンクラブの本まで置いてありました。我々の知らないうちに後世のS.E.A.はなんだか結構大きな組織になっていたみたいですね。まあ元祖S.E.A.自体が当時の国王と関わりのあるような組織でしたから特別大きな驚きはないですが。

アヤ・コアメ=ボーシエルからの手紙

さて、部屋の中には一枚の手紙が置かれています。この手紙の差出人こそが、先ほどトロピカル・ハイダウェイのオールに名前が書かれていたアヤ・コアメ=ボーシエルなんですね。

手紙全文

S.E.A.大百科を運営しているアクセルさんに写真をお送りしたところ、なんと有難いことに日本語に全文訳してくださったので、是非ともそちらをご覧ください。

seadictionary.disneyparkstory.com

手紙の内容から、彼女は天文学者であり、将来有望なツリーハウスの長女に望遠鏡のレンズを送るとのことです。チェインバー・オブ・プラネットが大好きな筆者にとっては、後世のS.E.A.に天文学的要素があまりないことを勝手に寂しく思っていたので、こうしてS.E.A.の中でも天文学の系譜が受け継がれていることがわかると嬉しいですね。

終わりに

さて、というわけでこれでアナハイムにあるS.E.A.要素は拾えるだけ拾えたかなと思います。

今後S.E.A.がどうなっていくかは分かりかねるところではありますが、少なくとも海外パークに行く際のちょっとした楽しみとする分には、非常に良いコンテンツだと思います。是非とも次はフロリダのS.E.A.巡りもしたいものですね。

さて、これにて全5回に渡るDLR旅行記は終了となります。長らくお付き合いありがとうございました。自分自身、旅行のときのことを思い出しながら様々書くことができて楽しかったです。これがブログの醍醐味というものですかね。

次回以降は、またいつものような考察(妄想)記事を頑張って書いていきますので、どうぞこれからもよろしくお願いいたします!

それでは!f:id:Tsubasan0924:20250107191305j:image

DLR旅行記(2024年5月)④ ギャラクシーズ・エッジ編

こんにちは!つばさぬです。
前回までのDLR旅行記の続きになります。前回の記事はこちらからどうぞ!↓

tsubasan0924.hatenablog.com

いやぁ、ついにやってきましたよギャラクシーズ・エッジ。

スターウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ

正直今回の旅行の2/3くらいはこれが目的と言っても過言ではありません。ついにディズニーランドに大規模なスター・ウォーズのエリアが完成するということを聞いて以来、行くことのできる日を心待ちにしていました。

日本から連れてきたサラマンダーと一緒に

どのくらい楽しみにしていたかというと、今まで映画全作とドラマの一部しか見ていなかった自分が、全133話に渡るアニメシリーズ『クローン・ウォーズ』を一気見してしまったくらいです。それはともかく、このアニメ本当に面白いので(何なら本編より好き)少しでもスターウォーズに興味ある方は是非見ましょう。ちなみに筆者はアソーカ・タノとキット・フィストーが好きです。アナキンも好きです。

目次

エリア総評

夜はいい感じにライトアップされます

まずはエリア全体について。はっきり言って素晴らしいと思います。普通何かをテーマにしたエリアというと、劇中に登場するものを再現しますよね。(ハリー・ポッターであれば、ホグズミード村やホグワーツ城、アナ雪であればアレンデールの街並みとアレンデール城、といった具合。)

しかし、ギャラクシーズ・エッジは映画本編には一切登場しないにも関わらず、一目で自分がスター・ウォーズの辺境の惑星にいることを認識させてくれます。このスター・ウォーズをスター・ウォーズたらしめるエッセンスの拾い方が非常に上手だなと。

スター・ウォーズに登場しそうな町並み

常に鳴り響くジェットの着陸音や離陸音、置かれたスピーダーの数々、実際に稼働しているドロイド、壮大なロックワークと、そのすべてがスター・ウォーズの世界そのものでした。ここはカリフォルニアのディズニーランドでもなければ、ギャラクシーズ・エッジというエリアでもありません。そこは遠いはるか彼方の辺境の惑星バトゥーにあるブラック・アウトスパイア・アウトポストという貿易港なのです。それでいて等身大のミレニアム・ファルコンというファンなら誰もが望むものを配置しているのは見事としかいいようがありません。

ブラック・スパイア・アウトポスト

この辺で一応断っておきますが、筆者は前述のようにスター・ウォーズに関してはまあまあのニワカですので、その点ご留意ください。

アトラクション

スター・ウォーズ:ライズ・オブ・ザ・レジスタンス

「ライズ・オブ・ザ・レジスタンス」入り口

世界最高のアトラクションと名高いのがこの「ライズ・オブ・ザ・レジスタンス」です。もしこの世にフォートレス・エクスプロレーションというアトラクションが存在していなかったら、筆者の世界で一番好きなアトラクションは間違いなくこれであったでしょう。

待機中のXウイング

同じく待機中のAウイング

舞台は、惑星バトゥーの入植地、ブラック・スパイア・アウトポストの森林に身を隠すレジスタンス(SW EP7~9に登場する味方組織)の基地。周辺にはレジスタンスの戦闘機が待機しています。

古代の洞窟のような場所に基地はあります。

基地の中にはレジスタンスの装備品が

ここを訪れたゲストはレイ(SW EP7〜9の主人公、なぜかやたら強い)からバカラという惑星にあるレイア・オーガナ将軍と合流するようにというミッションを受け、輸送船に乗ってバトゥーを出発します。しかしその途中でファースト・オーダー(SW EP7~9に登場する敵組織)の戦艦スター・デストロイヤーに輸送船ごと拿捕されてしまい......というストーリー。

ホログラムに映し出されたレイからミッションの説明を受けます。

BB-8もしっかり登場

ポー・ダメロンの専用Xウイング・ファイターとBB-8が待機中

さて、このアトラクションの何が凄いかというと、最新の技術もそうなのですが、何よりもその没入感がこれの神髄だと思います。基地を訪れる⇒輸送船に乗る⇒敵に捕まる⇒脱出を試みるというそのプロセスにおいて、すべてが体験というかもはや経験のレベルに達しています。(繰り返しますが、あくまで個人の見解です。)

レジスタンスの輸送船(I-TSトランスポート)に乗り込みます

自分が特に脱帽したのは輸送船に乗り込むプロセス。プレショーの一環として(ストーリー的にはこれがメインなのだが)、ゲストたちは輸送船に乗り惑星を出ます。これによって、地上から宇宙へというアトモスフィアの転換が自然となるほか、敵に捕まってしまったというストーリーを五感を通じて、ゲストに認識させていることに成功しています。

輸送船のキャプテンのベック中尉
操縦を務めるのはEP6『ジェダイの帰還』にて登場したナイン・ナン

輸送船でバトゥーを出発します。(このとき窓の外は夜)

細かいことですが重要なポイントとして、輸送船内の外の映像が昼と夜でしっかり切り替わっています。(上記画像では夜となっている。)そうすることでゲストの没入体験を損なわないようにしているのですね。(これは後述の「スマグラーズ・ラン」でも同様です。)

なんと本当にスター・デストロイヤーに拿捕されてしまう!なんてこった!

結果として、ついさっきまで地上にいたはずが、本当に広大な宇宙に移動してしまったのだと本能で思わせられた感じがしました。

大勢のストームトルーパーが待機。本当に圧巻の空間です

実寸大のTIEファイターも迫力がありました。

アトラクション本編も二層構造になっており、空間をかなり大胆に使っていて迫力がありました。特に実寸大のAT-ATは一見の価値があります。映像も駆使しつつ、あくまで主役はアニマトロニクスや立体物という感じで、乗っていてとても楽しかったです。

ライド本編では、この輸送機に乗って脱出を試みます。

ただ乗り物に乗るだけがアトラクションではない、最初から最後までが一連の体験として、他のアトラクションとは一線を画す、異次元のものだと思います。本当素晴らしかったです。

ちなみに自分はプレショーの輸送船が好きになりすぎて、ビークルの模型を購入してしまいました。結構かっこよくて気に入っています。

I-TSトランスポート

I-TSトランスポートのビークルトイ

ミレニアム・ファルコン:スマグラーズ・ラン

実寸大のミレニアム・ファルコン

ギャラクシーズ・エッジのもう一つのアトラクションが「スマグラーズ・ラン」です。なんといっても、みんな大好きミレニアム・ファルコンを自分の手で操縦できてしまうという夢のようなアトラクションです。

コックピットの様子も外からしっかり見えます。

アトラクションの前に置かれた原寸大のミレニアム・ファルコンはまさに映画の中から飛び出してきたような見た目をしており、キューラインを通して、そのディティールをしっかりと見ることができます。

後ろ側も忠実に再現

ファルコン号の亜光速エンジンが見られるのもここだけ!

ストーリーとしては、操縦士であるチューバッカが、ファルコン号を修理するためにバトゥーに停泊、修理してもらう代わりに海賊であるホンドー・オナカに貸しているというもの。そのホンドーの依頼を受けて、ゲストはミレニアム・ファルコンに乗り込んで貨物を運びに行きます。(そんなミレニアム・ファルコンをたらい回しにしていいのか.......?)

キューラインでは、誰かがサバックをしていた様子が

さて、このアトラクションの重要人物であるホンドー・オナカですが、彼こそが『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』といったアニメシリーズにしか登場しないキャラであり、自分が133話+αにもおよぶアニメを視聴した理由なんですよ!

彼は元々は海賊の船長なので、クローン大戦時代には、ジェダイの敵として登場することが多かったのですが、大戦後は帝国のせいで船員を失い、なんだか憎めないやつに。このアトラクションではすっかり普通の良いやつキャラに。

さて、そんなわけでアニメを全話視聴し、ホンドーのことを知り尽くした(知り尽くしてはない)上でついに彼に会える.......!と思いきや、残念ながらアニマトロニクスの不調で3日間すべて彼本人に会うことはできませんでした.......。アメリカのディズニーではよくあることらしく、わざわざ代わりの映像が用意してあり、その中でのみの登場でした。

プレショーエリア。本当はここでホンドーと会えるはずが......

ちょっぴり残念に思いながらも、ついに夢のミレニアム・ファルコンに乗り込みます。ファルコン号の通路はまさに映画そのもの。完璧な再現といっていいでしょう。ここから最大6人の各グループごとにコックピットに乗り込み出発します。

ファルコン号船内の通路。本当に映画そのままです。

この感じとか劇中まんま

もちろんファルコン号は自動で動くことはないので、6人それぞれに役割が与えられており、それぞれパイロット、エンジニア、ガンナーといった具合。言うまでもなくパイロットが一番楽しいですが、責任は重大です。

いよいよコックピットへ

アトラクションには何回か乗ったのですが、閉園間際になると奥地のギャラクシーズ・エッジにはほとんど人がいなくなり、ほぼ0分待ちで乗ることができました。しかもあろうことか、まさかのソロプレイ。キャストさんに"Your own ship!"(って多分言ってた)と言われ、大興奮の中乗船。この瞬間だけ、ミレニアム・ファルコンが自分のものになった気がして本当に楽しかったです。

コックピットに乗り込んで出発!

当然役割はパイロットだったのですが、ゲームとか全然下手なので、色んなところにガンガンぶつけながらファルコン号を操縦していました。ごめんよチューバッカ。

ちなみに、このときエンジニアとガンナーはオート設定になってったぽいです。

いずれドラマ『マンダロリアン』版のものが追加されるようで今から楽しみですね。

自分の手でハイパードライブを起動する瞬間はまさに感動もの!

フード

ここは銀河の果てなので、もちろん地球では口にすることができないものも飲み食いすることができます。

ドッキング・ベイ7・フード&カーゴ

食料を運ぶための貨物船のドッキング・ベイ7の下につくられたレストラン。貨物船から供給された食べ物の料理を楽しむことができます。

まさに貨物倉庫といった様子

ドッキング・ベイ7

ギャラクシーズ・エッジに来られた興奮からかなぜかあまりお腹が空いていなかったので、自分はドリンクを注文しました。加えて早起き+時差ボケで眠たかったのもあり、アイスコーヒーであるCold Brew Black Cafを飲みました。クリームチーズとココアパフが入っており甘くておいしかったですね。

それと同行者が注文したものを少しづついただきました。

左から"Surabat Valley Greens with Roasted Tip-Yip", "Cold Brew Black Caf", "Vintian Mineral Mousse

オーガのカンティーナ

スター・ウォーズといえばやっぱり酒場!ということでギャラクシーズ・エッジにもしっかりとカンティーナが存在します。同行者がお店を予約してくれていたので入ることが出来ました。

いかにもスター・ウォーズ界の酒場といった感じで最高です

この酒場で特筆すべきは、旧スター・ツアーズでお馴染みのキャプテン・レックスことRX-24と会えることです。彼はR-3Xという新しい名前でお店のDJを務めています。これはファンには嬉しいポイントですね。

ノリノリでDJをするR-3X

そしてスター・ウォーズで飲み物といえばブルー・ミルクですよね。EP4『新たなる希望』でルークが飲んでいたのが印象的です。ここではブルー・バンサという名前で、上にクッキーが乗ったものが販売されています。

ブルー・バンサ

味は思っていたのとは違いましたが、普通に甘くておいしかった記憶があります。あとここではドリンクを注文するごとにオリジナルのコースターがついてきたりします。こういうお手軽なお土産はいいですね。

同行者たちのドリンクと一緒に

オリジナルのコースター、可愛いです

 

ショップ

よくできたエリアこそ、ショップはその見どころの1つでしょう。ギャラクシーズ・エッジのショップも楽しいものばかりだったので、お話していきます。

(ちなみに実際の商品の写真をほぼ撮っていなかったので、ショップ内のプロップスをメインに話します。)

ドク=オンダーのデン・オブ・アンティーク

ギャラクシーズ・エッジのショップといったらまずはここ。おそらくエリア内で最も大きなショップです。

店主のドク=オンダー
なぜかグリーヴァス将軍のマントがある(画像右上)とフォロワーが教えてくれました。

古物商のドク=オンダーが収集した銀河中のあらゆるものが販売されており、ジェダイにまつわるものからシスに関係するものまで様々です。まさにスター・ウォーズ界のヴンダーカンマーというわけですね(!?)

入ってすぐにあるレリーフはEP3『シスの復讐』にて登場したものを小型化したものとのこと。(『ディズニーパークの裏側』より)

自分はニワカなのでちょっとしかわかりませんが、詳しい方から見たらかなりたくさんの小ネタがあるのでしょうね。

レリーフやトライバルなものが置かれている

反乱軍、帝国軍などのたくさんのヘルメットが

なんて思っていたら、海外のファンがここのお店に飾られているものをまとめたサイトを見つけました。海外のSWファン恐るべし。本当に劇中にちらっとしか出てこないようなものもあるようで、イマジニアのガチ勢ぶりも感じます。

www.polygon.com

お店の外にある像はコルサントのジェダイ寺院のものとのこと。

ドロイド・デポ

お店の外にいるドロイドたち

ずっと行ってみたかったショップの1つ。その名の通り、ここではドロイド関連のものが販売されており、オリジナルのアストロメクドロイドを作ることができます(しかも動く!)

店内の様子。パーツが流れていく様子は旧スタツアのキューラインを彷彿とさせますね。

その他店内ではたくさんのドロイドの残骸(?)やパーツを見ることができます。

『ローグ・ワン』に登場したK-2SOと同型のドロイドのよう

ドロイドが積み重なっています。

丸いタイプのアストロメクドロイドも

後述のライトセーバーの多額のお金を払ったゆえ、オリジナルドロイドを作ることは断念しましたが、代わりに"Droid Factory Mystery Crate"という商品を購入しました。

"Droid Factory Mystery Crate"のL6-J5

こちらは、クローズドパッケージで、中に小さいドロイドのフィギュアが入っているのですが、その特徴が、ショップ内にプロップスとして置かれているドロイド限定ということ。自分はL6-J5という子を引き当てましたが、しっかりとショップ内にその存在を確認できました。こういうプロップスと連動したグッズはワクワクしますよね。

実際のL6-J5

ファースト・オーダー・カーゴ

TIE/esアサルトシャトル
シャトルの前の空間はステージにもなっているようでした。

エリアの中でもファースト・オーダーが幅をきかせている箇所のショップ。新種のシャトルであるTIE/esアサルト・シャトルが停泊しているドッキング・ベイ9にあるお店です。ここではファースト・オーダー関連のグッズが販売されていますが、どうやら彼らのプロパガンダの一環のよう。

ファースト・オーダーの幕がたれ下げられています。

店内にはファースト・オーダーの装備品が

 

トイダリアン・トイメーカー

名前の通り、スター・ウォーズの玩具が販売されているお店ですね。作中に登場する種族トイダリアンとおもちゃの「トイ」をかけているのでしょうか。実際に販売されていたものよりも、プロップスとして置いてあったおもちゃの方が正直欲しかったです。

吊り下げられたミレニアム・ファルコンの模型

店の奥では、EP4『新たなる希望』のあの名シーンが

ジャバのセール・バージやジャワのサンドクローラー、ナブー・スターファイターの模型なども置かれていました。

クリーチャーズ・ストール

スター・ウォーズに登場する様々な動物のぬいぐるみ等が販売されているほか、実際に動物たちが飼育されていたりしました。

アニメ『反乱者たち』にてよく登場していたロズ・キャット。お休み中で可愛いですね。

サヴィのワークショップ

今回の旅行記で絶対に行きたかったのがこのショップ。ここではなんと自分だけのオリジナルのライトセーバーを作れちゃうんです(!)

このお店に行くことは決めていたので、時間だけは出国前に予約しておいて、当日時間になったらお店の前で会計といった形。お値段なんと249.99ドル。円安のせいもあってか日本円にすると驚異の37685円でした。これだけはどうしても欲しかったので、仕方なかったのですが、今回の旅行であまりたくさんグッズを買えなかったのはほぼコレのせいです。

ライトセーバーの見た目は4つのテーマから選ぶことができて、それぞれジェダイ風の"Peace and Justice"、シス風の"Power and Control"、自然を模した"Elemental Nature"、そして旧共和国風の"Protection and Defence"から選ぶことができます。

オープンから何回かリモデルがされているようですが、最新のものは下記のサイトを参照。

blogmickey.com

単純な自分は一番かっこいいという理由と、フォートレスっぽいという馬鹿みたいな理由で迷わず "Protection and Defence" を選びました。旧共和国のこと何も知らないのに。

選ぶと受付で各テーマのピンバッジをもらうことができます。これで、誰がどのテーマを選んだのかを判別しているわけですね。

自分が選んだ"Protection and Defence"のピンバッジ。ライトセーバーの光刃のデザインがかっこいいですね。

お店の奥に進むと、キャストさんから選んだテーマのパーツをもらうことができます。ライトセーバーの芯になるパーツと一番上のパーツ、下のパーツ、真ん中のパーツが2種類づつ、その間に入る大きいパーツが4種類渡されます。ここから、自分の好きなパーツを選んで、ライトセーバーをビルドするという感じ。

パーツと青のカイバークリスタル

これに加えてライトセーバーの核となるカイバークリスタルの色を赤、青、緑、紫から選ぶことができました。このクリスタルの色によって刃の色が変わるというわけですね。こういう原作準拠の仕様は嬉しい。自分は一番メジャーな青を選びました。

そして出来上がったライトセーバーがこちら。

完成したライトセーバー

中々満足のいくものに仕上がりました。この後キャストさんがライトセーバーを専用の機械にセットしてくれます。そして下記サイトのように、その場の全員のライトセーバーを一斉に起動。みんなで刃を高く掲げます。

www.micechat.com

ライトセーバーをゲットできるのはもちろんですが、このときの光景と一体感は中々体験できるものではないので、とてもわくわくしましたね。

退店後、店内で隣にいた兄ちゃんから一発デュエルしないか?と話しかけられたりしました。

完成したライトセーバーを外で撮影

肝心のライトセーバーは、パーツがしっかり金属でできているため、手に持ってみるとずっしりと重いです。これを軽々しく振り回しているジェダイたちがいかにとんでもない集団かよくわかります。

夜にはしっかりとライトセーバーを手にした姿を撮影。そうそうこれがやりたかった!!写真に撮ってみると、光刃がぼやけていい感じに劇中っぽくなりますね。

ミレニアムファルコンの前でそれっぽいポーズを
後ろの兄ちゃんは二刀流でとても強そう

ファースト・オーダーのシャトルの前(要は敵陣)ですが、こちらでもそれっぽいポーズを

ちなみにこのとき着ているのは海外パーク限定の、スターツアーズキャストのコスチュームを模したパーカー。同行者がフロリダの方で買ってきてくれましたが、既にアナハイムでは売り切れていたので助かりました。

ブラック・スパイア・アウトポストを歩き尽くそう

ここははるか彼方の銀河系の惑星バトゥーの入植地、ブラック・スパイア・アウトポスト。様々な人物たちが入り混じるこの場所では、歩いているだけで様々な発見や出会いがあります。是非ともこの場所を歩き尽くしてみましょう!

ショップが立ち並ぶバザールのような場所

作中では拷問をしていたようなドロイドもここではお肉を焼いています。

たまにアトモスフィアのようなものもやっていて、銀河を脅かすファースト・オーダーたちや可愛いドロイド、賞金稼ぎやはたまたジェダイにも合うことができます。

ゲーム『ジェダ:フォールン・オーダー』に登場したDB-1型の小型ドロイドたち。ぴょんぴょん跳ねていて最高にかわいい。

カイロ・レン率いるファースト・オーダーとも絡んでました

トラッシュカンもしっかり銀河使用

スター・ウォーズの世界観そのままの住居も

スピーダーが燃料補給中のブラック・スパイア・ステーション

個人的にすごいと思ったのが、ショップにあった決済端末で、しっかりハイ・ギャラクティック(要はアルファベット)とオーラベッシュ(銀河の標準語)の両言語で併記されていました。

ショップの決済端末

ハイ・ギャラクティックの横にオーラベッシュが書かれている

勘違いされやすいですが、スターウォーズ世界にはオーラベッシュだけでなく、ハイ・ギャラクティックという名前でアルファベットが存在しているんですね。

夜になると人通りも少なくなります

本当にエリアを歩いているだけで楽しくて、できることならずっといたかったですね。スター・ウォーズのあらゆるものを拾って一つのエリアを構成しているので、次行くまでにはなるべく多くのドラマシリーズやコミックなどを見ておきたいところ。

お土産

実は今回の旅行で買ったお土産はほぼすべてスター・ウォーズ関連のものでした。折角なので今手元にあるものをここで一気に書いていきます。

コカ・コーラ

いやいや、なんでわざわざ銀河の彼方まで来てコーラなんだよ、と思われるかもしれませんが、しっかりとコーラが売られてるんですよ。ちゃんと銀河仕様で。特徴的なのはそのボトルですね。地球のものとはまったく違う丸い形をしています。

この見た目でコカ・コーラのボトル。ロゴも銀河標準語になっています。

ギャラクシーズ・エッジのオープン当初から話題になっていた商品で、訪れていた際にはゲットしたいと思っていました。中身を飲みほした後、しっかりと洗浄して今は飾って置いています。

裏にはしっかりと食品表示がありました
マグカップ

描かれているのはブラック・スパイア・アウトポストのロゴ。値段は19.99ドルでした。

このマグカップ、何がいいかって、ディズニーランドのお土産ではなく、あたかもブラック・スパイア・アウトポストという場所で売られている現地のお土産感があるのが最高なんですよね。本当に観光地として惑星を訪れた感があって気に入ってます。

裏には「バトゥー」の文字が
ブラック・スパイア・アウトポストを模した置き物

値段は29.99ドル。それなりにしますね。

こちらも上記のマグカップと同じ理由で購入を決意しました。実際に観光地とかに行くと、こういう観光名所を模したようなものって売られていたりしますよね。あと単純にミレニアムファルコン周りの景色が好きなのでお気に入り。

前には「ブラック・スパイア・アウトポスト」の字が
カイバークリスタル(白)

ライトセーバーの刃の色を変えることができるカイバークリスタルを単体で買うことができます。これによって、自由に好きな色に変えることができるほか、前述のワークショップでは選べない黄色や白のクリスタルも変えちゃいます。中々いい商売してますね。

こんなパッケージに入っています。お値段は19.99ドルと正直ちょっと高め。

こんな感じに開きます。ちょっとかっこいい

自分はアソーカが好きなので、白のカイバークリスタルを購入。中にはその色のライトセーバーを使用する人物について書かれた紙が入っています。これは何かというと、別売りのホロクロンというアイテムにクリスタルをセットすることで、その人物の声が聴けるという機能があるんですね。

販売されていたジェダイ・ホロクロン

自分は"Orla Jareni"という人物を引き当てました。スターウォーズは正史(カノン)と非正史(レジェンズ)に分かれていますが、彼女は正史のコミック等に登場する共和国最盛期の人物のようですね。

カイバークリスタル本体と名前の書かれた紙

starwars.fandom.com

ちなみにライトセーバーにセットしたところ、しっかりと色が変わっただけでなく、なんとライトセーバーの起動音が変わりました。白いライトセーバーは特別な経緯で誕生するものなので、こういう差別化は嬉しいですね。

Resistance Intersystem Transport Ship Die-Cast Vehicle

パッケージ表。お値段は14.99ドルとまあまあお手頃でした。

先ほども紹介した、「ライズ・オブ・ザ・レジスタンス」でゲストが乗船するレジスタンスの輸送船のビークルトイ。正式名称は結構長めですね。裏にはしっかりと機体の説明が書かれています。こういう設定をしっかり明かしてくれるのは嬉しいポイントですね。

パッケージ裏。

一応説明文を読んでみましょう。

EQUIPPED WITH A HYPERDRIVE, THE IT-S IS PRIMARILY USED AS A LONG-HAUL TROOP AND CARGO TRANSPORT SHIP. BUILT BY THE CORELLIAN ENGINEERING CORPORATION, IT IS EQUIPPED WITH FORWARD AND REAR GUNS TO REPEL ANY PIRATE ATTACK DURING TRANSPORT. THE IT-S' VERSATILITY HAS MADE IT AN INDISPENSABLE VESSEL FOR THE RESISTANCE AND CRITICAL IN THE TRANSPORT OF TROOPS BETWEEN BASES.

ハイパードライブを搭載したIT-Sは、主に兵員や貨物の長距離輸送船として使われる。コレリアン・エンジニアリング社製で、輸送中の海賊の攻撃を撃退するための銃が前方及び後方に装備されている。その汎用性により、IT-Sはレジスタンスにとって必要不可欠な船となり、基地間の兵員輸送において重要なものとなっている。(拙訳)

読んでみると、かなりこの船がレジスタンスにとって重宝されているものだということがわかりますね。

スタースピーダー1000のダイキャストトイ

値段は19.99ドルだった気がします。

みんな大好きスタースピーダー1000のダイキャストビークルモデル。手に持ってみるとずっしりと重さがあります。普通スタースピーダー1000のトイにはR2-D2がついているのですが、なぜかこれにはアストロメクドロイドがいません。その代わりに搭載されているカメラのカバーを開けられるギミックがついていました。

IC-360カメラ・ドロイドがしっかり造形されています。

一応もう一つギミックもあって、しっかりと着陸用の脚を引き出すことができたりします。妙にこだわりがありますね。

脚を出した状態
BD-1のフィギュア

値段は11.99ドル

先ほども少しだけ説明しましたが、ゲーム『ジェダイ:フォールン・オーダー』などに登場するドロイドのフィギュア。こういうグッズが置いてあるのは流石直営といった感じ。自分はゲーム未プレイですが、同行者が欲しがって購入していました。ゼンマイじかけで歩行します。

終わりに

さて、そんなわけで筆者がギャラクシーズ・エッジで体験してきたことをざっと書いてきたんですが、やはり今振り返ってみても最高のテーマエリアであったことは言うまでもありません。

本当に自分が映画の登場人物になれる場所であり、自分だけのストーリーを紡げる場所であり、最高の非日常体験が味わえる場所であることは間違いないです。今からでも次に行ける機会が本当に楽しみですね。(今のところ予定はないですが)

 

というわけで長い記事になってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました!!

次でDLR旅行記は最後にして、またいつものブログスタイルに戻ろうと思います。それまでもうしばしお付き合いいただけると幸いです。

それでは!

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DLR旅行記(2024年5月)③ ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー編

こんにちは!つばさぬです。

前回に引き続きまさかの2日連続ブログ更新の快挙(?)です。

今回は前回のDLR旅行記②の続きになりますので、合わせてお読みいただければと思います。

tsubasan0924.hatenablog.com

今回は、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーについてお話していこうと思います!最後まで楽しんでいただければ幸いです。

ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー

目次

ある程度は東京と同じ構造だったり、ほぼ同じアトラクションがあったディズニーランド・パークとは違い、カリフォルニア・アドベンチャーはほとんどがここだけの、オリジナルなテーマパークになっています。

荒削りな部分があるのは否めないものの、カリフォルニアの大自然を表現したグリズリー・ピーク、最新のカーズランドやアベンジャーズ・キャンパス、サンフランソウキョウ・スクエアなど、オリジナルかつクオリティの高いエリアも多く、大変楽しむことができました。

今回体験したアトラクションは以下のとおりです。

・アニメーション・アカデミー
・インクレディ・コースター
・ピクサー・パル・ア・ラウンド
・グーフィーのスカイ・スクール
・リトル・マーメイド:アリエルのアンダーシー・アドベンチャー
・グリズリー・リバー・ラン
・ラジエーター・スプリングス・レーサー
・ウェブスリンガーズ:スパイダーマン・アドベンチャー
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー‐ミッション:ブレイクアウト!

こうして見ると、意外と乗ってないですね。

前述のようにこのパークは各エリアの完成度がとても高いため、自分が特に話したいと思ったエリアごとにお話ししていければと思います。

サンフランソウキョウ・スクエア

サンフランソウキョウ・スクエア入り口
作中にも登場した大きい鳥居のようなものが出迎えてくれます。

昨年8月にオープンした最新のエリアがこのサンフランソウキョウ・スクエアです。映画『ベイマックス』等に登場するサンフランソウキョウをモチーフにしていますね。ちなみに筆者は『ベイマックス ザ・シリーズ』が好きです。

そもそもサンフランソウキョウが東京をモチーフとしているエリアなだけあって、エリア内にはめちゃくちゃ日本語が書いてあるのを見ることができました。当然ながら東京ディズニーリゾートでさえ、パーク内の建築やプロップスで日本語を見ることはないため、ディズニーパークなのに至る所に日本語があるのはかなり新鮮で楽しかったです。

「サワードウブレッド 焼きたて天然酵母パン」

「海産物梱包のプロフェッショナル」

「仕事探しをサポートします!」
絶賛就活中なので是非お願いしたいところです。

よく批判の的にさらされる、ローカライズされたディズニーアニメのダサい日本語感が否めませんが、これもまた味でしょう。BGMもなぜかJ-Popばかりで、Perfumeや米津玄師の曲が流れていた記憶があります。

グリズリー・ピーク

例にもよってニワカな筆者は、カリフォルニア・アドベンチャーというとカーズランドかアベンジャーズ・キャンパスくらいしかイメージがなかったのですが、出国前に友人にお勧めされたのがこのグリズリー・ピークでした。

さて、結論から言うとめちゃくちゃ良いエリアでした。

グリズリー・ピーク
雄大な自然に心を奪われます。

その雄大な自然とエリアへの没入感、一度エリアに入ってしまえば、まわりは自然そのもので、一歩間違えば自分がディズニーパークにいることを忘れてしまうほどでした。エリア内でミッキーのグッズが売っているのを見て、違和感を覚えたくらいです。

グリズリー・リバーラン

そんなグリズリー・ピークの代表アトラクションがこの「グリズリー・リバーラン」です。一応「ソアリン」もあるのですが、アトラクションの内容自体は日本と同じなので今回はスルーしました。

「グリズリー・リバー・ラン」
グリズリーの形をした岩が印象的ですね。

ライド自体は円形のボートに向かい合って座るタイプのよくあるやつなので、別段期待等はしていなかったのですが、正直かなり面白かったです。

前述のようにエリア自体の没入感がかなり高いため、ライド体験中もその例外ではなく、カリフォルニアの大自然を思いっきり堪能することができました。

またライドの揺れ具合や水の濡れ具合も流石アメリカといった感じで容赦がなく、ライド自体の満足度も高い印象でした。

あと、これはアメリカならではと感じたのが、乗船中の他のゲストのリアクションです。自分たちは今回2回乗ったのですが、一緒に乗ったどのゲストもとてもノリが良く、とても楽しかったですね。

晴れているときのライドはかなり最高なので、パークを訪れた際には体験することをお勧めします。(自分も勧められて乗った分際の身で)

カーズランド

ラジエーター・スプリングスのメインストリート

カリフォルニアアドベンチャーの目玉エリアの一つが、このカーズランドですね。とりあえず、行きの飛行機で『カーズ』を見ておいて本当に良かったと思いました。(DLR旅行記①参照)

ラジエーター・スプリングスの街並み

 

没入感と再現度という点でいえば、東京含めて他のパークのエリアの中でも、頭一つ抜けていると思います。カーズランドというわかりやすい名前をしてはいますが、ここは間違いなく「ラジエーター・スプリングス」でした。

映画を再現した雄大なロックワーク

作中でマックィーンとサリーが渡っていた橋もしっかりと再現

雄大なロックワーク、町並み、アトラクションとどれをとってもかなり世界観への没入度が高かったです。ショップやレストランが人間サイズに縮められていることを除けば、映画をほぼ完璧に再現していると言っていいでしょう(少なくとも筆者の感覚では)。自分は勢い余って帰りの飛行機で『2』『クロスロード』とシリーズを一気見してしまいました。

ルイジのお店の前にはグイドがいました。かわいい。

『カーズ』以前のピクサー映画を模したポスターも

ラジエーター・スプリングス・レーサー

「ラジエーター・スプリングス・レーサー」入り口

恐らくパークで最も人気のアトラクションの一つ。パークを訪れた3日間常に混んでいてようやく3日目に乗ることができました。乗ってみてその人気ぶりにも納得。

アトラクションとしては大きく、屋内を移動する前半と屋外の後半にわけられるのですが、そのどちらも違った意味での楽しさがあります。

オープンカーの仲間たちに乗り込みます。

前半は夜のラジエータースプリングスを巡っていくのですが、カーズの登場人物(登場車?)たちのアニマトロニクスがみんな登場し、ダークライドとして非常に完成度の高いものになっていました。

後半は屋外に出て雄大なロックワークの中を駆け抜けるのですが、なんといってもその爽快感がすごいです。

エリアの世界観と合わせて楽しめること間違いなしです。

アベンジャーズ・キャンパス

アベンジャーズ・キャンパス

なんといっても一番のお目当てはこのアベンジャーズ・キャンパス。東京ではナイトショーでの露出、イッツアスモールワールドの特別verでようやくマーベルが進出してきたという感じですが、こちらでは既にかなり浸透しています。あぁ羨ましい。

ヒーロー集団アベンジャーズが新たなヒーローをリクルートするために設立した場所、という設定のよう。まあマーベルのキャラをたくさん出せればいいので、厳密なストーリーは気にしなくていいのかもしれませんね。

『アベンジャーズ』シリーズで活躍したクインジェット。パーク内からは見えない裏側までしっかりと再現されている。(宿泊ホテルから撮影)

エリア入り口にはアイアンマンのリアクターのような意匠があってかっこよかったです

アトラクションはもちろん面白かったのですが、自分が何より興奮したのがショップ「キャンパス・サプライ・ポッド」(上記画像の建物内のお店)。何が凄いって、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のインフィニティ・サーガにおける最重要アイテムであるインフィニティ・ストーンとそれを収めていたオブジェクトがすべて展示されているどころか、そのどれもが商品なんですよ!

見ていない方からすれば、片仮名ばかりで何を言っているんだと言われてしまうかもしれませんが、要はMCU第1作『アイアンマン』から第22作『アベンジャーズ/エンドゲーム』という壮大な物語は、このインフィニティ・ストーンという6つの石を巡る物語であり、それらすべてがこのショップに集められ、販売されているということなんです。(なんと!)

左から、エーテル、オーブ、ナノガントレット、ロキのセプター、テッセラクト、アガモットの眼

ちなみにそのインフィニティ・ストーンというのは、

・テッセラクト(四次元キューブ)に収められていたスペース・ストーン
・ロキのセプター(杖)に収められていたマインド・ストーン
・エーテルに収められていたリアリティ・ストーン
・オーブに収められていたパワー・ストーン
・アガモットの眼に収められていたタイム・ストーン
・惑星ヴォーミアに眠るソウル・ストーン

の6つ。

こんな感じでたくさん売られています。流石はマルチバース(!?)

ショップでは、ソウル・ストーン以外の5つの各ストーンが収められたオブジェクトに加え、後にパワー・ストーンが収められるロナンのコスミ・ロッド、6つすべてのストーンを収めるサノスのインフィニティ・ガントレット、トニー・スタークらが開発したナノ・ガントレット、そして恐らくオリジナルのブラック・パンサー風のガントレットが販売されていました。

ロナンのコスミ・ロッド

ちなみに筆者はアガモットの眼を購入しようか迷いましたが、既に4万近くのライトセーバーを購入したので流石に断念。(詳細は次の記事で)

他にもマーベルに関する様々なアイテムが販売されていて、正直手に入れたいものばかりでしたね。

お馴染みアイアンマンとそのグッズたちも

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』から登場したソーのストームブレイカーとドラマ『ロキ』に登場したタイムスティックも

ジ・アメイジング・スパイダーマン!

筆者はディズニーファンにしては珍しく、おおよそショーやパレードといったものを見ないのですが(「ビリーヴ!」すらまだ見てないザマ)、マーベルともなれば話は別です。

アベンジャーズ・キャンパスが誕生して以来、ずっと楽しみにしていたのがこのショーです。動画で見てからというもの、生で見られるのをずっと心待ちにしていました。

何がすごいかって、映像を見てもらえれば早いのですが、スパイダーマンが空高くまでスウィングして宙に浮くんですよねこれ。

空高く跳ぶスパイダーマン。本当にすごいです。

しかも宙を舞うスパイダーマンは生身の人間ではなくスタントロニクスと呼ばれるウォルト・ディズニー・イマジニアリングが独自に開発したアニマトロニクスだそう。

www.gizmodo.jp

いやー本当に生で見られてよかった。

 

エンシェント・サンクタ厶

エンシェント・サンクタム

近未来感ただようエリアの中で異彩を放つ古代の遺跡のような建造物。ここではお馴染み元志向の魔術師(ソーサラー・スプリーム)であるドクター・ストレンジと会うことができます。

ドルマムゥを阻止したドクター・ストレンジが颯爽と登場

筆者は元々MCUではアイアンマンが最推しだったのですが、彼亡き今ドクター・ストレンジとロキの2大魔術組が最推しです。魔術ってかっこいいじゃないですか。

ドクター・ストレンジ
ベネディクト・カンバーバッジ似かというと微妙だが、ダンディではあります。

このショーでは、アベンジャーズ・キャンパスに侵攻としようとしていた宿敵ドルマムゥを阻止したドクター・ストレンジが、ちょっとしたマジックショーみたいなことをしてくれます。

毎回ゲストキャラも登場するようで、自分の回ではキャプテンマーベルがやってきてくれました。これでこの周囲は安泰ですね。

ドクター・ストレンジとキャプテンマーベル

余談ですが、ディズニーお馴染みの「関係者以外立ち入り禁止」の表記は、ここでは"Sorcerers Only"(魔術師専用)となっていました。かっこいい。

何かのマークと"Sorcerers Only"の文字

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー‐ミッション:ブレイクアウト!

さてここからはアトラクションに入っていきます。このアトラクションはアベンジャーズ・キャンパスの完成に先駆けて誕生したものですが、実は個人的に勝手に思い入れがあります。

「ミッション:ブレイクアウト!」外観

というのもMCUで初めて観た映画が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で、これを観た理由が米ディズニーランドにそのアトラクションができると聞いたからなんですね。

元は別にマーベルに興味なかったんですが、ディズニーアトラクションができるなら観るか、くらいのノリで見始めたら見事にはまってしまいました。ということで、ある意味自分の中のMCUの原点であるわけです。

閑話休題、このアトラクションは元々「トワイライトゾーン・タワー・オブ・テラー」だったものをリニューアルしたものであるため、ライドシステム的にはフリーフォールタイプのものとなります。

とはいえ、やはりディズニーのストーリーテリングはお見事で、ハリウッドのホテルだったものを、映画『ガーディアンズ〜』に登場する蒐集家コレクターの城に作り替えてしまったんですね。外見の形状こそ、タワーオブテラーを引き継いでいますが、カラーリングや装飾はまったくの別物です。

明らかに地球上のものではないデザインが目を引きます。

さて、フリーフォールタイプのアトラクションで、蒐集家の舞台となっているもの、というと東京の「タワー・オブ・テラー」とハイタワー3世思い浮かびますが、これは東京にタワテラを持ち込む際に取り入れた蒐集家の城という設定を本国アメリカに逆輸入したのではないか云々。

作中でも登場した宇宙犬コスモ。念力等の能力を持つが、実は旧ソ連によって宇宙へ打ち上げられた地球生まれの犬

そのため、アトラクションのキューラインではたくさんの蒐集物を見ることができます。そのどれもが『ガーディアンズ〜』だけでなく過去のMCU作品に登場したものばかりで、MCUファンは大興奮間違いなしです。

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』に登場したウルトロンの残骸

『マイティ・ソー』シリーズに登場するアスガルド人のハンマー

『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』に登場したダークエルフたちの所持品

そんなコレクターにコレクションの一部として捉えられてしまったガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々を救出するというのがこのアトラクションのストーリー。プレショーでは脱走したアライグマのロケットが作戦について話してくれます。

ロケットがミッションについて説明してくれます。

プレショー後、作中にも登場した主人公の宝物でもあるウォークマンをロケットが奪い返す粋な演出も

 

肝心のライドについてですが、これが結構激しくて驚きました。東京のタワテラには乗りなれているし、テーマが明るいものだからと高を括っていたら、もろに虚をつかれました。一度動き出したライドが止まる瞬間はなく、ずっと動いており、落ちる回数も激しさも東京のもの(少なくとも通常バージョン)とは大違いです。

とはいえ、軽快な音楽と映像と連動したライドは間違いなく最高のものなので、映画を観たことある人ない人問わずおすすめできます。

 

ウェブスリンガーズ:スパイダーマン・アドベンチャー

ついにトム・ホランド版のスパイダーマンのアトラクションがやってきました。

「ウェブ・スリンガーズ」乗り場

キャンパス内のWorldwide Engineering Brigade(通称WEB)と呼ばれる施設で、トムホ演じるピーター・パーカーが新型のスパイダーボットをお披露目するものの、スパイダーボットが暴走して、どんどん増殖してしまい......というストーリー。ゲストはキャンパス内に散ったスパイダーボットたちを捕まえるためにライドに乗り込みます。

プレショー部屋には、映画を視聴していると思わずにやりとしてしまうような小ネタがあったりして、その辺も面白かったです。

『スパイダーマン:ホームカミング』に登場したレゴのデス・スター
下にはアイアンマンのステッカーも。

マーベル繋がりなのかベイマックスの姿も

ライドとしては「トイ・ストーリー・マニア!」の上位互換といった感じ。シューティングゲーム型のライドではあるものの、その特徴は道具を使わないことです。どういうことかというと、手のモーションを感知してそれにより画面上で糸が発射されるという仕組みになっているということです。これによって、スパイダーマンのように手から糸を射出する感覚を体験できるわけですね。気になるような遅延もなく、正確な場所に糸が出てくれるので、ゲーム自体はシンプルに面白かったです。

ゲストが乗り込むライド。スパイダーマンカラーをしています。

室内かつ映像に頼っているアトラクションですはありますが、アベンジャーズ・キャンパス内を進んでいくようなストーリー展開になっているので、一つのアトラクションとしても楽しめました。

ただやはり、某西のパークにあったスパイダーマンのアトラクションに比べると(比較することがそもそも間違いなのですが)、臨場感と迫力に欠ける他、立体物もライド中にほとんどないので、その他の最新アトラクションに比べるとワンランクダウンしてしまうかなという印象。実際同行者からは普通に不評でした。

キューラインに飾られていた、アベンジャーズ・キャンパスのブループリント

エリア内は全体的に満足しましたが、まだ規模がそれほど大きくなく、未完成感があるというのが正直な印象。アベンジャーズ・キャンパスと言いながら、アベンジャーズを象徴するような目玉とアトラクションがないことも個人的には気になります。

ただ、それはいずれオープンする新アトラクション「アベンジャーズ:インフィニティ・ディフェンス」が全てを叶えてくれそうなので、期待大ですね。たくさんキャラが出てきてドンパチする映画が大好物ゆえ、筆者は『アベンジャーズ/インフィニティウォー』が今まで観た映画の中で一番好きなので、めちゃくちゃ楽しみにしています。

marvelthemeparkuniverse.fandom.com

その他アトラクション

さて、上記以外に筆者が印象に残ったアトラクションについてお話していきます。

アニメーション・アカデミー

アニメーターさんの指導の元、ディズニーキャラクターの絵を描く体験ができます。自分たちが参加した回はピクサー映画『あの夏のルカ』よりシーモンスターのアルベルトでした。(ルカのように見えなくもないですが、多分アルベルトなはず)

僕みたいなド素人でも形にはなります。

アニメーターの方は終始お話をしながら筆を動かしていて、改めて本業の方に脱帽という感じ。

インクレディ・コースター

カリフォルニアアドベンチャーを代表する巨大ジェットコースターがこれ。

観覧車の横にあるコースターが「インクレディ・コースター」(これ以外の写真がない)

前身である「カリフォルニア・スクリーミン」に映画『Mr.インクレディブル』の要素が足されたものになります。こちらもディズニーだから....と舐めてかかっていると相応の目にあう感じのアトラクションでした。

長男ダッシュとともに最高速度90km/hまで加速すると、後は猛スピードでアップダウンを繰り返し、「レイジングスピリッツ」と同じように一回転もします。ただ、そちらの最高速度が60km/hであることを考えると、いかにこのコースターが凄いかがわかりますね。

筆者は一回乗っただけでかなり疲れてしまいましたが、コースの途中にインクレディブルファミリーの面々がいて、それ込みで楽しむことができました。

ピクサー・パル・ア・ラウンド

ミッキーの顔が印象的な「ピクサー・パル・ア・ラウンド」

カリフォルニア・アドベンチャーといったら、この巨大観覧車ですよね。ミッキーの顔がでかでかと描かれたこの観覧車は元は「ミッキーのファンウィール」というアトラクションだったようですが、エリアがピクサーピアに変わると同時に、ピクサー要素が足されたようです。キューラインではピクサーのキャラ達が注意事項について話してくれていました。

このアトラクションのなんといってもの特徴は、スライド式のゴンドラがあること。要は観覧車のゴンドラのくせに大きくスイングするということです。その勢いのままゴンドラごと宙に飛んでいってしまいそうで恐怖でしかないです。

覚悟はしていたものの、乗ってみるとかなり怖く、人によっては酔ってしまうことも必至でした。自分たちはたまたま現地の兄弟と思われる2人の青少年と相席したのですが(ちょうど『ジュラシック・ワールド』に登場した感じの兄弟)、多少余裕そうな表情を見せる兄に対して、弟の方は常に🤢みたいな顔をしていました。(でもゴンドラ内は賑やかで楽しかったです。)

 

フード

というわけでパーク内で食べたものについてです。

ちなみにアベンジャーズ・キャンパス内のフードは食べ損ねてしまいました。次行った際には食べようとしっかり思います。

アント・キャス・カフェ

サンフランソウキョウ・スクエア内にあるレストラン。日本が舞台なだけあって、一応アジアンテイストなものを食べることが出来ます。アメリカに2週間滞在して辟易していた同行者は、ここのラーメンに大興奮していました。

トロリー・トリート

ミニーちゃんのカップケーキ

折角だからアメリカっぽいものを食べようと思いやってきました。自分はミニーちゃん風のカップケーキ的なのを注文。見た目も味もアメリカンでよかったです。


クララベルズ・ハンドスクープ・アイスクリーム

カラフルな絵面

アイスを食べたいという同行者と一緒に食べました。ドでかアイスにチョコチップ、ワッフルコーン、大量のチョコスプレーとこれはまごうことなきアメリカンスタイル。はっきり言って食べるのはかなりしんどかったです。美味しかったけど。

ポルトロッソ・パスタ

メディテレーニアンハーバーでお馴染みポルトフィーノやチンクエ・テッレがモデルと言われる『あの夏のルカ』の舞台ポルトロッソがモチーフのワゴン。

ポルトロッソ・パスタ

シンプルにパスタが食べたかったのと、ハーバーが好きなのでここで軽食をとることに。主食というよりも、食べ歩き用のパスタスナックみたいなものでした。

ジェノベーゼ風で美味しかったです

 

というわけでDLR旅行記のカリフォルニア・アドベンチャー編でした!
ここまでお読みいただきありがとうございます。

この旅行記については、残り2つの記事に渡って書こうと思っております。今現在執筆中ですがなんとか年内には挙げられるようにしますので、何卒よろしくおねがいします。

次回はいよいよギャラクシーズ・エッジについて書く予定です!

それでは!

DLR旅行記(2024年5月)② ディズニーランド・パーク編

こんにちは!つばさぬです。

さて、この記事をしっかりと更新できていれば、日付は2024年12月25日、クリスマスとなりますね。ということは今年も残りわずかとなりました。皆さんはやり残したこと等ございますでしょうか。

僕にはあります。

それは、2024年5月に行ったアナハイムの旅行記を年内に書き終えることです。

今回に記事を含めて残り4つの記事を書こうと思っています。年内目標に頑張るので暖かい目で見守っていただければ幸いです。

エンタメとしてはもちろん、今後アナハイムに行かれるという方の参考に(あまりならないと思いますが)少しでもなればと思います。

また、記事の内容については全て筆者個人の見解、感想ですのでご了承ください。

 

ということで、今回は前回のDLR旅行記①の続きになります。まだ読まれていない方はこちらから読むことをおすすめします!

tsubasan0924.hatenablog.com

 

この旅行でパークにインしたのは合計3日間でしたが、3日ともパークホッパーチケットを用いて、ディズニーランド・パークとディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーの両パークを往復していたため、日付ごとではなく、パークごとにお話ししていこうと思います。

今回は元祖ディズニーランドであるディズニーランド・パークに焦点を当てて話していきます。必ずしも時系列順にお話しするわけではないことをご容赦ください。

それでは、最後までお付き合いいただければ幸いです...!

目次

眠れる森の美女の城

パークに入ってメインストリートUSAを通り抜けると、元祖ディズニーランドのお城である眠れる森の美女の城が見えてきます。大きさこそ小さいものの元祖ということでそれなりの貫禄があります。そんな気がするだけかもしれませんが。

アトラクション

ディズニーランド・パークで乗ったアトラクションは以下の通り

・ディズニーランド鉄道
・インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:禁断の瞳の魔宮
・アドベンチャーランド・ツリーハウス
・ビックサンダー・マウンテン
・ミッキーとミニーのランナウェイ・レールウェイ
・不思議の国のアリス
・トード氏のワイルドライド
・マッターホーン・ボブスレー
・おとぎの国のカナルボート
・ハイパー・スペース・マウンテン
・スターツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー
・ミレニアム・ファルコン:スマグラーズ・ラン
・スター・ウォーズ:ライズ・オブ・ザ・レジスタンス

基本的には日本と似ているアトラクションが多いので、アナハイムにしかないオリジナルのアトラクションを重点的に乗ったという感じですね。中でも印象に残ったアトラクションについて書いていこうと思います。

ディズニーランド鉄道

パークを一周できるのが東京にはない魅力。乗る駅も降りる駅も自由なので、疲れていたこともあり、3周くらい乗り続けてしまいました。東京のウエスタンリバー鉄道で見られる恐竜のオリジナルも見ることができて楽しかったです。

インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:禁断の瞳の魔宮

「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー」外観

東京ではクリスタルスカルの魔宮でお馴染みのインディ・ジョーンズ・アドベンチャー。東京に比べてとにかく揺れます。容赦ないです。

アトラクションのメインヴィラン(?)はクリスタルスカルではなく、「マーラ」という神様

東京よろしく、遺跡についてのメモなどがありました

アトラクション自体のコースやレイアウトは東京と同じ(なはず)ですが、Qラインや演出面など総合的にみると、東京の方に軍配が上がるという印象でした。あと場所の都合上、降りてからめちゃくちゃ歩かされる。

アドベンチャーランド・ツリーハウス

「アドベンチャーランド・ツリーハウス」外観

今回の旅の目的の一つでもありました。それもそのはず、昨年にリニューアルオープンしてお馴染みS.E.A.要素が追加されたアトラクションだからですね。

アトラクション自体は夜に行くとあまり人がいなかったものの、日中は割とにぎわっていた印象。頑張ってS.E.A.の紋章の写真を撮影していたら、現地のゲストになぜかカメラを褒められたりしました。

ツリーハウスの中ではそれぞれテーマを持った家族のメンバーたちの部屋を見ることができます。ん?それぞれのテーマを持った部屋?まるで東京にある、あの要塞のようじゃないですか!!

芸術家であり発明家の父の工房。

音楽家の母の部屋

動物たちのいる双子の部屋

お目当ての長女のお部屋。
東京の「チェインバー・オブ・プラネット」を意識しているようで、本当に嬉しい気持ちになりました。

特に期待していた長女のお部屋はとても良く、夜に行くと中々に神秘的でした。S.E.A.好きはもちろん、それを除いてもおすすめのスポットです。

ただ個人的には東京にはなくても大丈夫かなという印象。『スイスファミリー・ツリーハウス』はどうなることやら。

具体的なS.E.A.関連のことについては別記事でまとめてお話します!

ミッキーとミニーのランナウェイ・レールウェイ

「ミッキーとミニーのランナウェイ・レールウェイ」外観。同行者の姿も写っていますね。

ギャラクシーズ・エッジの二大アトラクションを除けば、ディズニーランド・パークで一番はこれかなという感じです。

とにかく規模感がすごい。広大な土地を余すことなく使っていて迫力がありました。演出をほぼプロジェクション・マッピングに依存しているものの、立体物のギミックが豊富なので、がっかり感がまるでなくかなり満足のいく出来になっていました。

ちょっとしたプレショーもあったのですが、これもかなりクオリティが高かったです。アトラクションに併設されているショップでライドのおもちゃがあるのを見て買おうか少し迷ったくらいには良かったですね。

ライドを先導する汽車。これ自体にもしっかりとギミックがあって凄かったです。

あとQラインに『ミッキーマウス クラブハウス』の機械(「マウスケドア」と言うらしい。知らなかった。)があってテンションが上がりました。あれを見て育った世代なので。他にもBGMだったりポスターだったりでクラブハウス要素があって良かったです。

「マウスケドア」

トゥードルズ~~

『ミッキーマウス クラブハウス』のポスター

トード氏のワイルドライド

無駄にDオタの中では有名な『イカボードとトード氏』をモチーフにしたアトラクション。自分は結局未視聴のままですが、知名度だけはあるので乗りたかったアトラクションの一つでした。

ヒキガエルのトード氏

乗った感想としては、東京の『ピノキオの冒険旅行」とかが苦手な人は確実に苦手だという感じでした。かくいう僕もその一人です。決してお化け屋敷でもホラーでもないのですが、それとは違う、独特の雰囲気というか、なんかこう、うん。あと事前にうるさいと聞いていたのですが、その通りめちゃくちゃうるさかったです。

マッターホーン・ボブスレー

(本来であれば雄大なマッターホーン山の写真を掲載するべきなのですが、あろうことかただの一枚も写真をおさめていなかったので、皆様のイマジネーションとともにお楽しみください。)

これもアナハイムに来たら乗りたいと思っていたアトラクションの一つ。パークに入るとまずこのアトラクションが目に入るので、その大きさに驚きます。基本ずっと混んでいましたが、タイミングを見計らって乗ることができました。

感想としてはただただ怖かったです。絶叫的な怖さというより、浅草花やしきのローラーコースター的な怖さでした。乗ったことある方には伝わると思います。あと音がすごくうるさい。

とはいえ雪男のクオリティは高いし、コースも分岐があったりして結構楽しめました。乗って損はないと思います。

スターツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー

みんな大好きスターツアーズ。東京のと比べて建物が質素なほか、最初のスペースポート・アライバル・ホールがなく、中に入っていきなりR2-D2とC-3POがいる場所なので、かなりこじんまりしている印象でした。

東京とあまり変わらないからいいや、とアトラクション内の写真を全く撮ってないので、代わりにお土産に買ったジェダイミッキーのライトセーバーの写真を載せます。ミッキーのマークがかわいい。

パッケージ裏にはジェダイミッキーが。某王国ゲームの影響か戦うミッキーはかっこよく思えます。

お目当てはもちろん海外限定の『アソーカ』ルート。ネタバレは避けますが、『クローン・ウォーズ シリーズ』やドラマ『アソーカ』視聴勢にとっては楽しめること間違いなしの内容になっていました。

吹き替えで楽しみたいので東京にも来てください。今現在スターウォーズのことを軽視しているのは東京だけであることをいい加減自覚してください。

って書いていたら来年春に東京にやってくることがついに告知されましたね!(この記事の下書きを書いていたのが告知される前)ありがとう、キャプテン!

さて、本来ならばここでギャラクシーズ・エッジのアトラクションについても書きたいところですが、GEについては書きたいことが多すぎるので、別記事にてまとめて書きたいと思います。何卒。

 

フード

パークといえばやっぱりフードですよね。本場アメリカともあればなおさら。とはいうものの、時差ボケのせいで正直3日間で何かをがっつり食べるということはほとんどできずに終わってしまいましたが。

チキ・ジュース・バー

ドール・ホイップ

出国前友人から、アナハイムに行くならドール・ホイップを飲んできてほしいと言われたので、注文した一品。ドール(Dole)はパックのフルーツジュースなどでお馴染みの会社ですね。

味はパイナップル味のフローズンアイスといった感じ。もう少し夏が本格化したらより美味しかったのでしょうが、それでも十分味を楽しむことが出来ました。

ベンガル・バーベキュー

お野菜とか

後述のS.E.A.目当てで入ったお店ですが、串焼きとお野菜をいただきました。味はまさに串焼きといった感じで普通に美味しかった記憶があります。

カーネーション・カフェ

自分、実はディズニーに関してはかなりニワカなので初知りだったのですが、かのウォルト・ディズニーが愛したといわれるチリビーンズを食べることができる、とのことだったので連れてきてもらいました。

ウォルトの愛したチリビーンズ

もちろんそのチリビーンズを注文。(メニュー名はWalt's Chili)正直疲れていて記憶がおぼろげなのですが、味はシンプルに美味しかったです。この体験ができるのはアナハイムならではなので、訪れた際には是非。

 

さて、これにてディズニーランド・パーク編は以上になりますが、書ききれなかったギャラクシーズ・エッジやS.E.A.要素等については年内別記事で書こうと思っております!

ここまで読んでいただきありがとうございました!次回はディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー編の予定ですので、引き続き読んでいただければ幸いです。

それでは!

DLR旅行記(2024年5月)①

こんにちは。つばさぬです。

ここずっとフォートレス・エクスプロレーションを中心とした考察(妄想)記事を書いてきましたが、今回は久々に雑談記事ということで、いわゆる普通のブログのような形式で書いていこうと思います。

さて、今年の5月にかねてより行くことを夢見ていたアメリカ本土、そして元祖ディズニーランドたるアナハイムのディズニーランド・リゾートに行くことができたので、今回はその旅行記のようなものになります。普段とは少しテイストが違いますが、少しでも楽しんでくだされば幸いです...!

目次

出国前

渡米するにあたって5日ほど家を空けなければならないので、ペットのヒョウモントカゲモドキに別れを告げるところからスタートです。元気にしてるんだよ。

ヒョウモントカゲモドキのツァム(当時0歳)

というわけ5月16日午後14:00頃、大学の授業をさぼって成田空港に到着です。ペットの代わりといっては何ですが、僕自身大好きなディズニー映画である『アナと雪の女王2』に登場するサラマンダー(ブルーニ)のぬいぐるみを連れてきました。

成田空港到着

日本食が恋しくなることを見越して、成田空港の「だし茶漬け えん」で腹ごしらえをしたり、空港内のショップを回ったりして時間をつぶします。

サーモンといくらの親子丼を食べました。美味しかったです。

出発

いよいよ飛行機に搭乗です。直行便で一番安かったという理由でシンガポール航空を選びました。往復15万ほど。

ちなみにアメリカに到着するまでは一人ですが、到着後に先に現地入りしている(しかも超過酷なフロリダ旅行を終えて)マウス・オブ・ザ・デッド (@totomo_diamond) / Xさんと彼女のお母様と合流することになっています。

これに乗っていきました

安いという理由で選んだとはいえ、さすがのシンガポール航空。機内はとても快適で、事前にダウンロードしていた『カーズ』を見たりして時間を過ごします。大昔に見て以来でしたが、改めてみるとめちゃめちゃ面白いですねこれ。

機内食は日本時間の20:00頃と日付をまたいで2:00頃の計2回。2回とも日本のお米を食べることができたのは本当に大きかったです。あとハーゲンダッツをもらえたりしました。これは嬉しい。

1回目の機内食

2回目の機内食。カレーライスですね

ハーゲンダッツも美味しくいただきました。

 

ロサンゼルス到着

隣に座っていたアメリカ人と思われる大柄なおじさんや、日本から大谷選手を見にきた老夫婦と話をしながら、現地時間12:30頃、無事ロサンゼルス空港に到着です。

空港には大きな星条旗がありました。大きかったです。

アメリカに来た実感がわいてきます。

外国に入国する際に緊張するのがやはり入国審査ですよね。強面のお兄ちゃんに「渡航目的は?」「何日間いるの?」「5日間全部ディズニーランドに行くの?」と質問攻めされ、平静を装っていたものの手の震えが止まらず。指紋検査の際に手が震えすぎて、お兄ちゃんに"Relax ,relax"と言われるざま。

なんとか入国検査も通過して、マウスさんご一行と合流したのち、ディズニーランド・リゾート内のホテルへ。今回宿泊させてもらったのは『デザート パームズ ホテル&スイーツ』というホテル。パーク入り口から歩いて10分ほどで、カリフォルニアアドベンチャーの後ろに位置しています。(ホテルの外観は撮り忘れました...ごめんなさい...)

ひとまずホテルに到着。

ロビーにミッキーの像があったので一緒にパシャリ。飛行機での睡眠時間があったとはいえ、この時点で現地時間16:00頃、日本から24時間くらいは行動していることになるので、さすがに顔に疲れがでていますね。

肝心のお部屋はこんな感じで、とても広くてめちゃくちゃ快適でした。手配してくださって本当にありがとうございます🙇‍♂️

写真手前側にもスペースがあって本当に広かったです。

もう一匹のサラマンダーとも合流

ちなみに外の景色はこんな感じ。"裏側"が良く見えますね。

カーズランド(裏側)

お昼はホテルから少し歩いたところにあるタコス屋さんでタコスを買いました。いわゆるサブウェイみたいな感じで、自分で色々指定してカスタマイズをしなければいけなかったらしく、英弱の自分は苦労しましたが、なんとか気合で乗り切りました。ドリンクは本場アメリカのスタバで調達。f:id:Tsubasan0924:20241003143529j:imagef:id:Tsubasan0924:20241003143531j:image

ダウンタウン・ディズニー

ホテルで体を休めた後、いよいよ夜のリゾートへと繰り出します。さすがにパークに行く体力はないので、パーク横のダウンタウン・ディズニーへ。

まずは入ってすぐにある、リゾート内の最大の店舗である『ワールド・オブ・ディズニー』に行きます。広さと品揃えに圧倒されて、店舗内の写真をほとんど撮っていないのが惜しいところではありますが、とにかくめちゃくちゃ広かったです。

『ワールド・オブ・ディズニー』

日本のディズニーには到底置いてないであろうスターウォーズやマーベルのグッズがたくさん売られているのを見て大興奮。このブログでは特に述べたことはありませんでしたが、筆者はスターウォーズもマーベルも人並みに好きです。

レゴストア外観。大迫力のマレドラとフィリップ王子

お馴染みレゴストアにも行きました。やはりあっちのレゴストアは規模が違います。ど迫力のレゴ彫刻がお見事。

レゴでできたアラジン、ジャスミンとジーニー

レゴでできたダースベイダー

レゴでできた美女と野獣たち

個人的に気に入ったのが、レゴでできたイオニア式風柱頭

ダウンタウン・ディズニーで一番目当てにしていたのが、『Star Wars™ Trading Post』文字通りスターウォーズのお店ですね。

『Star Wars™ Trading Post』

パーク内で売っているスターウォーズ関連のグッズが凝縮されているお店なのですが、まずお店の建物がとても良い。

どこかしらの古代遺跡に機械が設置されたレジスタンス※の基地を模しているようですね。このお店ができる前は、ここに(日本ではイクスピアリにある)レインフォレストカフェがあったということを後に知り、どこかジャングル風なのも納得。一応のBGS勢としては、ここに通えるものなら是非細かいストーリーや小ネタを探求していきたいところ。

※スターウォーズep7~9に登場する味方組織

中には、「サバック」や「デジャリック」など劇中で登場するゲームがそのまま商品になっているものや、精巧なヘルメットなどが販売されていました。

「サバック」や「デジャリック」

マンダロリアン(ディン・ジャリン)のヘルメット

またいわゆるプロップスにも抜かりなく、このお店ができた当初はアニメシリーズにしか登場していなかったテンプルガード(ジェダイ聖堂の守衛)の面なんかもあったりして割とマニアックなところまで突いています。

グリーバス将軍(?)やテンプルガードの面

この時点で既にパークに対するボルテージは最高潮でしたが、夜も遅いので帰って寝ることに。

帰りにホテル前のスーパーに行って、アメリカっぽいものを買って帰りました。自分はアメリカの国民的お菓子といわれるスノーボール(snowballs)を買って食べました。このときは普通に美味しいなくらいしか感想が無かったのですが、最近マウスさんに勧められて見た映画『ゾンビランド』に登場していたのを見て、食べておいてよかったと興奮しました。

普通に美味しかったです。

というわけで怒涛の一日がこれにて終了。次の日からはついにお待ちかねのDLRに入っていきます。

ここまで読んで下さりありがとうございました!

それでは!

 

 

フォートレス・エクスプロレーションで大航海時代の船舶について学ぼう

皆さんこんにちは!つばさぬです。

夏ももう終わりということで、いい加減ブログを更新したいと思います。前の記事が昨年の12月だったので9か月も更新していないことになりますね...楽しみに待ってた方がいらっしゃれば申し訳ないです🙇‍♂️


さて、今回のテーマは今まで何気に触れてこなかった「船」についてです。

フォートレスとガレオン船『ルネサンス号』

言うまでもなく『フォートレス・エクスプロレーション』は大航海時代をテーマにしたアトラクションであり、フォートレス内のレストラン『マゼランズ』は人類史上初めて世界一周を成し遂げた、かのマゼラン(※厳密には世界一周を成し遂げたのは彼の船団)から名前がつけられています。ですのでフォートレス内全体で当時の帆船を見ることができるのは当然ですね。

なお、今回はあくまでも船舶について事細かに解説するものではなく、ざっと俯瞰するというイメージで書いていこうと思います。タイトルで「学ぼう」とは言っているものの、自分自身船舶に関しては浅学ですので、ご指摘等ありましたら是非お願い致します。

目次

大航海時代以前

大航海時代の船を見る前に、それ以前はどのような船が使われていたのかを見ていきましょう。フォートレスの一室『エクスプローラーズ・ホール』でそれらを見ることができます。

ガレー船

それまでヨーロッパ世界で広く使われていたのがガレー船です。古代ギリシャ時代から大航海時代初期まで使われていたのがこの船で、櫂(オール)を用いて人力で推進力を得るのが特徴でした。帆も搭載しており、順風時などに消耗を抑えるのに使われていました。

風向きの変化しやすい地中海において、人力駆動であるガレー船は風向きに左右されにくく、高い機動性を確保できたことにより、軍用としても重宝されました。

『エクスプローラーズ・ホール』に描かれた古代のガレ―船

しかし、大航海時代に入ると様々な問題点が浮き彫りになります。多くの漕ぎ手を必要とするため、経済的に効率が良いとは言えず、またオールを水面に届かせるために船体が平たくなっているため、荒波に非常に弱いといった欠点がありました。
よって遠洋航海には向かず、大航海時代に入って徐々に衰退していったとされています。

ダウ船

ヨーロッパに対して対してイスラーム諸国の商人たちが使用した船がダウ船です。

『エクスプローラーズ・ホール』に描かれたダウ船

その起源は紀元前にさかのぼるともされていますが、7世紀以後、イスラーム商人らがインド洋に進出したことで、急激に普及しました。

紅海、インド洋、ペルシャ湾で広く使われ、大きな三角形の帆を持っていることが主な特徴です。ディズニーシーではアラビアンコーストにて実物大のものを見ることができますね。

後述のキャラベル船はこのダウ船を参考にして開発されたともいわれています。

ジャンク船

大航海時代以前において、世界最大の海運力を持っていたのは中国でした。船舶建造の技術、航海術、海図製作、航海の経験において中国にかなう国はなかったとされています。

そんな中国が用いた代表的な船がジャンク船でした。

『エクスプローラーズ・ホール』に描かれたジャンク船

四角形の帆が特徴的で、インド洋にまでその航海の範囲を広げます。明朝時代に大航海を行った鄭和ていわ(1371~1434)が用いたとされるのもこのジャンクで、その艦隊は約800トン級と、後述のキャラベル船、キャラック船と比べるとその規模感がうかがえます。

キャラベル船

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大航海時代の先陣を切ったのはポルトガルでしたが、その躍進に欠かせない存在であったのがキャラベル船でした。名称は不明ですが、フォートレスに一隻停泊しているのを見ることができます。

この船の開発に乗り出したのがポルトガルのエンリケ航海王子(1394~1460)であり、彼は探検事業を始めるにあたって、造船技術者らを集めこの船を完成させました。

『エクスプローラーズ・ホール』に飾られているエンリケ航海王子の肖像画

全長は20~30m、2~3本のマストにそれぞれ三角帆がついているのが主な特徴でした。そのスマートな船体は軽やかな機動性と少人数での運用を可能にし、当時の探検家たちにとっては極めて有用だったとされています。アフリカ大陸の最南端である喜望峰を発見したバルトロメウ・ディアス(1450頃~1500)もこのキャラベル船で航海したといいます。

フォートレス内では至る場所でこの船を見ることができます。フォートレス内の一室『ナビゲーションセンター』で操縦できる船もその特徴からキャラベル船であると推測できます。

『ナビゲーションセンター』の模型

また、フォートレスの中央のドームの頂点には金色に輝くキャラベル船の意匠を見ることができます。大航海時代により栄華を誇ったスペイン・ポルトガルの功績を象徴しているかのようですね。

フォートレス中央のドーム

ドーム頂点のキャラベル船


キャラック船

キャラベル船と同じ頃誕生したもう一つの画期的な船がキャラック船です。
この船はキャラベルに比べて機動性では劣りましたが、3~4本のマストに太い船腹、船首・船尾には上甲板よりも2~4層高くなった楼閣をそなえており、貨物の大量輸送を可能にしました。そのため遠洋航海に適しており、後述のようにコロンブスやマゼランが用いたことからも、この船が優れていたことがうかがえます。

余談ですが、その有用性からミッキーたちもこの船を用いて航海していますね。

『ホテルミラコスタ』客室に描かれたもの

サンタ・マリア号

『マゼランズ』内のサンタ・マリア号と思わしき模型

キャラック船の代表、どころか船の歴史においても高名なのがこのサンタ・マリア号です。レストラン『マゼランズ』にてその模型を見ることができます。

www.stephensandkenau.com

それもそのはず、サンタ・マリア号はかのクリストファー・コロンブス(1456~1506)がアメリカ大陸を発見したとされる第1回航海にて使用したもの。重量は約108トン、船員は40名ほどだったとされています。

『エクスプローラーズ・ホール』に飾られているコロンブスの肖像画

彼はスペイン王室の後ろ盾で、旗艦のサンタ・マリア号、ピンタ号、ニーニャ号とともに航海に出発し、大西洋を横断、スペインからカリブ海のサンサルバドル島に到着しました。しかし残念ながら、その後イスパニョーラ島にてサンタ・マリア号は座礁し、その最期を迎えてしまいます。

『マゼランズ』に飾られた絵。左からピンタ号、サンタ・マリア号、ニーニャ号と思われる
(出典はモンレオンの"The three caravels of Christopher Columbus"※)

細かい箇所も見ていきましょう。後述のヴィクトリア号とサン・フランシスコ号にも共通していますが、船には城と獅子が描かれているような旗が掲げられています。

船上部の紋章

これは現在スペインのあるイベリア半島に存在していたレオン王国のシンボルである獅子とカスティーリャ王国の城が合わさったものだと考えられ、現在でもカスティーリャ・イ・レオン自治州の紋章としてこの図像が使われています。

ja.wikipedia.org

余談ですが、『エクスプローラーズ・ホール』でも似たような紋章が確認できます。

『エクスプローラーズ・ホール』に描かれた紋章

こちらも後述のヴィクトリア号とサン・フランシスコ号にも共通していますが、船の上部に緑の十字架と"F" "J"と書かれているのが確認できます。初めは何の略称なのか見当もつきませんでしたが、注目すべきはそれぞれの文字の上に王冠が載っていることです。

十字架の左右に王冠の載った”F”と”J”の文字が

これは恐らくアラゴン王国の国王フェルディナンド2世(Fernando el Católico)とカスティーリャ王国女王のイサベル1世(Isabel la Católica)のことを指していると思われます。

2人はスペイン王国を共同統治したカトリック両王として知られ、両王の結婚によりスペインが統一したとされています。コロンブスの航海時にスペインを治めていたのも彼らでした。

ja.m.wikipedia.org

なお、イサベルのイニシャルは"I"なのに、なぜ"J"表記となっているのかという疑問点が生じますが、かつてアルファベットの"I"と"J"は区別されていなかったようなので"I"と解釈して問題ないでしょう。

※上記絵画に関しまして、HAMAchan1966様(@Hamachan1966)にご指摘いただきました。ありがとうございます🙇‍♂️

サン・ガブリエル号

『エクスプローラーズ・ホール』に描かれたサン・ガブリエル号と思わしき船

ヴァスコ・ダ・ガマ(1460頃~1524)が用いたとされるキャラックがサン・ガブリエル号です。それらしき船が『エクスプローラーズ・ホール』にて、彼の肖像画のそばに描かれているのを確認することができます。

『エクスプローラーズ・ホール』に飾られているガマの肖像画

両国間で問題となっていた争いを避けるため、スペインとポルトガルが結んだトルデシリャス条約によって、ポルトガルはインド洋の領有権を得ます。

そこで、インド航路の開拓を目指すために航海に出たのがヴァスコ・ダ・ガマでした。彼は旗艦をサン・ガブリエル号とする計4隻のキャラック船で出航します。彼は喜望峰を通過してポルトガル人にとって未踏の地へと進出しますが、そこは既にイスラム商人たちのネットワークが形成されている領域。

敵対するイスラム商人に行く手を阻まれながらも、イスラム教徒の水先案内人を雇うことができた一同は無事にインドのカリカットへと到着します。

ガマの辿った航路が描かれている

初めは現地の領主と友好関係を築こうとしていたガマでしたが、ポルトガル進出をよく思わないイスラム商人の謀略があることに気づくと一転、強硬手段に出て貿易許可を得ました。これにより、その後のポルトガルは武力行使による制圧もいとわないという方針へと切り替わったとされています。

ヴィクトリア号

『マゼランズ』内のヴィクトリア号と思わしき模型

代表的なキャラック船としてもう1つ挙げられるのがヴィクトリア号です。『マゼランズ』の名前の元となったフェルディナンド・マゼラン(1480~1521)がその航海で用いた船です。

マゼラン自身はポルトガル人でありながらも、彼はスペイン国王カルロス1世の出資を受けて航海しているので、前述のサンタ・マリア号のようなスペインの意匠が模型には見られます。

www.stephensandkenau.com

『エクスプローラーズ・ホール』に飾られているマゼランの肖像画

ヴィクトリア号はマゼラン艦隊の中で唯一世界周航を果たした船として知られています。

マゼランは旗艦をトリニダード号として5隻の船を用いて出航し、大西洋から太平洋へと渡る海峡を発見することに成功しましたが、航海の途中彼がフィリピン諸島で無念の死を遂げた際、船隊は3隻となっていました。

後のマゼラン海峡を渡るマゼラン艦隊

最終的に旗艦トリニダード号も激しい損傷により航海を断念することとなり、残ったのは重量約85トン、大きさは5隻のうち下から2番目であったヴィクトリア号でした。

出航時270名ほどいた船員の内、生還したのはわずか18名だったことからもその航海の凄惨さが伺えますよね。

『エクスプローラーズ・ホール』に描かれたヴィクトリア号(オルテリウスの『太平洋図』(1589)が出典だと思われる)

ガレオン船

ガレオン船『ルネサンス号』

16世紀の中ごろに登場したのがお馴染みガレオン船です。
キャラック船の積載量と扱いやすさ、長距離航海への適正といった特長を引き継ぎつつ、弱点であった機動性を補填した船でした。

キャラックよりもシャープな船体、スリムな船底を持ち、従来より高いマストを3~4本そなえていたため、大型でありながら速度を出せるようになったことが特徴として挙げられます。また、キャラックの特徴であった高い船首、船尾楼は低めに抑えられ、喫水線上(船体と水面が交わる線)の重量を減らす工夫がなされました。

ガレオンは商用だけでなく軍用としても非常に優秀で、その機動性と頑丈さは大きな武器となります。そのため、16世紀末には戦場が地中海から外洋にうつったこともあり、各国の主力艦はガレオンへと切り替わっていきました。

『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズに登場するブラック・パール号やフライング・ダッチマン号もこのガレオン船をモチーフとしていると言われています。

ルネサンス号

『マゼランズ』に置かれたルネサンス号の模型

東京ディズニーシーを代表する帆船といえば、やはりルネサンス号が挙げられるでしょう。

『マゼランズ』の船の模型の中にこのルネサンス号も確認でき、より正確な全体像を見ることができます。

Google Maps測定によれば全長はおよそ30mほど。後述のゴールデン・ハインド号が36mほどだったそうなのでおおよそ近いスケールになりますね。

また、東京ディズニーシーでかつて配られていたストーリーペーパーのようなものには、ルネサンス号の船内の構造が描かれているのを見ることができます。

ルネサンス号内部の構造

さてこのルネサンス号ですが、具体的にどこの国のものでどのような航海をしてきたのか、といった情報は明かされていません。情報がないなら考察すればいいじゃない、ということで考察という名の妄想をしていきましょう。

まずは船の外観から。船首、船尾にはお馴染みS.E.A.(Society of Explorers and Adventurers)の紋章が確認できます。しっかりと"Renaissance"(ルネサンス)の字も書かれていますね。この船はS.E.A.のものと見て間違いなさそうです。

ルネサンス号船首

ルネサンス号船尾

船首の旗にもしっかりとS.E.A.の紋章があります。

ルネサンス号船首の旗

 船尾の旗を見てみましょう。S.E.A.の紋章の下にも小さく描かれることのある「双頭の鷲」が描かれています。これは当時神聖ローマ帝国(現在のドイツ・オーストリア圏)を治めたハプスブルク家の象徴として知られていますね。

ルネサンス号船尾の旗

ハプスブルク家といえば、S.E.A.にこのフォートレスを譲り渡したとされるカルロス1世(1500〜1558)の名が挙げられます。彼は神聖ローマ皇帝でありながら、スペイン国王も兼任した人物であるので、双頭の鷲はこの頃のスペインの国章にも取り入れられています。よってこのルネサンス号は敢えて国名を挙げるとすれば、スペイン船であると言うことができるでしょう。

船内も少し探ってみましょう。

ルネサンス号船長室

船長室を覗くと、ある女性の肖像画を目にすることができます。

エリザベート・ド・ヴァロワの肖像画

この女性はエリザベート・ド・ヴァロワ(1545~1568)という人物。彼女自身はフランスの王妃でしたが、フランス・スペイン間の条約を結ぶため、スペイン国王フェリペ2世(カルロス1世の息子)と結婚することになります。このことからルネサンス号はやはりスペインと関係あることが伺えます。

船長室には他にも、どこかの地図を見ることができますが具体的などこの地形なのかはわからず...(見つけられた方、教えてください。)

船長室に置かれた地図

ですが、船長の机の上に乗っている本には現在の南アメリカ大陸南端の地図のようなものが描かれています。現在の地図ほど精巧とはいきませんが、前述したマゼラン海峡がしっかり描かれていることがわかります。

南アメリカ大陸南端と思われる地形

現在の南アメリカ大陸南端(Google Mapsより)

さらに、南アメリカ大陸の端までしっかりと描かれていることも注目ポイントです。というのも後述のフランシス・ドレイクが南アメリカ大陸と南極大陸の間に海がある(ドレイク海峡)ことを発見するまで、マゼラン海峡の下の土地(フエゴ島)と当時発見されていなかった未知なる南の大陸が繋がっていると考えられていたためです。

ルネサンス号はもしかしたら、はるばるヨーロッパから南アメリカ大陸まで航海した、もしくは航海する予定だったのかもしれませんね。

ゴールデン・ハインド号

『マゼランズ』内のゴールデン・ハインド号と思わしき模型

大航海時代におけるガレオン船の代表ともいえるのがこのゴールデン・ハインド号です。この船の船長として名高いのが、マゼランに続いて史上2番目に世界周航を果たしたとされる海賊フランシス・ドレイク(1543~1596)です。彼の肖像画は『エクスプローラーズ・ホール』にも飾られています。

『エクスプローラーズ・ホール』に飾られているドレイクの肖像画

イングランド出身のドレイクは、若い頃彼が船長として参加していた船団がスペイン海軍により壊滅させられて以降、その敵意から生涯にわたりスペインを獲物とする海賊になります。そのあまりに苛烈な略奪行為に、スペイン人たちは彼を「エル・ドラコ」(悪の化身であるドラゴンの意)と呼んで恐れたとされています。

彼は、イングランドがスペインの無敵艦隊を打ち負かした1588年のアルマダの海戦においても実質的な司令官として活躍しました。まさにスペインの天敵だったわけですね。

なお、この帆船模型がゴールデン・ハインドである確証はありませんが、こちらやこちらの画像のイメージと近いものとなっています。

イングランドの船よろしく上部には白地に赤い十字の旗が掲げられています。

帆には大きく"ER"の文字と薔薇の模様が

中央の帆に書かれた"ER"の文字は、恐らく時のイングランド女王エリザベス1世の略称のこと。文字の間にある赤い薔薇はテューダーローズと呼ばれるテューダー朝の紋章かと思われます。彼女はテューダー朝最後の君主としても知られています。

ja.wikipedia.org

当時、イングランドはスペインとの対立姿勢を露わにしつつあったため、エリザベス1世は、ドレイクに私掠の許可を与え、さらなる海賊行為を奨励しました。そのため彼の船にエリザベス1世の紋章が描かれているのでしょうね。
世界周航を終え、大量のスパイスや略奪品を女王に献上した功績から、ドレイクは直々に騎士に叙勲されました。その様子がゴールデン・ハインド号とともに『エクスプローラーズ・ホール』にも描かれています。

ゴールデン・ハインド号(上)と
騎士に叙勲されるドレイク(下)

サン・フランシスコ号

『マゼランズ』に置かれたサン・フランシスコ号と思わしき模型

『マゼランズ』に模型が置かれているこちらのガレオン船、前述のサンタ・マリア号やヴィクトリア号と同じく、スペインの意匠があることからスペイン船であることがわかります。
以下のリンク先に同じものと見られるものがあったので、おそらくサン・フランシスコ号という船だと思われます。

サン・フランシスコ号は、前述のアルマダの海戦においてスペイン無敵艦隊の一隻として招集された船とされています。

www.stephensandkenau.com

調べていくと、どうやらこのサン・フランシスコ号は日本、ひいては東京ディズニーシーのある千葉県と縁のある船のようです。

この船は、スペインの植民地であったフィリピンのマニラとメキシコのアカプルコを往復する船であった通称「マニラ・ガレオン船」のうちの一つでした。

1609年、マニラからアカプルコへと他二隻の船とともに出航しますが、6度もの台風に遭い、60日もの間漂流することになります。結果として現在の千葉県御宿町おんじゅくまちに位置する上総国かずさのくに夷隅郡いすみぐん岩和田村いわわだむら沖で座標・漂着しました。

岩和田村民は上陸した船員たちに対して、宿舎や衣類、食物などを与え彼らの救助に尽力します。最終的に将軍徳川家康の指示の下、三浦按針みうらあんじん(ウィリアム・アダムス:家康に仕えたイングランド人)の協力を仰いで、メキシコに帰着しました。

この出来事は、スペイン、メキシコ、日本の交流の礎となり、サン・フランシスコ号は三国の交流、海域史において重要な存在となっているそう。そんな船が日本の東京ディズニーシーに置かれているのはなんだか象徴的ですね。

ja.wikipedia.org

終わりに

というわけで、今回はフォートレス・エクスプロレーションにて見ることのできる船舶についてお話ししました。西洋の人々が大海へと歩みだした大航海時代を象徴する船舶から当時の栄華と彼らの情熱が伝わってくるようです。

海をテーマにした東京ディズニーシーでは他にも様々な船舶を見ることができます。それらの船がどのように航海してきたのか、またこれからどのように航海していくのかを想像するのもディズニーシーの楽しみ方の一つなのかもしれませんね。

毎度のことながら、当ブログで話していることは決して確定的な情報を伝えるものではありません。あくまでも筆者が考えたこと、妄想したことがもとになっており、主観、願望が反映されたものになっていることをご了承ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!🙇‍♂️
ご意見、ご感想、リクエスト等あれば是非お願い致します。今後ともお付き合いいただければ幸いです。

それでは!

参考文献

増田義郎(2008)『図説 大航海時代』河出書房出版
横井祐介(2014)『図解 大航海時代大全』カンゼン

ナビゲーションセンターは平面の地球なのか

こんにちは!

最近、僭越ながら当ブログを褒めていただいたり紹介してくださる機会が多くなってとても嬉しい限りです。どうぞこれからもよろしくお願いします🙇‍♂️

さて、このブログでは東京ディズニーシーのアトラクション「フォートレス・エクスプロレーション」について色々話しているわけですが、その中の一室『ナビゲーションセンター』をご存知でしょうか。

『ナビゲーションセンター』

これまた天井に描かれた星や雰囲気が美しい部屋ですよね!現在もフォートレス内で配布されている公式のペーパーでは以下のように紹介されています。

冒険心が旺盛な者には「ナビゲーションセンター」でガリオン船の操作に挑戦して欲しい。航海ではたくさんの困難が待ち受けている。

この部屋では水面に浮かぶ模型の船を自分で動かすことができ、雨が降ったり海の怪物が出てきたり渦巻きが発生したりと、航海における困難も体感することができます。ちなみに公式のペーパーには「ガリオン船」と書いてありますが、これらの船の模型は三角形の帆が2つという特徴からキャラベル船であることがわかります。キャラベル船は原寸大のものがフォートレスにも停泊していますね。

キャラベル船の模型

フォートレスに停泊中のキャラベル船

ナビゲーションセンター=平面地球説

さて、それでは本題に入りましょう。この部屋ですが公式のガイドブックではほとんど以下のような説明がなされています。

16世紀当時の船の模型を、ラジコン操縦して遊ぶことができます。この時代、地球は平らで、あまり遠くまで行くと、船は地球の端から落ちてしまうと信じられていました。8隻のラジコン船が進むのは、その平面な地球です。

『完ペキ攻略ガイド 東京ディズニーシーのススメ (Disney Guide Series)』(2002) 講談社 102頁より

要は16世紀当時ヨーロッパでは地球は平面だと信じられており、ナビゲーションセンターはそれが示されている部屋だということですね。上記はディズニーシー開園当初のガイドブックの説明ですが、現在に至るまでほとんどの公式ガイドブックで同じような説明がされています。以前ナビゲーションセンターを訪れた際にキャストさんからも同じような話を聞けたことから、公式のBGSとしてはこの話が採用されているようですね。

確かにナビゲーションセンターのジオラマには大陸や島の造形があり、まるで平面の地球の上を船が航行しているようにも見える他、世界の果てを示すように円形のマップを炎のような造形が囲んでいます。

ナビゲーションセンターのジオラマの全体像

実際「中世ヨーロッパではキリスト教の教えにより、地球は平面だと信じられていたが、近世に入ってコロンブスが地球球体説を信じ西廻り航路の開拓でそれを証明した、もしくはマゼランの世界一周によって証明された」といったことはよく聞く話ですよね。

しかし結論から述べてしまえばこの話は誤りであるとされています。古代ギリシアにおいて地球が球体である説が唱えられると、それ以降ヨーロッパでは(少なくとも知識人階級の中では)地球が丸いことは常識だったと言われているんですね。確かにコロンブスやマゼランは地球が球体であることを証明こそしましたが、それ以前から地球が丸い形をしていることはよく知られていました。

フォートレス内の部屋『エクスプローラーズ・ホール』では古代ローマ時代の天文学者プトレマイオス(83〜168頃)の天球儀の絵を見ることができますが、その中心には球体の地球が据えられています。(この絵の元ネタ自体は、調べてみると1515年にパリで刊行された天文学者プールバッハの『惑星の新理論』の挿絵であると出てきます。:下記リンク参照)

プトレマイオス(右)と彼の天球儀が描かれている

天球儀の中心には球体の地球が

プトレマイオスの完成させた天動説の理論はその後のヨーロッパに絶大な影響を与え、伝統的に引き継がれていったことから当然それ以降の西洋人は地球が丸いことを知っていたはずですね。

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地球が球体をしていることを述べている、または前提としている中世ヨーロッパの文献は多く残っているようですが、中でも有名なのは中世後期フィレンツェの詩人ダンテ・アリギエーリ(1265〜1321)の『神曲』です。『神曲』は「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」からなり主人公のダンテが古代ローマの詩人ウェルギリウスの案内で地獄から天国までを巡る叙事詩。イタリア・ルネサンスの先駆けともなったイタリアを代表する世界的な文学とされています。

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『神曲』の「地獄篇」第26歌では以下のような記述があります。

もう一方の半球にある全天の星が
夜には見えるようになり、そして我らの半球の空は沈み、
水平線から浮き上がることもなくなっていた。

ダンテ・アリギエリ(著)原基晶(訳)『神曲 地獄篇』(2014) 講談社学術文庫 394貢より

このように北半球と南半球で見える星が異なることに言及されています。これは地球が平面であれば起こり得ない現象の一つです。

さらに第34歌では、地獄の底でウェルギリウスがダンテにこう語らいます。

私が降りている間は、おまえはまだ向こう側にいた。
だが、私が自分の体の向きを逆にした時、おまえは越えた、
重さある者があらゆる場所からそこに引かれるかの点を。

そして今おまえは南半分の天球の下に着いた。
これとは逆の側にあるのが、広大な乾いた大地を
覆う空の半球だ。

ダンテ・アリギエリ(著)原基晶(訳)『神曲 地獄篇』(2014) 講談社学術文庫 508貢より

この「地獄篇」のラストではダンテは、困惑しながらも、地獄から地球の中心をとおって地球の反対側にある煉獄山へと辿り着いています。また重力が地球の中心に向かっていることも記述されていますね。このような記述からもダンテが地球が球体をしていることを前提として詩を歌っていることがわかります。「中世ヨーロッパでは聖書の教えに従って地球は平面だと信じられていた」とも思われがちですが、実際はこのように、寧ろ地球が球体であることがキリスト教的世界観と結びつけられていました。

ここでは分かりやすい例としてダンテの『神曲』について紹介しましたが、彼だけでなく古代から中世にかけて多くの西洋人が地球が丸いことを示す文献を残しているそうです。出典元が怪しいものもありますがこの話については以下のリンク先でよくまとめられているので興味のある方は見てみてください...!

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ここまでの話でわかるように、当然フォートレスの舞台となっている16世紀に地球が平面であることを信じていた人は知識階級の中ではほぼいなかったということになるので、ナビゲーションセンターも平面の地球を示したものではないと考える方が妥当な気がします。

ナビゲーションセンター=海図説

ではナビゲーションセンターにあるものが平面の地球を示したものではないとすると一体何なのでしょうか。僕はこれは船の動きをシミュレーションするための海図にすぎないと考えています。

その証拠にナビゲーションセンターのマップをよくよく見てみるとコンパスのようなものが3つ描かれているのがわかると思います。

マップ上には3つの羅針図が描かれており、フルール・ド・リスの意匠が北を、十字架が東を指している

これは羅針図(compass rose)と呼ばれるもので東西南北の方位を示すために海図や地図に描かれるものだそうです。当時のものは北側にフルール・ド・リスというアヤメの花の意匠が、東は西欧から見たエルサレムの方角ということから十字架が描かれていたそうで、それがしっかり表されていますね。

ja.m.wikipedia.org

ja.m.wikipedia.org

このような羅針図はホテルミラコスタ内でも見ることが出来ます。ミラコスタのロビーにある下記の地図は16世紀後期に描かれたイタリアの地図で、現物はバチカン美術館の地図のギャラリーに描かれています。

ミラコスタロビーにある16世紀のイタリアの地図

この地図の中心から少し左下の方に目を向けると、どこか太陽のようにも見える16方位を示した羅針図が描かれているのがわかります。

16方位の羅針図が描かれている

commons.wikimedia.org

また創作物ではありますが、ミラコスタのロビーに飾られているディズニーシーを模した地図や客室にある地図にもしっかりと羅針図が描かれているのがわかりますね。

ミラコスタロビーのディズニーシーを模した地図の羅針図

ミラコスタ客室にある地図の羅針図

このように地図や海図に描かれる羅針図がナビゲーションセンターにも描かれていることから、ナビゲーションセンターのものは海図であると推測できます。

ちなみに羅針盤の北側にフルール・ド・リスを描くというのは割とポピュラーなようで、ミラコスタのロビーにある羅針盤のレリーフにもしっかりとフルール・ド・リスが刻まれています。f:id:Tsubasan0924:20231220223013j:image

羅針図についてもう一点検討したいことがあります。当然それは羅針図の示す方位についてです。もしナビゲーションセンターのジオラマが平面の地球を示しているのだとしたら、我々が住んでいる実際の地球をそのまま平面にすると考えなければならないため、当然平面の地球の中心は北極点であると考えられるはずです。(現代でも地球平面説を主張する人はそのように考えています。)

しかし、ナビゲーションセンターのマップでは3つの羅針図の北は中心を指していません。下記画像のように羅針図の北側はそれぞれ同じ方向を指しており、北極点は少なくともこのマップの外にあることがわかります。このことからもこのマップは地球全体を示したものではなく、ある特定の海域を示した海図にすぎないことがわかりますね。

円で囲った3つの羅針図が指す方位から、
この写真の右上の方が北であることがわかります

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追記(2024年10月15日)

カルンさん(@Karun_CBR)より、「平面の地球の中心は北極点である」という考えは、あくまで現代の平面説論者の主張であり、中世主義(中世ヨーロッパでは地球が平面だと考えられていたとする主張)で想定されているものとは異なるという指摘をいただきました。

ですので、上記の話は聞き流してください。カルンさん、ありがとうございます🙇‍♂️

(追記終わり)

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炎の謎

ここまでナビゲーションセンターのマップは海図であるという話をしましたが、そうなるとマップを囲んでいる炎のようなものは何だという話になりますよね。

マップの周りには燃え盛る炎のような装飾が

まるで地獄の業火のようにも見えますが、ここで今一度ダンテの『神曲』に立ち返ってみましょう。『神曲』の「地獄篇」第26歌では、古代ギリシアの詩人ホメロスが『オデュッセイア』で謳いあげたトロイア戦争の英雄オデュッセウスが登場します。(有名な「トロイの木馬」を考案した人物ですね。)『神曲』におけるオデュッセウスは世界の真理を探求するため、ギリシア神話の英雄ヘラクレスが残した警告を無視してジブラルタル海峡を超え大西洋に出て、南半球に到達します。(この時の場面が先程引用したものです。)しかし神の意志に背くこの行為はその怒りを買ってしまいます。

私達は喜びに沸いた、が、すぐにそれは嘆きに変わった。
あの新たな大地から一つの竜巻が起こり
船首に襲いかかったのだ。

船を海ごと巻き込んで三度転がし、四度目に船尾を跳ね上げ
船首を海に沈めていった、あの方のお望みどおりに、

海が我らの上でついに再び閉じられるまで

ダンテ・アリギエリ(著)原基晶(訳)『神曲 地獄篇』(2014) 講談社学術文庫 394-395貢より

このように大西洋まで進み南半球を目指したことで神の怒りを買ったオデュッセウスは、船ごと海に沈められ、その後世界の終末まで地獄の業火に燃やされ続けることになるのです。

地球が平面だとは考えられていなかったにせよ、神の意志に背いて航海をした者(=マップの外へと踏み出そうとした者)は地獄へ落ちる運命にある、ナビゲーションセンターの炎にもこのような思想が反映されているのかもしれません。

終わりに

本記事ではナビゲーションセンターが平面の地球を表したものではないのではないかという話をしました。僕はこの部屋のマップは海図に過ぎず、この部屋自体の用途としては航海のシミュレーションや演習、練習をするための部屋ではないかと考えています。そう考えれば様々な困難を予測したギミックがこのマップに取り付けられているのも納得がいく気がします。
「ナビゲーション」と聞くと現代では車などに取り付けられたナビのことを考えてしまいますが、本来英語の"navigation"には「航海」や「航海学」といった意味があります。まさしくこの部屋は航海について学んだり話し合ったりする場なのでしょう。

最後に断っておきますが、本記事で話したことはあくまで僕個人の見解(妄想)であり決して確定的な情報を伝えるものではありません。公式で定められているBGSは、僕の見解とは別に確立されていますのでご了承ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!🙇‍♂️この他にもフォートレスの各部屋については書きたいことがいっぱいあるのでいずれお話できればと思います...!

それでは!

参考文献

・(2002)『完ペキ攻略ガイド 東京ディズニーシーのススメ (Disney Guide Series)』講談社

・スティーヴン・ジェイ・グールド(著)新妻昭夫他(訳)(2007)『神と科学は共存できるか?』日経BP

・ダンテ・アリギエリ(著)原基晶(訳)(2014)『神曲 地獄篇』講談社学術文庫