そんな訳でさすらいの少女ネルから変わりまして神八剣伝について。この作品は名前だけしか知らず、たまたま渋谷のTSUTAYAでレンタルが置かれている事がレアだろうということで借りる事に踏み込んだ。
2015-11-30 19:21:40出だしの1~3話までだが、なかなか面白い。谷田部監督×平野靖士さんの初期勇者シリーズ三部作のタッグによるオリジナル作品だが、両氏の作品では際立って珍しい少年のハードなジュブナイル路線であり意表を突かされた……。
2015-11-30 19:23:54いや、エクスカイザーの人、こんな過酷な路線の作品もあるのかっって今僕を見た時ではないが思わず。この作品にロボットは出てこないがスペースオペラものかつ少年を主役とした成長譚として、大人になった勇者シリーズという面も持っているのかもしれない
2015-11-30 19:25:09あとキャラデザの石田敦子さんも谷田部監督との縁はないもののマイトガイン、ジェイデッカーの人であり、勇者シリーズの面々が集った作品かとも。ただ2作と違って石田さんは本編には携わられていないらしいが……。
2015-11-30 19:26:14そして概ねの世界観については地球が彗星と激突して消滅して8つの衛星に人類が移住して100万年後に殆どの惑星で銀河の主導権を巡っての戦争が勃発している時代。その中で主人公コウが母の残した珠が秘められた剣を片手に母を探しに出るという感じだろうか。
2015-11-30 19:27:54あと、コウのキャラクターについてだが、「女と呼ばれるとキレるコンプレックス」や「仕事にかまける父に対して反発している」といったようにふとカミーユ・ビダンを彷彿させる所もちらほら…… pic.twitter.com/CUFwZ9QYkm
2015-11-30 19:29:23第1話……「コウ、号泣する」という第1話らしからぬタイトルでコウと父・カジヤの行き違いと和解、死別で度の始まりを描く。コウに関してはカジヤを「父さん、親父」といった呼び方ではなく「チチ」というように呼ぶ辺りは奇妙な印象を残す。これは昔からそう呼んでいたような感じだが
2015-11-30 19:31:43そんでもってコウが母がいない家庭でカジヤがずっと刀ばかり作っている事に反発している様子であり「刀と一緒にどこかへ逃げてしまえば良い」と罵ったり、悪友たちといたずら三昧して過ごしている不良っぷりだったり所々すさんでいる訳だが……。
2015-11-30 19:33:07とはいえ不良っぽい事をやる事について、悪友たちが万引きしようとする所では「いたずらは良いが万引きをやるとシャレにならない」と彼らを窘めている訳で不良としても若干中途半端な所があるかもしれない。ここら辺は本人も好きで不良をやっている訳でなく、
2015-11-30 19:34:24そんな訳で不良っぽいそぶりを見せる所も、父親に自分をかまってほしいというコンプレックス、女と誤解されたくないから彼なりに男らしいこととして振舞っている所なのかとも……
2015-11-30 19:35:40それから、彼らの惑星氷天にも銀河制覇を目論むオオワリ軍が侵攻を開始し、そこでカジヤがコウを連れて避難する訳だが、悪友の一人が家族が心配で探しに行った所でコウが彼らも助けないとと主張するも、カジヤはお前だけでも逃げろとここでも対立する訳だが……。
2015-11-30 19:37:16そんな折、オオワリ軍のゴクモンが刀鍛冶の腕を買ってカジヤを仲間へ加えようとする訳だが、無論親父はこれを拒む。そんな親父の危機を救う為にコウは父の残したムラサメを駆使してゴクモンの腕を切り落とすが…… pic.twitter.com/HOmOkqDFIF
2015-11-30 19:39:17けれども、ゴクモンの攻撃から我が子を庇ってカジヤが重体となってしまう。そんな間際にカジヤは母は生きている、コウの15歳の誕生日の為にムラサメを作り出すことが母にとっても自分にとっても望みだったという。 pic.twitter.com/lmJcl1fXUG
2015-11-30 19:40:57ここで親子の確執は融解し、悪友たちと共に避難せんとコウは急ぐ。その際悪友たちの家族が率先して子供達の避難活動をしており、ここら辺の良識のある大人が多い世界は谷田部監督らしい所か
2015-11-30 19:41:52だが、しかし避難先でカジヤとコウは氷天にとって多大な貢献を残した相手としてVIP扱いされ、避難も優先的に行われる訳で、この時点で悪友たちからは「裏切ったな」と罵声が送られてしまう。コウは望んで避難する訳ではないのに……
2015-11-30 19:43:48おそらくその後の悪友たちがどうなったかは描かれなさそうだが……。一方カジヤの手術が避難した船内で行われるのだが、そんな折にゴクモンが復讐とばかりに船を襲い、攻撃を受けた途端に父が事切れてしまうという…… pic.twitter.com/CafmQY69Vt
2015-11-30 19:44:53ここら辺の相手の攻撃で手術にアクシデントが起こったと同時に事切れる辺りはあっけない人の死を実感させてしまう。脈拍がない事にコウが一瞬何が起こったか理解できず、医者が首を振って手術を終わらせる辺りで事の重大さに気付くコウの描写も切ない……。
2015-11-30 19:46:58そんなコウが父の死を前に号泣する描写に対して、オオワリの司令官カイについて父の訃報を受けても銀河制覇の為には邪魔な話とテキトーに隠してテキトーに葬式をやればよいとえらくドライな扱い。ここら辺は主人公とライバルの父の死に対しての違い pic.twitter.com/mKt0rHKlx9
2015-11-30 19:48:42第2話……2番目の仲間でありサイボーグ犬のチュウジ登場。龍田直樹さんが演じられるいわゆる長老ポジションといったところ。ついでに彼の飼い主サヤ役はまだ駆け出しの水樹奈々さんだったりする。 pic.twitter.com/H1paOasrRS
2015-11-30 19:50:13そんでもって3人目の仲間になるであろう姉御肌ノブル。第2話では鉱天に不時着したコウがオオワリ軍の支配下に置かれている事情の話。彼らに協力して悪に走るか、反乱を起こすべきか、何もせずにおとなしく従うかと意見が分かれているという…… pic.twitter.com/slarZXz5r8
2015-11-30 19:52:51その中でコウを保護したサヤの父の行動が複雑な印象を抱かせるものであり、家族を愛しているよき父親のようで、ゴクモン達が村へ乗り込むと「自分が何とかするから」と話し合いをしようとして何と匿っているコウの居場所をさっぱり教えちゃうという……
2015-11-30 19:54:03結局サヤが並行してコウを地下から逃がしていたという訳だが、家族を愛しているごく平凡な人の良い父親に反して、コウの居場所を密告する辺りはシビアだなー……と。谷田部作品では珍しいとも
2015-11-30 19:55:27最もその後村が結局焼き払われる事態となってしまう訳で、サヤから父が良かれと思って行動した事之結果がこれだよ!となく所では父が本当に申し訳ないと謝っている様子だったので、おそらく彼なりには真面目だったのでは……とも思うのだけれども。
2015-11-30 19:56:23第3話……「消せない過去を忘れたくても忘れきれない」事についてコウ、チュウジ、ノブルの間でシビアに迫ってくる。母を探す為には母を狙う相手について戦う事が近道と考えるコウに、ノブルはだったらオオワリ軍の輸送車を襲えとの作戦に付き合えというものだが……。
2015-11-30 19:58:04