- tsugumi_shinai
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という訳で、機体公開の時に謎を呼んだはやぶさ2高利得アンテナの「6芒星」(写真)について質問してきたので、つらっとついーとするよ。 pic.twitter.com/BKozE4pIxe
2015-07-25 23:38:532)まずこれをご覧いただきましょう 。「あかつき」に搭載された高利得アンテナ(以下HGA)の試験モデル。毎年電波試験棟で展示されてるので見たことのある人は多いと思います。 #isasopen pic.twitter.com/lEfuFdspBu
2015-07-25 23:41:163)この平面アンテナは「スロットアレイアンテナ」といって、表面に刻まれた細い筋(スロット)の一つ一つが小さいアンテナになってます。それを集めて(アレイにして)波の揃った電波の送受信を行えるのがメリット。 #isasopen
2015-07-25 23:44:174)構造は水晶のハニカム(これが信号を全面に伝播する)を板(素材は不明。水晶?)でサンドして、更にエッチングでスロットを作った銅箔を貼ってあります。 裏面にはノーメックスのリブが張ってあって、構造を支えます #isasopen pic.twitter.com/9V0ELq5SUw
2015-07-25 23:47:175)平面アンテナのメリットはパラボラと比べて軽量であること、そして熱を集めないこと。とはいえそれ自体に熱対策は必要なので、まずこの試験モデルのように表面に直接白色塗装を行ってますが、フライト品では同じハニカムサンドをもう一枚用意して、上に貼ってあります #isasopen
2015-07-25 23:52:386)さて、こちらがはやぶさ2のKa帯HGA。スロットのサイズが小さく、またハニカムが小さく薄いです。これはS帯よりもKa帯の方が波長が短いから。 水晶のハニカムはメーカが用意できずラインナップがない?)、新規にノーメックスのを開発。 pic.twitter.com/ea5hBLrsHV
2015-07-25 23:56:217)で、薄くなった分試験モデルでは裏に金属板を張貼ってますが、フライト品ではS帯HGAと同じ(つまりあかつきと同じ)ものを貼り付けてます。この方式のメリットは「構造設計をしなくていい」こと。重量バランスはかたよるけど、まあどうにか出来るそう。
2015-07-25 23:58:558)さて、軽量をメリットに2枚搭載したHGAでしたが、あかつき方式の断熱では4枚分のハニカムになり、せっかくのメリットをスポイルしてしまいます。ではどうするか。ゲルマニウムカプトンのフィルムで覆ってしまいましょうとなりました。しかし。
2015-07-26 00:03:019)しかしアンテナ表面にフィルムが接してしまうとまずいので、アンテナのマウントの間に不導体の糸を張り、その上に被せる形になりました。マウントは6箇所あるので、結果的に6芒星が浮き上がった、というわけ。 pic.twitter.com/6w5vJIKhuM
2015-07-26 00:05:44で、ここまで書いてこのページの存在に気付く俺様だよ!もー! live-net.co.jp/hayabusa2/pick…
2015-07-26 00:06:30でもまあ知ってたらハニカム母材が水晶だとか聞けなかったので、結果的にオーライだな。あかつきHGAの裏も見られたし。電波試験等のお兄さん、ありがとうございました! #isasopen
2015-07-26 00:11:42@tsugumi_shinai 平面アンテナの中身(構造)はここに公開されていますね。 isas.jaxa.jp/j/forefront/20…
2015-07-26 08:58:17@STEALTH_G @tsugumi_shinai ちなみに、その次のページでは同じ技術を、展開模擬実験を公開してた超小型レーダー衛星へ適用する話が紹介されてますです。横から失礼しましたm(_ _)m
2015-07-26 09:04:29