ウイルスと細菌は違う。
で、抗生物質は細菌には利くけど、ウイルスには利かない。
これはどういう理屈なんだろう。
細菌とウイルスの違いって、ずいぶん昔にやったけど…。 抗生物質が菌には効いて、ウイルスには効かない理由がイマイチわかってないなと。
2015-07-05 11:25:59@Butayama3 抗生物質は細菌が膜を作ったりタンパク質を合成したりするのを阻害する物質の総称です。ウイルスは、自身で膜を作ったりタンパク質を合成したりしませんから。
2015-07-05 11:29:00ウイルスと細菌の違いを復習です。
あった。 ウイルスと細菌って何が違うの? ~ぼくらはみんないきている~ - Togetterまとめ togetter.com/li/429362
2015-07-05 11:32:17えーと。 細菌は自分で増えることができる。 ウイルスは、細胞に入り込んで、細胞内のいろんなのを使わせてもらわないと増えることができない。 細菌の、自らがもつ増えるための機能を壊しちゃえばいいんだ。
2015-07-05 11:40:39具体的な抗生物質を例に説明するとどうなるか。
抗生物質の役目は細菌を殺すこと。そして大切な条件があります。
それは、「ヒトの細胞へのダメージが少ない」こと。
承前)つまり「80Sリボソームにはあまり作用しないが、70Sリボソームを邪魔するくすり」があれば、ヒトの細胞にはダメージが少なく、細菌の増殖を抑えられる。こういうタイプの抗生物質の例が、ストレプトマイシンやカナマイシン、テトラサイクリン、マクロライドなど。
2015-07-05 11:48:30承前)ただしこれらは、「ヒト細胞の80Sリボソームを使って増えるウイルスには効かない」。つまりウイルスは、タンパク合成や、他の物質やエネルギー合成その他の大部分で、宿主細胞のものを利用するので、その分「宿主細胞と同じ機構」が多くなる。それを叩くとヒトへのダメージも大きい。
2015-07-05 11:51:23ペニシリンの場合。
@Butayama3 「違うところを叩く」という意味が、細菌とウイルスの場合で、いちばん分りやすいのは、たぶんそっちの方なので。 で、ペニリシン。これは「細菌細胞壁の合成阻害薬」という分類。理科の授業で「植物細胞には細胞壁があり、動物細胞には細胞壁がない」って習ったと思うけど(続
2015-07-05 11:57:38@Butayama3 承前)その調子で続けると「細菌の細胞には細胞壁がある。真菌(カビや酵母)の細胞には細胞壁がある。原生生物の細胞には細胞壁がない」、という感じになる。この辺は、熱中教室で配布したプリントに表でまとめてたと思う。(続
2015-07-05 12:00:49@Butayama3 承前)で、同じ「細胞壁」と言いながらも、植物、真菌、細菌では細胞壁を作っている分子が異なる。植物はセルロースが主成分、真菌ではキチンやグルカン、マンナンといった多糖類、そして細菌では、さっき言ってた「ペプチドグリカン」
2015-07-05 12:02:58@Butayama3 承前)このペプチドグリカンが作れなると、細菌は細胞壁を作ったり修復したりできなくなるので、増殖できずに死んでしまう。だけど、動物や植物などには「ペプチドグリカン合成を止めた」「しかし、こうかはなかった」という感じで、意味が無い。(続
2015-07-05 12:06:03@Butayama3 承前)そして、ウイルスもペプチドグリカンを持たない(あとはわかるな? つまりペニシリンとかの作用は「違うところを叩く」の、さらに特殊なバージョンで、「細菌だけが持ってる部分を叩く」という感じ。
2015-07-05 12:08:22細菌は、「みんなまとめて70Sリボソーム」。
だから、いろんな細菌に効果のある抗生物質があるんですね。