都条例についで、台湾の表現規制歴史を書いてみた

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kenji @KITAMACHI

都条例改正案についで。都民どころが、日本人ではない私が口を出せる立場ではないですが、しょぼい日本語でちょっと…台湾の話をしよう。

2010-12-12 22:32:35
kenji @KITAMACHI

あれは今から数十年前・・・いや、44年前だったか。私達にとっては昔の出来事だが、あなたたちにとっては、明日の出来事、になるかもしれません。

2010-12-12 22:33:14
kenji @KITAMACHI

1960年頃、台湾の漫画界が輝く時代があった。人気漫画は実撮劇場作品になれるぐらいの、良い時代、らしい。

2010-12-12 22:36:19
kenji @KITAMACHI

が、1966年に台湾政府が「編印連環圖畫輔導辦法」、人呼んで「漫畫審査制度」を可決しました。

2010-12-12 22:36:56
kenji @KITAMACHI

曰く、国家政策と法律を反してるもの、倫理道徳を破壊するもの、少年児童の心身健康を妨げるもの、習俗を妨げるもの、迷信を宣伝するもの、国家社会に他の影響を与えるもの。 これらは漫画のイラストと文字に存在してはいけない。

2010-12-12 22:37:19
kenji @KITAMACHI

犬は喋らない。ロボットの能力は制限されるべき、自由意識と言葉を持つべきではない。武器は現存のそれを超えてはならない、核やレーザー、ガスなど強力すぎる武器を使っていけない。etc…

2010-12-12 22:37:54
kenji @KITAMACHI

一度輝いた台湾漫画界は、この制度に縛られて、やがて消滅しました。

2010-12-12 22:38:18
kenji @KITAMACHI

それから十数年、1980年頃、日本の漫画が海賊版のかたちで輸入されて、詳しい原因はわからないですが、何故が台湾漫画ほどきびしい審査を受けてなかった。

2010-12-12 22:39:06
kenji @KITAMACHI

それからの数年間、日本の漫画が子供の間で大ブーム。ドラえもん、ドラゴンボール、シティハンター、電影少女、らんま、ダイの大冒険……などなど。

2010-12-12 22:39:41
kenji @KITAMACHI

そのブームの中に、台湾人オリジナルの漫画がなかった。

2010-12-12 22:40:23
kenji @KITAMACHI

1987年、審査制度はようやく廃止されたが、焼け野原同然の台湾漫画界は一からやり直すしかなかった。

2010-12-12 22:41:04
kenji @KITAMACHI

1992年、著作権法修正條文の実行により、海賊版漫画が姿を消し、代わりに日本からライセンスをとって、正規ルートから翻訳された日本漫画が現れました。

2010-12-12 22:41:25
kenji @KITAMACHI

この正規日本漫画の流れに乗って、台湾漫画も歩き出して、各漫画週刊にて連載し始めました。一時それなりに盛り上がりました。

2010-12-12 22:42:13
kenji @KITAMACHI

が、台湾漫画が何年も経たない内に数が減っていき、生き残ったのは日本の漫画だけになりました。

2010-12-12 22:43:03
kenji @KITAMACHI

そしてさらに十数年が過ぎ、漫画アニメといえば日本産、という現状になりました。

2010-12-12 22:44:07
kenji @KITAMACHI

私の少年時代は、日本漫画とともに育ってきた。そこからゲーム、アニメにハマってて、自学で日本語を学べて、日本の文化を理解して…

2010-12-12 22:44:53
kenji @KITAMACHI

審査制度以前の台湾漫画時代は、私にとってはもはや伝説みたいなものでした。

2010-12-12 22:47:18
kenji @KITAMACHI

もし漫畫審査制度がなければ、今の台湾漫画はどうなっただろ、と。今更考えるだけ無駄なことですが。

2010-12-12 22:49:00
kenji @KITAMACHI

今の日本は、まさにその歴史的な交差点に立っています。

2010-12-12 22:49:50
kenji @KITAMACHI

日本の現状は、もちろんあの時の台湾とは違うんですが、この歴史は何がの参考になるかもしれないと思って、書いてみました。

2010-12-12 22:49:58
まとめたひと
kenji @KITAMACHI

台湾人。オタクで万年未熟なフリー翻訳者。メインは日本語=台湾式中国語。ツイートはたまにしかやってないので、返事が遅れることもありますが、よろしくお願いします。