「極右」って「保守」と切り離せるものなの?寧ろ両者は近い位置にあるのでは?
- mtcedar1972
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樋口直人『極右を保守から切り離せ』(抜粋)
ヘイトスピーチの法規制は、実は保守が極右との関係を整理できるかどうか、と言う問題だと考えています。極右は常に、ナショナリズムにおいて保守の右から強硬な主張をする。その境目に「防疫線」を引き、正常な生活と市民生活から極右を切り離す必要があります。
さもなければ、保守はより右に引っ張られる。国際社会からも、安倍政権はやっぱり極右なのかと見られます。それでは国をまともに運転していけません。きちんと損得勘定できるリアリストが、政権内部で頑張れるかどうかですね。
欧州なら極右政党と呼ばれるべき政党も、すでに次々と日本で誕生しています。まともな保守政権でいるためには、対象を限定したうえでヘイトスピーチの法規制に踏み込むべきです。それで規制が弱くなったとしても、極右を切る、という意思を政権が示す政治的な効果が大きいのです。
「『極右を保守から切り離せ』というのだけれど、総理大臣の安倍晋三自身が極右だからそんなこと無理に決まってるだろ」そもそも日本の「極右」って、「保守」の本音ってか"下半身"を体現した様なもんだからな→ (id:kojitaken) d.hatena.ne.jp/kojitaken/2014…
2014-10-02 13:55:04twitter.com/mtcedar1972/st… 補足。よく「保守」と「右翼」を別物として扱う政治言説は見られるし、実際そうなっている国が多数派だったりすることもあるんだけど、実はその両者の敷居って案外にして低くて、「保守」と「右翼」が同類って国も存在したし、未だあるんだよね。
2014-10-02 18:25:54承前)例えば、ワイマール期のドイツ。ナチスが興隆する頃までのドイツで「保守本流」だったのは、ワイマール体制全否定で帝政復古派も包含していた国家人民党で、比較的ワイマール体制を支える側だった国民党は傍流だったし、中央党はカトリック政党で「主流」とも言えない訳で。
2014-10-02 18:29:17承前)更に国家人民党には、(それこそナチスの突撃隊の様な)鉄兜団という院外組織を持っていてともすれば示威行為を超えた義勇軍的なこともやり、しかも支持基盤は大地主層や財界から農民・中小商工業者など「草の根保守」だったりして、実のところ今の日本の自民党が義勇軍を持っている様なモノ。
2014-10-02 18:35:03承前)そうした訳で、実際国家人民党とナチスは(ナチスに左派的なとこが一部あったとは言え)結構共同で行動することが多かったし、最初期のヒトラー政権にも協力・終にはナチスと合体したりしてしまう訳で。こういう「歴史」を見ていると、「保守」と「極右」って案外近い位置に在るって思うんだよ。
2014-10-02 18:37:27このまとめ togetter.com/li/726581 作ってて、更に樋口氏のお説をリアルの紙媒体で読んでみたけど、ヘイトスピーチ規制には比較的支持派な自分からしても、樋口氏の主張はあまりに雑すぎる、ってのか極右や保守の現実も理解出来ていないのでは?って気がする。
2014-10-02 19:12:25承前)そもそも朝鮮人差別なんて、関東大震災当時の大虐殺に始まり戦後でも様々な形で差別が残ってたり、「朝鮮籍」って形で一種の無国籍状態に置かれたり、日韓W杯で表面化したって言ってもそれまでの社会で差別が無かった訳じゃない。寧ろ「草の根」の本音レベルでの差別は前から存在してた。
2014-10-02 19:15:42承前)このまとめ togetter.com/li/715459 にも通底するところがあるんだけど、日本の「保守」こと「草の根保守」って表面的には立派そうなことを言ってても、例えば本音の部分では差別意識むき出しだったり、内輪で固まっては「余所者」「異端」を排除することが多いし。
2014-10-02 19:19:25承前)それを今迄は、例えばマスコミが例えば「革新陣営」が或いは「外圧」という対抗勢力的なのがあって、なかなか本音を表に出し辛いところがあったんだけど、「革新陣営」は保守へ擦り寄る”現実主義”の結果弱体化したし、マスコミへの信頼感は低下してしまってる。
2014-10-02 19:21:56承前)残る「外圧」にしてみたって、例えばグローバル化とかの弊害が生活の実感として語られる中では寧ろ反発の材料になってるし、そればかりかネオリベ批判の文脈で例えば孫崎享とか内田樹の「極右」的な言説への支持も高まってたりする。そうした背景や現実が、樋口氏には見えてないんじゃないか?
2014-10-02 19:24:26承前)加えて、極右だってヘイトスピーチ容認とは必ずしも言い切れないし、この間の欧州議会選挙で躍進したフランス国民戦線なんて、ヘイトスピーチを発した党員は懲罰や除名を辞さない態度だったりするからね。その一方で自国民への『身びいき』えお主張し、『国民以外のもの』の利害を国民よりも(続
2014-10-02 19:31:16承前)優先するのには反対する、それでもヘイトスピーチは×ってのが実際欧州の「極右」では主流になりつつあるんだよね。だから樋口氏の主張って、一つ間違えるとこうした健全な極右(?)へのお墨付きを与えてしまっていることになるんだよ。身内への「身びいき」という日本的なものは残るし。
2014-10-02 19:33:57