小林七郎さんの話
- riarukonata
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以前、小林七郎さんに「ガンバ冒険のガシガシ筆タッチの美術って、どういう発想から来てるんですか?」とお聞きしたら、「鉛筆タッチで陰影や質感を表現した芝山さんのレイアウトが素晴らしく、それを何とか生かしたくて出てきたスタイルだ」とおっしゃていた。
2010-10-23 06:19:25@Shinjukueyes 芝山さんが書いたガンバのレイアウトが見たい!もう少し書くと、めちゃ推測だけど出崎さんが書いた絵コンテに芝山さんが触発されているんじゃないかなーと思うんだけど。大好きな宝島のEDアニメは大橋さんのひとり作画だけど、あの絵柄は出崎さんの世界だと思うから。
2010-10-23 06:24:08大当たりです。芝山さんは「ガンバのレイアウトは、統ちゃんが欲しがっている絵を完ぺきに描くというテーマで作業していた」と言ってました。 RT @osamukoba: @Shinjukueyes 芝山さんが書いたガンバのレイアウトが見たい!もう少し書くと、めちゃ推測だけど出崎さんが書
2010-10-23 06:27:09あと、七郎さんガンバの美術について「若いスタッフ(ジブリの男鹿さんなど当時の小林プロのお弟子さんたち)が、次々と新しく面白い色や表現を思いき描いてくるので、とても刺激的で楽しい仕事だった」ともおっしゃっていた。
2010-10-23 06:33:09七郎さんに、新人の育て方を聞いたら、ディズニーの「眠れる森の美女」の背景の模写をさせるとことから始める」と、おっしゃていた。男鹿さんなども、みんな七郎さんのもとで「眠れる~」の模写から勉強してたそうだ。
2010-10-23 06:36:09@Shinjukueyes イイ話でしょ?いやーあんなに凄いの描いてて満足してない七郎さんがメチャクチャカッコ良かったです。新人の新しい表現を喜んでる姿が七郎さんなんですね。
2010-10-23 06:39:55「汀」でヴェンダースに会ったことありますよ!RT @osamukoba: @Shinjukueyes ガンバの冒険とヴェンダースを同時ツイートしてる僕が好き。
2010-10-23 06:41:05七郎さんは「私は頭が固くて、どうしても写実的な絵になってしまう。もっと柔軟なイメージや誇張した表現をしなくてはならない。まだまだです」なんておっしゃってました。いや、凄いイメージ力だし、凄い表現力っす! RT @osamukoba: @Shinjukueyes イイ話でしょ?いや
2010-10-23 06:45:48七郎さん呼んでトークショーがしたい!RT @Shinjukueyes: 七郎さんは「私は頭が固くて、どうしても写実的な絵になってしまう。もっと柔軟なイメージや誇張した表現をしなくてはならない。まだまだです」なんておっしゃってました。いや、凄いイメージ力だし、凄い表現力っす!
2010-10-23 06:49:39七郎さんは、今主流の写真みたいな背景について、心の底から嘆いておられた。「写真っぽさ」というゴールをみんなで目指せば、おのずとしてみんな似た背景になってしまうことや、「写真っぽさ」というスタイルは、様々な絵の表現の可能性を制限してしまい、とても損だとも。
2010-10-23 06:52:38「風人物語」の一話で、主人公が学校の屋上で無心に空の写真を撮ってるシーンがある。このシーンを主人公の心象風景として描きたかったので、パース的に遠景の街並みが見えるとしても、屋上と空以外は描かないレイアウトにした。そしたら、一話の作監に馬鹿を見るような眼で見られてしまった。
2010-10-23 07:24:00以前、森本浩司さんが「風人物語」について「自分は絵が描くのが好きでこの仕事をしてたんだということに、改めて気付かせてもらった作品だよ」と、言っていただいた。嬉しくて卒倒しそうだった。
2010-10-23 07:31:49小林七郎さんのお話。出崎監督の「家なき子」のとき、七メートル以上の背景やブックがザラに会って、小林プロの背景スタッフは地獄の苦しみを味わったとおっしゃってた。凄いです。http://j.mp/bO4mju
2010-10-23 21:34:04「トトロ」の美術の男鹿さん、「AKIRA」の美術の水谷さん、「魔女の宅急便」の美術の大野さん、「パトレイバー」の美術の小倉さん、みんな七郎さんのお弟子さん。男鹿さんは小林プロを退社したあと、椋尾さんのもとで仕事しているので、二人の巨匠の技を習得している才人。
2010-10-23 21:42:17@Shinjukueyes 椋尾さんの「母を尋ねて三千里」「セロ弾きのゴーシュ」「銀河鉄道999」は素晴らしいです。「がんばれ元気」の背景も好きだったなぁ。
2010-10-23 23:11:33@osamukoba 椋尾さんの絵は、筆の滲みの温かさと、くっきりとしたコントラストの陰影が光を感じさせていいです。「三千里」で、影の部分を黒ベタにしたのは日本のアニメ史上初めてだと思います。
2010-10-23 23:25:00「アリア」のレイアウト作監をやってたとき、監督に「存在感のあるベネチアの街にしたいので、光の当たっている面と、影の面のコントラストを強くしたい」と提案したら、「全体を白っぽっくしたい」と却下されてしまった。原作漫画のカラーの街並みは、陰影くっきりでいい感じなだけに残念だった。
2010-10-23 23:32:45@Shinjukueyes 三千里は油絵的な質感表現を試みててただの壁がめちゃ魅力的なんですよねー¥。ナイフで書いたみたいな。そんで999は松本色で工事中止命令では大友色で。ゴーシュはにじみというか水墨画風に挑んで成功してる。凄い人だと思います。三千里の地平線とか草原とかヤバイ。
2010-10-23 23:33:39@osamukoba 「三千里」や「元気」の背景を基準にしちゃうと、さいきんのジブリの背景とかアイジーの背景とか、なんだかなあ~と思ってしまいます。
2010-10-23 23:42:42@Shinjukueyes 乱暴な言い方をすると。なんか魂入れてない、みたいな感じがする。上手いのと違うんだよね。そのシーンを書いて無いみたいな。そのシーンの意味と言うかなんというか。あと美学がないかな。デジタル化で面の表現がつまらなくなっちゃった気はしますね。
2010-10-23 23:46:45@osamukoba 七郎さんや、井岡さんや、椋尾さんや、土田さんは「絵描き」だった。今の美術さんは「背景職人」。丁寧でリアルな絵を描いて納品するだけ。みんなで同じことを繰り返してるから、なんの進化も発展性もない。いい作品をたくさん見れたぼくらの世代は、なんてラッキーなのか。
2010-10-23 23:53:34背景スタジオのスタジオユニの社長さんが、「最近の新人は、みんなでジブリみたいな背景を描きたがって困る」とおっしゃってた。昨今のアニメの絵以外にまったく興味がないから、パターン化した発想しかできないとも。ユニは作品ごとに創意工夫をして、絵のスタイルを作るスタジオだから尚のこと。
2010-10-24 00:04:55@Shinjukueyes 井岡さん!僕が一番一緒に仕事したかった人です。ハイジで夕日でアルムの山が燃えてる様な絵を書いた井岡さん。赤毛のアンのプリンスドワード島の赤土の描写。素晴らしいです!
2010-10-24 00:05:39