荻上チキ氏のはだしのゲン閉架騒動について

荻上チキ @torakare

例のはだしのゲン閉架騒動について、少しまとめて連ツイしようかな。せっかく番組で市教委を取材したし。（続）

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松江市教育委員会に番組（session-22）スタッフと取材。電話出演はできないとのことで、事前の電話取材。 （続）

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教育委員会に、特定の「市民」から、「はだしのゲンの撤去」を求める申し入れが繰り返されていた。その模様は、ブログやニコ動などで公開されていて、以前から一部で話題になっていた。今回の議論の発端がこの市民である点は、電話取材で確認。（続）

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その市民の「政治活動を綴るブログ」には、「嘘出鱈目反日極左マンガ」「30年以上にわたり日本人に自虐史観を植え付けた」「高知市のとある小学校全ての保護者宛てに嘘捏造反日極左マンガ「はだしのゲン」の有害性を示した冊子を500部作りました」という文言が並んでいた。（続）

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2012年8月、この市民が市議会に対し、「松江市の小中学校の図書室から『はだしのゲン』の撤去を求めることについて」という陳情書を提出。なお、この市民は、これまでにも「高知市議会議上に市旗と国旗の掲揚」「竹島資料館を学習の場に」という陳情書も提出している。（続）

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この陳情については、全会一致の不採択。ただ、議論の中で、『はだしのゲン』を「大変過激な文章や画がこの漫画を占めている」「言い方は悪いが不良図書」「教育委員会自らが判断をし適切な処置をするべき」という指摘をする委員もいた。（続） http://t.co/L20FqFYRw1

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本会議での議事録はこちら。（続） http://t.co/ZLviYLaAJ1

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その後、市教委が漫画の内容を改めて確認。「首を切ったり女性への性的な乱暴シーンが小中学生には過激」と判断し、12月の校長会で、『はだしのゲン』を閉架措置にした。（続）

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今は、平和教育のための授業では使用。児童が閲覧するには教師の許可が必要。貸出は不可。借りたい場合は、市の図書館などにあるからそちらに、というのが市教委の現在のスタンス。取材対応のトーンとしては、「図書館で借りれるし、授業でも使える。何か問題がある？」というような感じ。（続）

荻上チキ @torakare

松江市の教育委員会には16日夕方時点で、新聞社など6件の電話取材があった。「この状態は去年の12月からなので……なぜこのタイミング（で報道が盛り上がっている）かわからない」と。報道を受けて市民ブログは「いや～陳情やらなんやらで地味に動き回ってよかったです」と喜びのコメント。（続）

荻上チキ @torakare

最初は市民からの「反日的」な歴史認識を理由とした撤去要望だったが、それは市議会で却下。しかし市教委が改めて、暴力描写・ゾーニングの問題として対応。本当に表現が問題だと思ったのか、それとも市民への対応が面倒だから別件で閉架したのか。教委の判断論拠は何かが問われそう。（続）

荻上チキ @torakare

学校や現場はどう反応したのか。保護者や児童が蚊帳の外になっていないかというのも気になるところ。様々な論点が入り交じっているが、ひとまずこんな経緯と確認。（続）

荻上チキ @torakare

ちなみにちょうど一週間前、ラジオ番組で『はだしのゲン』を取り上げました。評論家の呉智英さん、京都精華大学教授の吉村和真さん、『はだしのゲン』の作者・中沢啓治さんの奥様・中沢ミサヨさん。（続） http://t.co/PSk1BWXD5g

荻上チキ @torakare

左右含めて、『はだしのゲン』を単純な「反戦争」の枠内だけで読むなという呉さんの主張を改めて思い出すなど。報告おしまい。