【漫画に関するイイ話】 「モーニング」島田編集長と「宇宙兄弟」担当編集さんの日々の発言のまとめ
新人賞の応募は、新卒の入社面接と同じです。締め切りがぴったりの賞を探し出して、投稿しても賞をとれる確率は高くありません。会社の分析をせずに面接に臨む人がほぼ落ちるように、賞の傾向をある程度分析するべきです。
2010-09-12 09:37:56ちばてつやさん、東村アキコさん、山田芳裕さん、方向性の違う漫画家に審査員を依頼しているのには、編集部の意図があるのですから、審査員を第一の読者だと想定してマンガを描くことが、賞をとるための秘策です。現在の編集長の方針で、賞をとってからデビューまでの道は近くなっています!
2010-09-12 09:40:04講談社のキャッチコピーは「面白くて為になる」。モーニングのキャッチコピーは「読むと元気になる」。いいキャッチコピーは、常に短くて分かりやすいものです。1話目を読んでいいキャッチコピーが思いつくものはヒットします。思いつかないものは面白くても、一般性が足りないのです。
2010-09-12 23:35:57ドラゴン桜は「東大合格請負漫画」。モダンタイムスは「検索から監視が始まる」。宇宙兄弟は「人生可変、約束不変」です。エンゼルバンクは「社会人のためのドラゴン桜」。エンゼルバンクが爆発的な売れ行きにならなかったのは、分かりやすさが足りなかったせいかもしれません。
2010-09-12 23:44:56分かりやすさとは、読んで分かるということではなく、読んでいない人にもなんとなくこんな話じゃないかなと分かる、分かりやすさのことです。漫画家や小説家は、そこまで意識がまわらないことが多いので、そこを帯や宣伝で工夫するのが編集者の大切な仕事です。
2010-09-12 23:48:42みかこさんのキャッチコピーは、「残りわずかな高校生活は、噛むとがりっと音がする」。分かりやすくはないかもしれませんが、みかこさんの作品の雰囲気をかなり端的に示せているいいキャッチコピーだと思います。どうです?読んでみたくなりません?
2010-09-12 23:52:23ここで紹介したキャッチコピー、全部を僕が考えたわけではありません。「人生可変、約束不変」は後輩が考えたものです。僕は「恋せよ、宇宙」でした。恥ずかしい話ですが、後輩が考えたすごくいいアイディアは、まぁまぁのアイディアに見えてしまいます。
2010-09-13 00:03:20伊坂さんが「人生可変、約束不変」はすごくいいですよねーと雑談の時に言っていたのを聞き、その良さにじわじわと気付き、メインキャッチコピーをそちらに変更したのです。伊坂さんの目利きはすごくて、聖おにいさんも刻々も1話目を読んで、これはすごく面白くなると言っていました。
2010-09-13 00:11:52そうっす。近いっす。今回の大賞授賞式者はすでに受賞後第一作の掲載号決めちゃいました。何号だったけな‥?RT @uchu_kyodai: 現在の編集長の方針で、賞をとってからデビューまでの道は近くなっています!
2010-09-13 13:41:3310月7日発売号から、OPEN、ちば賞の新人による5〜7週くらいの短期集中連載がどんどん続きます。新人は載せないきゃ上手くならないですから。
2010-09-13 13:48:26モーニングは「新人にとって敷居の高い雑誌」のイメージが強かったと思いますが、これからは違います。とにかく載せなきゃうまくならん!
2010-09-13 13:54:20なんせ編集部がでかいので、そのうち誰かひとりが「才能アリ!」と思えばデビューの可能性あります。惜しくも二次選考で落選した「クレムリン」が巻頭カラーでデビューするくらいの編集部ですし。
2010-09-13 13:57:16実際新人ってチャンスがありゃ伸びるんです。短期集中連載の作品は、あっという間に4作も決まりました。なんでも「やってみなはれ」って言ってみるもんだなあ‥。
2010-09-13 14:04:17まあ、こっからどれくらいホンモノの「週刊連載作家」が生まれ、さらにヒット作が生まれるかはまだまだ未知数だけど‥。でもまずは「やるぞっ」て言うことから状況は変わり始めるもんなんですねー。
2010-09-13 14:07:47@asashima1 私はウン年前の週刊マーガレット新人賞でドンケツでひっかかり、編集に叩き上げられました。
2010-09-14 01:21:45新人が頑張ると私も焦って頑張ります・・と思います。 @asashima1 10月7日発売号から、OPEN、ちば賞の新人による5〜7週くらいの短期集中連載がどんどん続きます。新人は載せないきゃ上手くならないですから
2010-09-14 01:27:36最初の担当さんには今でも感謝しています。 でも本屋の詩集コーナーで詩を朗読されたときは固まりました。 まああの時は若かったですから・・今なら優しくネタに出来ます。何をしても大丈夫。
2010-09-14 01:33:28週刊誌は実質の売り日が2,3日しかないため、非常に厳しいビジネスモデルです。売り上げを伸ばすためには、無料メディアと違って、ちょっと面白いではなく途轍もなく面白いを目指さなくてはいけません。先週号、僕はいつも以上に面白いと思ったのですが、多くの方はいつもと同じだと感じたようです。
2010-09-14 10:52:06新人に絵の描き直しを要求すると、ここまで変えました、と自信満々に見せてくれるのですが、たいして変わっていないことがほとんどです。他者は細部まで見ていないので、変化に気づいてもらうためには、変わるという意識では不十分で、別人になる覚悟が必要です。
2010-09-14 10:57:30アドバイスはできても、自分が気づくにはやはり経験が必要ですね。この時代に雑誌の部数を伸ばすのは、並大抵の工夫じゃダメだなと思考を改めるきっかけになりました。僕の担当作は、ジワジワと売れるのが多いので、衝撃を与えられる新連載を起こしたいです。
2010-09-14 11:01:33予想以上に「40歳の教科書」と新聞の相性はよく、週末の売れ上げが倍になりました。それを受けてまた大きく重版。目標だった10万部が時間の問題となってきて、次の目標は20万部です。目標の部数、作品の性質によって、宣伝方法を工夫するのも腕の見せ所で楽しいです。
2010-09-14 11:11:00「16歳の教科書2」の時にインタビューしたサイゼリヤの正垣会長は、宣伝はしないと公言していました。食べ物は、宣伝で客を呼んでもおいしくなければ2度と来ない。おいしくて安ければ、宣伝なんてなくても必ずもう一度来る。宣伝費をなくして、価格を抑えるほうが意味がある。
2010-09-14 11:27:30本も内容に満足した人が推薦してくる形が理想なので、基本的に新聞広告などはしません。「40歳の教科書」は、僕の中でかなりの例外で、元が新聞連載だったので新聞で広告しました。ドラゴン桜の時は、書店を徹底的に回り、参考書コーナーに置いてくださいと依頼しました。
2010-09-14 11:30:31宇宙兄弟は、宇宙ということだけで手にとらない女性がたくさんいました。1巻発売時の男女比率は7:3です。何とかその比率を5:5にしたいと、女性に特化した宣伝方法を考えました。目をつけたのは美容院です。普段行く美容院へ行き、月ごとの客数、回転率、話題の選び方を根掘り葉掘り聞きました。
2010-09-14 11:35:51ソフトウェア技術者です。Windows用のフリーソフトなども作ってます。 西村誠一のパソコン無料サポートとオンラインソフト http://www.asahi-net.or.jp/~tz2s-nsmr/