椎名高志先生による同性キャラクターの関係性についてのツイート
きっかけはコナン語りから
コナン語り詳細は椎名高志先生による新一と平次とキッドの食物連鎖考察へ。以下は抜粋です。
新一と会ったときの平次のはしゃぎっぷりはいつもちょっとどうかしてると思うのだけど、ぜひこれからもそのままでお願いします。
2012-03-17 19:00:13翌日
誤解があるようなので説明しますが、キャラクターの内面を解釈して統合された人格を造形するというのは、ストーリーテラーの基本的なスキルです。そして人間には多面性や矛盾があるのが普通で、でもそれは内面ではツジツマ合っているはずです。
2012-03-18 07:46:21お話は作り物なので、ときどき現実とは違う矛盾もあります。そういう部分はあとで分析して埋めたりもします。うまく埋まれば納得が行きます。自分の作品でもそうやってキャラを掘り下げて行きます。他人の作品ならそうやってキャラに親しみます。
2012-03-18 07:48:36埋めていくためのツールとして、ワタシは基本的にコンプレックスを使います。どのようなコンプレックスがキャラの心にバイアスをかけるかを考え、行動原理のツジツマを理解するわけです。
2012-03-18 07:50:45しかしコンプレックスの心理は恋愛感情にも似ています。欲望が他にあって、それを自制しているあるいは抑圧している状態です。BLクラスタのみなさんは、そこをそっち方面に解釈して楽しんでいるのではないかとワタシは考えてます。
2012-03-18 07:52:22したがって、ワタシの同性の人間関係の解釈の先には、ガチの性的なゴールはありません・・・いや言わなくてもわかってるとは思うけど(笑)。
2012-03-18 07:54:06あと人間関係の根っこにはエロスがありますね。ノーマルな関係であっても「こいつが可愛いから」「好きだから」ついていくという面が大きい。そこをどの程度拡大解釈するかでクラスタは変わると思います。
2012-03-18 08:09:44おまけ
いま思いついたけどさ、「やおい」と「BL」ってたぶん違うよね? 普通の少年漫画見て解釈・妄想するのがやおいで、作品そのものが最初から同性愛を描くのがBLじゃない? ちがう?
2012-03-18 09:55:59そこ混同するからややこしいのかもよ。作者に堂々と要求しちゃったり、逆に「狙ってる」って怒ったり(笑)。ワタシのキャラ解釈・造形メソッドはたしかに前者ユーザー寄りではあると思うんだけど。
2012-03-18 10:02:16- まとめ者コメント
わたしは上記と同じ定義で「やおい」と「BL」を捉えています。やおいの対象作品が「普通の少年漫画」とは限らないけれど。あと、「BL」の描く恋愛が字面通りの「同性愛」かどうかはまた別の話。個人的には、やおいとBLは別物だけど、やおいと最近のBLは、描きたいコンプレックスの種類としては意外と似通っているような気がしています。
- 追記
椎名先生がブログにてさらに言及してくださいました。
白熱教室・腐男子の話をしよう (有)椎名百貨店 THE WEB
楽しみ方が違うということをお互いに許容し合えれば、きっともっとハッピー。