ハインケルVS.ハインケル スウェーデン空戦秘史

スウェーデン水上機隊撮影の海防戦艦、から思い出したのでついでに北欧空戦秘史をご紹介。大物食いなのか、据え物斬りなのか。
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イベ茶だけ提督 @col_W1

寒いから寒そうな写真を貼ろう digitaltmuseum.se/011014055376/f… 氷海を征く42年1月の瑞海軍装甲艦マンリゲヘイテン。迷彩が冬スキームであんまり見たことない感じ。 pic.x.com/sO4lHc6aur

2025-01-06 03:34:43
イベ茶だけ提督 @col_W1

上から見るとこんな感じ。だいぶ白が多い もっと結氷しているところだと砕氷船て大事だな、と思うショットがある pic.x.com/Mpx7PexAAP

2025-01-06 03:37:23
イベ茶だけ提督 @col_W1

撮影はいずれもF2飛行団。水上機飛行団で、ストックホルム近くが基地だ。マンリゲヘイテンはヨーテボリが根拠地だからこっちに分遣隊か飛行隊があったよう、なのだがほとんど話が残ってない。どういうことなの・・・

2025-01-06 03:40:13

瑞空軍 第2飛行団<ロスラーゲン>

お晴れ着ゴトランド実装時の紹介をそのまま使う怠惰

イベ茶だけ提督 @col_W1

赤&金で宝珠というと、ゴトランド飛行隊の原隊であるF2ロスラーゲン飛行団だったっけと思ったら、エンブレムは赤地に金の宝珠だった。なお、これはウプランド州の紋章+王冠(王立飛行団である)です。 pic.x.com/7vRkFZFQYG

2024-01-01 03:39:24
イベ茶だけ提督 @col_W1

F2飛行団は以前に書いた通り海軍の航空隊がその始祖な訳ですが、直接には1926年開隊の「Andra flygkåren」(第2飛行軍団)が起源。これが38年7月にウプランド飛行団(Upplands flygflottilj,直訳は航空艦隊)に改組、この際軍旗が下賜され紋章が定められた。ので紋章もウプランドなんですな pic.x.com/nIK44qa1VD

2024-01-01 03:40:31
イベ茶だけ提督 @col_W1

ところが、ウプランド飛行団はわずか2カ月後、ウプランド州の名前をボッシュートされ、ウプランド沿岸部の呼称であるロスラーゲンに改名してしまう。これは、ゆくゆくウプランドに陸上機飛行団を置いた時に名前が被りそうだから予約という意味と、沿岸地域の名前を強調したい思惑があった、らしい。

2024-01-01 03:41:59
イベ茶だけ提督 @col_W1

なお、名前を貰った方の新ウプランド飛行団は43年の開隊で番号でいうと16飛行団(F16)となる。この番号は多分出来た順だからだいぶ後の話である。紋章も長らく違うものが使われていたが、96年にようやく現在の宝珠込みのモノになった。2003年に冷戦後軍縮で解隊したが、2021年に復活している pic.x.com/XJ1plzC7CF

2024-01-01 04:01:24

ただし未だに地上部隊しか編成されていないらしい

イベ茶だけ提督 @col_W1

F2に限らず瑞飛行団は隷下に飛行隊(divisionen)を抱えており、飛行団番号の後に飛行隊番号をつけた飛行隊番号で呼称する。F2だと21偵察飛行隊で2飛行団1飛行隊と分かる。なお、コードネームは飛行団のフォネティック(人名、F2はBertil)+飛行団の色になる

2024-01-01 04:10:17
イベ茶だけ提督 @col_W1

ところがゴトランドの飛行隊は装備も毛色も違いすぎたので24偵察飛行グループを呼称していた。これが正規なのか非正規なものなのかは不明。 F2自体のモットーは「A Verbis Ad Verbera」(言葉から行動へ)だった。

2024-01-01 04:15:08

通常1div:赤 röd 2div:青 blå 3div:黄 gul 4div:緑 grön 5div:黒 svart 飛行団直卒:白 vit が指定される。
24グループに適用されているなら、Bertil-grön となるはず

北欧戦役の中で

イベ茶だけ提督 @col_W1

同じF2撮影でもっと"冷える(肝が)"のは40年6/6に撮られたこのBf109だろう。電撃戦の立役者と哨戒中の下駄ばき機で対峙してるわけで・・・。時期的にはノルウェー戦役はもう末期。英仏撤退作戦が発動され、翌7日にはノルウェー王が英国へ脱出するという頃合いだ。 pic.x.com/JPTiF9m5gF

2025-01-06 03:40:57
イベ茶だけ提督 @col_W1

同日にはJu52編隊も撮影されている。こっちはだいぶ低い(気がする) pic.x.com/ElY5Xx5ip7

2025-01-06 03:41:28
イベ茶だけ提督 @col_W1

肝が冷えただろうというのは、当時無敵のルフトヴァッフェが相手だ、と言うのも勿論大きい。 それに加えてこれ撮ってるの、この時期なので水上機でも多分S5型なんですな。 瑞ではハンザ型と呼ばれてるこの水上機、こんなやつです。写真は手持ちカメラで撮るのだ pic.x.com/j9NxZ6d9oO

2025-01-06 03:43:08
イベ茶だけ提督 @col_W1

もう見ただけで一目瞭然古色蒼然である。原型機はWW1中開発のハンザ・ブランデンブルクW29水上戦闘機で初飛行は1918年。設計者はあのハインケル博士だ。博士が酒を飲んで一晩で設計しちゃった逸話が残るぞ。その小改造機がS2(Sは偵察の頭文字なので≒偵察機2型)の指定を受け、瑞海軍航空隊に採用 pic.x.com/eSnjUaEUPj

2025-01-06 03:44:21

パイロット「博士―、こないだの奴いい性能でしたが抵抗がでかいんすよグビグビ」
博士「うー、なら複葉をやめて単葉にしちゃえグビグビ」
という経緯だったそうな

イベ茶だけ提督 @col_W1

この後S3、S4、S5と改造に改造を重ね、全部ひっくるめてハンザ型、と呼ばれることになる。製造元は独敗戦に伴いとっくにトんじゃっているのだが・・・。最終型のS5に至って発動機を積み替え馬力マシマシ(と言っても最終的に675hp)だが、所詮はWW1の遺産である pic.x.com/eDdIWuhADE

2025-01-06 03:47:08

この辺は、ベルサイユ条約関連で瑞で生産してたりといろいろ込み入った話があるらしい

イベ茶だけ提督 @col_W1

原型機は日本でも旧海軍がWW1戦利品として獲得、コピー生産(後に来日したハインケル博士がこれを見て「ライセンス料はどうなっているのかねw」と言ったという)。ハンザ式水偵として昭和初期まで使われた。逆に言えば瑞空軍は、馬力向上&魔改造とはいえ昭和22年まで後生大事に使っていたわけpic.x.com/eyuHxITad6

2025-01-06 03:47:30

領空侵犯対処

イベ茶だけ提督 @col_W1

ところが、この古ぼけた機体が、WW2中に同国空軍史に残る記録を残すのだから、世の中というのは分からない。所属もF2ヨーテボリ隊だ。 ご承知の通り、北欧に戦火が及んだのは1940年4月9日のデンマーク・ノルウェー侵攻である。瑞側も警戒していたが、結局侵攻は行われなかった。

2025-01-06 03:47:55
イベ茶だけ提督 @col_W1

1940年4/21。奇襲によりノルウェーは要路を押さえられたが、英仏軍が増援を上陸させつつあったこの日。独He111型爆撃機-しかも機首周りを一新した最新P型である-がノルウェー方面の海上から飛来したのである pic.x.com/fneaSYQFQI

2025-01-06 03:48:19

これはポーランド戦線で撮影されたP型

まとめたひと
イベ茶だけ提督 @col_W1

横鎮。中破轟沈説に恐れをなし中断。15秋復帰。甲17。イベ中だけイベ茶。一隻教緩い宗。稀にwiki小ネタ追加者。セルフまとめ犯 https://t.co/eDFng1tltm https://t.co/Ig49ttbg09 https://t.co/x1yjMNG6ld