色警察の弾圧をかいくぐって~~19世紀フランスでの彩色テクニックの革新

一連の描画テクニックの革新のまとめの一部だけど、これが一番読みやすめなのでここから読めばいいと思う 本編は印象派がアカデミズム絵画派のブグロー先生にデッサン警察してた説です。これは補足ですが読みやすめなのでここから読んでくれていいです https://togetter.com/li/2421451
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aps @aps7676

これはアメリカのイラストレータールーミス先生の教本に載ってる、立体を面の集まりとして捉える方法です。これは19世紀フランスで、写真みたいな絵を描くアカデミズム絵画と、前衛的な絵を描く印象派の争いの中で生み出されたメソッド説が出てきました pic.x.com/ggfgtu8ega

2024-08-28 13:05:43
aps @aps7676

現代アートの父、静物画家セザンヌと美少女売り絵ハンコ絵師ブグローは二人ともデッサン警察・色警察の弾圧を逃れながら、新たな立体モデリングの手法を開発しました。 その前に色警察ってなんだよって感じでしょう

2024-08-19 17:30:36
aps @aps7676

この時代はルールがころころ変わって鮮やかな色を塗ったらそんな中二病みてえな色塗ってんじゃねえぞって弾圧されたり、暗い色を塗ったらそんな汚い色塗ってんじゃねえぞって弾圧されたりします。それが色警察です pic.x.com/4o1rm5ekoc

2024-08-19 17:34:50
aps @aps7676

オワコンアカデミズム絵画は、一見反中二病みたいなイメージがあります。実際ブグロー先生と並ぶ美少女絵師ルノワール先生も中二病みたいな色遣いで弾圧されてます。 しかし、アカデミズム絵画の中の代表、ブグロー先生、実は中二病みたいな色派なのです。 pic.x.com/jmoxjjllaw

2024-08-19 17:40:01

形派VS色派

aps @aps7676

そこから進むまえに印象派とアカデミズム絵画の対立より前に行われてた新古典主義(デッサン厨)とロマン主義(中二病色派)の対立について説明します

2024-08-28 13:13:38
aps @aps7676

当時のデッサン厨(一枚目)は3DCGみたいな形を作ること中心にして、カラフルな要素は布などにアクセントとして入れてました。一方中二病色派(二枚目)は明暗部の色相をずらして一つの物を色彩豊かに描いてました。(これは極端な例です) pic.x.com/0s9smi3aex

2024-08-28 13:17:15
aps @aps7676

中二病色派のドラクロワ先生のほうがくすんでないか?と感じる人も多いかもしれません。ドラクロワ先生は泥の色で白い肌の美女を描くのが画家だと述べてます。相対的な色関係が大事だということです。現代で環境光を描くときにはこういう考えは大事でもあります

2024-08-28 13:21:40
aps @aps7676

ドラクロワ先生が保存を考えずに作品制作に励んだため劣化が早かったのもあります。実際いまそういう分析がなされているようです

2024-08-28 15:32:10
aps @aps7676

そう考えると人工光の下で描いてたデッサン厨のドガが、デッサン厨のアングルのみならず、中二病色派のドラクロワ先生に惹かれてたのも説明がつく気がします pic.x.com/zw4pyj4psj

2024-08-28 13:25:03
aps @aps7676

ドラクロワ先生はゲーテの色彩理論に、新印象派のスーラ(画像)はシュヴルールの色彩理論に影響を受けたり実際に観察しながら、影に青みがかった色を差し込んでいくのいいんじゃね?みたいになります。対立してるはずのアカデミズム絵画も時代の潮流には逆らえません pic.x.com/e9udqmr35y

2024-08-28 13:33:08

立体をブロック状に捉える考え方

aps @aps7676

実は色をカラフルに塗ろうとすると立体への認知が変わるのです。出来るだけ色の置き場所を作るため立体を3DCGのポリゴンのように認知し始めます pic.x.com/h54huopdav

2024-08-19 17:55:07
aps @aps7676

ブグロー先生の絵が小さすぎたのでまた載せときます(グラデーションじゃなく面ごとに違う色相の色をのせてる感じの彩色に注目してください) pic.x.com/popzxo6ytn

2024-08-28 17:57:36
aps @aps7676

これまでの暗い色派(新古典主義・一枚目)、カラフル派(ロマン主義・二枚目)どっちも立体をポリゴンのように捉えてない感じがするでしょう。 pic.x.com/bfs2we2l1h

2024-08-19 18:23:12
aps @aps7676

同時代の画家マネも影をグラデーションではなくベタ塗りにした表現を試してます。立体を面の集まりと見立てた表現が出てきてます pic.x.com/rc1pzooelr

2024-08-28 15:25:30
aps @aps7676

顎と首の境界はシュっと反射光を入れて表現しています

2024-08-28 20:51:04
aps @aps7676

マティスはブグロー先生の塗りに反抗してたのではない。むしろ美少女の肌の塗りの斬新さに感銘を受けて、フォーヴィズムを創始したのだ pic.x.com/itdxuysrmd

2024-08-16 21:05:01
aps @aps7676

この絵はブグロー先生の弟子かつセザンヌリスペクトしてたマティスが面取りデッサンの応用として描いた既定路線だったんですね pic.x.com/nnzpibek4t x.com/aps7676/status…

2024-08-20 02:13:09
aps @aps7676

アカデミズムの破壊者としてのブグロー先生には従ったが、ブグロー先生のようにメチャシコな絵を描かなかっただけである

2024-08-16 21:09:40

輪郭線処理の革新

aps @aps7676

同時代の画家、マネの輪郭線の使い方も面白いです。輪郭線を塗りつぶしたり残したりして面の凹凸を表現してるように見えます。立体は面の集まりという考えが出てきたのがこの時代のようです。 pic.x.com/js2uwmaosp

2024-08-28 13:45:53
aps @aps7676

さらにいうと輪郭線にブラウン系の色を使うことによって肌の色を暗示してます。ここら辺は現代のイラストでも使われる発想だと思います

2024-08-28 13:46:55
aps @aps7676

そもそも人体含む有機物の色は複雑で一つの色で表せません。手のひらを眺めてみれば、皮膚の下から血管の色が見えます。そういう肌色の複雑なニュアンスを捉えるためにこういう彩色をしてると解釈は可能です。 実際マネがどういう理由で色を選んだのかは謎ですが

2024-08-28 15:21:22
aps @aps7676

ピカソも輪郭線が面白いです。ただの輪郭ですが、よく見ると色々な色が使われていて奥行きや影が暗示されてるように見えます。具体的にこうだというところまではわからないのですが、皆さんがピカソを見る時にそういうところに着目してみてはどうでしょうか? pic.x.com/8mrlpvpllg

2024-08-28 13:51:16
まとめたひと
aps @aps7676

prompt monkey ハーメルン syosetu.org/novel/293131/ pixiv(こっちは手描き絵しかないです) pixiv.net/users/23253724