「性急に話を転がす」脚本の問題性
話を急いだ深夜アニメは「そういう心理になるのはわかるがその過程の描写がない」と「そういう心理になる理由は過程がないとわからない」が起こりがちで、どっちも苦しいけど、前者はまだガマンすればいいだけマシかなあ。ギルクラの最新話はその前者をアヴァンでやってる
2011-12-22 10:24:12起承転結の承をそれなりに長く描くのは重要なんだろうと思いますね。アニメにかぎらず漫画連載でもそうですが。最近のジャンプの新連載は承をじっくりやるのがヘタな人が多くて、ちゃんと成功してるのはトリコくらいです
2011-12-22 10:51:01その点、バクマンとめだかボックスは作中劇やメタ発言において「承をじっくりやらずにゴールに向けて性急に転がした方が面白い連載になる」という、描き手側の「誤った幻想」を助長するような発言をしていて、ジャンプ作家のお手本として大変よろしくないと思う次第です
2011-12-22 10:53:33同じパターンを浸透させる手間を引き伸ばしと自嘲するのは、そのパターンで楽しませる自信がないと言ってるようなもので。ネウロの松井優征が新人離れしていたのは、パターン話の面白さもしっかり自信をもって描き、充分な承の長さを待ってから話を転がすことで「引き伸ばさなかった」ところですね
2011-12-22 10:58:33だから作家や編集者は先行研究しなきゃいけないんですよね。松井優征はエリ8に学んでいましたね http://t.co/r7U00EHE RT @mizune: @izumino 承ってその作品の型なので、そこが読者に理解されてるかどうかの見極めが出来ないと辛い気がしますね。
2011-12-22 11:04:29気負った作家は「必ずここまで描きたい」というゴールを想定するとコケるリスクが高まりますね。松井先生や赤松先生は、「すぐに打ち切られたらこの話で完結させ、次はこのくらいで打ち切られたらこういう話で完結させる」という妥協案をいくつも持って始めるからこそ序盤が安定していて、コケない
2011-12-22 11:11:22@izumino これは本当に実感しましたね。長編シリーズ立ち上げたいって作家さんは当たり前だけど近々の詰まったプロットと先の大まかなシノプシスを上げてくるんですがテンションがもたないことがある。売れ行きや個人的な理由で。チーム体制の作家さんは別ですが、基本は個人なので。
2011-12-22 11:27:55序盤のストーリーを「ゴール(メインディッシュ)へ至る必要な前座」としか認識していないか、「それだけで客の喜ぶ顔が想像できる自信もあるメニューのひとつ」と認識できているかの違いですね
2011-12-22 11:14:00先行研究と計算の行き届いた連載からちょっと離れた話をすると、ジャンプ漫画にありがちな「序盤からテコ入れが入って全然違う漫画になる現象」にも学ぶべきところがあります。統一感があるかはともかく、それも「序盤は前座ではなく、序盤のみの魅力で楽しませるつもりだった」ことは確かなわけだから
2011-12-22 11:21:35というわけでまとめると、シリーズものは「客に切られないように続きが楽しみになる話を10話なんとか乗り切ろう!」じゃなくて、「そこで終わっても満足できる話を10話続けよう!」と思って作った方が、客はついていきたいと考えるはずだということです
2011-12-22 11:25:56補足すると、話を性急に転がすことによる客へのストレスは、「せっかくやったことがなかったことにされる」ストレスだと表現できますね。パワーアップしたと思ったらすぐに対抗策が出て負ける、コネを作ったと思ったら裏切られるというのは、ギャップの驚きよりも「じゃあ意味なかったじゃん」がまさる
2011-12-22 11:31:20「なかったことにされる」「意味なかったじゃん」は匙加減が難しくて、日本の漫画でぼくが引き合いによく出すのは『野望の王国』ですが、あれは強力な味方をつけたと思ったらすぐに抹殺されてしまう。それが面白いとも言えるんですが、あのノリをうまくマネするのは難しいと思います
2011-12-22 11:40:47なので、ジャンプ漫画は安全な手法をとって成長のインフレを起こします。ジャンプで育った読者は、それが普通だと思ってるから余計に「なかったことにされる」展開に耐性がない。強さのベースを守ったまま延長線上に進化し、怪我で後遺症を残すこともないバトルが求められると
2011-12-22 11:44:08.@tuji_aoi そんな新人さんが果敢にも倒れていった結果、萌え四コマ的な企画が重用される…という極端な現象もあったとしたら(実際ありそうな…)、それはそれで困ったことのような気もしますw
2011-12-22 11:34:57@izumino 実際にもう丸巻表示がタブーになっている現在ラノベほど単行本だけで収益が採れない本ってないんですよ。だから結果的に長く続いたものは歓迎される。あんまりないけどw そうい考えから萌え4コマ的なタイトルと内容の刺激で売り逃げ企画ばかりの市場が形成されているんですよね。
2011-12-22 11:42:06ライトノベルの場合、本人は「異能バトル小説のつもりで描きました」というこれゾンが編集さんから「いや、これラブコメですよね?」と突っ込まれるくらいの天然で成功するというパターンもあったり
2011-12-22 11:37:41