ジャスティン・ビーバーさんがハント症の顔面神経麻痺を発症されたと公表されました。28歳の彼の顔左側は全く動かないとのこと。 彼が気落ちすることなく、静養して、また素晴らしい歌声を聞かせてくれることを祈っています。 私が顔面神経麻痺で左半分の神経を喪失したのは博士3年、同じ28の時です
2022-06-11 14:13:56気づいたのは、朝起きたとき、いつものように洗面台でうがいをしたら、口に含んだ水がなぜか鏡に飛んだんです。寝ぼけていたのでよく分からず、もう一度やっても同じ。 段々と頭が起きてきて、鏡をまじまじと見たところ、左側はまばたきもせず、眼が開き、口が開いたまま。呆然としました。
2022-06-11 14:16:01しばらく何もできませんでした。当時はすぐにググる、という時代でもなく、大学近くの一人暮らしだった私は、学生保健センターに行きました。 運が良かったのは、そこに偶々、顔面神経麻痺に詳しい先生がいたこと。すぐに紹介状を書いてくれて、数百メートル先の東大病院に行きました。
2022-06-11 14:17:42たしか脳の異常が無いかなどのテストもされましたが、すぐに耳鼻咽喉科に回されました(顔面神経麻痺はそっちです)。そして大量のステロイド剤と胃薬を渡されました。保険効いているのに、1万円近く払った記憶があります。 後に分かりましたが、どれほど早くこの初期治療ができるかが重要です。
2022-06-11 14:19:27ステロイドの大量服用は、それが終わったくらいから、「何じゃこりゃ」というくらいの気持ち悪さに襲われました。その頃には実家に戻っていたので、寝込んでいました。 東大には顔面神経麻痺の専門外来もありましたが、基本は経過観察だけでした。半年くらいかけて、左半分は9割戻ったそうです
2022-06-11 14:21:24とはいえ、自分的には7,8割しか動かせないし、顔はやっぱり非対称になった気がしました。それでも、麻痺の最中は寝るときも食べるときも、顔がマスクのように動かないので、それに比べるとマシでした。 後遺症もでました。ワニの涙というらしいですが、唾液が多めにでると左から涙が出ます
2022-06-11 14:22:48そこまで支障は無いので、いつもミニタオルを持つようにはしています。さして美味くないラーメン屋とか中華でも油が多いときとか唾液と涙が出て、作っているおっさんが感動してくれています。 失った神経の再生過程でバグが起きると時々起こる症状、とは聞いています。
2022-06-11 14:24:55顔面神経麻痺の発症は10万人に20,30人というデータをみました。少ないように見えますが、何の前触れもなくウイルスで生じます。 予防法は特にないですが、私も肉体的、精神的な疲労のピークで生じました。自分の体力を過信していたのでしょう。
2022-06-11 14:29:07顔が動かない、というのは他者には分からないほどのショックです。見た目もありますが、食べるのもしんどいし、目が閉じられないとシャンプーもしみるし、寝るときも乾きます(眼帯します)。 ですが、それでも神経は再生はすることが救い、と思うしかない。
2022-06-11 14:31:32私の亡父はとても深刻な指定難病と長年闘いました。15年以上経った今は、交通事故のようなこの病気になったことも、父の辛さに比べれば、と思うところもあります。母に言われたとおり、人生、色々なことが起きます。 それでも当人のショックが癒えるには数年かかるものです。
2022-06-11 14:35:00この長い連ツイをした理由はたった二つです。 まず、もし、もしいきなり顔面が動かないという症状が出た場合は真っ先に病院に行ってください。初動が本当に大切です。 周囲の人は当人のショックが計り知れないことを分かってください。一見すると他者が分からない、そのギャップも苦しいんです。
2022-06-11 14:37:58この病気にかかったものとして、同じ仲間に言いたいことは、けど僕たち自身はなるべく気にせず、明るく生きましょう、ということです。 僕は奥さんに買ってもらった顔面ローラーを使いながら、(まだ顔はこわばりがちなので)きっと他の人より気持ちいいはず、と思って日々笑って生きています。
2022-06-11 14:40:53私も滑舌は悪くなりましたが、なんとかなります。テレビでも解説できるし、英語も下手なりに話しているし、最近はもっと口の動かし方が難しい言葉も習っています(先生には問題ない、と言われました)。 長いツイートになりました。ここまでにします。
2022-06-11 14:42:43佐橋さんのご病気との戦いの連続ツイート。佐橋さんが大学院生のころから長いお付き合いをさせていただいているのですが、存じませんでした。「明るく生きましょう」とお書きになってて、まさにそのとおりの明るさが佐橋さんの原動力であることと感じました。 twitter.com/ryo384_ir/stat…
2022-06-11 15:40:56私もラムゼイハント症候群に罹り、顔の右半分麻痺を経験しました。同じ28歳の時です。当時味わった記憶と、私は回復しました、というのを伝えたくて、ちょっと思い出話を書きます。 twitter.com/ryo384_ir/stat…
2022-06-11 22:39:13今思えば最初の症状は、麻痺発症前日の右耳の痛みでした。イヤホンをすると右耳の穴が何か痛い。吹き出物でもできたかな、程度に思う(後で神経節で増殖したウイルスによるものと判明)。
2022-06-11 22:39:49翌朝、歯を磨いていると、なぜか口から水が漏れる。なんとなくまばたきもしづらい。どちらも顔の右半分。明らかにおかしいと思い、症状でググる。あまり良くない症状らしいこと、耳鼻科の範疇とのことを知り、近所の耳鼻科へ行く。
2022-06-11 22:40:12症状を伝え、短い検査を行い、ラムゼイハント症候群と診断。医師からは、麻痺はこれから更に進行すること、予後はあまり良くないこともあり、麻痺したままの可能性もあることを聞かされ軽く絶望する。
2022-06-11 22:41:18通院と服薬による治療、入院して点滴による治療が選べるがどうするかと問われる。医師からは入院を勧められたが、数週間休めるような時期ではなく通院を選択。(入院治療には、強制的に仕事を休ませる、という目的もあるようだった)
2022-06-11 22:41:42薬局で抗ウイルス剤(バルトレックス)、ステロイド(プレドニン)、ビタミン剤(メチコバール)が大量に処方される。初回を今すぐこの場で飲んでください、と言われたのが印象に残ってる。薬局で水もらってその場で飲んだ。バルトレックスの粒がでかくて飲むのが大変だった。
2022-06-11 22:42:07発症後、医師の言う通り麻痺はどんどん進み、1週間後には顔の右半分はほとんど動かなくなる。食事の時は咀嚼時に口を手で押さえないとダダ漏れ、まばたきもできないので目薬が必携品となり、寝る前には右目にメンディングテープを貼って強制的に閉じさせた。
2022-06-11 22:42:31普通に生活していたら気づかれないが、会話すると明らかに様子がおかしいのがわかる。特に笑ったとき、左は笑顔で右は真顔なのでひょっとこ感がすごい。ラボの同僚にも随分心配された。ずっとこのままかもなあ、とまた軽く絶望する。
2022-06-11 22:42:55発症原因は不明だが、今思えば、佐橋さん同様、私も体力的・精神的な疲労のピークで発症。全くやってこなかった(むしろ避けていた)分野の実験を始めざるを得ず、慣れない作業で長時間拘束されるのに目立った進捗のないストレスな毎日だった。
2022-06-11 22:43:18はろー Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。 お腹がいっぱいでもう食べられません。