ジャンプ愛好家による『ゴールデンカムイ』がヒットした理由についてに解説

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。魅力的な設定に魅力的なキャラを適切に配置して全力で馬鹿をやればそりゃヒットするわ、な名作。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。杉元佐一。王道なほどに王道の主人公。聖人君子ではないが、目的にいやらしさの一切がなく、素直に応援できる。好きだったあの子と親友のため、幼いが尊敬できるあの子のため、という、シンプルな動機。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。杉元。タイマン武器あり戦闘作中最強。最初から最後まで最強。作品の性質的に「主人公より強い敵を倒す」「成長して強くなる」みたいなバトル漫画的要素は不要なので。おまけに理由もなく不死身。ぎりぎりまで負傷させられる。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。杉元。基本善人だが、必要ならノータイムで殺せる狂人なので、ゴルカムの一番のウリである「ページをめくったときの驚き」を遺憾なく発揮できる。怒る→溜める→殴る、のステップではなく、ページをめくったら殴ってる

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。杉本。梅ちゃんのことはどうしようもないこと。寅次から奪うような真似はできないし、そんなことを許さない梅ちゃんだから好きになった。ただ、親友の想いと自分のケジメ、プライドの問題。そこがたまらなくヒロイズム。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。杉元。アシリパさんを恋愛的な目で見ているかは不明瞭のまま。ロリコンと読者に非難されても困るしね。ただ、彼女を尊敬できる人間、師、相棒とみなしつつ、「重荷を背負わせるべきでない子ども」として守ろうとする。完璧な主人公性

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。杉元。「梅ちゃんを救ったこと」ではなく「やりきったこと」で自分を救っている。梅ちゃんは東京のお金持ち（たぶん超いい人）と再婚して目を治して幸せに暮らしている。杉元はケジメをつけただけ。やりきって、自分の馴染めそうな場所を獲得した。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。アシリパさん。作品大成功要因なデザイン。露出はない（そりゃアイヌの服装なわけで）、中性的な体型（そりゃまだ幼い）、恋愛感情も滅多に出さないし泣き叫ばない感情剥き出しにしない自立した大人メンタル。それでいて愛嬌抜群。好きでない言い方だが、ポリコレヒロイン。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。アシリパさん。「大義」を背負いつつもそれを振りかざさない。ビックリするくらい押し付けがましさがない。アイヌ文化を愛し、自然を愛し、食い意地が張っており、なおかつ現実も受け止め、なすべきことを自分で考える

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。アシリパさん。それでもちゃんとヒロインをやる。杉元への恋心は明確。好きだーとか愛してるーとかあからさまなことは言わないが、インカラマッに自分を重ねたり、「欲しかった言葉はそれじゃないんだがな」と思ったり、海賊に冷やかされて照れたりと。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。アシリパさん。ヒロイン性の担保は「人間は殺さない」こと。そのかわりあらゆるアニマルをぶっ殺して（表紙をめくるとだいたい殺してる）ヒンナヒンナしているので、「お姫様感」はない。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。アシリパさん。フチに愛され、コタンの皆に愛され、両親の愛も惜しみ無く注がれたと推測されるので、明るく前向き先進的なその性格も納得。ARMSの高槻涼と同種のキャラ。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。アシリパさん。杉元を好きになったのはたぶん「強くてカッコいい」とか「守ってくれる」ではなくて、一緒に旅をして、一緒に狩りをして、一緒にご飯を食べて、という当たり前を楽しく共有できたからだと思う。リアルな恋愛。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。白石由竹。作品の勝因。スピードワゴン、我妻善逸、ポップ、横島忠夫のポジションを完璧にこなした。実はこいつらより逃げ出したり駄々をこねたりしておらず、最初から最後まで杉リパに寄り添い続けた名バイプレイヤー。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。白石。マジで戦闘能力がない。犬には勝てる程度。しかし情報集めるし、機転が利くし、脱獄王というオンリーワンの無敵スキル持ちなので足手まとい感は全然ない。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。白石。地味に「囚人たちの顔を知っている」という役割が大きい。前半からコメディリリーフと解説役を一手にこなす。樺太編では杉元の代わりにアシリパさんに付き添う。クライマックスはガチのドンパチなので流石に存在感が薄くなるが、最後にホームランを打って終わる。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。白石がバカやってるだけで楽しいし、逆に白石で楽しめない人はこの作品には耐えられないよってくらい作品の中核。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。白石。寺に拾われた孤児かなんかだが、ノートラウマ、性格が特に歪んでないのがこの作品では貴重。杉リパが気にいったから黄金探しに乗っかっただけで、二人のことを見守り、最後は遊郭に消える。アシリパさんのことは異性としてはなんとも思ってないのが良い。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。谷垣源次郎。この漫画のヒロイン（お色気要因）。いやマジで。樺太編ではアシリパさんと離れるので、彼がパーティーの乙女成分担当なのだ。かわいくて色気がある。俺に男色はないが、俺が女性だったら「抱かれたい。なんなら抱きたい」って思うもん。

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。谷垣。作品における役割はちょっと不思議。杉元アシリパ白石はメインキャラとして必須なのは明らかだが、彼はちょっと浮いている。主人公達と別ルートから旅を始めて合流し、樺太編を終えたらかなり出番は少なくなる。でも「四人目」の主人公パーティキャラって印象は強い

鈴木宏 @saxblue13

ゴールデンカムイ。谷垣。彼の特徴（エロさ除く）は、トラウマを清算できた「上がり済み」の男であること。気の良いマタギが妹の仇討ちで従軍したが、誤解だと戦争中に気付き、徒労感から故郷に帰れなくなってるだけの状況。行動原理も「お世話になったフチへ恩返し」。