
サイゼが好きすぎて勝手に定点観測をしていたのだが、先日サイゼ社長の本を見つけたので一気に読んで答え合わせをした。 結論から言うと、想像してた方向で想像を遥かに越えていた。
2021-01-19 00:27:26
人がレストランに行く理由は「色々選べる楽しさ」が絶対あると思うが、メニューを増やせば増やすほど大変になる。 食材調達、保存、調理、どんどん掛け算式に労力が増すからだ。ミスも増える
2021-01-19 00:27:45
では、その楽しさを担保しつつ、労力を減らすにはどうしたら良いか?サイゼはそこが上手いのは分かっていた。 実際には提供しているメニューを人気だけでなく構成する食材ごとに分けて集計し、 稼働率の少ない食材を割り出す。同時に、稼働率の高い食材が分かればクオリティーを上げる。
2021-01-19 00:28:41
食事の美味しさは素材が7割と言うのがサイゼ社長の見解で、ではその食材のクオリティーをどう上げたか? 新鮮な食材でも運送中にクオリティーが下がる。それを大手はどうしてるのか見るためにも大手に頼んで学習する。 (最後はスタッフまで少し引き抜くのだが、それを堂々と交渉)
2021-01-19 00:30:16
競合の調査も凄まじくて、自分たちより凄いマックなどを対象に、何なら入り口のマットの質に至るまで100項目くらい書き出して、スタッフと議論して良い点を割り出す。さらに数カ月後に再訪して変化を調べることで流行が分かる、と。
2021-01-19 00:32:09
レストランは美味しいから売れる?そんな単純な話ではない、と レストランごとにお客のどんなニーズに答えているのかがまず異なる、と。 それはレストランに来る客の距離と、シチュエーションによって定義できるらしい
2021-01-19 00:36:26
近場で月に数回行くお店は、シンプルで飽きない味付けが求められ、 年に数回しか行かないお店は、料理人の腕を奮った複雑な味が求められる。 客が求めているニーズとずれるから、結果として「美味しくない」と言われるのだと。
2021-01-19 00:36:51
店のスタッフはランクに応じて明確に役割が設定されてるんだが、店長の責務はなんと売上ではない。売上は場所とメニューに依存するから、それは店長の領域ではない。 では何を求められるかというと、業務効率化、つまり支出の減少と、改善提案。
2021-01-19 00:38:53
店長クラスの改善提案は社長に直メールできるらしく、社長が全て読んで全て返事する。 世の中は常に変わるから常に改善していく、と。
2021-01-19 00:40:08
データに基づくロジカルな解析と、競合他社に対する徹底的な調査、常時行われるスタッフからの改善案の検討、 これらを駆使する事で料理の質を担保しつつ値段を下げられる。 値段が下がるからお客のリピート率が上がり、更に好循環を生む。これが他社との圧倒的な差になっていく
2021-01-19 00:46:16
日韓ワールドカップでもイタリア人が大量に来日し、そこらのレストランよりサイゼに入り浸っていたと聞いたが、食材のクオリティーが凄いので、コスパの凄まじさと相まって、本場の人も夢中にさせたのだと思う
2021-01-19 00:56:04
ちなみに看板商品であるミラノドリアは300円。 この値段設定の理由は、週刊誌くらいの値段なら躊躇なく買えるから。さらに、同じカテゴリーの商品の価格帯の幅は2倍以内に収めるらしい。そのルールの統一がお客に安心感を与える
2021-01-19 01:03:44
あと、商品を3つに分類している。1:放っといても売れる商品 2:売りたい商品 3:売れないけど無いと困る商品。 この着想はスーパーの棚の構成から得ていて、スーパーの場合は1は下に平積み、2は目の高さ、3は上の方に置かれる。その比率まで計算している
2021-01-19 01:06:52
ちなみに、3の代表格がイカスミスパゲッティー。自分の大好物だ。これが無くなると常連が怒るから効率度外視で出すらしい。ちなみにイカスミは栄養ドリンクの主要成分であるタウリンとかが豊富
2021-01-19 01:16:03
最後に「美味しさ」の分類について。単に「美味しい」と言うのは主観が入りすぎてブレるから、ルック(見た目)、アロマ(最初の香り)、テイスト(味)、フレーバー(後の香り)、プライス(価格)に分解して分析する。 そしてそれぞれについて改善できないか日々試行錯誤する訳だ
2021-01-19 01:18:27