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おたくの語源―”非”大塚英志史観の『漫画ブリッコ』再検証―岡崎京子・桜沢エリカ・白倉由美は誰かデビューさせたか?

大塚英志の80年代論『「おたく」の精神史』について周辺の話を掘り下げて考察。「おたく」とは何か?昔のツイートも遡って考えます(Togetter編集部)/大塚英志の1980年代論『「おたく」の精神史』では『漫画ブリッコ』周辺の作り手について一切触れられてませんでした。そこでインターネット上の書き込みをもとに大塚英志以外の視点から見た『漫画ブリッコ』周辺を再検証することにしました。ただし、ここにある書き込みが事実であるとも限りませんので、その点はご了承ください。
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虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

【漫画ブリッコ創刊まで】 始まりは交換広告を届けにきた大塚某に、ふゅーじょんぷろだくとの小形克宏が声をかけ「ぼくらのまんが誌」を作ろうとしたことだ。企画を売り込みやすくするため、デザイナーの長谷川哲治も加わっている。大塚某は言及しないが、ブリッコは3人1組のチームで始まったのだ。 pic.twitter.com/3y2cDbEnmc

2024-02-18 22:49:45
虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

FPの金払いが悪く、小形氏と長谷川氏を群雄社に誘ったのが川本耕次。FP時代の人脈を群雄社に持ち込んだのは小形氏で、この流れで中森明夫が『漫画ブリッコ』に「おたくの研究」を書く。群雄社は当時、雑誌コードを持つ余裕がなく、小形氏が白夜に『漫画ブリッコ』の原型となる企画を持ち込んだんだ。 x.com/pareorogas/sta…

2024-05-31 08:54:29
虫塚虫蔵@迷路'24 @pareorogas

『漫画ブリッコ』は徳間の大塚氏と、元『ふゅーじょんぷろだくと』で群雄社内白熊書房の小形氏と長谷川氏が合流してできた雑誌。こういう人の流れって大事だよね。 x.com/pareorogas/sta…

2024-05-31 08:50:55
虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

漫画ブリッコは、まず小形氏の人脈をフィールドとして進められ、大塚某が企画を主導するようになった。小形氏は84年までに降板、85年に大塚某が自己都合で降板するも、デザイナーの長谷川氏は一貫してブリッコにかかわったとされている。長谷川氏とコンタクトを取りたくて長年仕事をした鈴木一之氏に…

2024-02-18 22:57:04
虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

長谷川氏の近況を尋ねたが、最近は音信不通でよく分からないと昨年に聞いた。がっかりしてあきらめていたんだが、2017年に人間社文庫から出た『エ〇本水滸伝―極私的エロメディア懐古録』のあとがきに、長谷川氏の名前があった。かれは2017年時点でバリバリ現役のデザイナーとして活動していたのだ。 pic.twitter.com/b1T9Fzklzl

2024-02-18 23:01:39
虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

ブリッコは「おたく」の語源として散々引用されてきたが、雑誌自体が現場レベルでどのように成立したのかについては誰も注目してこなかった。せいぜい大塚某の自伝が参考にされるぐらいだが、あの本は小形氏の存在すら抹消してるので、あまり参考にならない。長谷川氏もまた抹消された制作者の一人だ。 twitter.com/pareorogas/sta…

2024-02-18 23:06:12
虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

拙編著『川本耕次に花束を』では、『ブリッコ』元編集部・小形克宏氏のロングインタビューが読めます。80年前後の文化状況、特に美少女コミックの勃興や現場での所感が克明に記録されており、当時を知る上で第一級の資料になっていると自負しております。是非、ご一読のほど。 booth.pm/ja/items/51691…

2024-05-16 08:45:10
虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

さんざんオタク文化はクールジャパンだと言われているのに、その原初となった中森明夫氏や小形克宏氏らに日本のアカデミアがろくにオーラルヒストリーを取りやしない。で、声のでかい大塚某の著述ばかりが引用される。これが問題だと気づいている人間がどれだけいるのか。ぼくは10年前から憤ってる。 x.com/pareorogas/sta…

2024-05-16 00:44:34
虫塚虫蔵@迷路'24 文学フリマ東京 L-07 @pareorogas

そうした批評はクソの役にも立たない。ポエムよりかは散逸しかけてる資料の整備や記録が急務だが、それを率先してやる人はほとんどいない。 批評人口は増えているが、アーカイバーは全然増えないのだ(だからか僕は同年代の友達がいない)。それもこれも現場現物にあたる人間の少なさを物語っている。 x.com/pareorogas/sta…

2024-05-16 00:22:47
リンク pareorogas.booth.pm 【増補改訂版】川本耕次に花束を - 迷路'24/虫塚虫蔵 - BOOTH You can have this as a coffee table item next to your figurines and other anime goods, and when a guest points to it and asks 'what's that?', you can tell them that's a tribute book about the man who sown the seeds for hentai that led to your collection o
トラッパー @robertbloch0886

大塚英志、漫画ブリッコの話するときに『一人で』雑誌をつくったっつってて絶対に尾形他の名前ださないのよね 新現実創刊したときもそうだったし直近でだしてる80年代回顧エッセイでもそう 仲違いでもしてんのかね

2024-05-17 22:59:28
偽トノイケ☆ダイスケ@BIとJGPクラスタ捜査中 @gannbattemasenn

原因は単に「大塚某は話が上手いから」ってだけなんだけども、まぁその「上手い話にコロっと騙されてしまう」というのは問題なんだよね。大塚某自身が「上手い話に騙されるな」的なことをよく言う割には、それを言ってる本人に対してあまり疑いもしないのは問題だとは思う。 x.com/pareorogas/sta…

2024-05-16 08:55:11
種村理沙 @tanemurarisa

おたくの語源―”非”大塚英志史観の『漫画ブリッコ』再検証―岡崎京子・桜沢エリカ・白倉由美は誰かデビューさせたか? togetter.com/li/1518629 #Togetter @togetter_jpより メモ。声が大きい方を抜いての考察っていうのが熱いですね。岩崎さんのハドソン本に通じるモノがあります。

2024-05-16 21:55:49
鈴木淳也 @JunyaTheSphere

興味深いまとめで、僕が貢献できるとすれば、ここで語られていることの少し前、「(マンガの)ニューウェーブ」の語がどうやって使われ始めたか、という点かな。僕が集めた資料を俯瞰すると、この語は1978年夏に只一人「大友克洋」を形容する語として登場したのち、一人歩きが始まったと考えられる。

2024-05-16 01:47:52
虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

繰り返しになるけれども、大塚英志はこの辺の事情について一行たりとも説明していません。 x.com/pareorogas/sta…

2024-05-31 14:32:46

”非”大塚英志史観の『漫画ブリッコ』再検証

(『漫画ブリッコ』は)白夜書房から出ていたロリコンマンガ誌。元ふゅーじょんぷろだくとの編集長だった緒方氏(引用者注:緒方源次郎=小形克宏)と大塚某(引用者注:大塚英志)の2人の編集による本で、女性系作家も多数採用した。後に中森明夫が「おたく」について書き、それが「おたく」の語源となった。人脈的には緒方氏系が多く、大塚某の比重はそんなに大きくないように見える。

阿島俊『漫画同人誌エトセトラ'82〜'98 状況論とレビューで読むおたく史』久保書店 2004年9月 p.68

虫塚虫蔵@新刊『SFと美少女の季節』10月通販開始予定 @pareorogas

白夜書房(現在のコアマガジン)が発行していた美少女まんが誌『漫画ブリッコ』。当時、白夜の漫画誌は『コミックセルフ』等しかなく当初は三流劇画の再録誌として出発するが、路線転換で表紙が南伸坊から谷口敬~あぽに変更になり、悶々、白倉由美、西秋ぐりんらが引き継ぐ。終刊号表紙は森野うさぎ。 pic.twitter.com/rSl7t1jXSE

2020-05-21 02:54:59
ふわたん @pinkmotel_9

ほしい… オリジナルTシャツはどんなデザインだったのか。 藤原先生のカニバリズムカーニバルが気になって仕方ない… 先生には、漫画審査してもらったことがある。RT

2020-05-22 02:51:24
加野瀬未友 @kanose

エロはアングラに潜れ話で、大塚英志氏が、もともとエロは警察との追いかけっこなんだから、ブリッコの表紙を少女漫画風にして、目につかないようにしたってのを自慢話にしていたのを思い出したんだけど、これ今だと「一見子供向けのように見えてよくない」と言われるよなー

2009-05-16 12:36:32
渋井哲也 @shibutetu

森川嘉一郎(明治大学)「そもそも少女漫画的な絵柄での性描写はいつから?『漫画ブリッコ』。82年〜83年、表紙の絵柄が変わっている。同人誌で描かれているものがかわった。同人誌『シベール』で描いていた作家が、メディア芸術祭で大賞受賞。プロになった後自由な表現を求めて同人誌へ」

2013-06-13 17:47:43
稀見理都 @kimirito

ついでなので、久しぶりにこちらも上げておきます。「漫画ブリッコ」全リスト。最初の6号までが、エロ劇画再録誌。その後美少女路線変更。1983年6月号に「おたく」という言葉を最初に商業史で扱ったコラムを掲載。休刊2ヶ月後「漫画ホットミルク」が後継誌として創刊。 pic.twitter.com/FVkMe08lrq

2017-08-10 07:47:46
後藤寿庵 @juangotoh

んー、ブリッコの表紙はなにしろ当初南伸坊先生だし、谷口敬先生を採用してやっと「ロリコン誌」になって、かがみあきら先生の表紙でもう「エロは脇役」になっちゃった。

2013-04-01 19:05:37
後藤寿庵 @juangotoh

漫画ブリッコについては、あぽことかがみあきら先生が一番人気、そしてメビウス的なクール作画の藤原カムイ先生。とんがった女性の代表の岡崎京子先生。ほんと頭のいい連中がいて奇跡のバランスを保ってたのよ。かがみ先生が亡くなって大塚編集長が手を引く時期に僕がデビューしたんだけど、

2014-09-24 17:00:28
後藤寿庵 @juangotoh

あえて言うけど、「漫画ブリッコ」って奇跡のような本でさ、あの才能が集まってたから僕も行ったのよ。そりゃ岡崎京子や藤原カムイやかがみあきらにはかなわないよ。あれらを見て漫画家諦めるのも普通だよ。でもあそこに行きたいって思ったから僕も行ったんだよ。

2014-02-16 03:19:47
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まとめたひと
虫塚虫蔵@C105 両日 マンガ論争 東4ホール入口 @pareorogas

1997年生まれ。特殊同人サークル「迷路」主宰。ミニコミ誌『マンガ論争』のスタッフとして活動し、作文や編集に手を染める。時折、商業誌への寄稿や企画協力にも参加。編著に『川本耕次に花束を』『SFと美少女の季節』『鬼畜系サブカルの形成過程における制作者の役割に関する実証的研究』(すべて自費出版)がある。