@Panzer_04 @tetosiki 伯という名称なのに地位は伯以上、どれだけ重要な立場かわかる。いいよね…
2019-05-17 11:50:53辺境伯って要するに「国内にあるもう一つの国をまかせる王族以外の貴族 (王族の場合は「プリンス=公爵」になる)」なので、実は王様の次に偉い。 日本の戦国時代で言えば有力な国衆に相当するわけですね twitter.com/tetosiki/statu…
2019-05-17 12:10:19有名どこで言うとブランデンブルク辺境伯などはベルリンあたりからドイツの東方領域全域をカバーしてて皇帝を選ぶ選帝侯でもあったりするので、仮にここが反乱を起こすということは「国が分裂する」に等しいダメージなわけですな。 そりゃ偉くないわけがない pic.twitter.com/vMjxgK6kKU
2019-05-17 12:42:14@Panzer_04 劉邦が思うより先に敵を撃破する、韓信の軍のようなものですから (例えがわかりづらい) 国境はそれぐらい柔軟にとんでないと経営できないのです…
2019-05-17 12:44:01@lan_java あと実際問題辺境なので領地を安堵された段階ではほぼ全域荒れ地みてえな状態なので面積的には広大な領地になるんですよね。 あとは代々の当主の領地経営の腕が問われるわけですが、うまく発展すれば手が付けられなくなるという
2019-05-17 12:47:13@Panzer_04 @lan_java じゃあ我が家のマウテリッツさんは 公爵家の(不良)次男で、半分盗賊団とはいえ組織運営にも長けてるので辺境伯になっていいんですね(あと広大な領地も pic.twitter.com/lTH5LrKrRg
2019-05-17 14:11:54@tetosiki @Panzer_04 称号を国王が創設しないとなれませぬ あるいは古代から支配地域に辺境伯という支配地位と階級が存在していれば、独力で名乗ることも可能ですが国王の認可がないと「反逆の意思とみなされ討伐の可能性もあります 辺境伯より、独立して公国や伯国の主になった方が、おそらく難易度は低いかも
2019-05-17 14:38:08さて、この問題。 「公爵家の次男は辺境伯を受爵できるか」ですが、その前にまずは「中世ヨーロッパにおける爵位」について語らなければなりますまい。 twitter.com/tetosiki/statu…
2019-05-17 21:14:50「辺境伯」というのはドイツ (神聖ローマ帝国領)でしか存在しない爵位なので、ここはドイツの制度に近い、ということで話を進めましょう。 ところで普通日本語で爵位について語るときどんなものがあるかみなさんご存じでしょうか? 男爵・子爵・伯爵・侯爵・公爵・・・ こんなところでしょうか?
2019-05-17 21:14:54これは明治維新後、外国の諸侯位を中国古典から引き回して充てた日本の訳なのですが、おそらく参考にしたのは英国の爵位だと思われます。それがこちら。上に行くほど偉いです。 実はほかにも準男爵 (Baronet)や騎士爵 (Knight)があるものの、概ね日本人のイメージする爵位のイメージに合いますね。 pic.twitter.com/dIgra0h1E5
2019-05-17 21:14:58しかし欧州の天地は複雑怪奇、このイメージでドイツの爵位を語ると大火傷をします。 では見てみましょう。こちらがドイツの爵位になります。 (ドンッ) はい。一目見てめっちゃ多いですね。 実はこれでも「宮中伯 (Pfalzgraf)」や「城伯 (Burggraf)」、「皇太大公 (Erzherzog)」などはしょってたり。 pic.twitter.com/NIVz9Nv6CA
2019-05-17 21:15:13お詫び
ちなみにこの図では侯爵 (Marquis)となっていますが、神聖ローマ帝国だとこの称号が使われることはほぼ無いです。 (外国の侯爵をお呼びするときくらい)。
そもそもMarquisは辺境伯のMarkgraf (マークグラーフ)が外国語に転訛した言葉なのでドイツには無いのです。
方伯 (Landgraf)を当てるのがより適切な感じです。
また一目見てわかる特徴として ・侯爵並みに偉い「伯」がいる ・違う階層で同じ爵位(公爵・大公)がかぶってる ・公爵よりえらい「侯」がいる などなど混乱の極みですね。 この原因は日本が無理に古代中華の爵位を当てはめてしまったためです。もうめちゃくちゃ。
2019-05-17 21:15:19それぞれについて語りだすと本が一冊書けそうなレベルなので、ここでは「辺境伯」と「公爵」に絞りたいところですが、なぜこの説明が先に来たかそろそろおわかりですね? そう・・・ 公 爵 い っ ぱ い 種 類 が あ る 問 題
2019-05-17 21:15:19つまり、「公爵家の次男」ってフュルスト(公爵)?ヘルツォーク(公爵)?それともプリンツ(公爵)? ということになってしまうわけです。 それぞれ名前こそ公爵ですが、権威の源泉たる歴史的経緯が異なるためややっこしいことになるのです。 そしてもう一つ問題があります。
2019-05-17 21:15:30そのもう一つの問題とは「いったい誰が辺境伯を叙任するのか?」という問題です。 これは封建制度においては結構重要なのです。 なにせ封建制度では「家臣の家臣 (陪臣)は家臣ではない」「2君に仕えてなんぼ」という制度のため、「誰が叙任するのか=誰の家臣なのか」は極めて重要だからです。
2019-05-17 21:15:34例えば封建社会の中世ヨーロッパではこのような主従関係になることも珍しくありませんでした。 この場合君主Bは家臣C、家臣Cの家臣である陪臣Cともども「家臣」なので命令することができますが、 君主Aは家臣Aの家臣である陪臣Aは「家臣ではない」ので指揮権がありません。 pic.twitter.com/xbLDRBhrpu
2019-05-17 21:15:37キャラメイクゲーとTSとロケットと銃と歴史と旅が好きな人です。 アイコンはたまねぎ (@tamanegi_3)さんから。 今はTS小説出したり同人サークル「I'm moralist」のプログラマとして片隅で「TS…TS…」って呟くだけの仕事をしていたり。