「ワンオペ育児」から考える現代の子育て事情について

一人で育児をしなければならない母親は、シングルマザーとは限らない。父親がいるのになぜ母親は孤軍奮闘を強いられるのか? (更新終了です)
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2017.09.05:関連っぽいまとめを追加しました。

まとめ 父・夫・部長、全部やるイクメンが心を病んでいるという記事にモヤモヤする人たち「もうイクメンやめよう」 ゆとりのある子育てができないこんな世の中なんて 36113 pv 56 4 users 75

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本文

波島想太 @ele_cat_namy

【本棚登録】『ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常』藤田 結子 booklog.jp/item/1/4620324… #booklog

2017-08-28 10:53:01
波島想太 @ele_cat_namy

(またなんか答えの出しづらい厄介な本を選んでしまった気がする。)

2017-08-28 10:57:03

産後クライシス

波島想太 @ele_cat_namy

どんなに仲のよかったカップルでも、出産を機に関係性が破綻することがある。これを産後クライシスという。2012年にNHKの朝イチで取り上げられた。妊娠期に「配偶者を本当に愛している」と答えたのは男女とも74.3%、産後は男女とも減少するが女性の方が減少幅が大きい。

2017-08-28 11:12:27
波島想太 @ele_cat_namy

大きな原因は夫が育児に参加しない、またその苦労を理解しないことにあり、番組ではこれは日本独特の現象で、日本の男性が鍛冶、育児に費やす時間が世界的に最低水準にあることが関係していると説明した。

2017-08-28 11:15:36

※「×鍛冶→〇家事」。後述するように夫が家事育児に参加しないのは日本に限った話ではない模様。

波島想太 @ele_cat_namy

夫が家事、育児に参加するほど結婚の満足度が高いという調査結果があり、一方でなぜ育児に関わろうとしない相手と子供を作る気になるかといえば、社会学者の山田昌弘によれば「仕事ができる人がモテる(育児への積極性は評価対象になっていない)」という身も蓋もない話である。

2017-08-28 11:19:51

育児「休暇」?

波島想太 @ele_cat_namy

「育児休暇」という名前がまず良くない。妊活雑誌には「育休期間に通信教育で資格ゲット」などといった武勇伝が陳列されているが、現実はそんな甘いものではない。赤ちゃんは昼も夜も数時間おきにミルクだ💩だと泣きわめき、心の休まる時間は少ない。核家族化が進み祖父母などにも頼りづらい。

2017-08-28 11:35:51
波島想太 @ele_cat_namy

何より夫があてにならない。2010年以降の育休取得率は女性が8~9割、男性は1~3%とまず桁が違う。しかもこれは運良く育休が取れた人の話であって、約半数の母親が出産前後に退職している。育児介護休業法はあるが、特に非正規では要件認定が非常に困難である。

2017-08-28 11:40:13
波島想太 @ele_cat_namy

育休を取るのがそもそも難しいということは割とよく知られているが、晩婚、晩産化が進んだ現代で利用者が増えている「不妊治療のための休み」もまた取りづらいことがある。不妊治療中であることを周囲に伏せたい人でも、治療には身体のタイミングがあるので平日に通院する必要もある。

2017-08-28 11:48:22
波島想太 @ele_cat_namy

事情を話さず急な早退や休みを繰り返すことで、周囲から不満の目を向けられることもある。病院の待ち時間は長く、注射は痛く、卵の成長度合いが鈍いと言われれば不安であり、お金はかかる。これらすべてがストレスだ。

2017-08-28 11:55:03

家事、育児は愛情の搾取か?

波島想太 @ele_cat_namy

ドラマ「逃げ恥」で、みくりはプロポーズに対して、結婚して家事という仕事が無給になることを「好きの搾取」「愛情の搾取」と訴えた。これは1960年代にも議論があり当時の主婦の支持や共感を集めたという。しかし、著者の勤務先の大学で感想を尋ねたところ、一部の男子学生からは非難があがった。

2017-08-28 12:00:28
波島想太 @ele_cat_namy

「好きなら家事やってくれるはずだし、そんなに金が欲しいのか」「搾取という言葉に違和感。いわれたらショック」「賃金を払うというのがわからない。夫の給料をもらえるのに」というのが一部の男子生徒の意見であるのだが、ある意味彼らは幸せだったのだろう。その価値を知る機会もなかったのだ。

2017-08-28 13:15:49
波島想太 @ele_cat_namy

現在(本書は2017年の出版なので、ほぼ現在といってよかろう)の二十歳前後の女性は、母親の影響を受けていると思われる。アラフィフの「均等法」世代で、多くが就職、結婚しての寿退職、出産後は専業主婦、落ち着いてからのパート勤務という生き方をしている。

2017-08-28 13:19:55
波島想太 @ele_cat_namy

そのような母親たちは、自分の人生については満足していると言いつつも、娘に対しては「結婚しても仕事は続けた方がいい」と話すのだという。上野千鶴子は、母親は自分の人生を否定されたくはないが現状に不満があるのでそうした二律背反な期待を娘に向けてしまい、娘もそれに答えようとする、とした。

2017-08-28 13:25:32
波島想太 @ele_cat_namy

(仕事と育児の両立という、今となっては言葉だけは当たり前になったが、実態は「二律背反」とされても仕方のない状況は今でも続いている、というか悪化すらしている)

2017-08-28 13:27:16

「イクメン」は育児をするか。

波島想太 @ele_cat_namy

さて、「イクメン」などと持て囃される父親の育児参加であるが、実態はどうだろう。政府の調査では、六歳未満の子供を持つ母親の一日の育児時間は、共働きは六時間、専業は九時間だが、父親はいずれもわずか一時間。しかもこれは平均値で、共働きの父親の八割が家事を、七割が育児をしていない。

2017-08-28 13:56:36
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まとめたひと
波島想太 @ele_cat_namy

読書感想文のセルフまとめ等々、適当にやっています。