- adenoi_today
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ドラえもんの映画は基本的に「大人達の知らない所で子供達はこんな大冒険をしているんです」って構図なんだよね。で一方クレヨンしんちゃんの映画は常に大人の世界と子供の世界のクロスポイントを探りながら作られてる。続けて見るとその対比が一層ハッキリと見えてくる。
2017-04-16 13:48:55「大人と子供の対比」という視点はクレヨンしんちゃんのある種命題的な所があるんだけど、今回の「ひろしとみさえが子供にされる」という設定はかなり直接的にその辺に触れてきた感がある。の割には正直去年のユメミーワールドの方がそこは巧くやれてた気はするけど。
2017-04-16 13:52:26正直ひろしとみさえ子供にならんでもお話の大枠は大体成立するしテーマ的にも特に齟齬はおこさんなと思った。
2017-04-16 13:53:18ドラえもんはヒョーガヒョーガ星の設定がビジュアル含めてもうこれ一本で終わらすには惜しいくらい魅力的だった。逆に言えばもっと膨らませてもっと面白くできたのでは、という気持ちでもあると言えるけど。
2017-04-16 13:59:44ドラもクレしんも両方とも宇宙人との交流のお話なんだけど、相手の星の設定魅力は圧倒的にドラえもんの方に軍配で、そこはもうドラえもんは「SF」ですから。
2017-04-16 14:12:30いやマジでブリザーガのSF力(ちから)ヤバかった。太古の文明が封印したテラフォーム用の人形巨大兵器で、骨格だけの未完成品だと思って封印解いたら骨格に徐々に体が生成され始めるという巨神兵っぷり。
2017-04-16 14:16:14「何を見せるか」の差ってのはどういう話かって言うとさ、ドラえもんもクレヨンしんちゃんも基本的には映画では「冒険」をする必要があるので、何らかSFなりファンタジーなりの「非現実」「非日常」要素が登場する。
2017-04-16 14:23:01で、ドラえもんの場合はその「非日常」にのび太達がドラえもんのひみつ道具を使ってアクセスし、「非現実」を舞台に冒険するという構図になっている。今回の映画で言えば南極の氷の奥深くに眠る、宇宙人の作った超古代文明が冒険の舞台。
2017-04-16 14:25:49対してクレヨンしんちゃんの映画の場合、概ね映画用に登場した「非日常」と「非現実」を、しんのすけ達の「現実」と「日常」がいかに受け止めるか、というのが主題になる。その為に家族がキーワードとして使われるし、春日部という実在の地名が何度も何度もセリフに登場する。
2017-04-16 14:28:18今回の映画も、しんのすけの冒険の舞台は「春日部から種子島まで」なのだ。その強固な「日常」と「現実」を「非日常」「非現実」の象徴である宇宙人シリリがしんのすけと共に旅をする。
2017-04-16 14:29:55その辺の対比が間を空けず続けて見ると自分の中で強調されて感じられて非常に面白かった。多分制作側もそこら辺の「棲み分け」みたいなの結構お互いに意識してんじゃないかなーとか勝手に妄想すんだけど、どーなんだろね?
2017-04-16 14:35:00しかしクレヨンしんちゃんは一時期の中途半端なの連発してた頃のことを思うと本当によくここまで持ち直したなあと改めて感動する。
2017-04-16 14:36:39クレヨンしんちゃん、ひろしみさえとはぐれたしんのすけとシリリが、極々普通の人たちの力を借りて長崎から鹿児島まで旅するシーンで泣いちゃったんだよね。映画としてのまとまりはドラえもんの方が良いんだけど、1シーンの瞬発力だと圧倒的にクレしんで、大概1作に1シーンは刺さる所がある。
2017-04-16 14:48:28別に「棲み分け」論で言ってる訳ではないんだけど、新日本誕生で最後に「のび太ママがのび太の頑張りと成長を見守る」ってシーン入れてきた時にちょっと「いやドラえもんにそういうの要らないんだけどな」とちょっと思ったりした。
2017-04-16 14:56:00うん、だってもともとクレしんの原作やテレビシリーズにはSF性とかセンスオブワンダーはないから、映画になっていきなりそれを盛り込むとなったらそのあいだに結節点を作らないといけないからね
2017-04-16 18:55:02だから、わりと自分は映画のクレしんは醒めたかんじで見ちゃうんだよ、だってそもそもそんな世界じゃないじゃん、っていう気持ちが抜けないから「映画用にわざわざ仕立てた」かんじがする
2017-04-16 18:57:03うんにゃ。そういう話では全く無い。 別にハイグレ大魔王でアクション仮面世界にしんのすけだけで行っても良いし、戦国でタイムスリップするのがしんのすけだけでも物語にはできるでしょ。でもそうでなくひろしとみさえと一緒に冒険する。その意味がなんなのかっつう話よ。
2017-04-16 19:01:25ドラえもんではのび太達が冒険する時に「のび太、ドラちゃん、どこ行くの?」「ちょっと○○まで」「夕飯までには帰るのよ?」「はーい」「………○○?」ってシーンが定番じゃん。ドラえもんではのび太ら子供達の冒険に親はアクセスできないの。そこは切り離されてる。
2017-04-16 19:05:14のび太達がどんだけ世界をまたにかけた大冒険を繰り広げても、パパとママにとっては夕飯までの出来事であり、地球の未来を救ったとしても宿題もせずに遊び歩いたことを叱るのがママさんな訳。親の視点と子供の視点に断絶があるのがドラえもんの世界なのよ。
2017-04-16 19:07:31クレヨンしんちゃんではしんのすけの大冒険にみさえもひろしもついてきちゃうんだよね。そして常に「子供の冒険をハラハラ見守る親の視点」が描かれる。
2017-04-16 19:09:15んで、ついでにもう一個指摘しておくと、劇場版における「敵」の描かれ方もドラえもんとクレヨンしんちゃんとでは結構違ってて、ドラえもんに出てくる「敵」って概ね「大人」なんだよね。密売人や独裁者や地上げ屋とかの「汚い大人」。
2017-04-16 19:12:31クレヨンしんちゃんに出てくる「敵」って、まあ確かにそういう類の「汚い大人」的な敵も多いんだけど、結構な割合で出てくるのが「大人になりきれない子供のままの大人」なんだよね。(まあ作品によっては結構いろいろ幅があるんだけど)
2017-04-16 19:14:01