X(Twitter)に投稿された「イガグリフグ」の様子が話題になっている。身体に黄色いトゲを持ったインパクトあるビジュアルの魚が、1Lの計量カップに上半身が飛び出した状態で入っているのだ。
我が家のイガグリフグさんですが、水槽の換水時に毎回バケツに一時避難してもらうのですが、移動には1Lの計量カップ使ってるんですよね。
でも大きくなりすぎて流石に素手で移動した方が良い気がしてます。
でも計量カップが慣れてるためか一番大人しくしてくれる。 https://t.co/I0n3KNoIlj
— 街屋 (@masa_aquarium) 2024年2月15日
飼い主の街屋(@masa_aquarium)さんが投稿した画像には、バケツの水から掬い上げるようにして計量カップの中に入ったイガグリフグの姿がある。
水槽の水を交換する際は、イガグリフグをバケツに一時避難させるという街屋さん。以前から使っていた1Lの計量カップに入れて移動させようとしたが、体が大きくなりすぎた結果、この状態に。するりと流れ落ちそうで、移動させる側はハラハラしそうだ。
Xユーザーからは「ええ…何これ可愛いです…」「何かを悟ったような目が可愛い」といった声をはじめ、「これをされた後に戻された水槽が気持ちよいことをわかってそう」など想像するコメントも寄せられていた。
そもそもなぜ計量カップで移動させようと思ったのだろうか。イガグリフグの飼育について、街屋さんに聞いてみた。
一緒に暮らす中で人に懐くように
イガグリフグの移動に計量カップを使ったのはなぜでしょうか。
一般的には観賞魚用の網を使ったりすると思うのですが、フグの仲間って鱗もないので肌が弱いんです。なので、冷やした素手で移動していたのですが、見ての通りトゲトゲしているため、素手で触ると結構痛くて。そこで、換水用に使っていた計量カップを使い始めました。
記録が少なく具体的にどこまで大きくなるかわかりませんが、約35〜40cmくらいにはなるようです。我が家のイガグリフグも飼育当初は20cmに満たないくらいだったのですが、1年で30cmを越す勢いなので成長はそれなりに早いみたいですね。
イガグリフグを飼おうと思ったきっかけを教えてください。
現在国内で飼育されているのは水族館を含めてもおそらく3、4匹程度。漁師の網に混獲された個体がそのまま水族館に運ばれるくらい、イガグリフグってとても稀少なフグなんです。
10年以上前、中学生の頃に砂浜に漂着した個体を拾ったことがあり、その頃から「生きた個体を飼育してみたい」とずっと思っていました。入手困難な魚ですが、昨年入手する機会に恵まれて飼うことができました。
飼育する上での注意点など、一般的なフグとの違いはありますか?
飼育方法については、一般的なフグと違うことはあまりないかもしれません。海水魚、ハリセンボンの仲間等を飼える設備や知識があれば、飼育自体は難しくないかなと。
ただ、フグの仲間らしく餌の選り好みが激しいので、今まで食べていた餌に飽きて急に食べなくなったりすることも稀にあります。そのため、餌は複数種類を常備していますね。今は主にクリル(オキアミ)を与えていますが、当初は生アサリやイカの切り身を与えていました。
飼育当初は、警戒心からか水槽の端でじっとしていたというイガグリフグ。今では街屋さんが水槽を見るとこちらを観察していたり、水面から顔を出し餌をねだったかと思えば口から水を吐き出しかけてきたりと、だいぶ懐いてきたそうだ。
今後、さらに仲良くなっていくであろう、イガグリフグと街屋さんとの生活を見守っていきたい。