新々リストラなう日記 たぬきち最後の日々

初めてお読みの方は、<a href="http://tanu-ki.hatenablog.com/entry/20100329/1269871659">リストラなう・その1</a>からご覧になるとよいかも。

自分のためのスノーケリング・マニュアル

【道具のチェック】
1.マスク、スノーケル、フィン
マスクはレンズの度が合ってること、バンドが頭を締め付けないこと、バンドが切れかけてないこと、シール(水密)が保たれてること。レンズが汚れてないこと(レンズが汚れてると曇る)。
スノーケルは、吸い口のシリコン噛み合わせが千切れてないこと、接合部や管に水漏れがないこと、弁が機能すること、管が太すぎないこと(管の容積が大きいと排水しにくい)。
フィンは、フルフットなら足入れが楽なこと、脱げないこと。フィンずれすることがあるのでフィンソックスや絆創膏の用意も。
ストラップフィンはストラップが切れかけてないこと。履いた時のテンションが適切なこと。ブーツやマリンシューズと適合すること。ブーツのファスナーがちゃんと締まること。

2.水着、ラッシュガード
水着は破れたりほつれたりしてないこと。
ラッシュガードは臭くないこと。砂を噛んでいないこと。ファスナーがきちんと締まること。ウエスト締め紐の両端がちゃんと出てること(片方を引っ張りすぎると片端がパンツに入ってしまう)。
ファスナーがちゃんと動作すること。ネオプレン生地に傷や裂け目がないこと。
着脱が容易なこと。体を締め付けすぎないこと。ゆるくないこと(ゆるいとエントリ時やカレントで脱げることも)。

3.カメラ、トーチ
カメラは電池の充電が十分なこと。ハウジングがきちんと閉まり、水密があること。中に入れるシリカゲルが湿ってないこと。水密Oリングが切れたり裂け目がないこと。水密グリスを塗ること。
カメラのメモリ空き容量が十分あること。本体のみできちんと動作すること。ハウジングに入れてきちんと動作すること。ハウジングのすべてのボタンが使えること。押した時浸水しないこと。
トーチは電池の充電が十分なこと。電池の液漏れがしてないこと。地上できちんと動作すること、水に入れてきちんと動作すること。

 

【エントリー】
エントリーする前にコースを決め、バディと共有すること。
潮位表(タイド・テーブル)を調べ、入水時間と上がる時間の潮位を知っておく。潮位がロー(干潮)の時は初めての場所は避ける。
男性は口髭を剃っておく。
イスラエル製の対日焼け・対プランクトンのクリーム「セイフ・シー」を露出部分に塗って伸ばす(入水10分前までに)。

エントリーポイントまでの移動が裸足だったら、きちんと足元を見て歩くこと。尖ったもの(ゴミ、金属、陶器、サンゴ、木の根など)を踏まない。足元が暗ければトーチで照らす。

1.ビーチからのエントリー
ポイントが砂浜なら、膝以上の水深まで歩いて入り、水の中でフィンを履く。砂地に膝や尻をつくと服が砂を噛むので避ける。シューズやブーツ併用なら、くつが砂を噛まないよう、予め靴を履いてフィンを装着して水に入る。
ラグーンにパス(ドロップオフへの道を)が切ってある時は、パスを示す黄色いブイ、白いブイ、発砲スチロールの箱、旗などを確認する。

2.ボートからのエントリー
混み合うのでなるべく急がず後から入る。バックロールは少なくジャイアントストライドが多いはずだが、バックロールの時は他人の巻き添えで水に落ちないように。
ジャイアントストライドではボートのエントリ口が混雑するので避ける。フィンを踏まれないようにする。カメラやトーチはストラップで自分の手首に固定しておく。

水に入った時の衝撃で道具が故障することがある。マスクと、スノーケルの弁に急な衝撃がかからないよう掌でカバーを。
マスクの曇り止め(洗剤またはツバ)はポイントに着く前に済ませておく。船上の共有バケツに洗った水を戻さない。バケツにマスクを漬けない。
イントラ(ガイド)の水着、マスク、スノーケル先端の蛍光塗料、フィンの模様などを見て覚えておく。
入水したら速やかにボートから離れる。後から飛び込む人に踏まれないように。他人の機材や体に接触しない距離を保つ。高価なカメラを持ってる人には近づかない。

 

【ボート・スノーケリング(ツアー)】
ボートの多くはツアーであり、個人でボートからエントリすることはほぼない。

入水後、マスク・スノーケル・フィンのいずれかに異常があれば、速やかにボートに戻る(イグジットする)。再点検で異常を解決して、再びエントリする。
基本、客の群れから離れすぎない。また客の群れの真ん中に入ってく身動きできなくならないように。
イントラの位置を確認する。顔でイントラを識別できない時は、水面下で水着やフィンを見る。
イントラの方向指示を厳守。目標物は常にイントラ。ボートを目標にしない(ボートは客と関連ない方向に動くことも多い。また、他のリゾートのボートを自分の船と間違えて追うことがある)。
気持ち悪いとか疲れたとかで勝手にボートに戻らない。イントラに訴えて、ボートを呼んでもらう。
イントラに従ってツアーについて行く。
イントラのブリーフィングで「フリーダイブは禁止」と言われたら潜らない。よく聞いとく。
イントラがフリーダイブしてもすぐに真似しない。カレントを見たりするためのダイブかもしれない。
ダイブから浮上する際は必ずと上方確認。後ろから水面を進んでくる人がいるので、空いた空間に向かってても油断しない。
マンタやジンベイが出たら、無闇にフィンキックしない。体を水平にすればキックせずに浮ける。
他の客が密集してきたら膝を抱えて小さくなる。自分から避けず、他人が去るのを待つ。
イントラが「次行くわよ」と切り上げることがあるので、観察に夢中になって置いてきぼり食わないように。

 

【ボートへのイグジット】
イントラがツアー終了を告げ、ボートを呼んだらマンタやカメがいても諦める。ボートに集中する。
疲れていなければ水面で待って、後から上がる。早い順番は混む。
ラダー(ボートへの梯子)と、介添えのクルーをよく見ておく。ラダーに滑り止めはあるか、足や指を挟みそうなとこはないか。クルーは右にいるか左にいるか、脱いだフィンを渡すのは右手がいいか左手か。カメラを渡してよいか(カメラを床に置くクルーもいるが、壊れるかもしれないので自分で持って上がるがベター)。
フィンは片足を脱いで水面待機、ラダーに取り付いて足をかけたらまず片方をクルーに渡す。手と足でラダーに確実に取り付いていることを確認して、残りの片方を脱いで渡す。両足が自由になったら体を持ち上げて水から上がる。ここで滑らないように。
ラダー最上段からボートに乗り込む時も足元が滑る。両足がちゃんとボートの床を踏んで立ったら、クルーからフィンを受け取って自席に移動。
バディもイグジットしてボート上にいることを確認する(案外忘れやすい)。

 

【ビーチ・スノーケリング(セルフ)】
エントリーし、パスからドロップオフに出たら、カレントを確認する。行きたい方向へフォローであること。アゲンストなら何度かキックしてみて、ストレスなく進めること。何らかストレスを感じるようならカレントは強いので、アゲンスト方向へ進むのを諦める。反対に行くか、再度水から上がってエントリーポイントを変える(面倒だが引き返す勇気を持つ)。

カレントがフォローなら、ゆっくり所定のイグジットポイントまで泳ぐ。
パス以外のラグーンは緊急時を除き泳がない。とくに干潮時は、珊瑚礁の浅瀬にハマって身動きできなくなることがある。どんなに浜が近くに見えても引き返す勇気を。
カレントの変化に気をつける。泳いでいて「もしかしてアゲンスト?」と思ったら、テーブル珊瑚の上に静止した大きい魚(ハタやタイの類)を探す。彼らはカレントが来る方向に頭を向けている。
彼らがバラバラな方向を向いてれば、カレントはない(なぎ)。

波はカレントと反対のこともある。波は目に見えるがカレントは見えないので波の向きを警戒しててカレントがお留守になって流されることがある。

 

【珊瑚礁は浅瀬が危険】
波は十分な深さがある場所では単なる水面の上下動で支障はない(時々波に酔う人がいるが)。だが浅い場所では波は突然の水位上昇となって強いエネルギーを持つ。
浅い珊瑚礁のラグーンで強い波を受けると、意図せぬ浅瀬に流されたり、珊瑚に打ち付けられたりする。とくに水深が50cmを切る浅瀬では、緊急時に立って姿勢を立て直すこともできない。
波がブレイクしている浅いラグーンには近寄らない方が良い。

 

【バディシステム】
スノーケリングは必ずバディとする。
バディと離れず泳ぐ。透明度が低い時は時々水面から頭を出してバディのスノーケル先端を探す。ぶつからないよう、近づきすぎない。バディのフィンで蹴られないように。
判断(別れ道や方向転換、退却、そのまま進撃か)は必ずバディにはかり、バディが反対したり気が乗らなかったら安全な選択肢を選ぶ(行かずに諦める、イグジットするなど)。
体が冷えたり喉が渇いたり、誤って海水を飲んで気持ちが悪い、手を切ってしまった、など異常を感じたら必ずバディに伝える。
バディが動けなくなったら、2人とも遭難することになる。

バディとはハンドサインを決めておくと良い。方向、イエスノー、異常、発見した魚の種類など。ダイビングのハンドサインが流用できる。

自分の位置は海底の地形で判断しない。時々海上から陸地を見て、90度の方角で二点を見定める。
海洋生物の位置は頻繁に動くので目印にはならない。ウニやシャコガイでも信用ならない。イソギンチャクとクマノミは盗まれて消えることがある。

 

【離岸流について】
離岸流は流れなので波のように目には見えない。
袋状の入江で、湾の口の中央部から外の海水が流入すると、湾の両端から潮が流れ出て、離岸流になる。流れに捕まると絶対アゲンストには進めないので、冷静になり、流れに対して90度の方向へ泳いで脱出する。アゲンストには向かってキックを続けるのは体力の無駄。

潮流は天候・潮位・月齢などで変わる。朝・昼・午後でも変わる。
透明度も変わる。いったん悪くなると数日では回復しない。諦めること。

 

【マスクが曇る時】
水面でマスクを脱いで拭きたくなるが、マスクを脱ぐのは危険でお勧めできない。
マスクは脱がず、少し隙間を作って海水を入れ、レンズの曇りを濡らして取り、鼻息で排水する(マスククリア)。
隙間から指を突っ込んでレンズを拭くのはアリ。スノーケルは咥えたまま。

 

【ビーチへのイグジット】
砂浜なら、まだ適度な深さがあるとこでフィンを脱ぐ。砂に尻餅をつかない、膝をつかない(砂の中に硬い物があって膝を傷つけることがある)。
フィンや道具、服が砂を噛んでないよう、洗い落としながら上がる。

岩場へのイグジットはおススメできない。とくに日本では岩に牡蠣・フジツボ・カメの手がついてて指を傷つける。
グローブを着用し、ブーツまたはマリンシューズを履いている時のみ、岩場にイグジットする。

ごろた石の浜は砂がつかないので理想的。石で足の指を挟んだり、足場が悪くて足をくじくのに気をつける。

ガンギや防潮堤など人工物へのイグジットは、海苔や海藻がついてて滑るのに気をつける。テトラポットなど消波構造物へのイグジットは不可。
両手をついて体を引き上げる場合、水中では支える必要なかった体重が邪魔になる。泳いだ後は疲れているので、普段ならできることもできない。無理すると滑って腹を打ったり擦りむいたりする。

 

【イグジットの後】
ボートならお茶の配給があるので必ず飲んで体温が下がるのを防ぐ。船上にシャワーがあれば体の塩を流すのも良い。
濡れた体は必ずビーチタオルで拭いて、濡れっぱなしにしない。航行中に体が冷える元になる。可能なら濡れた水着を脱いで着替える。

ビーチに上陸したら、シャワーがあれば使って体と機材を軽く洗う。シャワーがないポイントではペットボトルに水を入れ、車の屋根で温めておく。

 

【ナイト・スノーケリング】
日没後または薄明時の暗い海に入る時はトーチを使う。トーチは必ず1人1本。点灯することを地上で確かめておく。

夜は透明度が低いことが多い。バディを見失わないように。
LEDトーチの光線は拡散しないので光軸がよそを向いているとバディの位置を見失うことも。昼より一層相手の位置に注意する。
何か見つけてバディに知らせたい時は、相手が見ている海底に対して自分のトーチの光軸を当てて急に揺らす。夜はハンドサインでは見えない。

カレントと浅瀬に一層注意。
定期的に水面から顔を上げ、地上の明かりを確認して現在位置を知る。地上に目標となる明かりがない場所はナイトに適さない。
砂のラグーンには夜になるとエイが上がってきて、砂地に伏せて獲物を狙うことがある。うっかり踏まないよう気をつける(毒針がある)。