2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧
6月29日、石川忠司『現代小説のレッスン』(講談社現代新書)を読了する。 この本の全体を貫く鍵言葉は、「純文学=近代文学」の「エンタテイメント化」といえるだろう。それは、「内省や描写のたぐいからそれら特有のあの「かったるさ」(中略)を消去した…
既に、先月末のことではあるけど、川瀬貴也さんが、 郵政民営化については、僕はよく知らないから発言はしない。こちらでも、一部の人からは首相の「頑迷さ」が指摘されているが、今我々が戴いている首相は、どうも「人の話を聞かないこと」をそのまま「信念…
ちょっと前の記事なのだが、整理する暇がなかった。 Tristram Hunt "Conscription of the past" 歴史がナショナリズム絡みで問題になっているのは、Hunt氏のエッセイを読む限りでは、世界的ともいえる傾向であるらしい。最近の英国総選挙において、野党保守…
6月25日。 日が改まり、朝になっても、ペーパーは完成しない。どうしても、最後の部分が書けない。書いてはみたものの、どうしてもベタというか白々しい気がして、deleteボタンを押してしまう。既発表論文そのまま貼り付けてもいいのだけれど、それも気が進…
6月24日、薬師院仁志『英語を学べばバカになる グローバル思考という妄想』(光文社新書)を読了する。この本の論点はけっこう多岐に亙っているのだけど、大まかにいえば、アメリカ=世界という混同を戒めるということになるだろうか。英語に対する熱狂の背…
土曜日のCSFに向けて、原稿を作成中。 基本的に既発表論文の内容をしゃべることになるのだが、そのままというわけではなく、〈新ネタ〉をリミックスして、新しいヴァージョンを作ることを目指している。そのための仕込みを兼ねて、幾本か論文を読んだ。 …
今年はジャン=ポール・サルトル生誕100周年(6月21日がお誕生日)。このことを思い出したのは、5月4日、黄金週間中滞在していた上海から日本へ帰る機上だった。機内で捲っていた『東方早報』がサルトル(薩特)を特集していたのである。記事では、哲学者…
6月19日、昼間所用があったため、関東社会学会には出られなかった。 神山育美氏の「現代上海の文化政治−−国際経済城市・上海における「上海人」概念の再定義−−」は面白そうだったので、聴けなくて残念。 さて、19日は、高田里惠子『グロテスクな教養』(ち…
6月18日は、関東社会学会@立教大学へ行った。主な目的は、『年報社会科学基礎論研究』の頒布のお手伝いと、基礎研の7月シンポジウムのフライヤーを播くことである。正式な参加者数がどれほどのものになったのかというのは知らないのだが、印象としては、…
鬱陶しい日々が続く。 6月17日、スピノザの『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』(岩波文庫、1955)をやっと読了する。 さて、 薗田茂人 「「ナショナリズム・ゲーム」から脱け出よ 中国・反日デモを見る視点」 『世界』7月号を読む。世に氾濫する「…
前回の日記は6月8日付けになっているのだけど、実は本日(6月17日)にアップロードしたもの。つまり、かなり時間が経ってしまったわけだ。 この間、妻は再び上海に戻り、束の間の夫婦再会は終わり、一抹の寂しさは拭えないのだが、いつの間にか6月も中旬…
6月6日、鈴木謙介『カーニヴァル化する社会』(講談社現代新書)を読了する。 本書でいう「カーニヴァル」或いは「祭り」とは、所謂「伝統的な祝祭」ではなく、「二一世紀に入って以降の我が国で。そしておそらく欧米では二〇世紀の終わり頃から顕在化し始…
体感する湿気、すなわちベトベト感からも梅雨が近づいてくるのがひしひしと感じられる。沖縄は既に梅雨入りしているというが、今週中には(北海道を除く)全国で、梅雨入りということになるのではないだろうか。 6月5日。夕方、銀座の「三愛」のところにあ…
6月3日は妻が帰国。夫婦再会。 『アリエス』編集部編『姜尚中にきいてみた!』(講談社文庫)を読了する。 『アリエス』という雑誌(買ったことはないが)の編集長である横山建城氏による姜尚中氏へのインタヴューと往復書簡を組み合わせたもの。 この種の…
今、酔っぱらっています。ちょっと首がすわらない感じ。 Kate BushのMLで、ある方から寄せられた情報。元ネタからBest25を抜き出してみると、 1 OASIS Wonderwall 2 QUEEN Bohemian rhapsody 3 LED ZEPPELIN Stairway to heaven 4 BEATLES Let it be 5 JOHN …
6月1日。昨日の〈爽やかさ〉とは違い、空気が湿気を帯びていて重たい。 1日は、映画館の入場料が\1,000均一になる日。 テオ・アンゲロプロス監督の『エレニの旅』を観た。 この映画も、アンゲロプロス監督の他の作品と同じように、灰色の空の下で物語が展…
5月31日は、午前中は雨だったものの、午後からは晴れ、月並みな表現で恐縮だが、新緑の色が目に心地よい。 高橋哲哉『戦後責任論』(講談社学術文庫)を読了する。 本書の主要な内容は、〈自由主義史観〉(西尾幹二、藤岡正勝)や加藤典洋に対する批判であ…