ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

同人誌進捗

冬コミ新刊『メイド表現の語り手たち 「私」の好きなメイドさん』新刊情報&ゲスト発表

新刊のタイトル『メイド表現の語り手たち 「私」の好きなメイドさん』で確定しました。ページ数が100、B5サイズ、それでいてフルカラーという規格外の同人誌です。今回は本文デザインでumegrafix さんにご尽力いただき、私の同人誌史上、最も美しいレイアウ…

新刊『メイドイメージの大国ニッポン 新聞メディア編』入稿完了

無事、夏の新刊の入稿受付が終わりました。後は当日を待つだけです。新刊『メイドイメージの大国ニッポン 新聞メディア編』は、新聞メディア(四大新聞)に意外と登場する「メイド」のキーワードから、日本各地に偏在する多様な「メイドイメージ」をお伝えす…

メイドイメージを映し出す雑誌・新聞記事の調査

ライフワーク的に、2010年から「日本のメイドイメージ」を調査しています。その一環として2012年は、1990年代から2010年代の「ライトノベル・漫画」で表現されるメイドの変化を追いかけた『メイドイメージの大国ニッポン 漫画・ラノベ編』を記しました。 今…

『ヴィクトリア朝の暮らし短編集・総集編』入稿完了・あとはデータチェックと決済待ち

今年の冬コミの新刊の入稿が完了しました。残業も増えていますし、風邪が悪化しないものの長期化しているにもかかわらず、意外と時間を確保して作業を進められました。その分、いつもより圧倒的にインプットが足りていませんので、この反動が来ないように入…

冬コミ新刊は『誰かの始まりは、他の誰かの始まり ヴィクトリア朝の暮らし短編集・総集編』

久しぶりの同人関連の更新です。結論から言えば、創作の作業は完了し、ページ調整とまえがき・あとがき、そして入稿の準備をするだけです。 ページ数は220ページ(約17万文字・厚さ1.4mm)と過去2番目のものとなります。総集編に次ぐものとなります。 同人誌…

冬コミ新刊『ヴィクトリア朝の暮らし10巻 階下にベルは鳴り響く』準備開始

今日は冬コミの新刊作成に向けて、準備を始めました。残された時間は限られている中で、短編集を選択しました。短編集単体での同人誌は2006年12月に製作した『ヴィクトリア朝の暮らし8巻 この倫敦の、空の下で』以来です。 同人誌のシリーズとして『ヴィクト…

夏の同人誌タイトルは『英国メイドがいた時代』に変更

タイトルは『英国メイドがいた時代』に修正しました。元々のタイトル『階下で出会った人々』は、「私が研究を続ける中で出会った魅力的な人々の経歴と生涯」を紹介するコンテンツとして作るものでした。しかし、作業の優先順位を下げ、『英国メイドの世界』…

地道に100ページぐらいの着地点

普段通りのTwitterメモ→ブログ整理と気楽に書いた「2つの使用人問題」を巡る19世紀末時点での女主人の見解が、日本の状況との重ね合わせで意外と読まれて驚きました。 メイドに残業代がないとか、労働時間の法的上限がない(日本は抜け道あり・ILOの条約で批…

「2つの使用人問題」を巡る19世紀末時点での女主人の見解

英国メイドの終焉を語る際には、「使用人問題」という言葉は欠かせません。英語では「The Servant Problem」「The Servant Question」と表記するこの問題は、時代によって「何が問題か」という意味が異なりました。 まず、19世紀末までに表面化した大きな問…

第一次世界大戦後の英国メイド事情は非常に複雑

朝にいろいろと考えをまとめたので、書き出しておきます。 第一次大戦に従軍した男性が不在となった職業へ女性の就業が進み、メイドの世界崩壊に繋がる転機としての第一次大戦。しかし、単純に労働者人口だけを見ると、実は第二次大戦直前には第一次大戦以上…

『数字で見る英国メイド』を作成中

日記というところでいうと、あんまり最近はそれっぽいことを書いていないなぁと思いつつ、昨日は夏の同人誌作成をしていました。 『数字で見る英国メイド』の予定ラインナップ 特に集中したのが、数字資料です。1851年から1951年までの国勢調査数字は存在し…

近代英国の家事から見るメイドがいた風景(掃除や洗濯など)

昨日のエントリ、近代英国の家事についての読書メモ(料理や燃料、照明の話)の続きです。なぜメイドが雇わらなければならなかったのか、メイドがどんな環境で家事をしていたのかを、家事の歴史の観点で照らすものです。 参考資料は、近代英国三世紀の家事の…

近代英国の家事についての読書メモ(料理や燃料、照明の話)

少し前に、近代英国の三世紀に渡る家事の歴史を扱った『A WOMEN'S WORK IS NEVER DONE』の読後感想をまとめて呟いていたので、ブログ用に再編集しました。ざっくりした本の感想まとめです。 メイドがどういう職場で働いたの、というところの理解なしに、彼女…

20世紀前半の英国でのメイドの移民(出入国)について

このところ、ほとんどこの[同人誌進捗]というタグを使わないぐらい、同人活動に特化した進捗がありませんでしたが、1年ぶりのコミケ参加ということで、少しずつ準備を始めましたので、その報告を。 前回、5月のコミティアで配布した『階下で出会った人々 英…

『英国メイドにまつわる7つの話の展望』の電子書籍版・販売開始

夏コミで頒布した『英国メイドにまつわる7つの話の展望』を、DLSiteでの販売が承認され、始まりました。 http://home.dlsite.com/work/=/product_id/RJ068698.html 販売価格は同人版と同じ予定でしたが、消費税が加わり、105円となります。 同人版との変更点…

『英国メイドにまつわる7つの話の展望』の電子書籍版準備中

夏コミで頒布した『英国メイドにまつわる7つの話の展望』を、DLSiteにて頒布する準備をしています。といっても、単に既存の原稿をPDFにしただけのものですが、審査が通れば、再度告知します。 誤植の訂正を行いつつ、PDF版ということで、印刷時のページ数制…

2010年夏コミ新刊/『英国メイドにまつわる7つの話と展望』

夏の新刊は冬コミ準備号(白黒・オフセットの冊子)になります。 仕様 タイトル:英国メイドにまつわる7つの話と展望 値段 :100円 サイズ :A5判 ページ数:12ページ(注:白黒・オフセットの冊子) 頒布開始:2010/08/15(日) 西さ19a イベント:コミック…

新刊到着! 過去最少ページ数

無事、新刊が刷り上りました。 ここ数年、平均してページ数が増えていたので、今回の新刊(44ページ)を手にして、「あれ?」と思ってしまいました。 (既刊『英国執事の流儀』152ページ→『終わりの始まり』76ページ→『英国メイドの世界』572ページ→『MAID H…

2009年冬コミ新刊/『英国メイドの世界』ができるまで

仕様 タイトル:『英国メイドの世界』ができるまで 値段 :300円 サイズ :A5判 ページ数:44ページ 頒布開始:2009/12/31(木) 東ミ14a イベント:コミックマーケット77 委託:今のところ保留 制作 筆者 :久我 真樹(サークルSPQR) 表紙イラスト :碧宇…

冬コミ新刊「『英国メイドの世界』ができるまで」にて進行中

新刊タイトルは手前味噌に「『英国メイドの世界』ができるまで」です。現在、進行中です。同人版と商業版、という2つの『英国メイドの世界』が存在し、その2冊の本を作るプロセスをそれぞれ書いてます。 同人版は今までブログに書いたものを整理しつつ、同…

使用人の歴史・佳境と、書籍として伝えることの再整理中

限られた時間で劇的にインプット&アウトプット中なので諸々、出力できていないものも多いのですが、今は歴史に集中しています。 最近、鬼のようにヴィクトリア朝書籍ばかり読んでいるので、心のスペースが埋まりかけています。自分の英国史理解レベルが上が…

新刊『英国執事の流儀』刷り上りました!

サンライズパブリケーションが想定より1週間早く仕上げて下さいました。 紙になるとページ数を実感します。 自分で言うのもなんですが、これ、良い本に仕上がりました。 タイトルを思いついた時点で手ごたえを感じた本ですが、こうして実際に形になるまで不…

データ入稿完了・後は入金のみ

印刷所での新刊のデータチェックが終了したので、後は入金のみです。 長かった……ですが、どうにか終わりました。 ここ数週間、超朝型にシフトし、ほぼ毎日6時前起きで、作業時間を確保しました。 物を作ることでしか得られないことをまた多く学びましたし、…

夏コミ新刊『英国執事の流儀』

熱い夏がやってきました。 今年の夏の新刊は、「執事」です。 仕様 タイトル:『英国執事の流儀 How the Butler Worked』 値段 :700円(※2009/08/08改定) サイズ :A5判 ページ数:148ページ(厚さ0.9cm) 頒布開始:2009/08/16(日) 西お16b イベント:…

校正反映中と、あとがきなど

残り僅かです。 コンテンツ的には、また新しい壁を突き抜けたと思います。 好きなように新しいことを試せるのが、同人は面白いですね。 作りたいと思っていたもので具体的な形が描けたものは、『英国メイドの世界』と今回の新刊で2つ目です。残り1つは、も…

気づいたら148ページ/9mmに。入稿日目前

原稿を書いていて、なかなか終わらないなぁと思っていたら、想定よりも増えていました。当初計画では84ページでしたが、124ページに増え、今日計算しなおしたら148ページとなりました。『英国メイドの世界』が572ページ、次いで『7巻 忠実な使用人』『8巻 …

メインパートはほぼ完了・イラストに添えるテキスト他

近日中にイラストやタイトル、目次を公開します。 これから台割を作りますが、ようやく台割を作るぐらいにリアリティのあるものに仕上がってきました。年2回同人誌を作っていますが、これで多分15冊目でしょうか。コミケに受かってから一度も新刊を落とさず…

どんな執事の挑戦でも受ける

今日の日記は突然消えるかもしれませんので、ご了承下さい。 夏の夜の夢かもしれません。(書いているのは朝ですが) 昨日、あんなことを書きましたのは「自分が取り揃えた7人の執事」を超える自分が知らない執事がいるのか、それはいないと思う、というテ…

最後は伝えたい気持ち

執事の資料を整理しながら同人誌の原稿を書いています。現代の仕事との重なりもあって、うまく重なるように作ろうとしたものの、そこに当てはまるエピソードを無理に当て込もうとして、なかなかいいものになっていませんでした。 で、いろいろとやっていくう…

夏コミ新刊と、目指す資料本のかたち

資料整理がてら、執事の本を作っています。 『MAID HACKS』的なエピソード集を志向していましたが、どうにも真面目すぎるというか、こんな組み合わせで作るやついないだろう的なものになりつつあります。 市場独占です。 元々の同人誌が、「メイド」を制服で…