宮城県内の展示・文化施設を一堂に集めたイベント「ミュージアムユニバース」が12月20日、せんだいメディアテーク(仙台市青葉区春日町、TEL 022-713-3171)1階オープンスクエアで始まった。
せんだい3.11メモリアル交流館の展示「ここらへんのごはん~お茶飲み話で聞いた沿岸部のレシピ」
主催は仙台・宮城地域のミュージアムによる共同事業体「仙台・宮城ミュージアムアライアンス(SMMA)。SMMAでは現在、16施設の学芸員や専門職員が持つノウハウを集積し、地域のニーズや時代に合ったミュージアムになることを目指して活動している。それぞれが持つ知的文化資源を総合的に把握できる場をつくることなどを目的に2012(平成24)年から開催している同イベントでは、展示やトークイベント、ワークショップを通じ、ミュージアムの魅力や楽しさを発信する。
展示は、うみの杜(もり)水族館による深海魚の標本、仙台市歴史民俗資料館による1952(昭和27)年の仙台市街地拡大地図、仙台市博物館による仙台伝統門松映像、など。せんだい3.11メモリアル交流館の展示では、サンマの南蛮漬け、フナだしの雑煮、ナスのずんだあえ、キュウリのパリパリ漬けなど、昭和30~40年代に仙台市沿岸部で日常の食卓に並んでいた料理のレシピとそれにまつわるエピソードを紹介する。
トークイベントは、仙台うみの杜水族館飼育員による「深海についてわかっていること、それは『わからない』ということ」(21日13時~14時)、地域史研究科らによる「都市計画にから読み解く街の過去とありえたかもしれない現在」(22日14時30分~16時)など。
ワークショップは、東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館「クリスマス模様のポストカードを染めよう」(21日10時~13時)、仙台市縄文の森広場「よりよりストラップをつくろう!」(21日10時~11時30分、12時30分~16時)、地底の森ミュージアム「チョウセンゴヨウのクリスマスツリーづくり!」(22日13時~16時)など。
SMMA結成15周年を記念し、これまでの取り組みや活動を紹介する年表や写真パネル、冊子を展示するコーナーも設けた。SMMA事務局担当者は「エキスパートとして仕事をしているそれぞれのミュージアムが専門領域を超えてつながり合える、SMMAの一番の魅力を感じてもらえたら」と呼びかける。
開催時間は10時~18時。入場無料。今月22日まで。