TOP ≫ 伊集院光 深夜の馬鹿力 ≫ 伊集院光が語る「成年マンガの表現規制」
伊集院光が語る「成年マンガの表現規制」
2010.03.23 (Tue)
2010年03月22日放送の「伊集院光 深夜の馬鹿力」にて、東京都が都議会に「東京都青少年の健全な育成に関する条例」(青少年育成条例)の改正案を提出したことについて触れられていた。この改正案では、「18歳未満に見えるキャラクターの性描写」に関する規制が強まることに注目が集まったが、このことに関して伊集院光は次のように話していた。
「今、重要な問題として成年マンガに規制を入れよう、みたいな動きになっているじゃない。『非実在青少年』っていったかな。小学生っていう設定、または小学生にしか見えない青少年が、そういった行為をとか格好をしてはいけない、みたいな議論をしているじゃないですか」
「凄いな、っと思うのは規制する側は規制できるって思っているけど、『(名探偵)コナンは、何歳なの?』とかっている質問に、明確に答えられるのかってことじゃないですか。格好は小学生だけど、中身は高校生っていう設定ですよね。あと、不思議なメルモちゃんが、オトナになった状態はどうなるの?キャンディーを飲んでオトナの姿になったのなら、戸籍なんか無いわけじゃないですか」
「ああいう、成年マンガを規制している人たちは、明らかに子供を性的対象としたマンガを規制しようとしているんだろうけど、まさか子供に見せるべきマンガと考えている手塚治虫先生のマンガ(不思議なメルモなど)とかが、関係しているなんて思ってもみないで、成年マンガを叩こうとしているんだと思うよ」
「皆さんお馴染みの『おじいさんは一年生』ってマンガがあるじゃないですか。原作・武論尊、作画が西岸良平ですよね。もうこの異色の取り合わせのマンガで、『おじいさんが一年生なのかどうか』なんていうのは、そういう規制しようとしている人たちが判定することじゃねぇよって、僕はスゴイ思うんです」
さらに、伊集院光は以下のように語っていた。
「法律の細かい条文で区切っていくと、本来は取り締まりの対象としないマンガがどんどん引っかかってくるし、あとはそういう細かい条文を決めないで規制していくと、その時の規制している連中の工口センスでどんどん決められていくんだと思いますよ。それは冗談じゃないですよ」
「僕のような、ノーマルな人間で、コタツの脚を半分肛門に入れて出し入れすることや、コードで胸を縛ることにしか興奮しない人間だったら、マンガにコタツが出てくるのに大反対するでしょうしね。そんな僕のような識者が、毎回担当になるとは限らないからね」
「『ドラえもんの静ちゃんが入浴していてキャーっていうのは、いかがわしいです』なんていう母親が担当になる可能性もあるからね。そうなれば、スゴイ大変じゃないですか」
「あと、危険だなって思うのは、こういうことを政治家が言うと、言ったもん勝ちみたいなところがあるんだよ。だって、こういう問題でテレビで反対か賛成かって議論になったとき、タレント業や政治家をやっているような人間が『規制には反対です』って言ったところで、好感度や票が上がることなんて、一切ないですよ」
「そうなると、『賛成すればするほど、健全』ってイメージが付いていくじゃないですか。だから、こういう条例案とか法案が提出されると、スゴイ止まりづらいじゃないですか。俺の場合、『(条例に)反対の立場で取材や出演をして下さい』って言われても、事務所はその仕事を受けないと思いますよ」
「おかしいなって思うのは、『みんながみんな見て、ヒドイと思うマンガ』っていうのは、確かに存在していると思うんですよ。でも、それに規制をかければ存在しなくなるとか、存在しているから表現の自由を規制して良いのかって考えると、それは別の問題だと思うんです」
「あと、みんな悪知恵が働くからね。どうしてもそういうマンガが描きたい人は、設定を"18才以上"ってことにして描き続けるし、たとえ規制を強めて裁判なんかをして出版できないようにしても、ペンネームを変えたり、行方をくらましたりして、また描いてくると思うんです。本当に『イヤなものを創りたい』ってエネルギーには敵わないと思うんですよ」
「そうなると、『規制に引っかかるかどうかのボーダー』上にいる人たちは、表現を緩くなんかするだろうし、そういった人たちは描かなくなると思うんです。つまり、その規制で消えていくのは、『別段、問題にならないマンガ』なんですよ。より問題のあるマンガは、数は減らず、地下に潜っていくと思うんです」
「そのマンガをゲットした時の喜びは、現物をゲットできた喜びと、さらにご禁制のものをゲットできたってことの喜びがプラスされると思うんです。それは、どうなんでしょうか」と語っていた。
【関連記事】
伊集院光がTwitterを始めたワケとその弊害
伊集院光 「航空会社のウソを暴く」
伊集院光 「品川祐と矢口真里とブームの終わり」
「今、重要な問題として成年マンガに規制を入れよう、みたいな動きになっているじゃない。『非実在青少年』っていったかな。小学生っていう設定、または小学生にしか見えない青少年が、そういった行為をとか格好をしてはいけない、みたいな議論をしているじゃないですか」
「凄いな、っと思うのは規制する側は規制できるって思っているけど、『(名探偵)コナンは、何歳なの?』とかっている質問に、明確に答えられるのかってことじゃないですか。格好は小学生だけど、中身は高校生っていう設定ですよね。あと、不思議なメルモちゃんが、オトナになった状態はどうなるの?キャンディーを飲んでオトナの姿になったのなら、戸籍なんか無いわけじゃないですか」
「ああいう、成年マンガを規制している人たちは、明らかに子供を性的対象としたマンガを規制しようとしているんだろうけど、まさか子供に見せるべきマンガと考えている手塚治虫先生のマンガ(不思議なメルモなど)とかが、関係しているなんて思ってもみないで、成年マンガを叩こうとしているんだと思うよ」
「皆さんお馴染みの『おじいさんは一年生』ってマンガがあるじゃないですか。原作・武論尊、作画が西岸良平ですよね。もうこの異色の取り合わせのマンガで、『おじいさんが一年生なのかどうか』なんていうのは、そういう規制しようとしている人たちが判定することじゃねぇよって、僕はスゴイ思うんです」
さらに、伊集院光は以下のように語っていた。
「法律の細かい条文で区切っていくと、本来は取り締まりの対象としないマンガがどんどん引っかかってくるし、あとはそういう細かい条文を決めないで規制していくと、その時の規制している連中の工口センスでどんどん決められていくんだと思いますよ。それは冗談じゃないですよ」
「僕のような、ノーマルな人間で、コタツの脚を半分肛門に入れて出し入れすることや、コードで胸を縛ることにしか興奮しない人間だったら、マンガにコタツが出てくるのに大反対するでしょうしね。そんな僕のような識者が、毎回担当になるとは限らないからね」
「『ドラえもんの静ちゃんが入浴していてキャーっていうのは、いかがわしいです』なんていう母親が担当になる可能性もあるからね。そうなれば、スゴイ大変じゃないですか」
「あと、危険だなって思うのは、こういうことを政治家が言うと、言ったもん勝ちみたいなところがあるんだよ。だって、こういう問題でテレビで反対か賛成かって議論になったとき、タレント業や政治家をやっているような人間が『規制には反対です』って言ったところで、好感度や票が上がることなんて、一切ないですよ」
「そうなると、『賛成すればするほど、健全』ってイメージが付いていくじゃないですか。だから、こういう条例案とか法案が提出されると、スゴイ止まりづらいじゃないですか。俺の場合、『(条例に)反対の立場で取材や出演をして下さい』って言われても、事務所はその仕事を受けないと思いますよ」
「おかしいなって思うのは、『みんながみんな見て、ヒドイと思うマンガ』っていうのは、確かに存在していると思うんですよ。でも、それに規制をかければ存在しなくなるとか、存在しているから表現の自由を規制して良いのかって考えると、それは別の問題だと思うんです」
「あと、みんな悪知恵が働くからね。どうしてもそういうマンガが描きたい人は、設定を"18才以上"ってことにして描き続けるし、たとえ規制を強めて裁判なんかをして出版できないようにしても、ペンネームを変えたり、行方をくらましたりして、また描いてくると思うんです。本当に『イヤなものを創りたい』ってエネルギーには敵わないと思うんですよ」
「そうなると、『規制に引っかかるかどうかのボーダー』上にいる人たちは、表現を緩くなんかするだろうし、そういった人たちは描かなくなると思うんです。つまり、その規制で消えていくのは、『別段、問題にならないマンガ』なんですよ。より問題のあるマンガは、数は減らず、地下に潜っていくと思うんです」
「そのマンガをゲットした時の喜びは、現物をゲットできた喜びと、さらにご禁制のものをゲットできたってことの喜びがプラスされると思うんです。それは、どうなんでしょうか」と語っていた。
【関連記事】
伊集院光がTwitterを始めたワケとその弊害
伊集院光 「航空会社のウソを暴く」
伊集院光 「品川祐と矢口真里とブームの終わり」
同番組の過去記事
| トップページへ |