ミニ特集:人種について考える本
『人種は存在しない 人種問題と遺伝学』
『レイシズムとは何か』
『イギリスにおけるマイノリティの表象 人種・多文化主義とメディア』
『人種とスポーツ 黒人は本当に「速く」「強い」のか』
『民族という虚構』
『人種は存在しない 人種問題と遺伝学』
バートランド・ジョルダン 中央公論新社
●「黒人用」として認可されてしまった医薬品バイディルのたいへん困った構造的問題をはじめとして、「人種」ファンタジーが科学言説と相俟ってしょーもないことになってしまう懸念について、遺伝学者の立場から丁寧に語りかけてくる一品。
コネタとして紹介できる部分は少ないので残念だけど、正座してじっくり拝読したいおすすめの一冊。
その後の研究報告 ↓われわれのDNAには、どの世代にも50ほどの新たな突然変異が現われると推定されている。
犬のDNAにある二つから三つのマーカーを分析すれば、その犬の犬種を99%以上の精度で言い当てることができる。
一卵性双生児は、誕生時に全く同じ遺伝子をもっているが、次第に再編が生じ(特に免疫系ができあがるとき)、これが遺伝的および生理的に顕著な差異を引き起こすことがある。
【2021年1月 LiveScience】
— 科学に佇むサンクコスト (@endBooks) 2021年2月5日
実は、一卵性双生児のDNAは100%一致するものではございませんhttps://t.co/Qq9HT5X0L3
👶🧬👶
エピジェネのみならず、卵割後に折々生じる遺伝子変異が平均5つくらいあって、そのぶん一卵性でもそれぞれに DNAが違ってるんですよ
この『人種は存在しない』の遺伝学者さんは、遺伝研究から見た自閉症問題の本も著しています。
『 自閉症遺伝子 見つからない遺伝子をめぐって 』 ベルトラン・ジョルダン
”以前は「identical twins 同一の双子」と呼ばれていたが、「monozygotic twins 一卵性双生児」になってきている。「同一」と言うにはほど遠いからだ。” http://t.co/1CKeC7R8aL 『エピジェネティクス操られる遺伝子』R.フランシス
— 科学に佇む一行読書心 (@endBooks) 2013年9月11日
『レイシズムとは何か』
梁英聖 ちくま新書 筑摩書房
●日本の制度設計のクソさについて、容赦ない切り込みが炸裂する強烈な一冊。
言論荒野ですさむネット風潮の中、本書の評価が高いことに、少し救われる思いがする。
こちらで紹介
『レイシズムとは何か』
『イギリスにおけるマイノリティの表象 人種・多文化主義とメディア』
浜井祐三子
● 「新しい人種主義」差別の世界では、マイノリティはマジョリティのふりをしても全然ダメだったりしてげっそり!
報道の中にあらわれる偏見をグリグリ炙り出した労作。
『98%チンパンジー 分子人類学から見た現代遺伝学』
ジョナサン・マークス 青土社
● 遺伝学から見たら人種言説ってダメダメやん!的な、ちょっと荒っぽいとこもある科学者の立場からのツッコミ本。
紹介ページ
『98%チンパンジー 分子人類学から見た現代遺伝学』 ジョナサン・マークス
おまけ
実は地方特有の顔付き自体は細かく分類されていて、きちんと名称が付いてるんだよな。
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
これ意外と面白くて好きなので一つずつ紹介していきます。
1.Yakonin(役人)
日本各地で見られるが、主に関東から東北にかけて見られるフェノタイプ。チベット系要素と関連している可能性があり。
続きます... https://t.co/mK1YF94veO pic.twitter.com/oLO4wiE1vy
身体的特徴
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
黄色から茶色がかった肌、髪は粗めでまっすぐからウェーブがかかっている。身長はやや低めから中くらいの大骨格で痩せ型。突出した長い鼻を持ち、鼻先が広いことがある。顔は細長く、口は小さめで、目はアーモンド型が多い。
有名所で行くと安倍晋三や小池百合子がこれに当てはまると思う。
2.Choshiu(長州)
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
満州朝鮮系の変種。日本の長州藩にちなんで名付けられた。かつては中国、朝鮮系の貴族の間で一般的だったが現在では主に日本で見られる。おそらく貴族階級の結婚で女性の華奢な特徴が選ばれて発達したと思われる。主に日本海沿いで見られるが、日本全域もしくは韓国でも見られる。 pic.twitter.com/9S8fUNUAxI
身体的特徴
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
肌は明るい黄色から茶色がかった黄色、髪は粗くまっすぐで、身長はやや低めから中くらい。大骨格で痩せ型。鼻は軽度に軟鼻型、時には凸型。顔は細長く、口は小さく、目は斜位で、内眼角ヒダを伴うことが多い。
3.Chikuzen(筑前)
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
九州の北半分で最も一般的なフェノタイプ。武士階級で多く見られ、日本列島全体で時々見られる場合がある。
身体的特徴
黄色みがかった明るい茶色の肌、粗くまっすぐ、時にはウェーブのかかった髪。顔の高さは低く、浅いことが多い。口は大きく顔立ちががっしりしている pic.twitter.com/ATq8vzuLaU
4.Satsuma(薩摩)
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
日本と韓国の南モンゴル型で中央アジアの影響を多少受けています。日本で最も人口の多いフェノタイプであり、鹿児島、四国、本州の太平洋側に多く見られる。また琉球諸島と韓国の南海岸にも時々見られます。 pic.twitter.com/PQIukLD0oc
身体的特徴
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
黄色がかった明るい肌、時には中程度の茶色い肌で髪は粗く、時にはウェーブが見られる。背が低く顔は幅広く、平たい鼻を持つ。頬骨が目立つ特徴あり、口が広く蒙古ひだがよく見られる。
5.Ishikawa(石川)
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
本州の石川地方にちなんで名付けられた。本州の中部から東北にかけて最も一般的なフェノタイプ。
身体的特徴
黄色みがかった明るい茶色の肌、真っ直ぐからウェーブのかかった髪。顔は適度に短く、真っ直ぐで浅く、顎は弱い。目は比較的大きく頬骨は軽く突き出ている。 pic.twitter.com/CtQgKyIGBy
6.Aoshima(青島)
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
主にアイヌ民族で見られるフェノタイプ。南サハリン、カムチャッカ、本州、千島列島、琉球諸島で時々見られます。
身体的特徴
明るい茶色の皮膚、顔は幅広く低く顎が重く眉が太い。体毛は濃く周囲の集団とは著しく異なる。額は傾斜しており、顎の突出は軽度。 pic.twitter.com/MHjNJzuHki
ここから下は情報が少ないため端折ります。
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
7.Ryukyuan
琉球諸島で多く見られるタイプ pic.twitter.com/NYwWb2C7kH
8.Okayama pic.twitter.com/NT6wcZznKb
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
岡山のノブ感がすごい。、
— none (@Wreckage_) 2024年11月20日
8.Koshi pic.twitter.com/qWqVKP5Xvg
— しこまる (@eromangaosusume) 2024年11月20日
『ミニ特集:遺伝の科学とエピジェネティクス本』
『ミニ特集:ヒト進化研究についての本 海外その3』
『ミニ特集:ヒト進化研究についての本 海外その2』
『ミニ特集:ヒト進化研究についての本 海外その1』
『ミニ特集:ヒト進化研究についての本 日本 その3』
『ミニ特集:ヒト進化研究についての本 日本 その2』
『ミニ特集:ヒト進化研究についての本 日本 その1』
『ミニ特集:偏見・差別・スティグマ・ステレオタイプ その2』
『ミニ特集:偏見・差別・スティグマ・ステレオタイプ その1』
『ミニ特集:社会心理学な本 その4』
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