幻燈日記帳

認める・認めない

そしてそっとクイズを出す

印税って知ってるかい。詳しく説明する気はない。気になったならば検索してみてほしい。ミュージシャンの大切な収入源であり、究極のあぶく銭であるこの印税。その印税は2月、5月、8月、11月の末に振り込まれる。該当の月の末にもなると明細が届くので、そわそわしながらうなされるかのようにポストと部屋を行ったり来たりするミュージシャンもいるそうだ。ともかく、印税が入った。ドラマもやった!映画もやった!からめちゃくちゃ入ってるっしょ、と思ったけどどうやらまだそのあたりは振り込みの対象外(もしくは夢を見すぎているだけかもしれない)のようでめちゃくちゃ堅実な額が口座に振り込まれるに至った。早く楽になりたい。どうしてこんなに国保、住民税、年金は高いんだ、それに消費税まで上がるなんて正気じゃいられねえズラよ〜。

昼間に起きて伝承ホールへAマッソの単独を見に行った。Aマッソは今のようにお笑いを見に行くようになるきっかけになったコンビ。中学からの友人の松本くんに教えられた動画(Aマッソコント「出ろよ」(公式 CH) - YouTube)を見て即ハマり、最初に見に行った新宿バッシュのライヴでランジャタイや街裏ぴんくさんなんかを初めて見てまたさらに衝撃を受けたのだった。初めて見るネタの数々、まいどまいどこれしか言えなくて恥ずかしいのだけど頭がシビれた。まだ大阪公演が残っているので多くは話せないけれど、毎回、爆笑しながら大いに感動するのだ。

伝承ホールの前の席にテレビ東京の佐久間宣行さんがいらした、と気がついたのは終演後だった。「青春高校、毎日楽しみにしてます」「豊洲PITも見に行きました!」(終演後、豊洲PITから勝どき駅まで歩いたのがなんともエモかった。大きな橋を渡ると潮の香りが鼻をつくのだ。)と伝えたかったけれど、タイミングが合わず断念。終演後Aマッソのおふたりにご挨拶をする。

冒頭で印税の話しをしたのはわけがある。レコードを作ったあとの収入で欲しかった高いレコードや、新しいCDを買うのが最高のご褒美なのだ。今回のご褒美として買ったのがフリッパーズ・ギターの「ヘッド博士の世界塔」だった。妙な機会があって1度だけ、ヘッド博士のアナログを実家の部屋で聴いたことがあったのだけど、その時の感動が忘れられず、いつかは買うぞ、と思い過ごしてきました。何度も、たくさんの人が、口にした言葉「ほんとのこと知りたいだけなのに 夏休みはもう終わり」を信じて8月が終わってしまう前に店に飛び込んだのだった。今まで買ったレコードの中で比べようがないぐらい高額のレコードだったけど、ココナッツディスクのポイントカードをめいっぱい!14枚も使って買った。矢島さんが「行くべき人のところに行った」と言ってくれて、部屋で聴いて感動したあの日が救われた感じがした。そうして針を下ろす。何度も聴いたアルバムのレコードをオーディオの前でじっくりと聴く。いろんなことを思い出すだろう、と思ったのだけど、不思議と「こんなにギターとベースのアルバムだったのか」と新しい発見ばかりに目が行った。儀式のように窓を開けると、8月と9月の境目というのはなにも時間のながれというだけのことではない気がしてくるじゃあないか。