今日は、
フリーランスの方が海外で働くためには?
ということに関してお話ししていきたいなと思います。
前回の補足:自分で会社を設立した場合
ちなみに前回、「シリコンバレーで働きたい方はフリーランスにならない方がいいですよ」というお話をしたんですが。
この前回のお話は、アメリカの場合は、就労ビザのH-1Bを取得する際の条件(コンピュータサイエンス系の学部で4年、あるいは実務経験で6年)を満たすためには、会社に所属して働いてないフリーランスの方はちょっと信頼性が欠けるので、審査に通るのは厳しいですよ。
なんていう内容でした。
そういったお話をしたら、
じゃあ自分で会社を設立して、その会社で働いたということで(実務経験を)証明するというような形はどうか?
というご質問をいただきました。
でも、単に会社をつくって「自分が社長兼プログラマーとして働いてました」なんて言っても、移民局側は、その会社が創業してから何年くらいビジネスをやってるのか、売り上げや働いている社員の数はどれくらいなのか、ということも簡単にチェックできます。
なので、自分で設立した会社で社員として働くことで実務経験の年数条件を満たしたとしても、そのビジネスを軌道に乗せたことを証明できないと厳しいので、やっぱり審査に落ちる可能性はありますね。
ということで、その辺は気を付けていただいた方がいいのかなと思います。
アジアで働くという選択とその方法
とは言え、前回の内容はあくまでアメリカのケースで、例えばアジアなどでは条件が異なってきてフリーランスの方でも働ける可能性がありますので、そういった場合にはまぁ関係ないのかなと思います。
アジアって魅力的な国が結構あると思うんですよね。
私も今はアメリカで働いていますが、物価の安いアジアで働きながらセミリタイア的な暮らしをしてみてもいいかなぁなんて実は思っていて、現地に調査行ったことがあるんですよ。
私が行ったのは、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナムですが、これらのアジアの国々で働く方法を、簡単にご説明したいと思います。
(金額などの正確な数字は、それぞれ皆さんの方でwebなどで確認してくださいね)
マレーシア
マレーシアでフリーランスとして働かれている方って結構いらっしゃるのですが、マレーシアってビザが取りやすいんですよね。
例えばMM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)ビザ(※)というリタイアメントビザがありまして、50歳以上の方は、50万リンギット(約1000万円)の資産と月額1万リンギット(約30万円)の収入があり、ある程度の金額をマレーシアの銀行に入れておけばビザがおりるんですね。
(50歳未満の方だともうちょっと金額が上がります)
なのでその制度を使ってビザを取ってしまって、マレーシアでフリーランスとして日本からの仕事を受託するとかという形ですと、マレーシアは物価も安いので非常に良い暮らしができるんじゃないのかなと思います。
(マレーシアは英語も使えますし、日本人の方も多いですし、食事も非常に美味しいです!)
(※)2021年1月現在MM2Hビザは申請一時停止中
タイ
タイは、年齢が若い方はちょっと厳しいんですけど、50歳以上の方だと80万バーツ(約300万円弱)をタイに預金しておけば、もうそれでリタイアメントビザが出るんですよ。
50歳未満の方だと、タイランドエリートという長期滞在プログラムがありまして、これは例えば5年間滞在したい場合は50万バーツ(約200万円)、10年間の場合は100万バーツ(約400万円)、20年間の場合は214万バーツ(約700万)+年会費といった金額を収めると、長期滞在が可能になるというものですね。
ただ、こういったプログラムはいつどうなるか分からなくて、例えば20年間滞在できると言っても、政策が変われば一気に変わってしまうこともありますし、100%可能かと言うとそうではないんですけどね。
フィリピン
フィリピンは、35歳以上であれば、2万ドル(約300万円)の金額を入れておくことでリタイアメントビザが取得できるという感じですね。
シンガポール
シンガポールは、シンガポールで会社を設立してその口座に10万シンガポールドル(約800万円)ぐらい資本金として入れておけばビザが出るというような形かと思います。
ベトナム
ベトナムは結構ビザ取得が厳しいんですが、ベトナムに行きたい方がよく選ぶのは日本語教師ですね。
ベトナムって日本語学校が結構たくさんあって、日本語教師の需要がめちゃくちゃあるんですよ。
他のアジアの国って日本と仕事するときは英語で仕事するのですが、ベトナムではベトナム内にある工場でも日本人の方とは英語を使わず日本語で仕事するんですね。なので日本語を習いたいベトナム人の方ってすごい多くて、日本人も好かれていて雰囲気も非常にいい国です。
それもあって、日本語教師としてビザを取得してベトナムに住むという方が結構いらっしゃるんじゃないでしょうかね。
でも日本語教師として1週間毎日8時間仕事しなければいけないかっていうとそうでもなくて、例えば1週間に1、2回でも日本語教師やって、その他の時間はフリーランスで働くということもできないこともないんじゃないのかなぁと思います。
といった感じで、フリーランスの方はアメリカのビザを取得するは結構厳しいんですけど、アジアの国とかだと金額を積んだりすれば簡単にその国で住めますので、「フリーランス=海外で働けない」ということではないのでぜひいろんな国を見てみてください。
アメリカはやっぱり物価も高いので、仕事を得られてもいい給料でないと結構苦しいんですよね。
シリコンバレーと言っても、給料が高い企業ばかりではないですからね。
でもアジアの方って物価がめちゃくちゃ安いですよね。
なので例えばフリーランスとして働くにしろ、アメリカの高給な企業ほど稼がなくても結構いい暮らしがアジアではできますし、「アジアで働く」っていうのは結構いいんじゃないのかなと思います。
ご家族がいる場合はよく考えて
ただ、ご家族を持たれている方ですと、お子さんの教育とかがやっぱり気になりますよね。
どこのアジアの国でもインターナショナルスクールはあるのですが、インターナショナルスクールってやっぱり高いんですね。
企業の駐在員のお子さんたちが行くのがインターナショナルスクールで、そういった方たちに対してはそのための教育費が会社から支給されたりするわけで、要はお金を持ってる方のお子さんが行くのがインターナショナルスクールなので金額は結構高めになるんですよね。
(例えば小学生だとしても年間100万円以上かかったりもします)
つまり、ある程度資金が貯まっている人とかでないと、ご家族で移動するっていうのは結構厳しい環境ということは知っておいた方がいいと思います。
日本の企業に勤めて駐在として行く(=全てに補助が出る)場合とは異なりますし、物価が安いとは言えやっぱりお給料は低め(=お金が貯まりにくい)なので、ご家族やお子さんがいる方はそういった点も含めて考えてください。
おまけ:アジアの面白さ
ということで、フリーランスの方はアメリカ以外の国、アジアの国とかも結構可能性があって面白いんじゃないかな~。
私もいつかそういったアジアの国に行って過ごしてみたいとは思ってます。
あと、アジアのどこかの国にもし住むことができたら、そこからアジア内の他の国ってフライトですぐ行けちゃうんですよね。
例えばマレーシアに住むと、タイやシンガポールは飛行機で1~2時間、インドネシアでも2~3時間といった感じで、土日にちょっと日帰りで遊びに行くとかで他の国も体験できちゃうので、アジア中旅したりとか結構面白い生活ができるんじゃないかなと思います。
なのでそういった面白さも含めて、アジアのどこかの国にフリーランスとして行くことできたら楽しみ方も結構増えますので、それらの国もご検討されるといいんじゃないのかなとは思います。
ということで、ちょっとシリコンバレーとは関係ないんですが、私も結構アジア情報とかは知っているので、もしご興味あればそういったお話も今後していこうかなと思います。
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酒井潤
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