今日は、

シリコンバレーで働きたいのであれば
フリーランスにはならない方がいい

というような話をしたいと思います。

これは「フリーランスの方が悪い」と言っているのではないのですが、アメリカで働くためにH-1Bビザを取得するには、(例えばITエンジニアであれば)コンピューターサイエンスの学部で4年、あるいは実務経験が6年といった条件を満たさないとダメなんですね。

そして実務経験の場合は、どんな企業で働いてたかといった資料を提出する必要があります。

そういった時に、フリーランスという状態だと会社に所属していないので、その方の信頼性を確実に確かめる方法っていうのがないんですよね。
例えば私の場合はNTTドコモで働いていたので、移民局側も私がそこに所属していたといった情報は簡単に調べられます。
(逆にフリーランスはそれができないので)審査が通りにくいんじゃないのかなと思います。

フリーランスでやっていたとしても、実務経験6年ありますって言えることは言えるんですけど、やっぱりそれはアメリカの移民局側の人がジャッジすることなのでね。
その方にものすごいITのスキルがあって、フリーランスでかなり稼がれているという場合であっても、やっぱり信頼に欠けるというところがあって、ビザの申請が通りにくいという話を聞いたことがありますし、実際そういう方で申請が通った例を私は見たことがありません。
そういったやっぱり信頼されにくいという意味でフリーランスをするのはやめた方がいいということですね。

今もしフリーランスでやられている方が、今後シリコンバレーに行きたいっていうのであれば、いったん会社に就職して、そこで実務経験を積んで、移民局側のジャッジで怪しまれないようにするというのがいいと思います。

アメリカにH-1Bビザで来た後に永住権(グリーンカード)を申請できるんですが、グリーンカードを取った後にフリーランスになるということも全然できますので、もしシリコンバレーに来たいという方は、いったん企業に勤めるというのもありなのかなと思います。


ここで(一般論として)フリーランスの話をするとですね、日本のフリーランスってだいたい6割くらいの方が年収200万以下、2割くらいの方が400万以上稼いでるって言われてるんですね。

フリーランスになった方がいいみたいな雰囲気が日本には多少あると思うんですよ。
大企業で働いてもリストラされるし、フリーランスになった方が自分のスキルも伸ばせるし、年収に上限がないし、といった理由でフリーランスをやった方がいいとすすめる方もいらっしゃるんです。
でも意外と(上で書いたような)統計データを見ると稼げてる方が少ないので、その辺は皆さんもしっかり考えた方がいいんじゃないのかなと思います。

そもそもフリーランスでやっていくって結構大変ですよね。

一つの仕事を取っても、次の仕事は自分で取りに行かなきゃダメですよね。
例えば、自分はちょっと営業が嫌いで、本当はプログラムをガンガン書いて稼ぎたい、だからフリーランスやるんだって言ってフリーランスになったとしても、営業ができない方はやっぱり仕事を取ってこれないんですよね。
フリーランスって要は個人社長ですので、プログラムも書くし仕事も取ってくるし、それらを全部一人でやらなければいけないのが大変かと思います。

いったんどこかの企業から大きな仕事を得て、それをメンテナンスするような形で継続して働けるという口を見つけたら結構安定してくるとは思うんです。
でも小刻みに、例えばクラウドソーシングなどでちょこちょこ仕事を取って月20万稼ぐとかだと、その月は大丈夫だけどその次はなかなか稼げないとかいうこともあります。
なので、フリーランスだと(プログラムを書くだけでなく)安定的な収入を得られるようなことも考えていかなければいけないわけで、それも含めてやっぱり大変なのかなと思います。

(そんな大変な状況でも)フリーランスだとやっぱりほとんどの方が稼げなくて、本当に一部の方がめちゃくちゃ稼いでるんだけなんですよね。上限がなくバンバン稼いで何千万、人によっては年収1億、というフリーランスの方もいらっしゃると思うんです。でも、みんながそこまでいけるといったらそうでもなく、先ほど言ったように6割ぐらいの方が年収200万以下なので、その辺りは考えてみるといいんじゃないかと思います。


一方、もしフリーランスになられて、年収1億とか稼げるレベルになるとしますよね。
そうなった場合には、アメリカにEB-5ビザという投資家ビザ(90万USD以上の投資で永住権取得可能)があるので、結局は2億円ぐらいキャッシュ持っていれば簡単にビザが取得できるんですよ。

アメリカにそのくらい投資をしてもOKというような方がいれば、そこまで稼げばアメリカに来るっていうことできますので、フリーランスでバンバン稼いでお金を貯めてアメリカに投資をしてビザを出してもらうっていうのもひとつの手です。

ただそこまで行くのは一部の人ですよね。
2億って言っても、税金とかで取られますので、2億キャッシュとしてないとダメなわけで。
だいたい4億円くらい稼ぐと、税金を取られた後のキャッシュが2億円で、それをすべてアメリカに投資することになりますが、それができる方はいないと思うんですよね。

ある程度は日本にも資金を置いたり、自分の生活のことも考えて資産を分配したり、投資を分散したり、ということになると思うんです。
つまり、2億円ぐらいキャッシュをためててこっちに来るっていうこともけっこう大変なので、その辺はみなさんも考えてください。

といったように、フリーランスとしてトップレベル、ピラミッドの頂点を狙ってから投資家ビザでシリコンバレーに来るっていう手もまぁあるんですけれど、でも、2億円ぐらい稼いだら多分皆さんシリコンバレーなんか興味ないんじゃないかなと思います。
日本で2億円くらい稼いでいい暮らしする方がいいのかなと思いますので、こういうのはごく一部の人の例なのかなと思います。

ということで、もしフリーランスに今からなろうかなと悩まれてる方で、シリコンバレーに来たい場合にはフリーランスはやめといた方がいいというのが私の個人的な意見です。

未経験者の方などがフリーランスである程度経験や実績を積んで他の会社に転職するためとかそういった目的だったらいいんですけど、「フリーランスで極めていこう!」という場合だとシリコンバレーへの道は可能性が途絶えてくるよっていうことで、その辺りは皆さんも気をつけていただければなと思います。

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酒井潤

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