Chromebookを使いこなす|使い倒す2025

2025年の「裏目標」として、Chromebookの業務内への再導入がある。目標というにはパーソナルすぎるので、年初の目標として挙げることはしなかったが*1、普段の仕事をどこまでChromebookで賄えるか、というチャレンジを2025年を通してやってみたい。

以前試してみたことがあったが

まだChromebookが出たばかりの2018年頃だったかに、業務の大半をChromebook*2に置き換えようと画策したことがある。結論を先に言えば、ハードウェアのスペックの問題で挫折したのだが、開発という仕事でどうしても必要となるマシンパワーを、当時はクラウドなどで補うことが難しかった*3。

racchie.hatenablog.com

今でこそ、安価でマシンパワーのリソースを外部に「出す」ことも可能で、選択肢も多いが*4、Chromebook自体もスペックが上がり、開発用途に供してもそれなりのパフォーマンスを出せるのではないか、と考えた。具体的に言えば、「Chromebook Plus」の存在である。

仕事上、Webアプリの開発が多いので、WAP(Webアプリケーションサーバ)を調達する必要があり、そのためにDockerを利用している。これがローカルリソースを必要としてしまう。CPUはそこそこハイスペックのものが必要で、通常ミドルレンジのChromebookで採用されているCeleronレベルでは役不足である*5。いわんやArm系CPUをや、である。Arm系CPUがダメでIntelが良い、ということではなく、あくまでも開発をするのであれば、ということなので、勘違いのなきよう*6。そして、CPUだけでなく、メモリも割と潤沢にほしいのだ。

「だったらわざわざChromebookなど選ばず、普通のWindowsでいいじゃん」となってしまうし、実際のところその通りだと思っている。切り替えを画策していた頃も思っていたし、実際に投稿でも書いているのだが、『初心者にはオススメできない』のである。

racchie.hatenablog.com

学校などのGIGAスクール構想でChromebookを使っており、初心者にも優しい、とは謳っていて、それはそれで事実だが、アタマの柔軟性の高い子どもたちにとってはChromebookからWindowsなりMacなりへの移行は容易であり、我々のような昭和の残渣にとっては、簡単にことを済ますならWindows一択なんである*7。

それでもあえてChromebookを選ぶのは

言ってみれば、一度経験した茨の道をもう一度歩こうとしているのだが、何故なのか。いや、そんなの簡単ですよ。Chromebookはやっぱり魅力的だから…、と言いたいところだが、結局Mなんですよ(笑)。

エンジニアという仕事柄なのか、やってみようと一度挑戦したことで失敗していると、再チャレンジをしたくなってしまうのだ。傍目にはマゾだとしか思えないだろうが、やろうとしている本人にはそれなりに勝算があるものだ。ま、それで失敗しても誰も困らないしね。

計画

Chromebook(ChromeOS・以降ChOSと略す)はLinuxベースのOSではあるが、コア部分を自由に触ることができないため、仮想環境としてコアとは別のLinuxを動かすことができる。WindowsでいうところのWSLと同様の概念だ。その中で更にDockerという仮想環境を実行させるのか、開発単位ごとに仮想マシンを実行させるのか、実際の挙動を見てみないとわからないが、そんな感じだろう。これがChromebook Plusを導入する流れである。

もう一つの流れとして、普段遣いのPCをどこまでChOSで置き換えられるか、という、以前もチャレンジしていたことのリベンジである。これにはPlusのようなハイスペックタイプは必要なく、むしろ今自分の目の前にあるような、エントリーモデルクラスのものが望ましい。

racchie.hatenablog.com

実は昨年くらいから徐々に挑戦しているのだが*8、使えば使うほど、制限と可能性という相反した概念が更に利用意欲を掻き立てている。

Windows/Macは不要なのか?

ここまでの内容を読むと、あたかも全てをChromebookで賄おうとしているような書き方ではあるが、実際に全てをChOSで置き換えることは絶対に無理である。すでに経験済みなのでわかる、とあらかじめ言っておくが、IT系メディアがどんなに喧伝しても、Windowsの牙城は崩せない。ChOSごときでWindowsの代わりを務めるなんて無理である。

ここまで書いていないことだが、ChOSに切り替えるのは外出時に持ち出すためのPCのみである。自宅のメインPCはWindowsだし、Macもスマホアプリ開発のためには必要だ*9。

外出先での起動時間や処理待ち時間はできるだけ減らしたいので、ChOSのムダのない起動時間や処理待ちの少なさ*10は外出用PCとしては最適と考えている。

使い勝手の違いを吸収できるのか?

当初考えていた、全てをChOSに置き換えるという計画は、OSによる使い勝手の違いを考えなくてもよいという考えに基づいているのだが、実際にはそれほど気にならなかった、というのが正直なところである。もっとも、俺自身は、いわゆる「ウィンドウマネージャ」の違いで戸惑うことはないし*11、ChOSの特色でもあるが、基本はブラウザであり、アプリも導入できるが、スマホと同じような使い勝手になるので、ルックアンドフィールも違和感なく使えるようになっており、戸惑うことはなかった。

そう考えれば、自宅のPCと外出用PCのOSが異なっていても問題はない。違いがあるとすれば、アプリによっては、例えばWindowsと同じアプリでも機能が制限されていたりとか*12、最悪インストールできない、ということも起こるのだが、俺の利用シチュエーションにおいては問題がない。

総論としてのまとめ

ChOS自体が、2018年当時からは進化しており、ハードウェアの進化と相まって、より多様なニーズに対応できるようになったのが今のChOSやChromebook界隈なのではないだろうか。

だからこそ、当時できなかったことができるようになった、と考えるほうが腑に落ちるし、ムダなチャレンジだとは思わない。もちろん、読者諸氏にとっては「またつまらんことを…」と思うだろうが、仕方ないです。こういう性分なので。

今後の予定

2つの流れがあったが、開発用PCのリプレースは少し先の予定。手元にある、Ideapad Duetを、どこまで使いこなす(いや、むしろ使い倒してしゃぶり尽くす)ことができるのかをまずは進めていく。

ブログ投稿については、Ideapad Duetしゃぶり尽くし編の前に、過去の(はてブロ以前の)ブログの転載をしてから、しゃぶり倒していく予定。

乞うご期待。

*1:思いついたのも年明けだったので、というのが本当の理由だが

*2:正しくはChromeOSがインストールされたPCなので、Chromeboxも含んでいる

*3:費用をかければ多少は補えたはずだが、一番カネを持っていなかった頃の話だ…

*4:ただし、海外のサービスが主なので、円安による為替差益でそこそこの費用にはなってしまう

*5:スペック上問題なく動作することと業務に耐えられるかは別問題

*6:実際にこの投稿の元ネタもArm系CPUを積んだChromebook(Ideapad Duet)で作っている

*7:Macでももちろん構わないが、話がややこしくなるのでやめておく

*8:Ideapad Duetをもっと有効活用せねば、と思い立って使い込んでいる

*9:正直そのためだけに持っているのももったいないとは思い始めているが

*10:実際には処理待ちは頻繁に発生する。特に今使っているIdeapad Duetは、アプリ起動にかなりの時間を要している。我慢できる範囲内ではあるが、ちょっとイラッとする。

*11:長年いろいろなOSやWMを試しており、大体使いこなせている

*12:わかり易い例がMSOffice

「主体性」ということ

タイトル通り、「主体性」について少し論じてみたいのだが、1/3は自分用(研修用)備忘録として、1/3は自戒を込めたメッセージとして、そして残り1/3は単なる愚痴として、記録に残しておく。

続きを読む

仕事論:でもしか

子供の頃の夢は教師だった。今は別になりたいとも思っていないが、毎年期間限定ではあるものの新人研修講師の仕事をしており、結果としてその夢は叶ったことになる。

続きを読む

常識と非常識の狭間

毎年新年の初詣は行く場所が決まっている。

続きを読む

2025年の目標

あけましておめでとうございます。本年も何卒ご贔屓のほど宜しくお願い申し上げます。

毎年、年末に総括をして年明け*1に目標の設定をしています。初笑いついでにお付き合いのほどを。

振り返り:2024年の目標について

racchie.hatenablog.com

2024年の目標を再掲します。

  • 覚えたいこと
  • オウンドコンテンツ拡充
  • 仕事獲得について

毎年のように、それぞれについての振り返りから始めます。

「覚えたいこと」について

正直言うと、「覚える」という行為自体がキツくなってきています。言うまでもなく、年齢のせいだと思っていますが、必要のないことを無理やり覚えることが難しくなってきました。例えば、コロナウィルスの変異型と現在流行中の型とか、異常気象を引き起こしている現象名とか*2。

ただ、興味のあることは今でも覚える意欲もあるし、そこそこ覚えています。Flutter/Dartで覚えた「Nullセーフティ」の概念は一応理解しています。もちろん実践できるかと言われると微妙ですが、普段のプログラミングで*3多少意識はしていたりします。

また、昨年の目標の中で書いていた「リキャップ*4」は、意外ときちんとやっていたりします。覚えることがキツくなっている、というコトは、忘れることも多いという裏返しでもあり、要は脳の記憶の仕組みが衰えつつある、ということなので、どうしても以前学んだことが欠落することも多く、記憶の再定着を含む再学習は欠かせません。

今後は主にリキャップがメインになっていくのでしょうが、新しい何かを学ぶことも記憶の仕組みを活性化させるためにも必要です。今年も性懲りもなく「アレ」を覚えるつもりです(笑)。

「オウンドコンテンツ」について

半年以上ブログ更新をサボっておいて拡充もなにもないし、言い訳もできませんが…。

ブログについて

年末の総括でも触れていますが、昨年はそもそもインプットの少ない一年だったので、ブログにするネタもなく、投稿もしなかった、という言い訳は一応しておきますが、本当に何もない一年でした。ブログにできない危険なネタすらほとんどなく、ただ生きてただけのような、とは言い過ぎか。

平和だった、と言えばそれまでですし、そんな生活をしたい、と思っていましたし、もっと言えば、「世界はそんなに平和ではなかったのだから、もっと世界の動きに耳を傾けるべき」と言う声すら聞こえてきそうですが、私一人で出来ることは限られています。できることはします*5が、できないことはしないし約束もしません。

ブログ以外の情報発信について

会社のHPは昨年の年明けだったかにサクッと作ってみました。そういえばその経緯とかバックグラウンド技術とかについて何も記録を残していませんので、コレはブログに譲るとして。

他の「イマドキ」な情報発信は結局なにもしていませんし、計画も止まったまま、という状態です。気が向いたら&時間が取れるようになれば計画を進めていきますが、今の気持ち的には優先度が低いです。

アプリ開発について

「個人向け」かどうかは別にして、一応プロダクトとしてアプリを一つリリースしています*6。そもそも、「オウンドコンテンツ」と言う話はマネタイズに関わる話なので、このアプリを販売するところまでこぎつけて初めてアプリ開発業務が自社コンテンツとして成立することになり、そういう意味ではまだ道半ば、という感じでしょうか。

ただ、リリースするネタはできているので、あとはリリースするだけ、と考えれば、今年の目標としては「引き続き」という方向で進めていいと思っています。

仕事獲得について

2024年の法人としての売上*7は、450万円弱。前年比だと128%増ですが、実は2022年(個人・法人合算)と同程度。2024年設定の目標比は90%です。

また、一応新規顧客が1件取れた、のですが、諸般の事情で2025年3月までで契約が終わります。もっと長期的にお付き合いできる仕事・顧客が欲しい、とは思っていますが、ちょっと今のライフスタイルだと難しい気がしており、顧客獲得に関する方向性も見直す必要があるのかもしれません。

今年の目標

昨年は確かバタバタと総括→目標、と書いていた気がしますが、今年は総括と目標の振り返りをする時間ができたので、ゆっくりと2025年の目標を考えてみます。

目標:覚えたいこと

毎年恒例で、何ならコピペしてるんじゃないか、くらい同じ内容になりそうですが、「言語」→「非言語」の順で書いていきます。優先度はいずれも「既存知識リキャップ」→「新規」な感じでしょうか。

覚えたいプログラム言語

一応新規で覚えたい3言語は毎年恒例かつ覚える機会もないのでアレですが書くだけ書いておきます*8*9。

  • Go(lang)
  • TypeScript
  • Rust

昨年の目標の中で、Webフレームワークを含むPythonのリキャップを目標にしており、多少Python本体はやったのですが、引き続きPythonとWebフレームワーク(DjangoとかFlaskとか)のリキャップをし、何らかのアプリを完成させたいと思っています*10。

リキャップと言えば、Flutter/Dartは2024年は結局ほとんど触れていませんでしたし、その他の言語*11も毎年の講師案件でも使うので引き続きリキャップが必要です。

覚えたいその他の技術的なモノ

昨年の目標をそのまま継承して見ます。

それ以外の技術的なモノ、と言うかテクニックを少しずつ自分の中で体系化していく必要性は感じています。具体的に言うと、

と言ったあたりをきちんと整理し、実践できるようになりたいな、

コレ、一部は毎年の講師案件に関わる部分だったりします。必要なんですよね、体系的な知識が。なくても持っている知識だけで教えることはできたりするし、案件によってはここまで深い知識は必要なかったりしますが、必要となった時のためにきちんと体系化をしておきたいです。

その他の覚えたいモノ

昨年同様に、デジタルマーケティングの最新知識はきちんと押さえたい、とは思っていますが、もっと基本に立ち戻ってもいいかな、とも最近は思っています。マーケティングそのものもそうですが、マーケティングの根本である人間の心理(≠心理学)も学んでもいいかな。

目標:オウンドコンテンツ拡充

昨年の実績や振り返りを踏まえると、ブログ以外の情報発信はいったん目標から外し、ブログを含めた「情報発信」として目標を立てていきます。もう一つはアプリ開発です。

情報発信

まずブログ、ですが、引き続き週一更新を目標にしたい、と考えています。ただ、今年の前半はちょっと無理かな。せめて月イチ程度で更新できればいいかな、と言うところでしょうか。そのためにはブログに載せるネタを準備しなくてはならず、むしろそのネタ作りを毎週やる、というコトの方が目標として正しい気はしています。

ちなみに、そのネタ作りはそれなりにしているのですが、どうしても「ブログにはしにくい」モノが出て来ます。文章にするよりはそれ以外の媒体で伝えた方が面白い、と感じるモノです。具体的に言えば、昨年挑戦したFlutter/Dart講座。コレはやっぱり映像があった方がいいし、補助教材としてのテキストは必要としても、合わせて公開するほうが良いと感じています*12。

というコトは、まずブログを軌道に乗せてから、それ以外のネタをどう料理するか、という方向で進めていく方が良い、と思っています。

アプリ開発

正直、アプリ開発に関しては、必要になれば作る、というスタイルを昔からとっていたこともあり、必要性の有無、という観点で優先度が変わってしまっていたのですが、そろそろその優先度を変える必要がありそうです。

ただ、アプリの開発自体は進んでいるモノがあるので、それをどうマネタイズするか、そして継続的なリリースをどのように進めるのか、というコトを実際に手を動かしつつ考えていく、という方向性で進めていきます。

目標:仕事獲得について

売上目標の設定

昨年立てた目標に未達でしたので、今年も目標は同額、500万の売上をめざします。

ただしこれはあくまでも売上の目標なので、実際の利益というところはあまり意識していませんし、最悪利益はほんのちょっと出ればいいよね、と考えていたのですが、昨年は経費がかなりかさんでしまっており、実際の経費計算は終わっていませんが*13、ちょっと利益が出ないかも、とすら思っており、若干焦ってはいます。

特に利益の目標は立てませんが、今年は売上目標が未達だと会社として(もちろん個人事業主としても)ヤバい、と思って仕事に取り組みます。

売上以外のその他の目標

もちろん売上を伸ばすためにはお客様が必要なわけですが、今年に関しては「まず新規1社獲得」のみを目標として掲げます。

ただ、今までは案件を紹介してくれるエージェントさんにも無理を言いながら仕事を探してもらい*14、結局声をかけてもらえなくなった、という経緯もあるので、少しエージェントさんに寄り添って(≒多少妥協して)仕事を獲得できるようにしようと感じています。

若干私的な話

今年の目標はずいぶんあっさりとした印象があります。疲れているから、というのもあるでしょうが、ここ数年の目標や総括を読み直して「めちゃくちゃなことを書いてるし、それと行動が見合ってないな」と感じており、一部は引き続きやっていきたいと感じるものの、もっとシンプルに考えてもいいかな、とも思い、少しあっさりと作ってみました。

そういえば、昨年の目標の投稿を読み直し、特に「私的な話」のセクションを読んで思い出したのですが、2023年には割と面倒な人々との出会いが多かった記憶があり、それがストレスにつながっていたように感じています。

2024年にもいろんな人たちとの出会いはありましたが、つながりとしては基本的には地元の人たち(≒地域の人たち)との出会いであり、大した損得のない、ごく当たり前のコミュニケーションをしていました。

正直言えば、自治会の活動に参加することは「プライベートな時間」を取られ、それによって(金銭的)報酬が得られるわけでもなく、面倒なことをしなくてはならない、という面で、ストレスを感じる部分も多いです。

が、積極的に参加して思ったことは、得られるモノは意外と多いな、と。自分の時間を割いてでも参加してよかったな、と、そう思います。詳しくは別の投稿に回すつもりでいますが、ごく普通のご近所づきあいがどれほど良いことなのかを実感しました。

そういう意味では2024年はユルく、おおよそ大過なく過ごせましたし、2025年も同じように過ごせるといいな、と思いつつ、今年もお仕事始めたいと思います。よろしくどうぞ。

*1:実際に書いているのは年末から年明けにかけてですが

*2:そんなの、日常の話題にも上がらないし、クイズ番組でしか必要のない言葉だと思うんですがどうなの?

*3:Flutter/Dartだけではなく、PHPやJavaなんかでも

*4:再学習の意図でこの言葉を使っています

*5:と言ってできてないです

*6:非公開のアルファ版で顧客専用

*7:会社の決算とは別で、単純に2024年一年間で計算

*8:覚える気がないわけではない

*9:面倒なので今年は完全にコピペした

*10:一応企画はざっくり作ってある

*11:Java・PHPなど

*12:実際にアクセス数はとても少なかったです

*13:決算は夏なので基本後回し

*14:結果として成約はしなかったのだが

2024年の総括

いつの間にか今年も終わり。歳のせいか、それとも忙しかったからか。毎年恒例の今年一年の振り返りです。

続きを読む

GPD Pocket2レビュー②:3年半越しのメンテナンス編その2

PCをいじること自体が趣味なので、常時数台のPCが我が家には設置されており、当然だがそのうちの一部は稼働中である。

続きを読む