ぴかイチ今日の一曲

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浜田省吾 - LONELY-愛という約束事 (1986)

前回に引き続き、2位じゃダメなんですか?特集第2弾は邦楽編。ファンのみなさん、お待たせしました。浜田省吾『LONELY-愛という約束事』

 

この曲はれっきとしたシングル曲で、オリコンチャートでも最高位16位を獲得した実績があるなのに、なぜ2位じゃダメシリーズに登場するのか?

ファンの方はご存知でしょうけど、カップリング (B面) 曲が、あの超ウルトラスーパーメガドンキ...(前回からドンキ癖が抜けない)  とまではいかないもしれませんが、今や浜田省吾の代表曲として一二を争うあの『もうひとつの土曜日』だからなのです。

 

『もうひとつの土曜日』がB面からの下克上ヒットということは、そこに下克上された側の曲がある、それが『LONELY』というわけです。

アルバム『J.BOY』にも収録されましたが、人気面では『もうひとつの土曜日』に大きく水をあけられた感は否めませんでした。1986年のJ.BOYツアー見に行った時も演ってくれなくて、悔しかった記憶があります。

このまま『LONELY』は埋もれてしまうのか?

そんな懸念を払拭してくれたのが、1989年リリースのバラードセレクション第2弾『Wasted Tears』。その1曲目を『LONELY』が飾った時は嬉しかったですね。天は我を見放さなかった。省吾はLONELY推しに救いの手を差し伸べた。

実は本人もかなり気に入ってるんじゃないか、と密かに思ってます。シングルA面を勝ち取った曲ですし、自分の作品に優劣をつけられないのも当然なので、十分あり得る話ですよね。

 

この曲、シングルバージョン、アルバムバージョン(1986)、『Wasted Tears』バージョン、アルバムリミックスバージョン(1999)の4つが存在するのですが…個人的にやはり耳に馴染んだ1986年のオリジナル『J.BOY』バージョンが好きです。

全体的に重い雰囲気。どうしてこんなにも重く苦しい曲に心を奪われてしまうのか。理屈じゃないんですよ、音楽は。好きになるのに理由なんかいらない。

 

熱くなってしまいました。曲の内容に移ります。

歌い出しが

♪これは愛なのと俺に尋ねる のはやめてくれ

ですよ。詞といい曲といい、こんなヘヴィなラブソング書ける人他にいますか?しかも、上記引用部分をよく見てもらえるとわかるように「尋ねる」と「のは」の間に少しタメがあるんです(日本一細かすぎる『LONELY』解説。神は細部に宿る)。

圧巻は2コーラス後の間奏からエンディングにかけて。ドラマティックなキーボードのフレーズにキメのリズム、そこに待ってましたとばかりの古村敏比古、渾身のSaxソロが炸裂。いつ聴いても素晴らしい、何度聴いてもシビレる。そして、3度ハモからのサビへの展開でもう完全K.O. ...

 

(ダウンの衝撃で人格変貌)

けど、まだ倒れるわけにはいかない。俺にはこの曲の良さを伝える使命がある。

♪Lonely 抱きしめてくれ もう何も問わないで

何も聞かないででも、何も言わないででもなく、何も問わないで、と歌いかける。この言葉のチョイスに、浜田省吾のソングライターとしての矜持を感じる。

その後、英語詞が少しずつ形を変えながら、余韻を醸し出す。

Lonely, I'm a lonely guy

Lonely, I'm still a lonely boy

Lonely, You are lonely girl

Lonely, We're lonely...

J.D.サウザーのヒット曲 (You're Only Lonely) を思わせる町支寛二のコーラス (We're only lonely) が遠くなっていき、曲は幕を閉じる

 

『LONELY』愛が強すぎて、いくら書いても書き足りないぐらいだ。

順位なんかつけなくていい。わかってもらえなくてもかまわない。

I'm a lonely guy

このままでいい

この曲が傍にあってくれれば

 

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