イケハヤさんの「motoさんはロックじゃない」はどういう意味なのか、調べてみた

イケハヤ氏がmotoさんを「ロックじゃない」と言って批判していた。



元々はマナブさんが

「新型コロナはブロガーにとってチャンス!
新型コロナのネタで記事を書こう!波に乗ろう!」

と主張して、それに対してmotoさんがツッコミを入れたことに始まる。


LINEニュースを見ても、連日トップは新型コロナ情報で持ち切りで、「新型コロナ」は検索需要が月間10万を軽く超える日本最大のビッグワードとなっている。

YMYL(Your Money or Your Life)ど真ん中かつ、死者も出ている非常にセンシティブなキーワードを狙って記事を書いたところで、今のGoogleが上位に表示する確率は限りなくゼロに近いが、周辺のキーワード(例:新型コロナ マスク 転売 悪質)くらいは拾えるかもしれない。

とはいえ、プロブロガー的な、ブロガー界のカリスマが初心者に勧めるようなキーワードではない。


ただ、

「『新型コロナ』の検索需要がめちゃくちゃ大きいな」

と考えるのはすべてのブロガーにとって自然な発想であって、それ自体は否定されるようなものではない。

マナブさんにも言葉足らずな部分はあっただろうし、motoさんのツッコミにも厳しい部分はあった。

motoさん自身も以前から「情報商材界隈のスタンス」に疑問を持って眺めていたため、マナブさんの発言に銭ゲバ的な印象を受けやすくなっていた可能性はある。

いずれにしても、人々の争いごとからはできる限り距離を置くのがインターネットの重要な処世術である。


さて、motoさんが言及している「WELQ問題」というのは、「WELQ」というウェブサイトがかつてSEOをハックして、質も信憑性も低い医療記事を乱発し、そのことごとくが検索上位を独占してしまい、社会問題になった件である。

自分の身体のことが心配で、「なんとかしたい!」と必死な想いで検索していたのに、検索上位に出てくるのは何の役にも立たないキュレーションサイトや、有害なアフィリエイト記事ばかりであった。

過去のキュレーションサイト問題を歴史の教訓として振り返ると、素人には「その医療情報が正しいかどうか」を判断する知識がないため、素人が医療系の「まとめ記事」を作っても「正確性に乏しいガセ情報の詰め合わせ」が生まれてしまうことがわかる。

「チャンスだ!」といって医療系キュレーション記事にページビューが集まれば集まるほど、閲覧者に不確実な情報を与えてしまい、その情報を元に行動した人をリスクにさらしてしまう。

医療系の情報発信は高い倫理観と高度な専門性が必要とされる分野なのだ。


ちなみにGoogleは、節操ないキュレーションサイトが上位に表示されまくる異常な状況に対応するため、日本限定の“異例の”検索アルゴリズムのアップデートを行ったくらいだ。

その結果、たとえば今「新型コロナ」関連でGoogle検索しても、厚生労働省、医療機関、地方自治体、新聞社などのサイトがヒットして、個人のブログはほぼ出てこないはずだ。

医療系の検索で、どこの馬の骨が書いたかわからない個人ブログがヒットしまくる地獄みたいな時代があったんだよ...。


motoさんが主張する

「ユーザーを第一に考える」

のはSEOを考える上でも非常に大切で、「検索ユーザーがどんな情報を求めているのか」は記事の書き手が常に意識しなければいけないことである。


たとえば「新型コロナ」について検索している人がいたなら、正確で、信頼性が高く、医師またはそれに準ずる専門家の見解が欲しいに違いない(そうじゃない人は少ない)


「新型コロナが広がっていて不安だ...」

「自分の地域では大丈夫だろうか...?」

と、不安な気持ちで検索してきた人に対して表示された結果が


「新型コロナについて調査しました!

コロナの出身地は?彼氏はいる?

感染者は誰?学校でいじめられている?両親は?

調べてみましたがわかりませんでした。

いかがでしたか?

よろしければツイッターで拡散してください」


みたいな薄い記事だったら、電車で目の前のおっさんにマスクなしで咳されるのと同じくらい不快になるに違いない。

こういうのを「ユーザーのことを全く考えない書き手」という。


motoさんが言及しているのは、

「検索需要が大きくて儲かりそうなキーワードを狙って火事場泥棒的な利益を得ようとするよりも、ユーザーにとって価値がある情報発信をしよう」

という点だ。

一方で

「儲かりそうな分野(需要が多いところ)でとにかく書け!」

というスタンスの人もいて、両者の情報発信に対する姿勢は明確に異なる。


ちなみにGoogleは昔から一貫して薄い記事を排除しようとアルゴリズムをいじり続けていて、「とにかく(薄くてもいいから)毎日ブログ書け!」みたいな、以前の情報商材界隈が叫んでいたような攻略法は通用しなくなってきている。

「ロックじゃない」とはどんな状態なのか

情報商材界隈の仲間が批判されたとして、イケハヤさんが怒った。

「ロックじゃない人は嫌いだね」

と。

あいみょん?

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君はロックを聴かない


それにしても「ロックじゃない」とはどういう状態なのか。

受け手によって解釈が分かれるフワッとした言葉で何かを断定するのは情報商材屋の特徴でもある。


仲間を否定されてすぐに立ち上がったイケハヤさんはたしかにロックな気もするが、「目先の利益よりもユーザーを見よう」と主張するmotoさんもロックな気がする。


ロックってなんだ?


昔から「お前それはロックじゃねぇよ」みたいに言う人はいたけれど、僕は人生で一度たりとも「ロックじゃない」に納得したことがない。

「君はロックなんかじゃない」

いや、ロックってなんだよ...考えてもわからねえよ...。

「ロックについて調べてみました。

わかりませんでした。

いかがでしたか?」

って投げ出してえよ...。


「ロックである」とはどんな状態なのか

f:id:hideyoshi1537:20200224224907j:plain


イケハヤさんの直近の発言を元に分析すると、

  • motoさん→ロックじゃない
  • イケハヤさん→ロック
  • マナブさん→ロック
  • クロネコ屋さん→ロック

ということになる。

「クロネコ屋さんはロックだから好き」

という発言を逆にして、

「好きな人はロックである」

とすると正しいのだろうか?

なんか正しい気もする。


「自分の友達はロック」なのであれば、僕にとってはmotoさんはロックだし、君はロックなんか聴かない。

もう少し深堀りするために、イケハヤさんの過去ツイートをすべて検索し、「ロックなもの」と「ロックでないもの」を分類してみた。

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ロックなもの
はあちゅうさん
箕輪さん
キメラゴン
佐野章二さん
ブログ
ベンチャー企業
安定にとらわれない人生
世の中が間違ってると思う心
社会に適応する意味などないという意気込み
クロネコ屋さん←New


そして過去ツイートで「ロックじゃない」とされているのは以下のような人たちである。

ロックでないもの
大企業
匿名アカウント
けんすうさん
田端さん
motoさん←New!


これらの過去ツイートをよく分析すると、イケハヤさんにとってロックなものとロックでないものの違いが見えてくる。

ロックなものは

  • 既得権に逆らうもの
  • 若者
  • 反抗心
  • イケハヤさんの仲間

であり、ロックでないものは

  • 安定しているもの
  • 匿名
  • けんすうさんのように周りに嫌われないように気を使う態度
  • イケハヤさんの仲間を否定するアカウント

となる。


ここまで調べてやっと、「ロックじゃない」の意味が明らかになった。

おそらくmotoさんは「イケハヤさんの仲間を否定するアカウント」として受け取られたため、「ロックじゃない」判定をくだされたに違いない。

他人(ユーザー)に忖度して、ユーザー目線で発信を考えるのも「ロックじゃない」

ロックマンは、他人に慮ることなく、自分の好きなように生きなければならない。

迷惑をかけるかかけないかではない。
自分が楽しいか楽しくないかで物事を考えるのがロックマンだ。

既得権をぶっ壊し、実名で愛を叫び、SNSでファンを集い、課金するのがロックマンだ。

だったら自分は、ロックなんかじゃなくていい。


肯定以外のすべての意見を「否定された」と捉えてブロックするのもイケハヤさんの特徴である。

ツイッター上の他人の意見をいちいち取り入れないスタンスは間違ってはいないと思うが、裸の王様はいつも「まともな意見の排除」から始まる。

信者に常に肯定される生活は心地よいが、心地よい生活が健全な価値観を育むかというと、そこには疑問が残る。

人間は肯定ばかりされているうちにどんどん先鋭化し、偏っていくからだ。

脱社畜サロン事件から1年経っても、脱社畜界隈の価値観が変わっていないことがよくわかる事件であった。

変わらない魂、それはロックだ。


...この記事ではイケハヤさんの「ロック」について調べてみました。

いかがでしたか?


ここまでお読みいただきありがとうございました。


よろしければmotoさんの『転職と副業のかけ算』のレビュー記事もご覧ください。

本当に良い本で、キャリアに対する考え方が変わりました。

本には今回の「motoイケハヤ騒動」の根幹にある、motoさんの価値観が詳しく書かれています。

それはすなわち「目先のお金よりもユーザーの信頼を大切にする」ということです。


転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方

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  • 作者:moto
  • 発売日: 2019/08/09
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