自分の魅力を下げているのはきっと、自分自身である。

ある恋愛工学プレイヤーが言った。
キャプテンと呼ばれる偉大な恋愛工学プレイヤーだ。


身だしなみにも気を使っている。
仕事もちゃんとしている。
恋愛について、こんなに真剣に考えている。

それでも、ゴールできないのはなんでだろう?


それなりに仕事をやっていて、年収レベルも比較的高い人。

たとえば、300barにいるようなカチッとし高そうなスーツを着ているビジネスマンだ。

彼らは客観的に見て、羨ましいスペックを持っている(と仮定する)

顔もそんなに悪くない。


それでも女性を手に入れることができないのはなぜだろう?


何も持たないアホな大学生や、低年収の暇そうな人のほうが、よっぽど女性の抱くことができている。


なぜだろう?


それは、ハイスペックである彼らが「持っているから」である。

持っているから、アピールしてしまう。
人間誰しも、努力した結果は評価してもらいたい。
見てもらいたい。

いい部屋に住んでいる。
同年代の他の連中よりも年収が高い。
それは彼らが頑張ってきたからだ。

今も仕事もちゃんとやってるし、もっともっと稼いでやる・・・。
そんな自分を、見てくれたっていいだろう?


その心が、彼らを非モテにする。
スペックが高い人間はむしろ、あるがままを言うだけでも自慢に聞こえてしまうだろう。

素直に自分の状況を語ることが、一般的な人よりも高水準である場合、それはなぜか自慢に聞こえてしまう。

そして、その自慢(たとえ意図しなくても)は、女子から見て、

「頑張ってアピールしてくる人」

に見られてしまう。

猫が追いかけたら逃げるように、女子は本能で、追いかけてくる人から逃げたくなる。
アピールされると、引いてしまう。


女は、自分を大きく見せようとする男には魅せられないのである。

だから、これまで努力して、何かを手に入れてきた人ほど、あえて身につけた鎧を剥ぎ取り、裸の自分をぶつけなければならない。


「見栄」とか、「いい男に見られたいという気持ち」とか、全部捨て去ってしまわなければならない。

聞かれたときにだけ軽く自分の話をするくらいでいい。
そこでほのめかされた、ほんのちょっとの「優秀な香り」を女はめざとく嗅ぎとる。それが彼女たちの生命線だからだ。

自分がアピールするまでもなく、彼女たちは遺伝子レベルで自らに組み込まれた嗅覚で、優秀な男を嗅ぎ分ける。

だからこそ、優秀さは、自分から臭わせてはいけないのである。

自分から頑張ってアピールする男は、必死に見えてしまう。
彼女たちの関心を引くために、頑張っているように見えてしまう。
その必死さは、彼らがせっかく身につけてきた自らのブランド価値を曇らせる。

「あ、女を手に入れるために必死になってる人か。余裕のない人か」

と。


努力して何かを手に入れてきた人こそ、適当に振る舞い、「アピールするまでもないかのように」接する。

根っから誠実な人は、むしろダメな男であるかのように接するように気をつけるくらいでちょうどいい。

ちなみに俺の場合は、元々がダメだから、「カッコつけない」ように気をつける。素のままで、だらしない部分も堂々と見せていい。

完璧に振る舞い、完璧に口説く必要はないのである。


そして、ポストSPになってから、というより、別に身体の関係がなくても、相手がこっちに明らかな好意(愛情)を向けてきた後で、自分の魅力を存分に伝えればいい。


魅力を伝えるには、順番があるのだ。

最初は、


・モテそう
・(なんとなく)チャラそう
・話しててすごく楽しい
・一緒にいて心地良い
・いつも笑える
・機転が効いて頭の回転が速そう
・(なんとなく)仕事ができそう


という印象を与えるように振る舞う。
※「なんとなく」というのは、語られてはいないけど、そういう雰囲気を感じるという意味


相手がこちらに好意を持ってから(上を満たした場合、たいてい好意を持たれる)

・年収が高い
・いい部屋に住んでる
・有名な会社で働いている
・優しいところがある
・紳士的な振る舞いができる
・(たまに)素敵なデートを演出してくれる
・社会的な地位が高い


という、努力して手に入れてきたものを伝えればいい。

基本的にはポストSPで伝えればいい話だろう。


「良い部屋」というのは、相手が部屋に来た時に初めて伝わるので十分。「いいとこ住んでるアピール」は部屋に来るまでしてはいけない。

それは「いいとこ住んでるからうちに来て」という、余裕のないアプローチに見えてしまうからだ。


多くのエリートサラリーマンは逆の順番のアピールをしてしまう。

300barや銀座でナンパする商社マンが、会社を自慢して名刺を配っているという話を本当によく聞くが、それはタイミングが逆なのである。

プレSPは裸の自分で勝負する。

ウザい婚活女子が、

「仕事何してるの?」

といきなり聞いてきたときは、端的に一文で、仕事の内容だけ伝えればいい。

「未来の携帯電話をデザインしてる」

みたいに。問題がわかっているテストについては、答えはあらかじめ用意しておこう。

会社名は言わなくても大丈夫。
ここで会社名をアピールすると必死に見えてしまうから、聞かれた時にだけ答えよう。
というか、いちいち会社名まで聞いてくる女はキモいから、こちらが選ぶ必要はないようにも思う。


ナンパにプライドはいらないが、安っぽい女に自分を安売りする必要もない。


選ぶ主体はあくまで自分であるべきだ。

どんな場面であっても、だ。


これまで努力してきた人は、その努力を忘れる。
自分の中で、自分の自信にしておけばいい。

その努力は決して無駄ではないから。