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小島アジコのブログです

創作について『自分だけの物語』の作り方

自分の中だけの【概念】

自分の中に『壁に絵を描く』という概念がある。概念の元になったものは、紅玉いづき先生の「ミミズクと夜の王」に出てくる、牢にずっと閉じ込められてその牢の壁に自分の血でずっと絵を描いていた少年と、そして実在のアウトサイダーアーティストのヘンリーダーガー。彼は自分の住んでいる屋根裏部屋の壁に自分のための物語を誰にも知られずに書き続けた。
タイムパラドクスゴーストライターで提唱される透明な傑作の対照にある『壁に絵を描く』
そんなふうに創作をできるようになりたい。自分はやはり誰かに見て欲しい。自分にとって創作は会話(コミュニケーション)なのだと思う。鍛錬鍛錬。


結局自分は、何かを作ることでしか、誰かと交流や、自分自身を伝えることはできないのだ。と、なにかあるたびに思う。
その度に孤独を感じでどうしようもなくなるけれども、そうなってしまったのだからどうしようもない。
作ったものをたくさんの人に見て欲しい。
同じ感覚を共有して欲しい。
本当、こういう創作に対しての立ち位置は商業でやっていくのに向いてないのだろう。色々賛否はうるかもだけど、やはり商業作品に必要なのは『透明な傑作』という要素なのだと思う


創作をしてる人のうちの、ある程度のひ人はわかってもらえると思うけど、じぶんのなの創作に共通したキャラクター、概念、世界観、因果、そのようなものってあると思う。
それは作品ごとに名前を変えることもあるだろうけれども。
心理学の用語で、『アーキタイプ』と呼ばれるものだ。ある程度の人が共通して持っているものには名前がついていて、『トリックスター』『ヒーロー』『グレートマザー』などと呼ばれたりもする。(『石田彰』を共通したアーキタイプとして入れてもいい気がする)
他人と共有しないアーキタイプが、ある。
それはその人の創作を『その人の創作』たらしめているものだ。
そういうものが、みたい。


多くのひとが共有するアーキタイプは『ストックキャラクター』と呼ばれる。タイムボカンシリーズ三悪であったり、石田彰であったり。ドラえもんや、バットマンロールシャッハうしおととら
そういうストックキャラクターをうまく組み合わせて、そして、それを『アールネ・トンプソンのタイプ・インデックス』のように定型化された物語の類型に当てはめて物語を作れる人間が優秀な作家であり、そしてそのように作られた作品が『名作』と呼ばれるのだろう。
そして、そういうものは、努力と練習と研究で再現可能だ、理論上は。
考えて、調べて、努力。
結局鍛錬だ、鍛錬鍛錬。

人が面白いと思う物語には、いくつかの類型がある。

研究され尽くしていて、ゲーム(RPG)などは、この類型を元にシナリオが書かれていると聞いた。おそらく専門学校でもこういうのを教えているのだと思う。
ゲームシナリオライターで作家の桝田省治氏は自分には才能がないのでゲームシナリオを書く際、それを徹底的に研究したと聞いた。(言っておきますが桝田省治氏は稀代のゲームクリエイターです)
そういうのが大事なんだろうな…って思う。

アールネ・トンプソンのタイプ・インデックス - Wikipedia

物語の類型 - Wikipedia

自分の中のアーキタイプ(物語の類型)

自分の、未公開の作品の中に度々登場する「世界平面化協会」という秘密結社ごある。世界平面協会のもじりだ。
その秘密結社の目的は世界を平にすること。全ての『かけがえのないもの』を交換可能なもの(例えば貨幣)に交換すること。資本主義の悪魔と同じような存在。
そして、その果てに、世界に存在する全ての不公平と、権力勾配を破壊することが目的。人の自由意志が望む限り、どんなことをしてもいい、そういう世界を作ることが目的。
その秘密結社が自分の中に概念として存在して20年経つけれども、その間に世界はかなり平になってしまったと思う。残されたのは平等化だけれども、それも20年以内にAIがしてくれるだろう。

自分の作ったものを振り返ってみると、シリアスなのもギャグも、どこかこの【原型/鋳型】を基にして作られてるな…と気づかされる。結局、そういうのが個性であり、他の人と自分の創作を分けるものなのだと思う。


タイムパラドクスゴーストライター。世間での評価はいまいち…ですが、自分はすごく好きな作品です



(これはblueskyに呟いたものをまとめたものです)
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