DIY 秘密基地40 ラーメン「桁」の造作
ラーメン「桁」
一本の「梁」に、一本の「丸太」で、一つの「桁」を作ります。
ラーメン桁では、上になる梁よりも、下に来る「梁」に荷重を受けさせますので
少し太くて強い「丸太」を選びます。
横梁を間に挟んで、隙間が出来ない位にベルトやロープなどで縛り付けます。
三角トラスでは、梁の「高さ」が桁の強度に重要です。
ラーメン桁は、梁と梁の間の高さは、大きく影響しません。
凡そ30㎝の高さになりますが、50㎝にしても強度は変わりません。
部材の厚みをそのまま利用しますので、コンパクトに工作できます。
準備するのは、桁に挟む「駒」になります。
角材の端切れをそのまま「駒」として使えば良いと考えました。
「駒」と呼ぶのは、建築用語としては正式では無いかもしれません。
ただ「木製パレット」はラーメン構造で出来ており、強靭です。
間に挟む部材を「駒」と言いますので、私はその名称で呼んでいます。
あとは「駒」を二本の「梁」の間に差し込むだけなのですが・・・
大失敗:駒の「寸法」が小さい!!
そうなのです。前面と後面の梁は「11㎝角」の5mを使っていて
奥行きの柱は「9㎝角」なのです。
2㎝、足りません ・・・・ 今の今、気が付いた次第です。
どうする??
木パレットの板が丁度2㎝厚で、貼ればピッタリ寸法になります。
強い木パレットを選別して剥がした、強い板です。
駒板の接着
駒は板を挟むだけでは、力を伝達できません。
「木工ボンド」をたっぶり、4本の釘で止めて「一体化」しました。
駒の挿入 = ラーメン構造
梁と梁の間に「駒」を差し込む・・・基本は、これだけです。
1.木工ボンド
2.「駒」にも木工ボンド
3.駒の挿入、というより叩き込む
駒と梁との間に、たとえ1mmでも隙間があってはいけません。
4.ボルトで緊結
剛接合
トラスでしたらボルト等で「ピン止め」すれば力を受け止められるのですが、
ラーメン構造では「剛接合」とする必要があります。
材料が「鉄骨」であれば溶接するか、何か所にもリベットを打って剛接合とします。
木材の場合には、最低でも駒の両端二か所か、
何本もの「ボルト」を通すのは現実的ではありません。
最も適しているのは「鉄くぎ」なのです。
しかし、20㎝を超える釘は見たことが有りません。
そこで、要(かなめ)は「木工ボンド」です。
木工ボンドの接着強度は 1㎠ あたり100Kg になります。
上の写真では「丸太」の上に駒を乗せています。 丸太では・・
せいぜい幅1㎝程度の接着面積ですので、寸法を20㎝ で凡そ20㎠ が得られます。
接着強度 = 凡そ2000Kg =2t
もしこの力を受ければ、接着強度より先に角材や丸太の組織が破断してしまいます。
材料の強度より接着強度の方が勝りますので、「木工ボンド 恐るべし」なのですが、
表面が剥がれてしまっては「駒」の役割が無くなってしまいます。
ボルトで締めて剥離を防ぎ、木工ボンドと併用することで剛接続できると考えました。
ボルトの強度
JIS規格では、大きく4つの強度ランクに区分しています。
私は「一番安い」ボルトを選定していますので最低ランクの
「1.8tonf 」に成ろうと思います。
「1tonf」とは、最大荷重(抜去力)1tまで耐えられるという意味です。
一番安いボルトでも「秘密基地の軸の締結力には十分」でしょう。
結論:片側は丸太の「桁」であっても、安全な強度の「剛接続」は出来る。
「ラーメン構造」は採用できる ・・・ と判断しました。
結果:正面門構えとなる二本の柱に掛かる桁は「ラーメン構造」としました。
しかし柱のない梁に掛かる荷重まで、この二本のラーメン桁では到底担えません。
強度計算のデーターと睨めっこしながら、安全第一で試行錯誤が続きます。
どうやら、仕様変更をしよう・・との考えに至ってきています。
問題は、一つずつ解決していきます。
目次はこちら