

先週18日(金)から全米公開された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(
Star Wars: The Force Awakens)の興行収入が、初週末の3日間で米国内2億3800万ドル(1ドル=120円換算で約286億円)、世界5億1700万ドル(約620億円、但し中国ではまだ未公開)と歴代最高を記録!!! その他、
様々な史上最高記録を打ち立てて、
一般紙や
エンタメ誌はもちろん、
経済誌、
音楽誌、
テクノロジー誌など各種メディアで大ニュースに。

ファン待望の10年ぶりの新作『スター・ウォーズ』ということもあり、まさに『フォースの覚醒』という感じかも(笑)。でも、驚くのは興収だけじゃありません。
評価もハンパじゃないのです。
全米の様々な作家協会や映画批評家団体の承認された執筆者によるオンライン映画レビューを1ヵ所にまとめたロッテン・トマト(Rotten Tomatoes)で、肯定的レビューが驚愕の95%!!! 一般ユーザー投票でも92%の
高評価。
人気俳優が出てるとか大量の宣伝などで話題になって、公開直後に興収ランキング上位に入る映画は多々ありますが、評価が伴わないものも少なくありません。
特に、より多くの人々が見た作品ほど、普通は、その分、個々の評価にはよりバラつきや幅がでてくるため、それらを平均した評価はどうしても低くなるはずなのですが、なんとこの新作『スター・ウォーズ』は、断トツ1位の桁違いな観客動員にも関わらず、直近の
興収ランキング上位トップ10の中で、最も高い評価を得てるんです。こりゃすごい。ありえない。さすがディズニーって感じ?

ご存知の方も多いと思いますが、『スター・ウォーズ』作ってきたルーカス・フィルムは、現在、ディズニー傘下(
2005年ピクサー、2009年マーベルに続き、2012年に買収)。
厳密には、低迷していたディズニーのアニメ部門を立て直すため、ピクサーがディズニーに入って生まれ変わらせた(その後の飛躍もそのお陰)という感じなのですが、今回の本題からお話がずれるので、ご興味ある方は、ピクサーの創業者で、当時、ディズニー再興に協力した
スティーブ・ジョブズさんの公式伝記をお読みください。
で、とにかくディズニーが、ジョージ・ルーカスさんを一切関与させずに、ディズニーならではの世界観でこの新作を作ることになったのですが、これについてこんなエピソードがあります。
『スター・ウォーズ』は宇宙を舞台にしたSF映画ですが、その軸となるストーリーは、ジョージ・ルーカスさんご自身の経験を反映したと言われる、父と息子の確執。ダース・ヴェーダー vs ルーク。よく言えば、ギリシャ神話的。悪く言うと、家庭内のイザコザについてのメロドラマ(英語でメロドラマはSoap Opera)。そのため万人ウケしやすいという一面もありますが、あんなに壮大な舞台設定があって、魅力的なキャラクターが沢山いるのに、結局、メロドラマ作ってたんじゃもったいないですよね。
そう、ディズニーの映画制作スタッフもそう思ったみたいなんです。

ディズニーが新作『スター・ウォーズ』を制作すると発表した後、ルーカスさんも、一応、念のため脚本を書いてディズニーの制作陣に見せに行ったのですが、「ファンのために良い作品を作りたいので、これ(メロドラマ)はちょっと・・・」とボツにされたのだとか。(ルーカスさんご自身の弁で自分の脚本は"
it's actually a soap opera and it's all about family problems."だから断られちゃいましたとのこと)
そんなわけで、ルーカスさんが初めてこの新作を見たのは、実は、つい先日の試写会だったのですが、代理人を通じて「とても気に入ってるよ」("He Really Liked It")とか、自分が関わらない方がディズニーのビジョンを活かせるね、などとおっしゃってると
報じられています。
さすが大御所のジョージ・ルーカスさん、大人の対応が素敵。
そして、ルーカスさん相手にさんざん上がりまくったハードルを、しっかり越えていったディズニー関係者さん、『アナ雪』が大ヒットし
いろいろ社会現象が報じられてる時にも思いましたが、いったいどういう方々なのでしょうね・・・。特に中心になってるお方とか、日頃、どうやってクリエイティビティやリーダーシップ発揮されているのかなど、機会があればぜひ一度、お話をお伺いしたいです。
北米以外では、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、
そして日本の順で人気のようです・・・
木曜の夜はプレミア分ですね
スター・ウォーズを上演中の映画館の座席状況
ぜーんぶ売り切れ
2014年10月、まずはテレビアニメでディズニー版新作スター・ウォーズが
始動したときに作ったエピソードまとめ〔ご参考〕
・
www.starwars.com:公式
記録連発ということでまずは興収を取り上げましたが、スター・ウォーズは、映画の興収よりもライセンシングやマーチャンダイジング関らの売上げの方が圧倒的なんです。それはもともと特別な背景からルーカス・フィルム自体がそうだったから・・・とか、ディズニーのライセンシングやマーチャンダイジング関連ビジネスにも新たな動きが・・・などなど、スター・ウォーズやディズニー関連のビジネスやマーケティング情報や話題には、まだまだ興味深いものが山ほどありますので、また機会を改めて。※コメント欄にはログインが必要です。お手数をおかけしますが、ExciteホームでID登録しブログトップでブログを開設してからログインください。既に登録済みの方はそのままご利用頂けます。「人気blogランキング」