幼いころに住んでいる村を龍に襲撃され天涯孤独の身となり、
復讐に人生を捧げて寿命を削る力にまで手を出し、
恋していた師に裏切られて無念の死を遂げる
これが『Epic Seven-エピックセブン-』（以下、『エピックセブン』）に登場するキャラクター「シェナ」の一生である。重すぎる……。あまりに救いがない。
そんな彼女の幼少期の姿である「幼いシェナ」が、2024年12月12日にプレイアブルキャラとしてゲーム内に登場した。
尊い……！！
静かな村に住むごくごく普通の少女である「幼いシェナ」は、龍族の「アレンシア」と出会い、パン屋さんごっこをしたり、森で遊んだり、友達として親交を深めていく。
ずっとこのまま幸せに笑っていてほしい……そんなプレイヤーの思いとは裏腹に、彼女に待ち受ける物語は「悲劇」の連続だった。あまりに辛い彼女の一生は涙なくしては語れない。
じつはこの「幼いシェナ」のプレイアブル化は、2023年世界大会の優勝者が「幼いシェナのスキン」を希望したことがきっかけとなっている。「スキンは難しいけど新キャラとしてなら……」ということで、「幼いシェナ」の開発が始まった背景があるらしい。
それだけの人気キャラなのだから、救いくらいあっていいはず…… 。そう思うのは筆者だけだろうか。
本記事ではシェナに待ち受ける「絶望」の運命と、プレイアブル化したことで襲い掛かったさらなる「悲劇」について紹介していこう。
※本記事は『エピックセブン』ストーリーのネタバレを含みます。
※この記事は『Epic Seven-エピックセブン-』をもっと知ってもらいたいSmilegateさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
住んでいる村を焼かれて天涯孤独の身に。かけがえのない友達とも離別することに……
幼いころのシェナは、天真爛漫な少女だった。
平和な村で優しい両親に囲まれながら幸せに過ごす彼女の将来の夢はパン屋さん。「作ったパンを食べて、みんなが幸せそうにする姿が見たい」と語る少女は笑顔に満ち溢れていた。
しかし、あるとき住んでいる村が龍に襲われてしまう。これが彼女の悲劇の始まりだった。
じつはこの村、以前にも理性を失った「狂龍」と呼ばれる龍に襲撃されたことがあり、その際に力をあわせて「狂龍」を打ち倒していたのだ。
誇り高き龍族は、理性を失ったとしても同胞を人間が討伐したことに怒り、龍帝「ユーべリウス」の命により今回の焼き討ちに繋がったというわけだ。
シェナ自身は襲撃から逃れることはできたのだが、家族はもちろん村の人々の命が失われていく光景を目にすることに。村が赤く燃え上がっていく光景は、幼い少女にとってあまりに残酷だった。
このとき、シェナを襲撃から助けてくれたのが「アレンシア」という少女なのだが……このふたりの関係も涙なくして語れない。じつはこのアレンシア、シェナの村を守る龍族でありつつ、シェナのかけがいのない友達だった。……そう、「だった」。
ふたりが出会ったのは、村の近くの森だった。出会ってすぐに仲良くなろうと近づくシェナに対して、アレンシアは彼女から距離を置こうとしていた。
なぜなのか？ それは龍族であるアレンシアはその外見に反して長年の時を生きており、これまで大切に思った人間に次々とこの世を先立たれて、友を失うことが怖くなっていたのだった。
「それならば、友を作らなければいい。」
そのように幼い外見をした龍は考えていた。
しかし、シェナがめげずに何度もアプローチを重ねたことで、ついにふたりはお互いを「大切な友達」と思う関係になったのだった。一緒に日向ぼっこしたり……パン屋さんごっこをしたり……幸せな日々を送るふたりの姿は「尊い」のひと言に尽きる。
そんな際に、龍帝の命により決行となったシェナの村への焼き討ち。当然、アレンシアは止めようと動くが、龍帝の息子であり最強の龍である「モルト」の妨害もあり、その願いが叶うことはなかった。
「せめて、シェナは！ シェナだけは！」
そんな思いで、アレンシアは龍が村を襲撃する時間にあわせてシェナを別の場所に呼び出し、彼女の命を助ける行動にでたのだった。しかし、目の前で家族を失い、村の人々も失ってしまったシェナは、大切な友達であり、命の恩人でもあるアレンシアを突き放してしまう。
そうして天涯孤独となったシェナは、村を襲った龍への復讐に堕ちていくわけだが……いやいや、あまりに悲劇すぎないか？
どうして、こんなに可愛らしい少女に絶望を叩きつけるようなことをするのか。もっと、幸せな人生にしてあげてもいいじゃないか！ 製作陣に人間の心があるならば。
そう思う筆者であったが、まだまだシェナの悲劇は終わらないのである。……え？ ほんと？
復讐に取り憑かれたシェナ（大人の姿）に待ち受けるのも悲劇の連続だった
完全にひとりぼっちになってしまった彼女の前にひとりの男が現れる。彼の名は「モルト」。龍帝の息子であり、龍族の中で最強の存在。シェナにとって、家族の、村の人々の仇である。
しかし、どうやらモルトはシェナの復讐に手を貸してくれる様子。何を考えているのか……糸目のキャラというだけで怪しく感じてしまう。
ふたりの邂逅から数年、シェナはモルトを師として、村を襲った龍への復讐のため、修行を重ねていた。
そして、「狂龍」を討伐できるほどに成長したシェナは、復讐すべき相手は、モルトの父である龍帝「ユーべリウス」であることを告げられる。そして、今の力のままでは復讐は叶わないことも。
復讐に憑りつかれているシェナは手段を選ぶわけもなく。龍帝を倒すため、彼女は自身の寿命を削る力に手を出すことになる。
なお、この力を制御するための厳しい修行の中、要所要所で差し入れられる薬草や食料などのモルトの優しさに触れたシェナは、だんだんと彼に対して心を開いていき、恋慕を感じるまでになっていく。
そして、いよいよ復讐のとき。龍への供物として捧げられた子供の代わりになることで、シェナは龍帝「ユーべリウス」の元へと辿り着く。
しかし、ユーべリウスは「狂龍の同族殺しをした人間の村を焼き討ちをした判断は誤りであった」と後悔を語る。だがシェナの復讐は止まらない。モルトから授かった「龍帝にも効く毒」を使い、弱った龍帝を槍で貫き復讐を果たしたのだった。
……ただ、彼女の心は晴れていなかった。家族を失った悲しみを知っている自分が、師であり慕っているモルトの家族を殺してしまった。そう考えたからだ。
さらに、自分が近くにいるとモルトに迷惑がかかると考え、離れて暮らしていくことを告げる。そして、離れる前に話があるといい、自分の気持ちを吐露する。
「モルト様が好きでした。…いえ、今でも好きです」
加えて、仇を討つ手助けをしてくれたことに感謝の言葉を述べて去ろうとするシェナ。その直後、モルトは衝撃の絶望のひと言を発するのだった。
「其方の仇は、今もまだ、そなたの眼前に堂々と立っているのではないか？」
村に狂龍をけしかけたのもモルトだった。シェナの村を焼き払う判断をさせたのもモルトだった。そのうえで、復讐に燃えるシェナを娯楽として育てたのだった。
修業中の差し入れも、かつて離別したアレンシアによるものだった。彼女はシェナのことを見守って、支えてくれていたのだ。それをモルトは勘違いさせて、シェナの恋心をも利用していたのだ。鬼畜っ！！
怒りに燃えるシェナはモルトを打ち倒そうとするものの、まったく歯が立たない。しかし、何を思ったか「我を倒せる力をつけて楽しませてくれ」と語るモルトは、自分を傷つけることのできる武器の作りかたをシェナに教える。
シェナはその武器を持ち、人間と龍の戦いに身を投じていくのだが、寿命を削る力の影響で志半ばに龍の住処で息を引き取ってしまうのだった……。
あまりに報われなさすぎる……。このストーリーを考えた人にはきっと人の心がない（誉め言葉）。
ただ、この物語には続きがある。最強が故に至高の戦いを求めていたモルトは、シェナの死を知ったあと、再び自分を倒せる可能性があるものが現れるまで自らを封印する。
その人物こそ本編の主人公である「ラス」であり、本作ストーリーのEpisode3で語られる内容となるのだ。その後、シェナ、アレンシア、モルトに纏わる話がどういう結末を迎えたのかは、ぜひ自分の目で確かめてほしい。
環境トップの強キャラ「幼いシェナ」。恵まれた能力のユニット実装で救われたと思った彼女に降りかかる悲劇とは？
シェナの悲劇はストーリーに限らない。ゲーム内コンテンツにおいても、その絶望は浸食していた。
そもそもの前提として、今回の限定ガチャ開催中の新規実装された「幼いシェナ」は非常に強力なキャラクターだ。
『エピックセブン』の対人環境でとくに厄介なデバフ解除や、生命力（HP）依存の強力な追加ダメージ、アクションゲージアップなど盛りに盛られている。
とくに特徴的なのがスキル2「いじわるしないで！」。「木属性」で「生命力が高い」仲間がいるとシナジーが発生し、対戦相手に大打撃を与えることができる。
「木属性」で「生命力が高い」と強いキャラ……。そう、そのキャラこそアレンシアだ。「幼いシェナ」と「アレンシア」を同時に編成すると非常に強力なパーティを作ることができる。ああ、性能までも尊い……。
闘技場のランキングを確認したところ、ランキングTOP4の人ともが「幼いシェナ」を編成に組み込んでいた。環境トップキャラと言っていいだろう。
ああ……、尊い二人というだけじゃなくて強いなんてこんな素晴らしいことがあっていいのか……シェナは救われたんだ……。
そう思っていた筆者は自分の目を疑うこととなる。
おい！ おいおい！！ モルト！！！
なんでそこにいるんだよおおおおおお！！！！！
そうなのだ。「木属性」で「生命力が高い」と強いキャラはもうひとり存在した。その名は「モルト」。シェナの因縁の相手だ。アレンシアとの友情の絆は無残にも宿敵に阻まれてしまうのであった。かわいそすぎるぞシェナ……。
とはいえ、「幼いシェナ」は強力なユニットであることは間違いないので、ストーリーに惹かれて引くもいいし、性能で引くもいいしで非常におすすめできるキャラクターとなっている。
ピックアップ期間は2025年1月2日11時59分【※】までとなっているので忘れずチェックだ。
※限定ピックアップ開催期間内に初回ログインした日から2週間適用されます。
今回紹介してきた「シェナ」に関わるストーリーは、現在開催中の新規イベント「ラズベリーパイを焼く日」で追体験できる他、「Episode3の本編とChapter8S」、「シェナ」や「アレンシア」のサブストーリーにて語られている。
そして、このシェナのストーリーは『エピックセブン』の極一部。現在実装済みの5つあるEpisodeの中の、Episode 3の一端にすぎない。それでも確かな満足感がある。
『エピックセブン』では愛憎や計略、困難を乗り越えた末の勝利など、色々な要素が絡み合った深みのあるストーリーが、要所にアニメーションや美しいイラストを交えながら展開される。
未来につなげるアニメRPG『エピックセブン』はストーリー良し、アニメーション良し、イラスト良しの作品となっている。新規プレイヤーも、既存プレイヤーも、今回実装された「幼いシェナ」に関する心に残るストーリーを自分で読んで、エモさを実際に自分で体験してみよう！
また、2024年12月23日までの間、「VTuberプレゼント争奪戦」キャンペーンが開催されている。総勢40名のシェナチームとアレンシアチームの二組に分かれて対抗するイベントで、「配信の視聴回数」「アプリのインストール数」「プレイヤーランク」でVTuberにポイントが加算される形式だ。
最も多くポイントを稼いだVTuberやチームに豪華特典、そして、応援してくれているプレイヤーにもVTuberファン向け限定アクリルキーホルダーなど特典がゲットできるぞ。推しのVTuberがいればこの機会に『エピックセブン』をプレイして応援しよう。
