東証一部の江守グループホールディングス/民事再生申請 負債額は711億円
東証一部で電子材料向け工業薬品商社の江守グループホール ディングス(株)(福井県福井市毛矢1-6-23、代表:江守清隆)は4月30日、申請処理を松嶋英機弁護士(電話03-5562-8760)ほかに一任 して、東京地方裁判所へ民事再生法の適用申請を行った。監督員には、須藤英章弁護士(電話03-3265-0691)が選任されている。同社はすでに会社 売却を目的とするスペンサー契約を興和紡とJWPとの間で締結している。
負債額は連結で.約711億円。
同社の事業構成は、工業薬品等ケミカル部門96%、情報機器部門2%、機械設備部門1%、
他1%、海外取引77%。
同社は、地場問屋として明治時代に創業し、中国市場で急成長した工業薬品商社。中国で売掛金の不良債権が続出し、今年3月16日、第3四半期の決算で、462億5百万円の特別損失を計上すると発表し、当期利益が▲439億円の赤字に。純資産が▲234億円の債務超過に陥っていた。
同社は今回の中国事業の問題について、今年2月6日、中国子会社の売掛金に疑義が生じ、第3四半期の決算報告書が遅れると初めて発表した。それ以前に昨年11月17日、中国事業会社の経営陣を大幅に交代させていた。
<問題の中国5社>
中国子会社の江守商事(中国)貿易有限公司、
EAH(上海)国際貿易有限公司、
江守商事(上海)化工有限公司、
上海江守染色技術有限公司
海南江守置基医薬有限公司
の5社が、商社金融に手を出し、ほとんどが焦げ付き、4月16日、受注分を除き事業を停止させると発表していた。
具体的な内容は不明だが、売掛金の実際は、中国の例のシャドーバングでの運用失敗により、今回の大問題を露呈させているのだろうか。
連結/百万円
|
12/3期
|
13/3期
|
14/3期
|
売上高
|
115,923
|
140,036
|
208,926
|
営業利益
|
2,704
|
3,139
|
5,577
|
経常利益
|
2,532
|
3,005
|
5,410
|
当期利益
|
1,689
|
1,919
|
3,323
|
総資産
|
57,352
|
71,664
|
102,152
|
自己資本
|
10,237
|
13,648
|
22,533
|
資本金
|
799
|
799
|
1,794
|
有利子負債
|
30,603
|
36,549
|
51,739
|
自己資本率
|
17.8%
|
19.0%
|
22.1%
|
2014年3月期末の借入金/百万円
|
|
福井銀行
|
9,076
|
三井住友銀行
|
5,558
|
商工中金
|
5,000
|
みずほ銀行中国
|
4,590
|
三菱東京UFJ銀行中国
|
4,495
|
日華化学、東レ、ダウコーニング、三井物産、東芝デバイス、昭光通商、東亜合成、パナソニックエレクトロニックデバイス、ルネサスなど
<株券紙切れか>
同社の株価は4月30日492円、紙切れに・・・。
主要株主 平成26年9月30日現在
|
||
発行株数
|
12,340/千株
|
(04/30)
|
氏名又は名称
|
所有株数/千株
|
割合
|
江守総業株式会社
|
3,550
|
28.77
|
江守 清隆
|
512
|
4.15
|
BBH FOR FIDELITY PURITAN TR: FIDELITY SR INTRINS IC OPPORTUNITIES FUND
|
500
|
4.05
|
株式会社福井銀行
|
288
|
2.33
|
株式会社北國銀行
|
240
|
1.94
|
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口)
|
234
|
1.89
|
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)
|
161
|
1.31
|
公益財団法人江守奨学会
|
160
|
1.29
|
秋山 峰延
|
146
|
1.18
|
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)
|
141
|
1.14
|
計
|
5,935
|
48.09
|
コメントをどうぞ