exiftoolを使って写真の情報を管理
exiftoolとは
デジカメなどで撮影した写真に付加されるexif情報を読んだり書いたりするツール。もともとはperlのモジュールだけど、いまはMac版、Windows版ともにスタンドアロンで実行できるバイナリとしてExifTool by Phil Harveyで配布されているのでperlわからなくても大丈夫。
ただ、コマンドラインから使うソフトなのでMacならターミナル、Windowsならコマンドプロンプトから実行しないといけません。多少面倒ですがいっぺんに複数のファイルを簡単に処理できるという利点もあります。
画像ファイル(jpgやRAWファイル)のexifを読む
$ exiftool 画像ファイル
とすれば画像ファイルのexifを確認することができますよ。
デジカメで撮った画像ファイル(RAWでもjpgでもなんでもいい *1 )を使って試してみるとファイル名(File Name)やサイズ(File Size)など一般的なものから、メーカー、カメラ名など基本的なexif、メーカー独自の情報(Nikonの場合D-LightingのON/OFFなど)が記録されているのが解ります。
こんなかんじ。
File Name : xxxxxxxx.NEF File Size : 13 MB : : Make : NIKON CORPORATION Camera Model Name : NIKON D300 : : Active D-Lighting : Normal : : Lens ID : Voigtlander Nokton 58mm F1.4 SLII
日本語で表示したい時には
$ exiftool -lang ja 画像ファイル
とすれば
ファイル名 : xxxxxxxx.NEF メーカー : NIKON CORPORATION アクティブDライティング : 標準 レンズID : Voigtlander Nokton 58mm F1.4 SLII
となります。
狙った情報だけ見たいときには
$ exiftool −(見たい情報のタグ) 画像ファイル
とします。
例えばレンズID(タグ名はLensID)を見たいなら
$ exiftool -LensID 画像ファイル
とします。
タグ名を調べるときにはここでも調べることができますが、
嫌がらせみたいなページなのでデジカメで撮った写真を参考にしたほうがいいかも。
タグ名とexif内の名前は一致しない(たとえば「Lens ID」のタグ名はLensIDとなる)のでそのままでは使えません。
$ exiftool -s 画像ファイル
とすることでexifをタグ名で出力してくれます。先程の例だと
FileName : xxxxxxxx.NEF FileSize : 13 MB Make : NIKON CORPORATION Model : NIKON D300 ActiveD-Lighting : Normal LensID : Voigtlander Nokton 58mm F1.4 SLII
となります。
画像ファイルのexifを書き換える
さて、exiftoolを使うのに多くの人は書き換えるのに使うんじゃないかと思います。かくいう僕もフィルムで撮ってスキャンしたファイルにexifを追加したりとかするわけです。
そんなときには
$ exiftool -(追加・変更したいタグ名)="exifに加えたい内容" 画像ファイル
とします。
例えばカメラメーカーとカメラ名、それにレンズ名を加えたい場合は、
$ exiftool -Make="NIKON CORPORATION" -Model="NIKON D300" -LensID="Voigtlander Nokton 58mm F1.4 SLII" 画像ファイル
とします。
内容はダブルクォーテーションで括るのを忘れないようにしてください。
exifを読むときとの違いは「-タグ名=中身」となっている点ですね。
exiftoolはこの違いを認識して読み出しと書き込みを変えているんだと思います。
ざっと見た感じ、よく使いそうなタグをメモしておきます。
タグ | exif内で英語名 | exif内で日本語名 | 注釈 |
---|---|---|---|
CreateDate | Create Date | デジタルデータ作成日時 | 撮影日時 例)2010:07:25 15:38:35 |
ISO | ISO | ISOスピードレート | |
ExposureTime | Exposure Time | 露出時間 | |
FNumber | F Number | F値 | |
FocalLength | Focal Length | レンズ焦点距離 | |
Orientation | Orientation | 画像の向き | 普通の位置:Horizontal (normal), 時計回りに270°:Rotate 270 CW |
LensID | Lens ID | レンズ ID | レンズの名前を全部入れるところぽい Ai AF Nikkor 50mm/F1.4Dなど |
LensSpec | Lens | レンズ | 50mm f/1.4 AFとか |
ExposureProgram | Exposure Program | 露出プログラム | 絞り優先AEなら Aperture-priority AE |
Flash | Flash | ストロボ | 未発光:No Flash 発光時:未確認 |
Aperture | Aperture | 絞り | F Numberと同じだけどFlickrはこっちを読んでる? |
ShutterSpeed | Shutter Speed | 露出時間 | Exposure Timeと同じ |
このほかは適当に探してください。
タグが一般的なものかメーカ依存かは-Gオプションをつけるとわかります。
$ exiftool -G 画像ファイル
で確かめてください。
*1: 対応しているファイル形式はhttp://www.sno.phy.queensu.ca/~phil/exiftool/#supportedに一覧があります。要するにほとんどのファイル形式に対応。